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閲覧履歴

ツムラ半夏瀉心湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 22.5円

作成又は改訂年月

**
2017年1月改訂
(第9版)
*
2014年10月改訂
(第8版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

ツムラ半夏瀉心湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200123D1079

承認・許可番号

(61AM)3257

薬価基準収載年月

1986年10月

販売開始年月

1986年10月

貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

組成

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス4.5gを含有する。
日局ハンゲ   5.0g
日局オウゴン  2.5g
日局カンキョウ 2.5g
日局カンゾウ  2.5g
日局タイソウ  2.5g
日局ニンジン  2.5g
日局オウレン  1.0g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物、ショ糖脂肪酸エステル

性状

剤形 顆粒剤
黄褐色
におい 特異なにおい
わずかに甘くて辛い
識別コード ツムラ/14

一般的名称

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

禁忌

アルドステロン症の患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
ミオパチーのある患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]
低カリウム血症のある患者[疾患及び症状が悪化するおそれがある。]

効能又は効果

みぞおちがつかえ、ときに悪心、嘔吐があり食欲不振で腹が鳴って軟便または下痢の傾向のあるものの次の諸症
急・慢性胃腸カタル、醗酵性下痢、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症

用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)カンゾウ含有製剤
(2)グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
(3)ループ系利尿剤
   フロセミド
   エタクリン酸
(4)チアジド系利尿剤
   トリクロルメチアジド
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
グリチルリチン酸及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。

重大な副作用

間質性肺炎
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明
過敏症注1) 発疹、蕁麻疹等
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

**適用上の注意

服用時
口内炎に対して本剤を使用する場合は、口にふくんでゆっくり服用することができる。

薬効薬理

胃排出促進作用
上腹部愁訴を有し胃排出遅延の認められる慢性胃炎患者(n=8)に2週間投与したところ、胃排出能が促進した(アセトアミノフェン法)1)
ラットに経口投与したところ、胃排出能が促進した。また、経口前投与により塩化バリウムによる胃排出能低下が抑制された2)
胃粘膜障害に対する作用
ラットに経口前投与したところ、エタノールによる胃の出血性病変が軽減した3)
制吐作用
フェレットに経口前投与したところ、アポモルフィンによる嘔吐が抑制された2)
止瀉作用
マウスに経口前投与したところ、ヒマシ油による下痢が抑制された4)
ラットに経口前投与したところ、塩酸イリノテカンによる下痢及び体重減少が抑制された。また、回腸、下行結腸の絨毛及び陰窩細胞の変性・壊死並びに杯細胞の減少が抑制された5)
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
胃粘膜防御作用
ラットに経口投与したところタウロコール酸による胃粘膜リン脂質量低下、胃粘膜電位差の低下並びにH+の胃粘膜内逆拡散(back diffusion)がそれぞれ抑制され6)、また、エタノールによる胃表層粘膜及び胃体部深層粘膜の粘液量減少が抑制された3)
抗炎症作用
・ラットに経口前投与したところ、塩酸イリノテカン5)及びコレラ毒素7)による大腸粘膜でのプロスタグランジンE2量増加が抑制された。
・ラットに経口投与したところ、血漿中コルチコステロン量が増加した(in vivo)。また、シクロオキシゲナーゼ-2活性を阻害した(in vitro8)
*・ヒト口腔由来ケラチノサイト(HOK)において、IL-1β刺激によるプロスタグランジン(PG)E2,PGD2及びPGF産生を抑制した(in vitro)。また、COX-2高活性HOKにおいて、PGE2代謝活性を阻害した(in vitro9)
・ヒト肥満細胞樹立株(HMC-1)において、PMA及びA23187刺激によるインターロイキン(IL)-6産生を阻害した(in vitro)。また、カラゲニン誘発胸膜炎モデルマウスに経口前投与したところ、IL-6産生が抑制された10)
大腸水分吸収亢進作用
ラットに経口投与したところ、大腸水分吸収能が亢進した11)。また、経口前投与により塩酸イリノテカンによる大腸水分吸収能の低下が抑制された5)
消化管運動抑制作用
ラット遠位結腸輪走筋において、自発収縮を抑制した。この作用はNO合成酵素非選択的阻害薬(L-NNA)あるいはグアニル酸シクラーゼ阻害薬(ODQ)処置により部分的に解除された。また、経壁神経刺激によって発生するコリン作動性神経由来の収縮反応を抑制した(in vitro12)

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
原澤 茂・他. Prog. Med. 1993, 13(11), p.2533.
2
Kase, Y. et al. Biol. Pharm. Bull. 1997, 20(11), p.1155.
3
緒方優美・他. 薬理と治療. 1993, 21(6), p.1747.
4
Kase, Y. et al. Biol. Pharm. Bull. 1996, 19(10), p.1367.
5
Kase, Y. et al. Jpn. J. Pharmacol. 1997, 75(4), p.407.
6
坂上 博・他. 消化器科. 1990, 12(2), p.183.
7
Kase, Y. et al. Biol. Pharm. Bull. 1998, 21(2), p.117.
8
Kase, Y. et al. Biol. Pharm. Bull. 1998, 21(12), p.1277.
9
*Kono, T. et al. Integr. Cancer Ther. 2014, 13(5), p.435.
10
池田孔己・他. 和漢医薬学雑誌. 1998, 15(5), p.390.
11
Kase, Y. et al. Biol. Pharm. Bull. 1997, 20(9), p.954.
12
Kito, Y. et al. Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 2012, 303(9), p.G1059.

文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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