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閲覧履歴

カンサイダス点滴静注用50mg

キャンディン系抗真菌剤

1瓶 16941円

作成又は改訂年月

**
2017年4月改訂
(第7版)
*
2016年6月改訂

日本標準商品分類番号

876179

日本標準商品分類番号等

2000年12月

薬効分類名

キャンディン系抗真菌剤

承認等

販売名

カンサイダス点滴静注用50mg

販売名コード

6179402D1020

承認・許可番号

22400AMX00036000
CANCIDAS for Intravenous Drip Infusion 50mg

薬価基準収載年月

2012年4月

販売開始年月

2012年4月

貯法・使用期限等

貯法
2〜8℃
使用期間
2年
使用期限
外箱に表示

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分の名称
カスポファンギン酢酸塩
含量注)(カスポファンギンとして)
54.6mg
添加物注)
精製白糖:39.0mg
D-マンニトール:26.0mg
氷酢酸:2.0mg
水酸化ナトリウム:適量
注)バイアルには調製時の損失を考慮し、カスポファンギン及び添加物が過量充填されている。最終溶解液には50mg相当量のカスポファンギンが含まれている。

性状

剤形バイアル
pH5.0〜7.0
性状白色の塊又は粉末

販売名

カンサイダス点滴静注用70mg

販売名コード

6179402D2026

承認・許可番号

22400AMX00037000
CANCIDAS for Intravenous Drip Infusion 70mg

薬価基準収載年月

2012年4月

販売開始年月

2012年4月

貯法・使用期限等

貯法
2〜8℃
使用期間
2年
使用期限
外箱に表示

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分の名称
カスポファンギン酢酸塩
含量注)(カスポファンギンとして)
75.6mg
添加物注)
精製白糖:54.0mg
D-マンニトール:36.0mg
氷酢酸:2.7mg
水酸化ナトリウム:適量
注)バイアルには調製時の損失を考慮し、カスポファンギン及び添加物が過量充填されている。最終溶解液には70mg相当量のカスポファンギンが含まれている。

性状

剤形バイアル
pH5.0〜7.0
性状白色の塊又は粉末

一般的名称

注射用カスポファンギン酢酸塩

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症
本剤は以下の3条件を満たす症例に投与すること。
・1回の検温で38℃以上の発熱、又は1時間以上持続する37.5℃以上の発熱
・好中球数が500/mm3未満の場合、又は1,000/mm3未満で500/mm3未満に減少することが予測される場合
・適切な抗菌薬投与を行っても解熱せず、抗真菌薬の投与が必要と考えられる場合
発熱性好中球減少症の患者への投与は、発熱性好中球減少症の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
発熱性好中球減少症に投与する場合には、投与前に適切な培養検査等を行い、起炎菌を明らかにする努力を行うこと。起炎菌が判明した際には、本剤投与継続の必要性を検討すること。
侵襲性カンジダ症
カンジダ血症、腹腔内膿瘍、腹膜炎、胸腔内感染以外における検討は行われていない。〔「臨床成績」の項参照〕
侵襲性アスペルギルス症
他の治療が無効あるいは忍容性に問題がある患者に本剤の使用を考慮すること。
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症
カンジダ属又はアスペルギルス属による下記の真菌感染症
・食道カンジダ症
・侵襲性カンジダ症
・アスペルギルス症(侵襲性アスペルギルス症、慢性壊死性肺アスペルギルス症、肺アスペルギローマ)

