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ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」

選択的ヒスタミンH1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

1錠 10.7円

作成又は改訂年月

*
2019年11月改訂
(第2版) D5
2017年10月作成

日本標準商品分類番号

87449

日本標準商品分類番号等

*用法追加 2019年11月

薬効分類名

選択的ヒスタミンH1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

承認等

販売名

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」

販売名コード

4490022F1046

承認・許可番号

22800AMX00539
BEPOTASTINE BESILATE Tablets 5mg

薬価基準収載年月

2017年12月

販売開始年月

2018年3月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存,開封後は湿気を避けて保存のこと
使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

基準名

日本薬局方
ベポタスチンベシル酸塩錠

組成

有効成分(1錠中)
日局 ベポタスチンベシル酸塩 5mg
添加物
ステアリン酸マグネシウム,セルロース,タルク,ヒプロメロース,マクロゴール6000,D-マンニトール

性状

性状・剤形白色・フィルムコーティング錠
外形
規格直径(mm)6.1
厚さ(mm)2.7
重量(mg)84
本体表示ベポタスチン5タナベ

販売名

ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」

販売名コード

4490022F2042

承認・許可番号

22800AMX00538
BEPOTASTINE BESILATE Tablets 10mg

薬価基準収載年月

2017年12月

販売開始年月

2018年3月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存,開封後は湿気を避けて保存のこと
使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

基準名

日本薬局方
ベポタスチンベシル酸塩錠

組成

有効成分(1錠中)
日局 ベポタスチンベシル酸塩 10mg
添加物
ステアリン酸マグネシウム,セルロース,タルク,ヒプロメロース,マクロゴール6000,D-マンニトール

性状

性状・剤形白色・フィルムコーティング錠(割線入)
外形
規格直径(mm)7.1
厚さ(mm)3.0
重量(mg)125
本体表示ベポタスチン10タナベ

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

*<成人>
アレルギー性鼻炎,蕁麻疹,皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎,痒疹,皮膚そう痒症)
*<小児>
アレルギー性鼻炎,蕁麻疹,皮膚疾患(湿疹・皮膚炎,皮膚そう痒症)に伴うそう

用法及び用量

*<成人>
通常,成人にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
*<小児>
通常,7歳以上の小児にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する.

使用上の注意

慎重投与

腎機能障害のある患者〔本剤の血中濃度を上昇させることがある.また,高い血中濃度が持続するおそれがあるので,低用量(例えば1回量5mg)から投与するなど慎重に投与し,異常が認められた場合は減量,休薬するなど適切な処置を行う.〕

重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること.
長期ステロイド療法を受けている患者で,本剤投与によりステロイドの減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと.
本剤を季節性の患者に投与する場合は,好発季節を考えて,その直前から投与を開始し,好発季節終了時まで続けることが望ましい.
本剤の使用により効果が認められない場合には,漫然と長期にわたり投与しないように注意すること.

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない.
血液
頻度不明
白血球数増加,白血球数減少,好酸球増多
精神神経系
頻度不明
眠気,倦怠感,頭痛,頭重感,めまい
消化器
頻度不明
口渇,悪心,胃痛,胃部不快感,下痢,口内乾燥,舌炎,嘔吐,腹痛,便秘
過敏症
頻度不明
発疹,腫脹,蕁麻疹
肝臓
頻度不明
AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,LDH,総ビリルビンの上昇
腎臓
頻度不明
尿潜血,尿蛋白,尿糖,尿ウロビリノーゲン,尿量減少,排尿困難,尿閉
その他
頻度不明
月経異常,浮腫,動悸,呼吸困難,しびれ,味覚異常
副作用が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

高齢者への投与

本剤は,主として腎臓から排泄されるが,一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので注意すること.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,投与しないことが望ましいが,やむを得ず投与する場合には,治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立しておらず,また,動物実験で胎児への移行が認められている.〕
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが,やむを得ず本剤を投与する場合には授乳を避けさせること.〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.〕

小児等への投与

*低出生体重児,新生児,乳児又は幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない).1)

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕

薬物動態

血漿中濃度2,3)
<成人>
健康成人男子にベポタスチンベシル酸塩2.5〜40mgを単回経口投与した時のベポタスチンの薬物速度論的パラメータは以下の通りである.

(表1参照)

20mg1日2回7日間の反復投与によっても蓄積性は認められず,投与開始2日目には血漿中濃度推移はほぼ定常状態に達した(最終投与後のCmax=138.4±9.6ng/mL,平均値±標準誤差,n=6).血漿中ベポタスチン濃度に及ぼす食事の影響はほとんど認められなかった.
*<小児>4)
7〜15歳の小児通年性アレルギー性鼻炎患者及び小児アトピー性皮膚炎患者にベポタスチンベシル酸塩10mgを1日2回2週間反復投与した時の投与後1〜3時間及び投与後9〜11時間の血漿中ベポタスチン濃度は以下の通りである.

