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閲覧履歴

ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 22.8円

作成又は改訂年月

**
2014年10月改訂
(第11版)
*
2014年3月改訂
(第10版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

販売名

ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200131D1065

承認・許可番号

(61AM)1164

薬価基準収載年月

1986年10月

販売開始年月

1986年10月

貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

組成

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス5.0gを含有する。
日局オウギ    4.0g
日局ソウジュツ  4.0g
日局ニンジン   4.0g
日局トウキ    3.0g
日局サイコ    2.0g
日局タイソウ   2.0g
日局チンピ    2.0g
日局カンゾウ   1.5g
日局ショウマ   1.0g
日局ショウキョウ 0.5g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

性状

剤形顆粒剤
淡褐色
におい特異なにおい
わずかに甘い
識別コードツムラ/41

一般的名称

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

効能又は効果

消化機能が衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質者の次の諸症:
夏やせ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症

用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)カンゾウ含有製剤
(2)グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。

重大な副作用

間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明
過敏症注1) 発疹、蕁麻疹等
消化器 食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

その他の注意

湿疹、皮膚炎等が悪化することがある。

薬効薬理

病後の体力低下に対する作用
免疫機能低下の改善作用
慢性疾患あるいは感染症が遷延し体力が低下した患者に投与したところ、血液中のnatural killer(NK)細胞活性が上昇した(n=35)1)
感染時の体力低下に対する作用
・プレドニゾロン誘発免疫抑制C. albicans 感染マウスに経口投与したところ、生存期間が延長した2)
・MMC免疫抑制単純ヘルペスウィルスI型(HSV-1)感染マウスに経口投与したところ、生存期間が延長した3)
担癌状態の生体防御機構の修復
マウスに経口投与したところ、2次Meth Aに対する抗腫瘍免疫が獲得され腫瘍の増殖が抑制された4)
抗癌剤による免疫低下に対する作用
マウスに経口投与したところ、MMCにより低下したNK活性及び骨髄機能が回復した5)
**慢性疲労に対する効果
慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome)モデルマウスにおいて、低下した運動量を改善した。6)
高齢者の体力低下に対する作用
老齢マウスに経口投与したところ、低下したT細胞数、NK細胞数及びヒツジ赤血球(SRBC)抗原に対する抗体産生が回復した7)
*食欲不振に対する作用
Colon26-L20腺癌誘発悪液質モデルマウスに混餌投与したところ、体重、摂餌量、飲水量、腓腹筋量および精巣周囲脂肪重量の減少ならびに中性脂肪の低下が抑制された8)
感冒に対する作用
インフルエンザ感染マウスに経口前投与したところ、生存期間が延長した9)
精巣に対する作用
**マウスにドキソルビシンと同時並びに前後14週間継続混餌投与したところ、精巣重量の低下が抑制された10)
マウスに経口投与したところ、アドリアマイシンによる精巣重量減少が抑制された11)
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
免疫調整作用
液性免疫に対する作用
マウスに経口投与したところ、SRBC抗原に対する抗体産生が増加した7)
NK活性に対する作用
・マウスに経口投与したところ、脾臓細胞中のNK活性が増強した4)
・マウス結腸癌Colon26-L5細胞を移植した癌転移モデルマウスに経口前投与したところ、NK細胞を除去することにより癌転移抑制が消失した12)
マクロファージに対する作用
・マウスに経口投与したところ、腹腔内細胞、脾臓細胞及び骨髄細胞の貪食活性が亢進した13)
・マウスに経口投与したところ、腹腔浸潤細胞の腫瘍増殖阻止活性が増強した4)
サイトカイン産生に対する作用
・インフルエンザ感染マウスに経口前投与したところ、IFNの産生を早期に誘導する作用が認められた9)
・担癌マウスに飲水投与したところ、拘束ストレスによる血清中インターロイキン(IL)-12濃度の低下を抑制した14)
精巣に対する作用
・ハムスター精巣上体管由来細胞において、蛋白合成を促進した(in vitro15)
・ヒト精子において、抗精子抗体による精子運動率の低下を抑制した(in vitro16)
・ヒト精子において、精子運動速度及び精子直進性を改善した(in vitro17)

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
大野修嗣. アレルギー. 1988, 37(2), p.107.
2
Abe, S. et al. Immunopharmacol. Immunotoxicol. 1999, 21(2), p.331.
3
Kido, T. et al. Anticancer Res. 2000, 20(6A), p.4109.
4
Harada, M. et al. Immunopharmacol. Immunotoxicol. 1995, 17(4), p.687.
5
前村和也・他. 漢方と免疫・アレルギー3. メディカルトリビューン, 1990, p.108.
6
**守屋純二. 金沢医科大学雑誌. 2006, 31(4), p.263.
7
Utsuyama, M. et al. Mech. Ageing Dev. 2001, 122, p.341.
8
*Yae, S. et al. Evid. Based Complement. Alternat. Med. 2012, 2012, 976926. http://dx.doi.org/10.1155/2012/976926, (accessed 2014-10-20)
9
Mori, K. et al. Antiviral Res. 1999, 44(2), p.103.
10
**渡邊広是・他. 日本受精着床学会雑誌. 2006, 23(1), p.19.
11
須藤和彦・他. 日本薬理学雑誌. 1988, 92, p.251.
12
Saiki, I. Biol. Pharm. Bull. 2000, 23(6), p.677.
13
丸山博文・他. 炎症. 1988, 8(1), p.65.
14
Li, T. et al. Immunopharmacology. 1999, 43(1), p.11.
15
野田洋一・他. 日本不妊学会雑誌. 1993, 38(2), p.262.
16
山中幹基・他. 日本泌尿器科学会雑誌. 1998, 89(7), p.641.
17
柴原浩章・他. 日本不妊学会雑誌. 1993, 38(4), p.654.

文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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