用法及び用量

〈成人〉
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症
通常、カスポファンギンとして投与初日に70mgを、投与2日目以降は50mgを1日1回投与する。本剤は約1時間かけて緩徐に点滴静注する。
カンジダ属又はアスペルギルス属による下記の真菌感染症
・食道カンジダ症
通常、カスポファンギンとして50mgを1日1回投与する。本剤は約1時間かけて緩徐に点滴静注する。
・侵襲性カンジダ症、アスペルギルス症
通常、カスポファンギンとして投与初日に70mgを、投与2日目以降は50mgを1日1回投与する。本剤は約1時間かけて緩徐に点滴静注する。
〈小児〉
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症、カンジダ属又はアスペルギルス属による食道カンジダ症、侵襲性カンジダ症、アスペルギルス症
通常、カスポファンギンとして投与初日に70mg/m2(体表面積)を、投与2日目以降は50mg/m2(体表面積)を1日1回投与する。本剤は約1時間かけて緩徐に点滴静注する。なお、1日1回50mg/m2(体表面積)の投与で効果不十分の場合には、1日1回70mg/m2(体表面積)まで増量することができる。いずれの場合も1日用量として70mgを超えないこと。
〈点滴静注液の調製法〉
成人
バイアル中の本剤の溶解
バイアルを常温に戻し、本品1バイアル(70mgバイアル又は50mgバイアル)に、生理食塩液あるいは注射用水10.5mLを注入し、ゆっくりと振り混ぜて粉末状の本剤を完全に溶解させる。バイアル中に溶解した本剤の溶液が混濁又は沈殿している場合はその溶液を使用しないこと。本剤の溶解後の濃度は、7.2mg/mL(70mgバイアル)又は5.2mg/mL(50mgバイアル)とそれぞれ異なるので希釈する時は注意すること。
本剤投与時の調製方法
希釈液は、生理食塩液又は乳酸リンゲル液を用いる。通常、バイアル中で溶解した本剤の溶液の必要量(下記参照)を、250mLの希釈液の入った点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈し、点滴静注液とする。調製後の点滴静注液が混濁又は沈殿している場合はその静注液を使用しないこと。1日1回用量が50mg又は35mgの場合には、必要に応じて希釈液を100mLに減じて用いることができる。
点滴静注液の調製法
1日1回用量:70mg
調製に用いるバイアルと本数:70mg バイアル1本
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量:10mL
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.28mg/mL
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加):推奨しない||
1日1回用量:70mg
調製に用いるバイアルと本数:50mg バイアル2本
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量:14mL
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.28mg/mL
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加):推奨しない||
1日1回用量:50mg
調製に用いるバイアルと本数:70mg バイアル1本§
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量:7mL
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.20mg/mL
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.47mg/mL
1日1回用量:50mg
調製に用いるバイアルと本数:50mg バイアル1本
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量:10mL
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.20mg/mL
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.47mg/mL
1日1回用量:35mg(中等度肝機能障害用)
調製に用いるバイアルと本数:70mg バイアル1本
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量:5mL
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.14mg/mL
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.34mg/mL
1日1回用量:35mg(中等度肝機能障害用)
調製に用いるバイアルと本数:50mg バイアル1本
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量:7mL
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.14mg/mL
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加):0.34mg/mL
 70mgバイアル、50mgバイアルのいずれを用いる際も、バイアル中の本剤の溶解には生理食塩液あるいは注射用水を10.5mL用いること。
 70mgバイアルが利用できない場合には、50mgバイアル2本を用いて1日1回用量70mgの点滴静注液を調製することができる。
§ 50mgバイアルが利用できない場合には、70mgバイアル1本を用いて1日1回用量50mgの点滴静注液を調製することができる。
|| 100mLの希釈液を用いた調製法は推奨しない。調製後の最終濃度が0.5mg/mLを超えないこと。
小児
患者の体表面積(BSA)に基づく1日1回の用量の計算
本剤投与前に患者の体表面積(BSA)に基づいて用量を計算する。〔Mosteller式によるBSAの算出方法は、【薬物動態】の項参照〕
投与初日の用量(mg)は、BSA(m2)×70mg/m2で計算し、投与2日目以降の用量(mg)は、BSA(m2)×50mg/m2で計算する。
ただし、投与初日及び投与2日目以降の1日用量は、患者毎に計算された用量に関わらず、70mgを超えないこと。
バイアル中の本剤の溶解
バイアルを常温に戻し、本品1バイアル(70mgバイアル又は50mgバイアル)に、生理食塩液あるいは注射用水10.5mLを注入し、ゆっくりと振り混ぜて粉末状の本剤を完全に溶解させる。バイアル中に溶解した本剤の溶液が混濁又は沈殿している場合はその溶液を使用しないこと。本剤の溶解後の濃度は、7.2mg/mL(70mgバイアル)又は5.2mg/mL(50mgバイアル)とそれぞれ異なるので希釈する時は注意すること。
本剤投与時の調製方法
希釈液は、生理食塩液又は乳酸リンゲル液を用いる。バイアル中で溶解した本剤の溶液から計算した用量に相当する必要量〔(1)項参照〕を、点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈し、点滴静注液とする。調製後の点滴静注液が混濁又は沈殿している場合はその静注液を使用しないこと。調製後の最終濃度が0.5mg/mLを超えないこと。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の投与期間は患者の臨床症状、効果等に基づき決定し、治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。〔「臨床成績」の項参照〕
成人に対しては、下記の点に注意すること。
中等度の肝機能障害を伴う患者に対しては、下記を目安に本剤の用量調節をすること。〔「薬物動態」の項参照〕
Child-Pughスコア:7〜9(中等度)
効能・効果
食道カンジダ症:35mgを1日1回
発熱性好中球減少症、侵襲性カンジダ症、アスペルギルス症:投与初日に70mg、投与2日目以降は35mgを1日1回
軽度の肝機能障害(Child-Pughスコア5〜6)を伴う患者に対しては通常の用量を投与する。
重度の肝機能障害(Child-Pughスコア10以上)を伴う患者に対しては本剤の投与経験がない。
エファビレンツ、ネビラピン、リファンピシン、デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピンと本剤を併用する場合、本剤70mgの1日1回投与を検討すること。〔「相互作用」及び「薬物動態」の項参照〕
小児に対しては、下記の点に注意すること。
3ヵ月未満の患者では血中濃度が高くなる可能性があるので、3ヵ月未満の患者に投与する際は減量を考慮すること。〔「薬物動態」の項参照〕
小児の肝機能障害患者に対する検討は行われていない。
エファビレンツ、ネビラピン、リファンピシン、デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピンと本剤を併用する場合、本剤70mg/m2の1日1回投与を検討すること。なお、1日用量として70mgを超えないこと。〔「相互作用」及び「薬物動態」の項参照〕
本剤の調製に際しては、ブドウ糖を含む希釈液を使用しないこと。〔本剤はブドウ糖を含む希釈液中では不安定である。〕
本剤の投与に際しては、他の薬物と混合しないこと。また、他剤と同じラインで同時に点滴静注を行わないこと。他剤と連続注入する場合には、本剤の投与前後にラインを生理食塩水又は乳酸リンゲル液でフラッシュすること。〔他の薬物と混合した場合及び他剤と同じラインで同時に点滴静注を行った場合のデータはない。〕