(表2参照)
代謝・排泄
血漿及び尿中に代謝物はほとんど認められず,投与後24時間までに投与量の75〜90%が未変化体(ベポタスチン)として尿中に排泄された.
血漿蛋白結合率
健康成人男子に10mgを単回経口投与したときの投与1及び2時間後の血漿蛋白結合率は55.9及び55.0%であった.
腎機能障害患者での血漿中濃度5)
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス6〜70mL/min)にベポタスチンベシル酸塩5mgを単回経口投与した場合,腎機能正常者に比べ腎機能低下に伴い最高血漿中濃度は若干の上昇がみられ,AUCは明らかに上昇した.腎機能障害患者に反復経口投与したときの定常状態における最高血漿中濃度は腎機能正常者に比べ1.2〜1.8倍に増加することが予測された.

(表3参照)
高齢者での血漿中濃度6)
高齢者(クレアチニンクリアランス61.7〜126.7mL/min)にベポタスチンベシル酸塩10mgを1日2回3日間反復経口投与したときの最終投与後の最高血漿中濃度は103.8±13.2ng/mL(平均値±標準偏差,n=10)であった.
表1
投与量
(mg)
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
AUC0-∞
(ng・hr/mL)
t1/2
(hr)
2.50.8±0.122.4±2.1113.7±7.03.3±0.3
51.2±0.246.2±4.0203.6±6.72.5±0.1
101.2±0.2101.3±3.5438.6±29.12.4±0.1
201.5±0.3199.5±13.1879.7±60.62.3±0.1
401.6±0.3393.6±23.71916.4±81.12.9±0.2
(平均値±標準誤差,n=6)
表2
 通年性アレルギー性
鼻炎患者
C1-3hr
通年性アレルギー性
鼻炎患者
C9-11hr
アトピー性
皮膚炎患者
C9-11hr
平均値±標準偏差
(例数)
92.0±56.1
(62)
8.2±4.0
(43)
8.3±4.1
(106)
(ng/mL)
表3
腎機能障害患者の分類
(クレアチニンクリアランス)
Tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
t1/2
(hr)
AUC0-∞
(ng・hr/mL)
腎機能正常者(n=5)
(>70mL/min)
1.2±0.455.1±16.82.9±0.5241.1±50.6
軽度腎機能障害患者(n=5)
(51〜70mL/min)
1.0±0.061.0±10.83.1±0.6304.0±61.7
中等度又は高度腎機能障害患者(n=6)
(6〜50mL/min)
3.3±1.066.3±7.78.5±3.6969.1±398.3
(平均値±標準偏差)

薬効薬理

ベポタスチンベシル酸塩はアレルギー性鼻炎及び慢性蕁麻疹などで主なアレルギー反応として考えられているI型アレルギー反応の抑制作用(ラット,モルモット)7)〜10)と,アレルギー性炎症において特有に認められる炎症部位への好酸球浸潤の抑制作用(ラット,モルモット,マウス)11)〜12)をあわせ持つ.その機序は血管透過性亢進及び平滑筋収縮に関与するヒスタミンに対する拮抗作用7,8,13),ならびに好酸球機能の活性化に関与するインターロイキン-5の産生抑制作用14)と考えられる.

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ベポタスチンベシル酸塩
(Bepotastine Besilate)
化学名
(S )-4-{4-[(4-Chlorophenyl)(pyridin-2-yl)methoxy]piperidin-1-yl}butanoic acid monobenzenesulfonate
分子式
C21H25ClN2O3・C6H6O3S
分子量
547.06
構造式
性状
白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である.
酢酸(100)に極めて溶けやすく,水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくい.
1gを水100mLに溶かした液のpHは約3.8である.
融点
159〜163℃

取扱い上の注意

安定性試験
長期安定性試験(25℃,相対湿度60%,4年2ヵ月)の結果に基づき,ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」及びベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」は通常の市場流通下において使用期限の3年6ヵ月間安定であることが確認されている.

承認条件

*医薬品リスク管理計画を策定の上,適切に実施すること.

包装

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」:100錠(10錠×10)
ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」:100錠(10錠×10),500錠(10錠×50),1,000錠(10錠×100),140錠(14錠×10),500錠(バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
*馬場駿吉:臨床医薬 2002;18(12):1371-1387
2
横田秀雄 他:臨床医薬 1997;13(5):1137-1153
3
門阪利雄 他:臨床医薬 1997;13(5):1155-1168
4
*小児と成人の薬物動態の比較(社内資料)
5
川島一剛 他:臨床医薬 2003;19(6):637-648
6
熊谷雄治 他:臨床医薬 1997;13(5):1169-1185
7
谷藤直子 他:日本薬理学雑誌 1997;110:19-29
8
本田浩子 他:薬理と治療 1997;25(4):879-888
9
坂本修身 他:薬理と治療 1997;25(4):889-894
10
村田隆司 他:アレルギー 1997;46(7):576-584
11
Ueno, M. et al.:Pharmacology 1998;57(4):206-214
12
Sakai, A. et al.:Arzneim-Forsch/Drug Res 1997;47(8):954-958
13
Kato, M. et al.:Arzneim-Forsch/Drug Res 1997;47(10):1116-1124
14
Kaminuma, O. et al.:Biol. Pharm. Bull. 1998;21(4):411-413

文献請求先

ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒531-8510 大阪市北区本庄西3丁目9番3号
TEL:0120-226-898
FAX:06-6375-0177

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

販売
ニプロ株式会社
大阪市北区本庄西3丁目9番3号
製造販売
ニプロESファーマ株式会社
大阪市北区本庄西3丁目9番3号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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