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ペミラストン錠5mg

アレルギー性疾患治療剤

1錠 16.4円

添付文書番号

4490011F1030_3_07

企業コード

530258

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87449

薬効分類名

アレルギー性疾患治療剤

承認等

販売名

ペミラストン錠5mg

販売名コード

4490011F2036

販売名英字表記

PEMILASTON Tablets 5mg

販売名ひらがな

ぺみらすとんじょう5mg

承認番号等

承認番号
20600AMZ01418

販売開始年月

1994年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ペミロラストカリウム錠

販売名

ペミラストン錠10mg

販売名コード

4490011F1030

販売名英字表記

PEMILASTON Tablets 10mg

販売名ひらがな

ぺみらすとんじょう10mg

承認番号等

承認番号
20300AMZ00035

販売開始年月

1991年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ペミロラストカリウム錠

一般的名称

ペミロラストカリウム錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ペミラストン錠5mg
有効成分
1錠中ペミロラストカリウム(日局)  5mg
添加剤
乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム
ペミラストン錠10mg
有効成分
1錠中ペミロラストカリウム(日局)  10mg
添加剤
乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ペミラストン錠5mg
外形
大きさ
大きさ(直径)
6.0mm
大きさ(厚さ)
2.4mm
質量90mg
識別コードNF 155
色・剤形
微黄白色~帯黄白色の割線入り素錠
におい、味
においはなく、味はわずかに苦い
ペミラストン錠10mg
外形
大きさ
大きさ(直径)
6.4mm
大きさ(厚さ)
2.3mm
質量90mg
識別コードNF 157
色・剤形
帯黄白色の割線入り素錠
におい、味
においはなく、味はわずかに苦い

効能又は効果

  • 気管支喘息
  • アレルギー性鼻炎

用法及び用量

〈気管支喘息〉
通常、成人にはペミロラストカリウムとして1回10mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。
小児においては、通常、下記の年齢別投与量を1回量とし、1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
年 齢
1回投与量
5歳以上11歳未満
ペミロラストカリウムとして 5mg
11歳以上
ペミロラストカリウムとして10mg
〈アレルギー性鼻炎〉
通常、成人にはペミロラストカリウムとして1回5mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する注意

高齢者への本剤の投与により副作用があらわれた場合は、減量(例えば半量)又は休薬するなど注意すること。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 本剤は、気管支拡張剤、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤等と異なり、すでに起こっている発作や症状を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことは患者に十分説明しておく必要がある。
  2. 本剤の使用によりステロイド維持量を減量し得た患者で、本剤の投与を中止する場合は、原疾患再発のおそれがあるので、注意すること。
  3. 本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
  4. 本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないよう注意すること。
〈気管支喘息〉
  1. 本剤を投与中、大発作をみた場合は、気管支拡張剤あるいはステロイド剤を投与する必要がある。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 長期ステロイド療法を受けている患者
    本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で大量投与により、胎児発育遅延が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

小児等

低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
――
発疹、そう痒、蕁麻疹、浮腫(顔面、四肢等)、湿疹、顔面潮紅
精神神経系
眠気
倦怠感、頭痛、頭がボーッとする
消化器
腹痛、嘔気
下痢、口渇、便秘、食欲不振、胸やけ、胃もたれ感、嘔吐、口内炎
血 液
――
貧血、血小板増加
肝 臓
ALT上昇、AST上昇
γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎 臓
――
蛋白尿、BUN上昇
泌尿器
――
頻尿、血尿等の膀胱炎様症状
その他
――
全身関節痛、鼻腔乾燥感、鼻痛
注)発現頻度は、錠・ドライシロップに関する使用成績調査を含む

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人男子3名にそれぞれペミロラストカリウムとして2.5、5、10、20及び40mgを単回経口投与(空腹時)注)したところ、血漿中濃度は用量依存的に増加し、投与後1~1.7時間で、最高濃度(Cmax)0.231~3.648μg/mLに達し、半減期(T1/2)は4~5時間であった。

