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ジョサマイドライシロップ10%

マクロライド系抗生物質製剤

1g 14.8円

添付文書番号

6145002R1042_2_04

企業コード

171911

作成又は改訂年月

2019年11月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

876145

薬効分類名

マクロライド系抗生物質製剤

承認等

販売名

ジョサマイドライシロップ10%

販売名コード

6145002R1042

販売名英字表記

Josamy Dry Syrup 10%

販売名ひらがな

じょさまいどらいしろっぷ10%

承認番号等

承認番号
21800AMX10562

販売開始年月

1975年2月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ジョサマイシン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン又はジヒドロエルゴタミンメシル酸塩を投与中の患者

組成・性状

組成

ジョサマイドライシロップ10%
有効成分
日局
ジョサマイシンプロピオン酸エステル  100mg(力価)(1g中)
添加剤
精製白糖、D-マンニトール、クエン酸ナトリウム水和物、カルメロースナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、赤色3号、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、グリセリン脂肪酸エステル、香料

製剤の性状

ジョサマイドライシロップ10%
剤形用時懸濁して用いるシロップ剤
色・形状
淡紅色の粒状

効能又は効果

〈適応菌種〉
ジョサマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマ属
〈適応症〉
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、涙嚢炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、上顎洞炎、顎炎、猩紅熱

効能又は効果に関連する注意

〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉
「抗微生物薬適正使用の手引き」 を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

用法及び用量

通常、幼小児には、1日量体重1kg当りジョサマイシンとして30mg(力価)を3~4回に分けて経口投与する。ただし、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する注意

シロップ剤の標準調製法は次のとおりである。
ドライシロップの量
加える水の量
シロップのでき上がり量
シロップ1mL中の含量
3g
8mL
10mL
30mg(力価)
4g
7.5mL
10mL
40mg(力価)

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 他のマクロライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者

肝機能障害患者

血中濃度が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中に移行する。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
(クリアミン)
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
(ジヒデルゴット)
これらの薬剤の作用を増強させ、四肢の虚血を起こすおそれがある 。
CYP3A4に対する阻害によりこれらの薬剤の代謝が阻害される 。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
免疫抑制剤
シクロスポリン等
これらの薬剤の作用を増強させ、腎障害等を起こすことがある 。
CYP3A4に対する阻害によりこれらの薬剤の代謝が阻害される,
トリアゾラム
この薬剤の作用を増強させ、傾眠等を起こすことがある。
CYP3A4に対する阻害によりこれらの薬剤の代謝が阻害される,
ブロモクリプチンメシル酸塩
この薬剤の作用を増強させ、嗜眠、眩暈、運動失調等を起こすことがある。
CYP3A4に対する阻害によりこれらの薬剤の代謝が阻害される,

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
  3. 偽膜性大腸炎(頻度不明)
    偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれたとの報告がある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
肝臓
肝機能異常
黄疸
消化器
食欲不振、悪心、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢
その他
顔面浮腫

適用上の注意

薬剤調製時の注意
シロップ調製後は冷所に保存し、できるだけ速やかに使用すること。
薬剤交付時の注意
軽く振盪してから服用するよう指示すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人男性6名に本剤1g(力価)を単回経口投与したとき、血中濃度を抗菌活性(St. hemolyticus Cook株、重層法)で測定した成績では、服用1~2時間後に血漿中濃度は最高に達し、その平均は1.18μg/mLであった 。
また、臨床的には健康小児4名に20mg/kgを単回経口投与後の血中濃度は、1時間で2.6~8.0μg/mL、2時間で4.1~7.2μg/mL、6時間で0.66~4.4μg/mLであったとの報告がある 。
健康成人に本剤1g(力価)を単回経口投与したときの血中濃度

分布

ジョサマイシンプロピオン酸エステルは、ラットの実験で臓器内へよく移行する 。

排泄

本剤を小児に20mg/kg 1回投与後24時間までの尿中への排泄率は、微生物学的測定法で6.6~12.5%であった 。
なお、ジョサマイシンプロピオン酸エステルを経口投与後のヒトの尿中より分離された物質は、全てジョサマイシン又はその代謝物であることが確認されている,

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

各種細菌感染症に対する臨床試験成績は、比較臨床試験を含めて総数1,120例で、その有効率(有効以上)は80.4%(900/1,120)であった。
扁桃炎、急性気管支炎を対象とした二重盲検比較試験による臨床的評価の結果、本剤の有用性が認められている。
また、猩紅熱に対する二重盲検比較試験でも本剤の有用性が認められている 。
疾患名
有効率
症例数
咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染等
83.7%
545/651
猩紅熱
75.4%
224/297
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症等
72.4%
55/76
歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎等
78.3%
36/46

薬効薬理

作用機序
  1. 他のマクロライド剤同様、細菌のリボソームに作用し、蛋白合成を阻害することにある。
抗菌作用
  1. ジョサマイシンプロピオン酸エステルはジョサマイシンと同様に、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマ属に対して、in vitroで強い抗菌力を有する,,, 。また、マウスでの動物実験においてもブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌等による感染症に対しても強い感染防御作用を示す 。
  2. ジョサマイシンは、ブドウ球菌属のマクロライド耐性を誘導しない耐性非誘導型抗生物質である 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ジョサマイシンプロピオン酸エステル
(Josamycin Propionate)
化学名
(3R, 4S, 5S, 6R, 8R, 9R, 10E, 12E, 15R)-3-Acetoxy-5- [2,6-dideoxy-4-O-(3-methylbutanoyl)-3-C-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-3,6-dideoxy-3-dimethylamino-β-D-glucopyranosyloxy] -6-formylmethyl-4-methoxy-8-methyl-9-propanoyloxyhexadeca-10,12-dien-15-olide
分子式
C45H73NO16
分子量
884.06
性状
ジョサマイシンプロピオン酸エステルは白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。アセトニトリルに極めて溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

開封後は遮光して保存すること。

包装

100g

主要文献

1
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き[R-07700]
2
仲川義人 編:医薬品相互作用 医薬ジャーナル社:161, 1994[JM-03741]
3
厚生省監修:医薬品相互作用ハンドブック 薬業時報社:267, 1992[R-04416]
4
伊賀立二 他:医薬品相互作用 文光社:50, 1997[JM-03740]
5
立花章男 他:Jpn. J. Antibiot. 26(2):122, 1973[JP-C02379]
6
中沢 進 他:基礎と臨床 7(5):1232, 1973[JP-C02310]
7
Osono, T. et al.:Rep. Yamanouchi Cent. Res. Lab. 3:143, 1977[JM-0097]
8
秋葉 享 他:Jpn. J. Antibiot. 27(2):73, 1974[JP-D02377]
9
大薗 卓 他:Jpn. J. Antibiot. 26(2):115, 1973[JM-0251]
10
中沢昭三 他:Chemotherapy 17(4):576, 1969[JM-0092]
11
泉川欣一 他:Jpn. J. Antibiot. 34(9):1288, 1981[JP-L06848]
12
洲崎 健 他:Jpn. J. Antibiot. 35(2):318, 1982[JM-0094]
13
三橋 進:Chemotherapy 17(4):567, 1969[JM-0093]

文献請求先及び問い合わせ先

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フリーダイヤル 0120-303-711

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