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閲覧履歴

ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)

漢方製剤

1g 18.6円

作成又は改訂年月

**
2014年10月改訂
(第7版)
*
2007年5月改訂
(第6版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

ツムラ十全大補湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

5200069D1048

承認・許可番号

(61AM)1124

薬価基準収載年月

1986年10月

販売開始年月

1986年10月

貯法・使用期限等

貯法
しゃ光・気密容器
使用期限
容器、外箱に表示

組成

本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス5.0gを含有する。
日局オウギ   3.0g
日局ケイヒ   3.0g
日局ジオウ   3.0g
日局シャクヤク 3.0g
日局センキュウ 3.0g
日局ソウジュツ 3.0g
日局トウキ   3.0g
日局ニンジン  3.0g
日局ブクリョウ 3.0g
日局カンゾウ  1.5g
添加物
日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

性状

剤形 顆粒剤
灰褐色
におい 特異なにおい
わずかに甘い
識別コード ツムラ/48

一般的名称

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

効能又は効果

病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等があらわれることがある。]
食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)カンゾウ含有製剤
(2)グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。

重大な副作用

偽アルドステロン症
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  頻度不明
過敏症注1) 発疹、発赤、そう痒、蕁麻疹等
消化器 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

その他の注意

湿疹、皮膚炎等が悪化することがある。

薬効薬理

病後の体力低下に対する作用
免疫抑制状態の改善作用
老齢マウスに経口前投与したところ、CDDPによる抗体産生機能低下が抑制された1)
感染時の体力低下に対する作用
・シクロホスファミド免疫抑制C. albicans感染マウスに経口前投与したところ、生存期間が延長した2)
・マウスに経口投与したところ、マラリア原虫による感染が抑制された3)
担癌状態時の体力低下に対する作用
・マウスに経口前投与したところ、肝臓に高転移する結腸癌細胞colon26-L5の肝転移が抑制された4)
・マウスに混餌投与し、悪性グリオーマを移植したところ、悪性グリオーマ増殖が抑制され、生存期間が延長した5)
・Meth-A線維肉腫を移植し、増殖後外科手術で腫瘍を除去し、再びMeth-A線維肉腫を移植した腫瘍再発モデルマウスに経口投与したところ、2次移植されたMeth-A線維肉腫細胞の増殖が抑制された6)
抗癌剤による食欲不振・血液毒性に対する作用
・マウス及びラットに経口投与したところ、MMCあるいはCDDPによる体重減少が抑制され、抗癌剤の致死量投与した場合の生存期間が延長した。また、マウスに経口投与したところ、MMCによる白血球数、赤血球数、ヘマトクリット値の低下がそれぞれ抑制され、脾臓、精巣、胸腺の重量減少がそれぞれ抑制された。また、CDDPによるBUN上昇、クレアチニン上昇及び腎組織変性が抑制され、CDDPのLD50が上昇した7)
・マウスに混餌投与したところ、CDDPによる腎臓における尿細管変性、壊死及び円柱形成が抑制された8)。また、マウスに経口前投与したところ、CDDPによるBUN上昇が抑制された9)
貧血に対する作用
MMCによる免疫抑制マウスに経口投与したところ、CFU-S数の減少が改善された10)
マウスに経口投与後得られたパイエル板細胞培養上清において、骨髄細胞の増殖活性が認められた(in vitro11)
作用機序
本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。
免疫調整作用
液性免疫に対する作用
老齢マウスに経口前投与したところ、SRBCに対するIgG産生が増強した。また、マウスに経口前投与しCDDPを投与したところ、SRBCに対するIgM産生減少が抑制された12)
細胞性免疫に対する作用
マウスに経口前投与したところ、delayed-type hypersensitivity(DTH)反応が亢進し、脾臓細胞において、細胞障害性T細胞(CTL)活性が増強した13)
natural killer(NK)活性に対する作用
悪性グリオーマ細胞を移植したマウスに混餌前投与したところ、脾臓細胞中のNK細胞活性が増強した5)
マクロファージ活性に対する作用
・マウスに経口投与したところ、腹腔内細胞及び骨髄細胞の貪食能が亢進した14)
・カラゲニンによりマクロファージを不活化したマウスに経口投与したところ、抗体産生の増強作用が消失した12)
・マウスに経口投与し、結腸癌細胞を移植したところ、肝臓への転移が抑制された。次に、2-クロロアデノシンによりマクロファージを不活化したマウスに経口投与し、結腸癌細胞を移植したところ、転移抑制作用が消失した4)
サイトカイン産生に対する作用
・ヒト末梢血単核細胞(PBMC)において、インターロイキン(IL)-1β産生及びGM-CSF産生を増強した(in vitro15)
・PBMCにおいて、PHA刺激によるIL-2産生及びIFN-γ産生を増強した(in vitro16)
・ヒト悪性グリオーマ細胞を移植したマウスに混餌前投与したところ、末梢血においてTNFα産生が増強した5)
・マウスに経口投与後得られたパイエル板細胞培養上清において、GM-CSF産生及びIL-6産生を増強した(in vitro11)

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
戎野庄一・他. Biother. 1990, 4(1), p.112.
2
Abe, S. et al. Immunopharmacol. Immunotoxicol. 1998, 20(3), p.421.
3
Yamaura, H. et al. Jpn. J. Parasiol. 1996, 45(1), p.6.
4
Ohnishi, Y. et al. Jpn. J. Cancer Res. 1998, 89, p.206.
5
Takahashi, H. et al. Int. J. Immunother. 1995, 11(2), p.65.
6
Maruyama, H. et al. Int. J. Immunother. 1993, 9(2), p.117.
7
飯島 治・他. 癌と化学療法. 1989, 16(4), p.1525.
8
渡辺俊幸. 和歌山医学. 1994, 45(4), p.511.
9
Kiyohara, H. et al. Planta Med. 1995, 61(6), p.531.
10
**池原 進・他. 和漢医薬学会誌. 1991, 8(3), p.203.
11
Hong, T. et al. Phytomedicine. 1998, 5(4), p.353.
12
Kiyohara, H. et al. Planta Med. 1995, 61(5), p.429.
13
武元則人・他. 炎症. 1989, 9(1), p.49.
14
丸山博文・他. 炎症. 1988, 8(5), p.461.
15
Kubota, A. et al. Int. J. Immunother. 1992, 8(4), p.191.
16
阪上吉秀・他. アレルギー. 1988, 37(1), p.57.

*文献請求先

株式会社ツムラ お客様相談窓口
東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521
TEL:0120-329970
FAX:03-5574-6610

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
株式会社ツムラ
*東京都港区赤坂2-17-11

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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