作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
エバスチン錠5mg「杏林」
販売名コード
承認・許可番号
22300AMX00190
EBASTINE Tablets 5mg “KYORIN”
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯 法:
【取扱い上の注意】の項参照
使用期限:
外箱及びラベルに表示(期限内に使用すること。)
基準名
規制区分
組成
成分・分量(1錠中)
日局エバスチン5mg
添加物
乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、カルナウバロウ
性状
剤形 | フィルムコーティング錠 |
---|
色調 | 白色 |
---|
外観 | |
---|
直径(mm) | 6.6 |
---|
厚さ(mm) | 3.2 |
---|
質量(mg) | 108 |
---|
識別コード | KRM283 |
---|
販売名
エバスチン錠10mg「杏林」
販売名コード
承認・許可番号
22300AMX00191
EBASTINE Tablets 10mg “KYORIN”
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯 法:
【取扱い上の注意】の項参照
使用期限:
外箱及びラベルに表示(期限内に使用すること。)
基準名
規制区分
組成
成分・分量(1錠中)
日局エバスチン10mg
添加物
乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、カルナウバロウ
性状
剤形 | 楕円形 割線入りフィルムコーティング錠 |
---|
色調 | 白色 |
---|
外観 | |
---|
直径(mm) | 長径:10.1 短径:5.1 |
---|
厚さ(mm) | 3.2 |
---|
質量(mg) | 144 |
---|
識別コード | KRM284 |
---|
販売名
エバスチンOD錠5mg「杏林」
販売名コード
承認・許可番号
22300AMX01034
EBASTINE OD Tablets 5mg “KYORIN”
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯 法:
【取扱い上の注意】の項参照
使用期限:
外箱及びラベルに表示(期限内に使用すること。)
基準名
規制区分
組成
成分・分量(1錠中)
日局エバスチン5mg
添加物
D-マンニトール、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、赤色106号、精製ステビア抽出物、香料
性状
剤形 | 素錠 |
---|
色調 | 薄い紅色 |
---|
外観 | |
---|
直径(mm) | 6.5 |
---|
厚さ(mm) | 2.6 |
---|
質量(mg) | 100 |
---|
識別コード | KRM285 |
---|
販売名
エバスチンOD錠10mg「杏林」
販売名コード
承認・許可番号
22300AMX01035
EBASTINE OD Tablets 10mg “KYORIN”
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯 法:
【取扱い上の注意】の項参照
使用期限:
外箱及びラベルに表示(期限内に使用すること。)
基準名
規制区分
組成
成分・分量(1錠中)
日局エバスチン10mg
添加物
D-マンニトール、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、精製ステビア抽出物
性状
剤形 | 割線入り素錠 |
---|
色調 | 白色 |
---|
外観 | |
---|
直径(mm) | 8.0 |
---|
厚さ(mm) | 3.6 |
---|
質量(mg) | 200 |
---|
識別コード | KRM286 |
---|
禁忌
効能・効果
蕁麻疹
湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症
アレルギー性鼻炎
用法・用量
通常、成人には、エバスチンとして1回5〜10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
肝障害又はその既往歴のある患者[肝機能異常があらわれるおそれがある。]
重要な基本的注意
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う機械の操作に注意させること。
長期ステロイド療法を受けている患者で本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
OD錠(口腔内崩壊錠)は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からは吸収されないため、唾液又は水で飲み込むこと。
相互作用
相互作用の概略
本剤は、主として代謝酵素CYP2J2及びCYP3A4で代謝される。
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|