使用上の注意

慎重投与

薬物過敏症の既往歴のある患者。特に他のキャンディン系抗真菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者には注意すること。

重要な基本的注意

定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シクロスポリン本剤をシクロスポリンと併用した際、シクロスポリンの血中濃度に変化はみられなかったが、本剤のAUCは増加した。また、両薬剤の併用により一過性のALT及びAST増加が認められた。シクロスポリンが投与されている患者への本剤の投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみとすること。両薬剤を併用する場合は、肝酵素の綿密なモニタリングの実施を考慮すること。〔「薬物動態」の項参照〕併用による本剤のAUCの増加には、トランスポーター(OATP1B1)を介した本剤の肝取り込みの阻害が関与していると考えられる。
タクロリムス本剤をタクロリムスと併用した際、タクロリムスの投与後12時間血中濃度(C12hr)を減少させたが、本剤の血中濃度に有意な変化はみられなかった。〔「薬物動態」の項参照〕本剤とタクロリムスを併用する場合は、タクロリムスの血中濃度のモニタリング及び用量調節が推奨される。機序不明
リファンピシン本剤をリファンピシン単回投与と併用した際、本剤のAUCが増加した。リファンピシンの誘導作用が定常状態下で本剤を併用した際、本剤のトラフ濃度が減少した。いずれにおいても、リファンピシンの血中濃度に有意な変化はみられなかった。〔「薬物動態」の項参照〕リファンピシンと本剤を併用する場合、成人では本剤70mgの1日1回投与を、小児では本剤70mg/m2(体表面積)の1日1回投与を検討すること。ただし、小児の1日用量は、患者毎に計算された用量に関わらず、70mgを超えないこと。リファンピシンの併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも肝取り込みトランスポーター(OATP1B1)を介した輸送過程が影響すると考えられる。
エファビレンツ、ネビラピン、フェニトイン、デキサメタゾン、カルバマゼピンこれらの薬剤と本剤の併用により、臨床的に有意な本剤の血中濃度の低下が生じるおそれがある。〔「薬物動態」の項参照〕これらの薬剤と本剤を併用する場合、成人では本剤70mgの1日1回投与を、小児では本剤70mg/m2(体表面積)の1日1回投与を検討すること。ただし、小児の1日用量は、患者毎に計算された用量に関わらず、70mgを超えないこと。これらの薬剤の併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも取り込み輸送過程が影響すると考えられる。

副作用

副作用等発現状況の概要

臨床試験(治験)
〈成人〉
国内第III相実薬対照二重盲検比較試験において、本剤を投与された60例中23例(38.3%)に副作用が認められた。その主なものはAST(GOT)増加6例(10.0%)、ALT(GPT)増加5例(8.3%)、高血圧3例(5.0%)、好酸球数増加3例(5.0%)、悪心2例(3.3%)、静脈炎2例(3.3%)、血中Al-P増加2例(3.3%)、血中カリウム減少2例(3.3%)、γ-GTP増加2例(3.3%)、プロトロンビン時間延長2例(3.3%)であった。
外国第II相及び第III相試験において、本剤を投与された1,386例中625例(45.1%)に副作用が認められた。
〈小児〉
国内第II相非盲検試験では、本剤を投与された20例中10例(50.0%)に副作用が認められた。その主なものはALT(GPT)増加5例(25.0%)、AST(GOT)増加4例(20.0%)、肝機能異常3例(15.0%)、LDH増加2例(10.0%)、γ-GTP増加2例(10.0%)であった。
外国第II相試験では、本剤を投与された171例中65例(38.0%)に副作用が認められた。

重大な副作用

アナフィラキシー(頻度不明)注1)
アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分行い、発疹、顔面腫脹、血管浮腫、そう痒症、熱感、気管支痙攣、呼吸困難、潮紅等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明)注1)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇や肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
**中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)注1)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用の注意
注1)自発報告あるいは海外において認められている副作用であり頻度不明