吸収

ペミロラストカリウム5mg錠、10mg錠及びドライシロップの生物学的同等性試験を12名の健康成人男子を対象として行った結果、3製剤は生物学的に同等であった。

排泄

健康成人男子3名にそれぞれペミロラストカリウムとして2.5、10及び40mgを単回経口投与(空腹時)注)したところ、投与後24時間以内に投与量の83.5~89.7%が尿中排泄され、その大部分はグルクロン酸抱合体であった。
注)本剤の成人における承認用法及び用量は「気管支喘息の場合に1回10mg、アレルギー性鼻炎の場合に1回5mg、各々1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈気管支喘息〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    1. 前期第Ⅱ相試験
      成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム5mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注1)は5mg/日群でやや有用以上70.0%(21/30例)、20mg/日群でやや有用以上77.1%(27/35例)であった。副作用発現頻度は5mg/日群3.3%(1/30例)、20mg/日群0%(0/35例)であり、副作用はAST上昇が1.5%(1/65例)であった。
    2. 後期第Ⅱ相試験
      成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム10mg/日又は20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)は10mg/日群でやや有用以上65.2%(43/66例)、20mg/日群でやや有用以上76.6%(49/64例)であった。副作用発現頻度は10mg/日群7.6%(5/66例)、20mg/日群7.6%(5/66例)であり、副作用は便秘が2.3%(3/132例)、口渇が1.5%(2/132例)であった。
  2. 国内第Ⅲ相試験
    1. 二重盲検群間比較試験
      成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回、又はトラニラスト300mg/日を1日3回、6週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注1)が高かった。副作用発現頻度はペミロラストカリウム群3.6%(4/112例)であり、副作用は嘔気、頭痛、発疹、血小板減少が各0.9%(1/112例)であった。一方、トラニラスト群12.4%(14/113例)で、ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し副作用発現頻度が有意に低かった。
      投与群
      Fisher
      U検定
      ペミロラスト群
      トラニラスト群
      n
      105
      105
      有用率注1)
      (%)、(例数)
      極めて有用
      13.3(14)
      1.0(1)
      p<0.001
      p<0.001
      有用以上
      47.6(50)
      21.9(23)
      p<0.001
      やや有用以上
      69.5(73)
      54.3(57)
      p<0.05
    2. 長期投与試験
      成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回9~27週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上76.0%(57/75例)であった。副作用発現頻度は1.3%(1/75例)で、副作用はヘモグロビン低下、Al-P上昇が各1.3%(1/75例)であった,,
    3. 非盲検・非対照試験
      成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上79.6%(113/142例)であった。副作用発現頻度は3.4%(5/147例)で、副作用は発疹、胸やけ、口内炎、口渇、ALT上昇、γ-GTP上昇が各0.7%(1/147例)であった,,
    4. 小児を対象とした非盲検・非対照試験
      小児気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム10mg/日~20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上85.5%(118/138例)であった。副作用はみられなかった,,

