作成又は改訂年月
**
2013年6月改訂
(第11版)
*
2012年4月改訂
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
**エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」
販売名コード
承認・許可番号
22500AMX00369000
EPINASTINE HYDROCHLORIDE
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存(気密容器)
PTP包装のまま保存すること
使用期限
外箱に表示
組成
エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」:1錠中にエピナスチン塩酸塩10mgを含有する。
添加物として、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、トウモロコシデンプン、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを含有する。
組成及び性状の表
剤形 | 直径(mm) | 重量(mg) | 厚さ(mm) | 性状 | 識別コード | 外形 |
フィルムコーティング錠 | 6.6 | 約103 | 3.2 | 白色〜微黄色 | SW 137 | |
販売名
**エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」
販売名コード
承認・許可番号
22500AMX00370000
EPINASTINE HYDROCHLORIDE
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
組成
エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」:1錠中にエピナスチン塩酸塩20mgを含有する。
添加物として、カルナウバロウ、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、乳糖、ヒプロメロース、部分アルファー化デンプン、マクロゴール6000を含有する。
組成及び性状の表
剤形 | 直径(mm) | 重量(mg) | 厚さ(mm) | 性状 | 識別コード | 外形 |
フィルムコーティング錠 | 8.1 | 約185 | 3.6 | 白色〜微黄色 | SW 132 | |
一般的名称
禁忌
効能又は効果/用法及び用量
気管支喘息
蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬
通常、成人にはエピナスチン塩酸塩として1回20mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、成人にはエピナスチン塩酸塩として1回10〜20mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
肝障害又はその既往歴のある患者〔肝障害が悪化又は再燃することがある。〕
重要な基本的注意
本剤は、気管支拡張剤、ステロイド剤などと異なり、すでに起こっている喘息発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
長期ステロイド療法を受けている患者で本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させること。
本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
(頻度不明)
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、LDHの上昇等の肝機能障害(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気・嘔吐等)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
| 頻度不明 |
過敏症注1) | 浮腫(顔面、手足等)、発疹、蕁麻疹、かゆみ、そう痒性紅斑 |
精神神経系 | 眠気、倦怠感、頭痛、めまい、不眠、悪夢、しびれ感、頭がボーッとした感じ、幻覚、幻聴 |
消化器 | 嘔気、胃部不快感、腹痛、口渇、口内炎、食欲不振、嘔吐、胃重感、胃もたれ感、下痢、便秘、口唇乾燥感、腹部膨満感 |
腎臓 | 蛋白尿 |
泌尿器注2) | 頻尿、血尿等の膀胱炎様症状、尿閉 |
循環器 | 心悸亢進 |
呼吸器 | 呼吸困難、去痰困難、鼻閉 |
血液注2) | 白血球数増加、血小板減少 |
その他 | 月経異常、ほてり、にがみ、味覚低下、胸痛、女性型乳房、乳房腫大 |
上記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注1)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く、吸収された本剤は主として腎臓から排泄されることから、定期的に副作用・臨床症状(発疹、口渇、胃部不快感等)の観察を行い、異常が認められた場合には、減量(例えば10mg/日)又は休薬するなど適切な処置を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、妊娠前及び妊娠初期試験(ラット)では受胎率の低下が、器官形成期試験(ウサギ)では胎児致死作用が、いずれも高用量で認められている。〕
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
本剤を空腹時投与した場合は食後投与よりも血中濃度が高くなることが報告されている。(気管支喘息及びアレルギー性鼻炎に対しては就寝前投与、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬に対しては食後投与で有効性及び安全性が確認されている。)
薬物動態
1.生物学的同等性試験
○エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」
エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ2錠(エピナスチン塩酸塩として20mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中エピナスチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。1)
○エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」
エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(エピナスチン塩酸塩として20mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中エピナスチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。2)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2.溶出挙動
本製剤は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた規格に適合していることが確認されている。
| Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | T1/2(hr) | AUC0-48hr(ng・hr/mL) |
エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」 | 21.9±5.3 | 2.8±0.8 | 7.1±2.3 | 219.5±59.6 |
標準製剤(錠剤、10mg) | 23.7±6.5 | 2.8±0.7 | 6.6±1.7 | 236.3±61.3 |
| Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | T1/2(hr) | AUC0-48hr(ng・hr/mL) |
エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」 | 25.8±9.6 | 2.3±2.1 | 10.8±9.1 | 226.8±52.9 |
標準製剤(錠剤、20mg) | 27.2±9.3 | 1.8±1.0 | 10.1±4.4 | 219.5±59.7 |
薬効薬理
エピナスチンは、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗薬である。ヒスタミンのほか、PAF、セロトニン、ブラジキニン、ロイコトリエンC4等のメディエーターに対しても拮抗作用を示し、また、肥満細胞からのヒスタミン、SRS-Aの遊離を抑制する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
エピナスチン塩酸塩(Epinastine Hydrochloride)
化学名
(±)-3-Amino-9,13b-dihydro-1H-dibenz[c,f]imidazo[1,5-a]azepine hydrochloride
分子式
C16H15N3・HCl
分子量
285.77
融点
約270℃(分解)
構造式
性状
エピナスチン塩酸塩は白色〜微黄色の粉末で、においはなく、味は苦い。水、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくい。メタノール溶液(1→20)は旋光性を示さない。
取扱い上の注意
・安定性試験
錠10mg:PTP包装(PTPシートをアルミピロー包装)したものを用いた加速試験(40℃75%RH、6ヶ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。3)
錠20mg:PTP包装(PTPシートをアルミピロー包装)したものを用いた長期保存試験(室温、3年間)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。4)
包装
エピナスチン塩酸塩錠10mg「サワイ」:
PTP:100錠(10錠×10)、300錠(10錠×30)
エピナスチン塩酸塩錠20mg「サワイ」:
PTP:100錠(10錠×10)、700錠(14錠×50)、1,000錠(10錠×100)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
沢井製薬(株)社内資料[生物学的同等性試験]
2
沢井製薬(株)社内資料[生物学的同等性試験]
3
沢井製薬(株)社内資料[安定性試験]
4
沢井製薬(株)社内資料[安定性試験]
文献請求先
〔主要文献(社内資料を含む)は下記にご請求下さい〕
沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999
FAX:06-6394-7355
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30