その他の副作用

国内第III相実薬対照二重盲検比較試験(成人)及び国内第II相非盲検試験(小児)で認められた副作用
眼障害
1〜5%未満
眼そう痒症
胃腸障害
1〜5%未満
悪心、腹部圧痛、下痢、血便排泄、下部消化管出血、口の感覚鈍麻
全身障害及び投与局所様態
1〜5%未満
悪寒、発熱、血管穿刺部位炎症
肝胆道系障害
5%以上
肝機能異常
臨床検査
5%以上
ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加
臨床検査
1〜5%未満
血中Al-P増加、血中カリウム減少、プロトロンビン時間延長、活性化部分トロンボプラスチン時間延長、血中ビリルビン増加、血中カルシウム減少、血中クロール増加、血中ブドウ糖減少、血中カリウム増加、CRP増加、ヘマトクリット減少、血小板数減少、総蛋白減少、白血球数減少、尿中ビリルビン増加、好酸球数増加、LDH増加
代謝及び栄養障害
1〜5%未満
糖尿病
神経系障害
1〜5%未満
浮動性めまい、頭痛、失神
皮膚及び皮下組織障害
1〜5%未満
発疹
血管障害
1〜5%未満
静脈炎、高血圧、血管障害
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
1〜5%未満
肺水腫
血液及びリンパ系障害
1〜5%未満
貧血
腎及び尿路障害
1〜5%未満
腎機能障害
(参考)
成人及び小児における外国第IIIII相試験及び市販後に認められた副作用
胃腸障害
1〜5%未満
下痢、悪心、嘔吐
全身障害及び投与局所様態
5%以上
悪寒、発熱
全身障害及び投与局所様態
頻度不明注2)
腫脹、末梢性浮腫
臨床検査
5%以上
ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、血中Al-P増加、血中カリウム減少
臨床検査
1〜5%未満
白血球数減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、抱合ビリルビン増加、血中ビリルビン増加、血中アルブミン減少、血中クレアチニン増加、血中マグネシウム減少
代謝及び栄養障害
1〜5%未満
低カリウム血症
代謝及び栄養障害
頻度不明注2)
高カルシウム血症
神経系障害
1〜5%未満
頭痛
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
1〜5%未満
呼吸困難
皮膚及び皮下組織障害
1〜5%未満
発疹、そう痒症、多汗症
血管障害
1〜5%未満
潮紅、静脈炎
その他の副作用の注意
注2)外国の市販後に認められた副作用

高齢者への投与

高齢者における本剤の用量調節は不要であるが、一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ラットでは母動物に毒性があらわれる用量(5mg/kg/日)で、胎児体重の減少並びに頭蓋及び体躯の不完全骨化発現率の増加が認められている。さらに、同用量で頸肋の発現率増加がみられている。動物試験(ラット、ウサギ)で、胎盤通過が認められている。〕
本剤投与中は授乳を避けさせること。〔ヒトの母乳中に移行するか否かは不明である。ラットでは乳汁移行が認められている。〕

小児等への投与

小児の臨床試験では、成人と比べALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、肝機能異常の発現頻度が高いことが報告されているので、投与に際しては観察を十分に行うこと。また、国内の臨床試験では低出生体重児、新生児及び3ヵ月未満の乳児に対する投与経験はなく、2歳未満の小児患者に対する投与経験は少ない。

適用上の注意

調製後は速やかに使用すること。やむを得ず保存を必要とする場合でも、バイアル中で溶解した本剤の溶液は、25℃以下で24時間以内に使用すること。また、希釈した点滴静注液は、25℃以下では24時間以内、冷所(2〜8℃)では48時間以内に使用すること。

薬物動態

血中濃度
〈成人〉
単回投与1)
日本人健康成人男性(各用量8名)にカスポファンギン20、40、70、100、150及び210mgを約60分間かけて単回静脈内投与したとき、血漿中カスポファンギン濃度は静脈内投与終了時にピークに達した。また静脈内投与終了後から血漿中カスポファンギン濃度推移は多相性の消失を示し、β相の消失半減期(t1/2β)は9.62〜10.37時間、γ相の消失半減期(t1/2γ)(150及び210mgのみ算出した)は41.64〜41.93時間であった。投与後1時間の血漿中濃度(C1hr)、投与後24時間の血漿中濃度(C24hr)及びカスポファンギンの血漿中濃度−時間曲線下面積(AUC0-∞)は、用量比例性を示した。当該用量範囲における血漿クリアランス(CLp)は、8.72〜9.24mL/minであり、ほぼ一定であった。
注)本剤の承認された用量は、通常、成人にはカスポファンギンとして投与初日は70mg又は50mgを1日1回、投与2日目以降は50mgを1日1回である。
反復投与2)
日本人健康成人男性にカスポファンギン50及び100mgを1日1回14日間又は投与初日に70mg、第2日〜第14日に50mgを1日1回反復静脈内投与したときの平均薬物動態パラメータを表1に、また平均血漿中濃度推移を図1に示す。