エリスロマイシン | 本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が約2倍に上昇することが報告されている。 | カレバスチンの代謝が抑制されると考えられる。 |
---|
イトラコナゾール | 本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が上昇することが報告されている。 | カレバスチンの代謝が抑制されると考えられる。 |
---|
リファンピシン | 本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が低下することが報告されている。 | カレバスチンの代謝が促進されると考えられる。 |
---|
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
類薬による重大な副作用
類薬(テルフェナジン等)で、QT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)があらわれるとの報告がある。
その他の副作用
過敏症注)
副作用(頻度不明)
発疹、浮腫、蕁麻疹
循環器
副作用(頻度不明)
動悸、血圧上昇
精神神経系
副作用(頻度不明)
眠気、倦怠感、頭痛、めまい、しびれ感、不眠
消化器
副作用(頻度不明)
口渇、胃部不快感、嘔気・嘔吐、腹痛、鼻・口腔内乾燥、下痢、舌炎
肝臓
副作用(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇
泌尿器
副作用(頻度不明)
排尿障害、頻尿
その他
副作用(頻度不明)
好酸球増多、胸部圧迫感、ほてり、体重増加、月経異常、脱毛、味覚異常、BUNの上昇、尿糖
注)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
高齢者への投与
1日1回5mgから投与するなど注意すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児又は幼児に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない。]
臨床検査結果に及ぼす影響
本剤はアレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する前は、本剤を投与しないこと。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
服用時(OD錠:口腔内崩壊錠)
OD錠は舌の上にのせ唾液を湿潤させ、唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。
薬物動態
生物学的同等性試験1)
エバスチン錠「杏林」
エバスチン錠5mg「杏林」及びエバスチン錠10mg「杏林」と各標準製剤について、下記のとおりクロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中カレバスチン(エバスチンの代謝物)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
エバスチンOD錠「杏林」
エバスチンOD錠5mg「杏林」及びエバスチンOD錠10mg「杏林」と各標準製剤について、下記のとおりクロスオーバー法により健康成人男子に水なし又は水ありで絶食単回経口投与して血漿中カレバスチン(エバスチンの代謝物)濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
−水なし−
−水あり−
−水なし−
−水あり−
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動2)
エバスチン錠5mg「杏林」・錠10mg「杏林」は、日本薬局方医薬品各条に定められたエバスチン錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
また、エバスチンOD錠5mg「杏林」・OD錠10mg「杏林」は、日本薬局方医薬品各条に定められたエバスチン口腔内崩壊錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
薬物動態の表
| 標準製剤 | 試験投与量 |
エバスチン錠5mg「杏林」 | 錠剤、5mg | それぞれ1錠(エバスチンとして5mg) |
エバスチン錠10mg「杏林」 | 錠剤、10mg | それぞれ1錠(エバスチンとして10mg) |
| 判定パラメータ AUC0→72(ng・hr/mL) | 判定パラメータ Cmax(ng/mL) | 参考パラメータ Tmax(hr) | 参考パラメータ t1/2(hr) |
エバスチン錠5mg「杏林」 | 1099.5±271.2 | 45.0±13.0 | 6.1±1.4 | 16.9±2.7 |
標準製剤(錠剤、5mg) | 1052.2±278.6 | 45.8±11.1 | 5.4±1.4 | 16.7±2.3 |
| 判定パラメータ AUC0→72(ng・hr/mL) | 判定パラメータ Cmax(ng/mL) | 参考パラメータ Tmax(hr) | 参考パラメータ t1/2(hr) |
エバスチン錠10mg「杏林」 | 2790.2±1168.8 | 102.4±39.7 | 7.0±2.1 | 18.7±3.2 |
標準製剤(錠剤、10mg) | 2760.6±953.8 | 105.8±30.8 | 5.9±1.3 | 18.9±2.8 |