注1)投与終了時に、観察項目、併用薬剤の使用状況及び患者の印象より判断した最終全般改善度と概括安全度から総合的に評価した全般有用度から算出。
〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    1. 後期第Ⅱ相試験
      アレルギー性鼻炎患者(11歳以上)を対象にペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)は5mg/日群でやや有用以上71.4%(45/63例)、10mg/日群でやや有用以上87.7%(57/65例)、20mg/日群でやや有用以上85.1%(57/67例)であった。副作用発現頻度は5mg/日群4.6%(3/65例)、10mg/日群0%(0/69例)、20mg/日群4.2%(3/71例)であり、副作用は胃痛、胃部不快感、下腹痛、顔面紅潮感、倦怠感、ALT上昇が各0.5%(1/205例)であった。
  2. 国内第Ⅲ相試験
    1. 二重盲検群間比較試験
      アレルギー性鼻炎患者(12歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回又はトラニラスト300mg/日を1日3回、4週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注2)が高かった。副作用発現頻度はペミロラストカリウム群7.8%(9/116例)、トラニラスト群11.1%(13/117例)であり、主な副作用はペミロラストカリウム群で腹痛が3.4%(4/116例)であった。
      投与群
      Fisher
      U検定
      ペミロラスト群
      トラニラスト群
      n
      113
      109
      有用率注2)
      (%)、(例数)
      極めて有用
      9.7(11)
      6.4(7)
      p=0.4631
      p=0.0026
      有用以上
      46.9(53)
      26.6(29)
      p=0.0022
      やや有用以上
      75.2(85)
      62.4(68)
      p=0.0432
    2. 長期投与試験
      アレルギー性鼻炎患者(10歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回8~24週間経口投与した。有用率注2)はやや有用以上82.4%(28/34例)であった。副作用発現頻度は8.1%(3/37例)で、副作用は胃部不快感、皮疹、胃腸障害が各2.7%(1/37例)であった。
    3. 非盲検・非対照試験
      アレルギー性鼻炎患者(10歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)はやや有用以上87.7%(71/81例)であった。副作用発現頻度は9.7%(9/93例)で、主な副作用は眠気が3.2%(3/93例)、ALT上昇が2.2%(2/93例)であった,

注2)投与終了時に、投与全期間の改善度を対照観察期間中の自他覚所見と比較し判断した最終全般改善度と概括安全度から総合的に評価した有用度から算出。

薬効薬理

作用機序
イノシトールリン脂質代謝を阻害することにより、ケミカルメディエーターの遊離に重要な要素である細胞外Ca2+の流入と細胞内Ca2+の遊離を強く抑制し、また同時に、アラキドン酸遊離も阻害することが、ラット肥満細胞において認められている。更にホスホジエステラーゼ阻害に基づくc-AMP増加作用の関与も示唆されている,,
ケミカルメディエーター遊離抑制作用
ヒト肺組織、鼻粘膜擦過片、末梢白血球、ラット腹腔浸出細胞、肺組織、モルモット肺組織からのヒスタミン、ロイコトリエン(B4、D4、SRS-A)、プロスタグランジンD2、トロンボキサンA2、PAFの遊離を用量依存的に抑制する(in vitro,,,,
好酸球機能抑制作用
ヒト好酸球のPAF刺激による遊走を抑制し、ヒト好酸球からのロイコトリエンC4、ECP遊離を抑制するほか、モルモット好酸球からのEPO、活性酸素遊離を抑制する(in vitro,
Ⅰ型アレルギー反応に対する作用
ラット及びモルモットの受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応を抑制する。また、ラット及びモルモットでの実験的喘息・鼻炎を抑制する,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ペミロラストカリウム(Pemirolast Potassium)
化学名
Monopotassium 5-(9-methyl-4-oxo-4H-pyrido[1,2-a]pyrimidin-3-yl)-1H-tetrazol-1-ide
分子式
C10H7KN6O
分子量
266.30
性状
淡黄色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
水酸化カリウム試液に溶ける。
化学構造式
融点
約322℃(分解)

取扱い上の注意

アルミピロー開封後は湿気を避けて遮光保存すること。

包装

〈錠 5mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]
1000錠[10錠(PTP)×100]
〈錠10mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]
1000錠[10錠(PTP)×100]

主要文献

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吉田 尚 他:薬理と治療.1989;17:883-905
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吉田 尚 他:薬理と治療.1989;17:907-931
6
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中島重徳 他:診療と新薬.1989;26:1133-1146
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岡安大仁 他:新薬と臨床.1989;38:1043-1056
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佐竹辰夫 他:新薬と臨床.1989;38:1058-1068
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根本紀夫 他:小児科臨床.1990;43:2467-2475
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文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

製造販売業者等

製造販売元
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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