図1 日本人健康成人にカスポファンギンを1日1回14日間反復静脈内投与したときの平均血漿中濃度推移
日本人健康成人男性に投与初日にカスポファンギン70mg、第2日〜第14日に40又は50mgを1日1回14日間反復静脈内投与したとき、50mg投与では第2日までに定常状態に達した。
注)本剤の承認された用量は、通常、成人にはカスポファンギンとして投与初日は70mg又は50mgを1日1回、投与2日目以降は50mgを1日1回である。
〈小児〉3)
日本人及び外国人小児患者にカスポファンギンを投与初日に70mg/m2(体表面積注))、投与2日目以降50mg/m2(ただし1日用量として70mgを超えない)、1日1回約60分間かけて静脈内投与したときの薬物動態パラメータを表2に示す。なお、3ヵ月未満の小児患者の本薬の投与量は1日1回25mg/m2で、アムホテリシンB製剤と併用投与した。
注)患者の体表面積(BSA)は以下に示すMosteller式により算出した。
分布4)
カスポファンギンはヒト血漿蛋白と高度に結合した(約97%)。また、ヒトで赤血球移行性は低かった。
健康成人男性(外国人)に[3H]-カスポファンギンを単回静脈内投与したとき、マスバランスの結果から、組織中放射能は投与後36〜48時間で投与量の約92%であった。
代謝4)
カスポファンギンは加水分解及びN-アセチル化によって緩徐に代謝される。カスポファンギンから開環ペプチド体が非酵素的に生成されるほか、環状ペプチドを構成するアミノ酸への加水分解及びその誘導体への代謝によってジヒドロキシホモチロシン及びN-アセチルジヒドロキシホモチロシンなどが生成された。
排泄(外国人データ)4)
健康成人男性に[3H]-カスポファンギンを単回静脈内投与したとき、投与後27日で、投与放射能の約41%が尿中、約34%が糞中に排泄された。未変化体の尿中排泄量はわずかであった(投与量の約1.4%)。
肝機能障害患者(外国人データ)5)
軽度肝機能障害患者(Child-Pughスコア5〜6)にカスポファンギン70mgを単回静脈内投与したとき、健康成人と比べてカスポファンギンのAUCは約55%増加した。投与初日にカスポファンギン70mg、第2日〜第14日に50mgを反復静脈内投与したとき、健康成人と比べて、第7日及び第14日のカスポファンギンのAUCの増加はわずかであった(21〜26%)。
中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア7〜9)に投与初日にカスポファンギン70mg、第2日〜第14日に35mgを反復静脈内投与したとき、第7日及び第14日のカスポファンギンのAUCは健康成人(第1日:70mg、第2日〜第14日:50mgを投与)と同程度であった。
高齢者(外国人データ)
健康高齢者(65歳以上)にカスポファンギン70mgを単回静脈内投与したとき、カスポファンギンのAUCは、健康若年成人と比較してわずかに増加した(約28%)。
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症患者又は侵襲性カンジダ症患者でも同様に、若年成人患者と比較して高齢患者でわずかな年齢の影響が認められた。
薬物相互作用
In vitro試験の結果からカスポファンギンは、肝取り込みトランスポーター(OATP1B1)の低親和性の基質であることが明らかとなった。また、チトクロームP450(CYP)系薬物代謝酵素の阻害剤ではないことが示された。臨床試験では、カスポファンギンは他の薬剤のCYP3A4代謝を誘導しなかった。カスポファンギンはP-gpの基質ではなく、またCYPによりほとんど代謝されなかった。
シクロスポリンとの併用(外国人データ)6)
健康成人にカスポファンギン70mgを1日1回反復静脈内投与時にシクロスポリン4mg/kgを単回又は3mg/kgを12時間間隔で2回経口投与したとき、カスポファンギンのAUCは約35%増加した。カスポファンギンはシクロスポリンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
タクロリムスとの併用(外国人データ)7)
健康成人にカスポファンギン70mgを1日1回反復静脈内投与時にタクロリムス0.1mg/kgを12時間間隔で2回経口投与したとき、タクロリムスの投与後12時間の血中濃度は26%減少した。一方、タクロリムスはカスポファンギンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
リファンピシンとの併用(外国人データ)8)
健康成人にカスポファンギン50mg(静脈内投与)及びリファンピシン600mg(経口投与)を1日1回14日間反復併用投与したとき、第1日にカスポファンギンのAUCは約60%増加した。リファンピシンの定常状態でカスポファンギンと併用した際は、カスポファンギンのC24hrは約30%減少したものの、AUC及びC1hrはほとんど変化しなかった。一方、カスポファンギンはリファンピシンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
薬物クリアランスの誘導作用を有する薬剤との併用9)10)
母集団薬物動態解析の結果から、成人患者では薬物クリアランスの誘導作用を有する薬剤(エファビレンツ、ネビラピン、デキサメタゾン、フェニトイン及びカルバマゼピン)とカスポファンギンとの併用により、カスポファンギンの血中濃度は臨床的に有意に低下する可能性が示唆された。また、小児患者でも薬物クリアランスの誘導作用を有する薬剤(デキサメタゾン)との併用により、成人患者と同様、カスポファンギンの血中濃度は臨床的に有意に低下する可能性が示唆された。
