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ペルジピン錠10mg

Ca拮抗性降圧剤

1錠 7.1円

添付文書番号

2149019B1059_2_03

企業コード

171911

作成又は改訂年月

2021年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

Ca拮抗性降圧剤

承認等

販売名

ペルジピン錠10mg

販売名コード

2149019F1069

販売名英字表記

Perdipine Tablets 10mg

販売名ひらがな

ぺるじぴんじょう

承認番号等

承認番号
15700AMZ00537

販売開始年月

1982年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ペルジピン錠20mg

販売名コード

2149019F2170

販売名英字表記

Perdipine Tablets 20mg

販売名ひらがな

ぺるじぴんじょう

承認番号等

承認番号
21300AMZ00562

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ペルジピン散10%

販売名コード

2149019B1059

販売名英字表記

Perdipine Powder 10%

販売名ひらがな

ぺるじぴんさん

承認番号等

承認番号
21300AMZ00561

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

日局 ニカルジピン塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 頭蓋内出血で止血が完成していないと推定される患者[出血が促進する可能性がある。]
  2. 脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者[頭蓋内圧が高まるおそれがある。]
  3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

ペルジピン錠10mg
有効成分
1錠中
日局 ニカルジピン塩酸塩  10mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、部分アルファー化デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、白糖、乳酸カルシウム水和物、結晶セルロース、酸化チタン、マクロゴール20000、カルナウバロウ
ペルジピン錠20mg
有効成分
1錠中
日局 ニカルジピン塩酸塩  20mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、部分アルファー化デンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、白糖、乳酸カルシウム水和物、結晶セルロース、酸化チタン、マクロゴール20000、カルナウバロウ
ペルジピン散10%
有効成分
1g中
日局 ニカルジピン塩酸塩  100mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、D-マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸

製剤の性状

ペルジピン錠10mg
剤形糖衣錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
6.1mm
大きさ(厚さ)
3.4mm
質量0.095g
ペルジピン錠20mg
剤形糖衣錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
7.1mm
大きさ(厚さ)
3.7mm
質量0.135g
ペルジピン散10%
剤形内用散剤
色調淡黄色

効能又は効果

本態性高血圧症

用法及び用量

通常成人には1回ニカルジピン塩酸塩として10~20mgを1日3回経口投与する。

重要な基本的注意

  1. Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
  2. 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 低血圧症の患者
    血圧がさらに低下する可能性がある。
  2. 緑内障の患者
    血管拡張作用により眼圧の上昇を招くおそれがある。

腎機能障害患者

一般に重篤な腎機能障害のある患者では、降圧に伴い腎機能が低下する可能性がある。

肝機能障害患者

本剤は肝臓で代謝される。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で、妊娠末期に投与すると出生児の体重が少なく、その後の体重増加も抑制された。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。一般的に過度の降圧は好ましくないとされている。