| 標準製剤 | 試験投与量 |
エバスチンOD錠5mg「杏林」 | 口腔内崩壊錠、5mg | それぞれ1錠(エバスチンとして5mg) |
エバスチンOD錠10mg「杏林」 | 口腔内崩壊錠、10mg | それぞれ1錠(エバスチンとして10mg) |
| 判定パラメータ AUC0→72(ng・hr/mL) | 判定パラメータ Cmax(ng/mL) | 参考パラメータ Tmax(hr) | 参考パラメータ t1/2(hr) |
エバスチンOD錠5mg「杏林」 | 1749.8±568.4 | 69.5±24.9 | 6.1±1.4 | 19.4±3.2 |
標準製剤(口腔内崩壊錠、5mg) | 1773.9±577.9 | 70.3±27.5 | 6.9±2.3 | 18.9±2.8 |
| 判定パラメータ AUC0→72(ng・hr/mL) | 判定パラメータ Cmax(ng/mL) | 参考パラメータ Tmax(hr) | 参考パラメータ t1/2(hr) |
エバスチンOD錠5mg「杏林」 | 1733.9±811.9 | 65.7±30.7 | 5.7±1.1 | 18.5±2.7 |
標準製剤(口腔内崩壊錠、5mg) | 1712.0±856.0 | 65.5±34.6 | 5.4±1.0 | 20.0±4.0 |
| 判定パラメータ AUC0→72(ng・hr/mL) | 判定パラメータ Cmax(ng/mL) | 参考パラメータ Tmax(hr) | 参考パラメータ t1/2(hr) |
エバスチンOD錠10mg「杏林」 | 3674.1±1360.6 | 157.8±83.2 | 6.0±1.7 | 18.1±3.2 |
標準製剤(口腔内崩壊錠、10mg) | 3868.1±1243.0 | 155.7±58.4 | 6.7±2.7 | 18.3±3.1 |
| 判定パラメータ AUC0→72(ng・hr/mL) | 判定パラメータ Cmax(ng/mL) | 参考パラメータ Tmax(hr) | 参考パラメータ t1/2(hr) |
エバスチンOD錠10mg「杏林」 | 3224.3±1094.2 | 124.5±45.8 | 6.0±1.8 | 20.5±4.6 |
標準製剤(口腔内崩壊錠、10mg) | 3328.7±1674.0 | 131.4±63.8 | 6.1±1.4 | 20.1±3.8 |
薬効薬理
ヒスタミンH1受容体遮断薬。H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、気管支平滑筋の収縮、知覚神経終末刺激によるそう痒、など)を抑制する。これに加えて、ケミカルメディエーター遊離抑制作用を有する点が、古典的抗ヒスタミン薬とは異なる。なお、本薬の作用の大部分は活性代謝物のカレバスチンの作用である。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:エバスチン (Ebastine)
化学名:1-[4-(1,1-Dimethylethyl)phenyl]-4-[4-(diphenylmethoxy)piperidin-1-yl]butan-1-one
構造式:
分子式:C32H39NO2
分子量:469.66
性 状:白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に帯黄白色となる。
融 点:84〜87℃
取扱い上の注意
貯法
錠5mg、錠10mg:気密容器、室温保存
OD錠5mg、OD錠10mg:遮光、気密容器、室温保存
安定性試験4)
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、3年間)の結果、エバスチン錠5mg「杏林」・錠10mg「杏林」及びOD錠5mg「杏林」・OD錠10mg「杏林」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
包装
エバスチン錠5mg「杏林」
PTP :100錠
バラ:500錠
エバスチン錠10mg「杏林」
PTP :100錠
エバスチンOD錠5mg「杏林」
PTP :100錠
エバスチンOD錠10mg「杏林」
PTP :100錠
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:エバスチン錠5mg「杏林」・エバスチン錠10mg「杏林」・エバスチンOD錠5mg「杏林」・エバスチンOD錠10mg「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
2
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:エバスチン錠5mg「杏林」・エバスチン錠10mg「杏林」・エバスチンOD錠5mg「杏林」・エバスチンOD錠10mg「杏林」の溶出性に関する資料
3
第十七改正日本薬局方解説書, 廣川書店, C-938, 2016
4
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:エバスチン錠5mg「杏林」・エバスチン錠10mg「杏林」・エバスチンOD錠5mg「杏林」・エバスチンOD錠10mg「杏林」の安定性試験に関する資料
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地