その他の薬剤との併用(外国人データ)11)〜14)
健康成人でイトラコナゾール、アムホテリシンB、ミコフェノール酸モフェチル又はネルフィナビルとカスポファンギンを併用した際、カスポファンギンの薬物動態はこれらの薬剤の影響を受けなかった。また、カスポファンギンはイトラコナゾール、アムホテリシンB及びミコフェノール酸(ミコフェノール酸モフェチルの活性代謝物)の活性代謝物の薬物動態に影響しなかった。
表1 日本人健康成人にカスポファンギンを1日1回14日間反復静脈内投与したときの平均薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ用量例数第1日
幾何平均
(90%信頼区間)
第14日
幾何平均
(90%信頼区間)
第14日/第1日
幾何平均比
(90%信頼区間)
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
50mg671.09
(64.46,78.41)
120.03
(109.01,132.16)
1.69
(1.62,1.76)
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
70/50mg6106.61
(94.73,119.98)
123.58
(111.60,136.84)
1.16
(1.13,1.19)
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
100mg6141.19
(132.64,150.30)
268.60
(243.45,296.34)
1.90
(1.80,2.00)
C1hr
(μg/mL)
50mg68.93
(7.97,10.01)
11.90
(10.68,13.27)
1.33
(1.28,1.39)
C1hr
(μg/mL)
70/50mg614.44
(13.49,15.45)
12.41
(11.25,13.69)
0.86
(0.81,0.91)
C1hr
(μg/mL)
100mg617.21
(15.46,19.15)
23.29
(21.73,24.96)
1.35
(1.29,1.43)
C24hr
(μg/mL)
50mg61.14
(0.94,1.38)
2.48
(2.22,2.78)
2.17
(1.99,2.38)
C24hr
(μg/mL)
70/50mg61.53
(1.21,1.94)
2.51
(2.08,3.02)
1.64
(1.49,1.81)
C24hr
(μg/mL)
100mg62.28
(1.90,2.73)
6.20
(5.25,7.33)
2.72
(2.46,3.01)
t1/2β(hr)50mg6-13.90
(1.56)
-
t1/2β(hr)70/50mg6-13.77
(1.99)
-
t1/2β(hr)100mg6-16.01
(2.87)
-
 t1/2βは調和平均(ジャックナイフ標準偏差)
 第1日:70mg、第2日〜第14日:50mg/日
表2 日本人及び外国人小児患者にカスポファンギンを1日1回反復静脈内投与したときの定常状態における平均薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ日本人小児患者
例数
日本人小児患者
幾何平均
(95%信頼区間)
外国人小児患者
例数
外国人小児患者
幾何平均
(95%信頼区間)
0〜2ヵ月    
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
----
C1hr
(μg/mL)
--1211.1
(8.8,13.9)
C24hr
(μg/mL)
--112.4
(1.8,3.4)
3ヵ月〜1歳    
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
--10142.60
(116.68,174.29)
C1hr
(μg/mL)
--1018.39||
(15.13,22.35)
C24hr
(μg/mL)
--101.90||
(1.42,2.54)
2〜11歳    
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
8202.43
(159.74,256.53)
35145.99
(131.14,162.52)
C1hr
(μg/mL)
925.96§
(20.20,33.36)
5517.17||
(15.80,18.66)
C24hr
(μg/mL)
103.62§
(2.38,5.50)
572.41||
(2.13,2.72)
12〜17歳    
AUC0-24hr
(μg・hr/mL)
7148.26
(93.86,234.18)
22142.64
(124.59,163.30)
C1hr
(μg/mL)
815.88§
(10.25,24.60)
2915.12||
(13.48,16.95)
C24hr
(μg/mL)
83.01§
(1.87,4.85)
302.96||
(2.50,3.50)
 侵襲性カンジダ症と診断された又は強く疑われた3ヵ月未満の小児患者に対して本剤25mg/m2を約1時間かけて1日1回投与した。すべての小児患者でアムホテリシンB製剤が併用投与された。
 投与4日に得られた投与開始後1時間又は24時間の血漿中濃度
§ 投与4〜14日に得られた投与開始後1時間又は24時間の血漿中濃度の幾何平均
|| 投与3〜14日に得られた投与開始後1時間又は24時間の血漿中濃度の幾何平均
- データなし

