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閲覧履歴

ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 9.1円

作成又は改訂年月

**
2016年6月改訂
(第11版)
*
2014年10月改訂
(第10版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

販売名

ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200092D1020

承認・許可番号

(61AM)3299

薬価基準収載年月

1986年10月

販売開始年月

1986年10月

貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

組成

本品15.0g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス1.25gと日局コウイ10.0gを含有する。
日局カンキョウ  5.0g
日局ニンジン   3.0g
日局サンショウ  2.0g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

性状

剤形顆粒剤
淡灰白色
におい特異なにおい
甘くて辛い
識別コードツムラ/100

一般的名称

大建中湯(だいけんちゅうとう)

効能又は効果

腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるもの

用法及び用量

通常、成人1日15.0gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

肝機能障害のある患者 [肝機能障害が悪化するおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

副作用

副作用発生状況の概要

**副作用発現頻度調査(2010年4月〜2012年3月)において、3,269例中、64例(2.0%)72件に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。1)

重大な副作用

間質性肺炎
(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明 0.1〜5%未満 0.1%未満
過敏症注1)     発疹、蕁麻疹等
肝臓   肝機能異常(AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP等の上昇を含む)  
消化器 腹痛 悪心、下痢 腹部膨満、胃部不快感、嘔吐
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

薬物動態

健常人に本剤5gを空腹時単回経口投与した時の各成分の血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおりである(n=16)2)

薬効薬理

消化管運動促進作用
*米国健常成人に7.5g経口投与したところ、上行結腸の輸送能が亢進した(シンチグラフィー法)(n=19)3)
*イヌに胃内投与したところ、上行結腸、横行結腸及び下行結腸の収縮力及び収縮頻度が増加した(strain gauge transducer法)4)
マウスに経口投与したところ、クロルプロマジン5)あるいはモルヒネ6)による小腸及び遠位大腸輸送能低下が改善された。
モルモット摘出回腸において、縦走筋の収縮を惹起し7)、モルヒネによる輪走筋の収縮を抑制した6)in vitro )。
消化管過剰運動抑制作用
マウスに経口投与したところ、カルバコールにより誘発された小腸運動輸送能亢進が抑制された8)
イレウス抑制作用
ラットに経口投与したところ、術後イレウスモデルにおける消化管輸送能低下が抑制された9)
ラットに経口前投与したところ、小腸にタルクを散布して作製した腸管癒着が抑制された10)
マウスに経口前投与したところ、酢酸を腹腔内投与して作製した炎症性腸管通過障害モデルにて、腸管輸送の遅延が抑制された11)
腸管血流増加作用
健常成人に5.0g経口投与したところ、上腸間膜動脈血流が増加した(n=14)12)
消化管ホルモン分泌作用
健常成人に7.5g経口投与したところ、投与60、90分後の血漿中モチリン濃度が上昇した(n=24)13)
健常成人に7.5g経口投与したところ、血漿中のVIP及びセロトニン濃度が上昇した(n=6)14)
健常成人に7.5g経口投与したところ、血漿中Calcitonin gene related peptide(CGRP)及びサブスタンスP濃度が上昇した(n=5)15)
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
消化管運動促進作用
・クロルプロマジン誘発マウス小腸輸送能低下の改善作用は、アトロピンとCCKA受容体拮抗薬ロルグルミドの併用により抑制された。また、大腸輸送能低下の改善作用は、アトロピンにより抑制された5)
・モルモットにおいて、摘出回腸縦走筋における収縮作用は5-HT4受容体拮抗薬である高濃度ICS205-930で抑制されたが、オンダンセトロン(5-HT3受容体拮抗薬)では抑制されなかった(in vitro7)。また、アセチルコリン遊離を促進し、その収縮作用はアトロピン7)あるいはアトロピンとサブスタンスP受容体拮抗薬スパンタイド11)の併用により抑制された(in vitro )。
*・イヌにおいて、胃内投与により惹起された結腸運動は、TRPV1阻害薬であるカプサゼピンにより抑制された4)
消化管運動抑制作用
・モルモット摘出回腸縦走筋の粘膜剥離標本において、低濃度の処置では、電気刺激収縮を抑制したがアセチルコリン収縮には影響を与えなかった。また、高濃度の処置では、KCl収縮を抑制し、その抑制作用はCaCl2の前処置により減弱した(in vitro8)
腸管血流増加作用
・ラットにおける腸管血流量増加作用は、CGRP受容体拮抗薬CGRP(8-37)により抑制され、VIP受容体拮抗薬[4-Cl-DPhe6, Leu17]-VIP及びアトロピンにより一部抑制され、スパンタイドでは抑制されなかった16)
*・麻酔下ラット十二指腸内投与によって起こる小腸血流量増加作用は、TRPA1受容体拮抗薬及び抗アドレノメデュリン抗体により抑制された17)
抗炎症作用
*・ラット小腸上皮由来IEC-6細胞株において濃度依存的にADM産生を増加させた(in vitro18)
*・TNBS誘発炎症モデルマウスにおいて、結腸蛋白中炎症性サイトカイン(TNF-α、IFN-γ)の産生が抑制された18)
・シクロオキシゲナーゼ(COX-2)活性を抑制した(COX酵素活性測定キット、in vitro10)

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×84包、2.5g×189包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
**香取征典・他. Prog. Med. 2016, 36(4), p.582.
2
Munekage, M. et al. Drug Metab. Dispos. 2011, 39(10), p.1784.
3
*Manabe, N. et al. Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 2010, 298(6), p.G970.
4
*Kikuchi, D. et al. Tohoku. J. Exp. Med. 2013, 230(4), p.197.
5
Satoh, K. et al. J. Ethnopharmacol. 2003, 86(1), p.37.
6
Nakamura, T. et al. Jpn. J. Pharmacol. 2002, 88(2), p.217.
7
Satoh, K. et al. Dig. Dis. Sci. 2001, 46(2), p.250.
8
Satoh, K. et al. Biol. Pharm. Bull. 2001, 24(10), p.1122.
9
Tokita, Y. et al. J. Pharmacol. Sci. 2007, 104(4), p.303.
10
Hayakawa, T. et al. J. Smooth Muscle Res. 1999, 35(2), p.47.
11
Satoh, K. et al. Jpn. J. Pharmacol. 2001, 86(1), p.32.
12
Takayama, S. et al. Forsch. Komplementmed. 2010, 17(4), p.195.
13
Nagano, T. et al. Biol. Pharm. Bull. 1999, 22(10), p.1131.
14
Nagano, T. et al. Biol. Pharm. Bull. 2000, 23(3), p.352.
15
Sato, Y. et al. Biol. Pharm. Bull. 2004, 27(11), p.1875.
16
Murata, P. et al. Life Sci. 2002, 70, p.2061.
17
*Kono, T. et al. Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 2013, 304(4), p.G428.
18
*Kono, T. et al. J. Crohns Colitis. 2010, 4(2), p.161.

文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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