相互作用

本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の血圧降下剤
血圧降下作用が増強されることがある。
両剤の薬理学的な相加作用等による。
β-遮断剤
プロプラノロール 等
うっ血性心不全患者では、過度の血圧低下、心機能の低下があらわれることがある。必要に応じどちらかを減量又は投与を中止する。
両剤の薬理学的な相加作用による。
(1)血圧降下作用の増強
(2)陰性変力作用の増強
ジゴキシン
ジゴキシンの作用を増強し、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。
本剤が、主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。
ダントロレンナトリウム水和物
他のCa拮抗剤(ベラパミル等)の動物実験で心室細動、循環虚脱がみられたとの報告がある。
高カリウム血症を来すと考えられる。
タンドスピロンクエン酸塩
動物実験で血圧降下作用が増強されたとの報告がある。
タンドスピロンクエン酸塩は中枢性の血圧降下作用を有し、相加的な降圧作用を示す。
ニトログリセリン
動物実験で房室ブロックを起こしたとの報告がある。
機序不明
免疫抑制剤
シクロスポリン
タクロリムス水和物 等
免疫抑制剤の作用を増強し、中毒症状(特に腎機能異常)があらわれることがある。また、本剤の作用を増強し、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ免疫抑制剤及び本剤を減量する。
本剤あるいは免疫抑制剤によりCYP3A4が阻害され、免疫抑制剤あるいは本剤の血中濃度が上昇する。
フェニトイン
(1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。
(2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
(1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。
(2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
リファンピシン
本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
シメチジン
本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
サキナビル
リトナビル 等
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
グレープフルーツジュース
本剤の作用が増強されるおそれがある。
グレープフルーツジュースによりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 血小板減少(頻度不明)
  2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST・ALT・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
肝臓
AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇
ビリルビン上昇
腎臓
BUN上昇、クレアチニン上昇
血液
顆粒球減少
消化器
悪心・嘔吐、胃部不快感、食欲不振
胸やけ、口渇、便秘、下痢、腹痛
循環器
顔面潮紅、熱感、動悸、血圧低下、浮腫、倦怠感、のぼせ
立ちくらみ、頻脈
過敏症
発疹
そう痒感、光線過敏症
口腔
歯肉肥厚
その他
頭痛・頭重、めまい
耳鳴、眠気、しびれ感、不眠、胸部不快感、流涎、発赤、頻尿
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
〈錠〉
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
ラットに24カ月経口投与した実験で、45mg/kg/日投与群(臨床用量の約40倍)の雄に甲状腺濾胞の腫瘍が対照群に比し有意に増加したとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回経口投与
    健康成人に本剤10~40mg注) を経口投与したとき、その血漿中未変化体濃度は投与後30~60分に最高濃度に達し、半減期は約90分であった 。(半減期は投与後8時間までの数値より算出した。)
    〈薬動力学パラメータ〉
    投与量
    (mg)
    n
    Tmax
    (h)
    Cmax
    (μg/mL)
    AUC
    (μg・min/mL)
    CL
    (mL/min・kg)
    10
    4
    0.5
    0.013
    1.4
    131
    20
    5
    1.0
    0.032
    4.6
    90
    30
    6
    1.0
    0.091
    10.3
    54
    40
    4
    0.5
    0.253
    24.2
    27
    平均値
  2. 連続経口投与
    健康成人に本剤20mgを1日3回経口投与したとき、投与1、8、15日目いずれにおいても夕食後服用時の半減期は約4時間であった。また、8日目と15日目のAUCに差は見られず、8日以内に定常状態に達していると考えられる 。
    〈薬動力学パラメータ〉
    AUC(ng・h/mL)
    t1/2(h)
    1日目
    269
    4.4
    8日目
    463
    3.7
    15日目
    447
    4.1

代謝

健康成人に本剤40mg注) を経口投与したときの主代謝物はニカルジピンの脱ベンジル体であった 。

排泄

健康成人に本剤40mg注) を経口投与したとき、24時間までの尿中への未変化体の排泄率は投与量の0.01%以下であり、主代謝物であるニカルジピンの脱ベンジル体が3.2%と最も多く排泄された 。
注)本剤の承認された1回用量は10~20mgである。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    本態性高血圧症について二重盲検比較試験を含む臨床試験(446症例)が行われ、臨床効果は、427例で検討された。
    降圧総合効果判定は次のとおりであった。
    疾患名
    有効以上
    本態性高血圧症
    69.3%(296/427)
    なお、二系統の二重盲検比較試験の結果、60mg/日、12週間経口投与で本剤の有用性が認められた,