臨床成績

国内臨床成績
〈成人〉15)
カンジダ属又はアスペルギルス属による真菌感染症の成人患者を対象とした第III相実薬対照二重盲検比較試験を実施した。食道カンジダ症に対しては本剤50mgを、侵襲性カンジダ症及びアスペルギルス症に対しては本剤50mg(投与初日のみ70mg)を1日1回投与した。本剤の投与期間(中央値及び範囲)は、食道カンジダ症では14日間(7〜28日)、侵襲性カンジダ症では14日間(2〜36日)、アスペルギルス症では29日間(8〜84日)であり、臨床試験成績の概要は表3のとおりであった。
〈小児〉3)
カンジダ属又はアスペルギルス属による真菌感染症の小児患者(3ヵ月〜17歳)を対象とした第II相非盲検試験を実施した。侵襲性カンジダ症及びアスペルギルス症に対して本剤50mg/m2(投与初日のみ70mg/m2、ただし1日用量として70mgを超えない)を1日1回投与した。本剤の投与期間(中央値及び範囲)は、侵襲性カンジダ症では14日間(2〜31日)、アスペルギルス症では10.5日間(3〜57日)であり、臨床試験成績の概要は、表4のとおりであった。
外国臨床成績
〈成人〉
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症16)
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症患者を対象とした本剤50mg(投与初日のみ70mg)の1日1回投与とアムホテリシンBリポソーム製剤(3.0mg/kg)の1日1回投与との二重盲検比較試験を実施した。忍容性は良好であるが十分な臨床効果が得られない場合には本剤又はアムホテリシンBリポソーム製剤の増量を可能とした(それぞれ70mg又は5.0mg/kg)。投与期間(中央値及び範囲)は、本剤では11日間(1〜90日)、アムホテリシンBリポソーム製剤では10日間(1〜91日)であり、総合効果の有効率は本剤33.9%(190/556例)、アムホテリシンBリポソーム製剤33.7%(181/539例)であった。
食道カンジダ症17)
食道カンジダ症患者を対象とした本剤50mgの1日1回投与とフルコナゾール200mgの1日1回投与との二重盲検比較試験を実施した。投与期間(中央値及び範囲)は、本剤では8日間(1〜20日)、フルコナゾールでは7日間(1〜26日)であり、総合効果の有効率は本剤81.5%(66/81例)、フルコナゾール85.1%(80/94例)であった。
侵襲性カンジダ症18)
侵襲性カンジダ症患者を対象とした本剤50mg(投与初日のみ70mg)の1日1回投与とアムホテリシンB(非好中球減少患者に0.6〜0.7mg/kg、好中球減少患者に0.7〜1.0mg/kg)の1日1回投与との二重盲検比較試験を実施した。投与期間(中央値及び範囲)は、本剤では11日間(1〜28日)、アムホテリシンBでは10日間(1〜28日)であり、総合効果の有効率は本剤73.4%(80/109例)、アムホテリシンB 61.7%(71/115例)であった。
侵襲性アスペルギルス症19)
他の抗真菌薬治療が無効又は不耐の侵襲性アスペルギルス症患者を対象とした本剤50mg(投与初日のみ70mg)の1日1回投与の非盲検試験を実施した。本剤の投与期間(中央値及び範囲)は25日間(1〜162日)であり、総合効果の有効率は、44.6%(37/83例)であった。
〈小児〉
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症20)
真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症患者(2〜17歳)を対象とした本剤50mg/m2(投与初日のみ70mg/m2)の1日1回投与(ただし1日用量として70mgを超えない)とアムホテリシンBリポソーム製剤(3.0mg/kg)の1日1回投与との二重盲検比較試験を実施した。忍容性は良好であるが十分な臨床効果が得られない場合には本剤又はアムホテリシンBリポソーム製剤の増量を可能とした(それぞれ70mg/m2又は5.0mg/kg)。投与期間(中央値及び範囲)は、本剤では9日間(3〜36日)、アムホテリシンBリポソーム製剤では9日間(1〜55日)であり、総合効果の有効率は本剤46.4%(26/56例)、アムホテリシンBリポソーム製剤32.0%(8/25例)であった。
食道カンジダ症、侵襲性カンジダ症、侵襲性アスペルギルス症21)
食道カンジダ症、侵襲性カンジダ症及び他の抗真菌薬治療が無効又は不耐の侵襲性アスペルギルス症患者(3ヵ月〜17歳)を対象とした本剤50mg/m2(投与初日のみ70mg/m2)の1日1回投与(ただし1日用量として70mgを超えない)の非盲検試験を実施した。本剤の投与期間(中央値及び範囲)は、食道カンジダ症では32日間(−)、侵襲性カンジダ症では10日間(2〜42日)、アスペルギルス症では38日間(6〜87日)であった。総合効果の有効率は、食道カンジダ症に対して本剤100%(1/1例)、侵襲性カンジダ症に対して本剤81.1%(30/37例)、侵襲性アスペルギルス症に対して本剤50.0%(5/10例)であった。
表3 疾患別臨床総合効果(Per Protocol Set)
真菌感染症疾患名真菌感染症疾患名本剤50mg又は70/50mg
n/m§(%)
ミカファンギン150mg
n/m§(%)
カンジダ症食道カンジダ症6/6例5/6例
カンジダ症カンジダ血症1/1例
カンジダ症カンジダ腹膜炎2/2例1/1例
カンジダ症合計9/9例
(100%)
6/7例
(85.7%)
アスペルギルス症慢性壊死性肺アスペルギルス症9/20例14/30例
アスペルギルス症肺アスペルギローマ5/10例0/3例
アスペルギルス症合計14/30例
(46.7%)
14/33例
(42.4%)
 群間の差異を統計的に検証することを目的とした試験ではない。
 食道カンジダ症患者に50mg、その他の感染症患者については投与初日に70mgを、投与2日目以降は50mgを1日1回投与した。
§ 総合効果の有効例数/解析対象例数
表4 疾患別臨床総合効果(Full Analysis Set)
真菌感染症疾患名真菌感染症疾患名本剤
70/50mg/m2†
n/m(%)
カンジダ症カンジダ血症6/8例
カンジダ症肺カンジダ症1/2例
カンジダ症カンジダ肝膿瘍1/1例
カンジダ症カンジダ脾膿瘍0/1例
カンジダ症合計8/12例
(66.7%)
アスペルギルス症侵襲性アスペルギルス症5/8例
(62.5%)
 投与初日に70mg/m2を、投与2日目以降は50mg/m2を1日1回投与した(ただし1日用量として70mgを超えない)。
 総合効果の有効例数/解析対象例数

薬効薬理

*抗真菌作用22)〜29)
カスポファンギンは、アスペルギルス属(A.fumigatusA.flavusA.nidulansA.nigerA.terreusを含む)及びカンジダ属(C.albicansC.glabrataC.guilliermondiiC.kefyr(旧名C.pseudotropicalis)、C.kruseiC.lusitaniaeC.parapsilosisC.tropicalisを含む)に対して幅広いin vitro抗真菌作用を示す。カンジダ属に対しては殺菌的に作用し、アスペルギルス属には菌糸の伸長抑制作用を示す。
In vivoでは、アスペルギルス属(A.fumigatus)の播種性感染又は肺感染による免疫不全モデル(マウス、ラット)への非経口投与により、生存期間の延長が認められた。また、カンジダ属の播種性感染、並びに口腔咽頭及び消化器感染による免疫正常又は免疫不全モデル(マウス)への非経口投与により、生存期間の延長(C.albicans)又は標的器官からの除菌作用(C.albicansC.glabrataC.kruseiC.lusitaniaeC.parapsilosisC.tropicalis)がみられた。
作用機序25)
真菌(アスペルギルス属及びカンジダ属)細胞壁の主要構成成分である1,3-β-D-グルカンの生合成を阻害する。なお、哺乳類の細胞は、1,3-β-D-グルカンを合成しない。
*耐性菌30)〜32)
カンジダ属においてカスポファンギンに対して低感受性を示す株が報告されている。この感受性の低下にはグルカン合成酵素のFKSサブユニットの変異が関与しているとの報告がある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
カスポファンギン酢酸塩(Caspofungin Acetate)
略号
CPFG
化学名
(10R, 12S)-N-{(2R, 6S, 9S, 11R, 12S, 14αS, 15S, 20S, 23S, 25αS)-12-[(2-Aminoethyl)amino]-20-[(1R)-3-amino-1-hydroxypropyl]-23-[(1S, 2S)-1, 2-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)ethyl]-2, 11, 15-trihydroxy-6-[(1R)-1-hydroxyethyl]-5, 8, 14, 19, 22, 25-hexaoxotetracosahydro-1H-dipyrrolo[2, 1-c:2', 1'-l][1, 4, 7, 10, 13, 16]hexaazacyclohenicosin-9-yl}-10,12-dimethyltetradecanamide diacetate
分子式
C52H88N10O15・2C2H4O2
分子量
1213.42
性状
白色の粉末
構造式

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

包装

カンサイダス点滴静注用50mg:10バイアル
カンサイダス点滴静注用70mg:1バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
健康成人における単回投与試験(社内資料)
2
健康成人における反復投与試験(社内資料)
3
深在性真菌症(小児)を対象とした臨床試験(社内資料)
4
Stone JA et al.:Antimicrob Agents Chemother., 48(3):815,2004
5
Mistry GC et al.:J Clin Pharmacol., 47(8):951,2007
6
シクロスポリンとの相互作用(社内資料)
7
タクロリムスとの相互作用(社内資料)
8
Stone JA et al.:Antimicrob Agents Chemother., 48(11):4306,2004
9
エファビレンツ、ネビラピン、フェニトイン、デキサメタゾン、カルバマゼピンとの相互作用(社内資料)
10
Li CC et al.:Antimicrob Agents Chemother., 55(5):2098,2011
11
イトラコナゾールとの相互作用(社内資料)
12
アムホテリシンBとの相互作用(社内資料)
13
ネルフィナビルとの相互作用(社内資料)
14
ミコフェノール酸モフェチルとの相互作用(社内資料)
15
Kohno S et al.:Eur J Clin Microbiol Infect Dis., 32(3):387,2013
16
Walsh TJ et al.:N Engl J Med., 351(14):1391,2004
17
Villanueva A et al.:Am J Med., 113(4):294,2002
18
Mora-Duarte J et al.:N Engl J Med., 347(25):2020,2002
19
Maertens J et al.:Clin Infect Dis., 39(11):1563,2004
20
Maertens J et al.:Pediatr Infect Dis J., 29(5):415,2010
21
Zaoutis TE et al.:Pediatrics., 123(3):877,2009
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In vitro試験による抗真菌活性(社内資料)
23
In vivo試験による抗真菌活性(社内資料)
24
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25
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26
Bowman JC et al.:Antimicrob Agents Chemother., 46(9):3001,2002
27
Abruzzo GK et al.:Antimicrob Agents Chemother., 41(11):2333,1997
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Abruzzo GK et al.:Antimicrob Agents Chemother., 44(9):2310,2000
29
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30
*Pfaller M et al.:J Clin Microbiol., 49(2):624,2011
31
*Pfaller M et al.:J Clin Microbiol., 51(8):2571,2013
32
*Castanheira M et al.:Antimicrob Agents Chemother., 54(6):2655, 2010

文献請求先

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主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
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