薬効薬理

作用機序
ニカルジピン塩酸塩は、血管平滑筋細胞中へのCa2+の取り込みを抑制することにより、血管拡張作用を発揮する 。ニカルジピン塩酸塩は、血管平滑筋において心筋の30,000倍の強いCa拮抗作用を示し、血管選択性は他のCa拮抗薬(ニフェジピン、ベラパミル、ジルチアゼム)より高かった 。
血圧降下作用
ニカルジピン塩酸塩は、種々の実験的高血圧動物において的確な降圧作用を示した。また、長期間投与によっても耐薬性を生ずることなく、持続的な降圧作用を示し、高血圧に伴う心臓肥大の進展及び脳卒中の発生を防止した,,
ヒトに投与した場合、穏和で日内変動 や体位変換に伴う血圧変動の少ない 安定した降圧効果が認められている。
血管拡張作用
ニカルジピン塩酸塩は、麻酔イヌにおいて末梢血管抵抗を低下させ、用量依存的な血圧降下作用を示した, 。また、本薬は麻酔イヌにおいて椎骨動脈、冠動脈、大腿動脈、腎動脈等の血管を拡張し、これら臓器への血流を増加させた,
血管平滑筋弛緩作用
ニカルジピン塩酸塩は、イヌ摘出冠動脈での実験においてK+により誘発された収縮を用量依存的に弛緩した。その作用はニフェジピンの約10倍、ベラパミルの約1,000倍強かった 。
利尿作用
ニカルジピン塩酸塩は、ラットにおいて用量依存的にナトリウム利尿作用を示した。麻酔イヌにおいては、腎血流量及び糸球体濾過率を増加させナトリウム利尿を起こした,
その他
ニカルジピン塩酸塩は、麻酔イヌにおいて、他のCa拮抗薬に比べて房室伝導障害及び心収縮抑制を起こしにくかった,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ニカルジピン塩酸塩(Nicardipine Hydrochloride)
化学名
2-[Benzyl(methyl)amino]ethyl methyl(4RS)-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate monohydrochloride
分子式
C26H29N3O6・HCl
分子量
515.99
性状
ニカルジピン塩酸塩はわずかに緑みを帯びた黄色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水、アセトニトリル又は無水酢酸に溶けにくい。本品のメタノール溶液(1→20)は旋光性を示さない。光によって徐々に変化する。
化学構造式
融点
167~171℃

取扱い上の注意

〈散剤〉
開封後は遮光して保存すること。

包装

〈ペルジピン錠10㎎〉
100錠[10錠(PTP)×10]
〈ペルジピン錠20㎎〉
100錠[10錠(PTP)×10]
〈ペルジピン散10%〉
100g[瓶]

主要文献

1
Higuchi, S. et al.: Xenobiotica. 1980; 10(6): 447-454[PD-01590]
2
樋口三朗 他: 基礎と臨床 1981; 15(13): 6289-6292[PD-00359]
3
Higuchi, S. et al.: Xenobiotica. 1980; 10(12): 889-896[PD-01589]
4
宮下英夫 他: 医学のあゆみ 1983; 124(10): 934-947[PD-00318]
5
山田和生 他: 医学のあゆみ 1981; 118(5): 306-324[PD-00365]
6
Terai, M. et al.: Biochem. Pharmacol. 1981; 30: 375-378[PD-01328]
7
Bristow, M. R. et al.: Br. J. Pharmacol. 1984; 82(2): 309-320[PD-05313]
8
竹中登一 他: 基礎と臨床 1980; 14(14): 4495-4509[PD-00376]
9
竹中登一 他: 基礎と臨床 1980; 14(14): 4477-4494[PD-00377]
10
Takenaka, T. et al.: Br. J. Clin. Pharmacol. 1985; 20: 7S-22S[PD-01315]
11
尾前照雄 他: 臨床と研究 1981; 58(9): 2963-2969[PD-00364]
12
高畠利一 他: 基礎と臨床 1981; 15(2): 781-792[PD-00374]
13
Takenaka, T. et al.: Arzneimittel-Forschung 1976; 26(12): 2172-2178[PD-00933]
14
Abe, Y. et al.: J. Cardiovasc. Pharmacol. 1983; 5(2): 254-259[PD-01316]

文献請求先及び問い合わせ先

LTLファーマ株式会社 コールセンター
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目10番1号
フリーダイヤル0120-303-711

製造販売業者等

製造販売
LTLファーマ株式会社
東京都新宿区西新宿6丁目10番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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