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閲覧履歴

ヒベルナ注25mg

抗ヒスタミン剤

1管 59円

作成又は改訂年月

**
2019年7月改訂
(第14版)D36
*
2015年4月改訂

日本標準商品分類番号

874413

日本標準商品分類番号等

1975年10月

薬効分類名

抗ヒスタミン剤

承認等

販売名

ヒベルナ注25mg

販売名コード

4413400A1046

承認・許可番号

22000AMX02324
HIBERNA INJECTION 25mg

薬価基準収載年月

2008年12月

販売開始年月

1956年3月

貯法・使用期限等

貯法
遮光保存,室温保存
使用期限
外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分〔1管(1mL)中〕
日局 プロメタジン塩酸塩 25mg
添加物〔1管(1mL)中〕
ブドウ糖 35mg,ピロ亜硫酸ナトリウム 1mg,アスコルビン酸 0.75mg,乾燥亜硫酸ナトリウム 1mg,塩酸 適量,水酸化ナトリウム 適量

性状

性状・剤形無色澄明・液・水性・注射剤
pH5.2〜6.2
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

一般的名称

プロメタジン塩酸塩注

禁忌

フェノチアジン系化合物又はその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
昏睡状態の患者〔昏睡状態を悪化させるおそれがある.〕
バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者〔中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる.〕
**閉塞隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させることがある.〕
前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者〔抗コリン作用により排尿困難を悪化させることがある.〕
2歳未満の乳幼児(「小児等への投与」の項参照)

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

抗パーキンソン剤はフェノチアジン系化合物, ブチロフェノン系化合物等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない. 場合によっては,このような症状を増悪, 顕性化させることがある.
○振せん麻痺,パーキンソニスム
○麻酔前投薬,人工(薬物)冬眠
○感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽,枯草熱,アレルギー性鼻炎
○皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎,皮膚そう痒症,薬疹,中毒疹),じん麻疹,血管運動性浮腫
○動揺病

用法及び用量

プロメタジン塩酸塩として,通常,成人1回5〜50mgを,皮下あるいは筋肉内注射する.なお,年齢,症状により適宜増減する.

使用上の注意

慎重投与

肝障害のある患者〔肝障害を悪化させるおそれがある.〕
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい.〕
**開放隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させることがある.〕

重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること.
制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること.

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系化合物,三環系抗うつ剤等)腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること.なお,この悪心・嘔吐は本剤及び他のフェノチアジン系化合物等の制吐作用により不顕性化することもあるので,注意すること.併用により抗コリン作用が強くあらわれる.
中枢神経抑制剤相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので,減量する等慎重に投与すること.ともに中枢神経抑制作用を有する.
アルコール(飲酒)相互に中枢神経抑制作用を増強することがある.ともに中枢神経抑制作用を有する.
降圧剤相互に降圧作用を増強することがあるので,減量する等慎重に投与すること.ともに降圧作用を有する.

副作用

副作用等発現状況の概要

再評価結果における安全性評価対象例11,201例(経口剤を含む)中,副作用は1,354例(12.09%)に認められた.主なものは,眠気,口渇,頭痛等であった.

重大な副作用

Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明)
抗精神病薬及び抗うつ剤との併用において,本剤及び併用薬の減量又は中止により,発熱,無動緘黙,意識障害,強度の筋強剛,不随意運動,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等があらわれることがある.このような症状があらわれた場合には,体冷却,水分補給などの全身管理等の適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある.
乳児突然死症候群(SIDS),乳児睡眠時無呼吸発作(いずれも頻度不明)
小児(特に2歳未満)に投与した場合,乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある.

その他の副作用

過敏症注)
5%以上又は頻度不明
発疹,光線過敏症等
肝臓注)
5%以上又は頻度不明
肝障害
血液注)
5%以上又は頻度不明
白血球減少,顆粒球減少等
精神神経系
0.1〜5%未満
眠気,めまい,けん怠感,頭痛,耳鳴,視覚障害,不安感,興奮,神経過敏,不眠,痙攣等
消化器
0.1〜5%未満
悪心・嘔吐,口渇,食欲不振,下痢,腹痛等
循環器
0.1〜5%未満
血圧上昇,低血圧,頻脈,起立性低血圧等
その他
0.1〜5%未満
発汗,咳嗽,振戦
その他の副作用の注意
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること.

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので,減量するなど注意すること.

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.〕

小児等への投与

2歳未満の乳幼児には投与しないこと.〔外国で,2歳未満の乳幼児への投与により致死的な呼吸抑制が起こったとの報告がある.〕
2
2歳以上の幼児,小児に対しては,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔小児等に対する安全性は確立していない.〕

過量投与

症状
傾眠,意識消失等の中枢神経抑制,低血圧,口渇,瞳孔散大,呼吸障害,錐体外路症状等である.その他,幻覚,痙攣等の中枢神経興奮作用があらわれることがある.
処置
本質的には対症療法かつ補助療法である.アドレナリンは更に血圧低下を引き起こすおそれがあるので使用しないこと.

適用上の注意

筋肉内注射時
筋肉内投与により局所の発赤,発熱,腫脹,壊死,化膿等がみられることがある.
筋肉内注射にあたっては,組織・神経などへの影響を避けるため,下記の点に注意すること.
筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行うこと.なお,特に同一部位への反復注射は行わないこと.また,幼児又は小児には特に注意すること.
神経走行部位を避けるよう注意すること.
注射針を刺入したとき,激痛を訴えたり,血液の逆流をみた場合には,直ちに針を抜き,部位をかえて注射すること.
アンプルカット時
本剤の容器はワンポイントカットアンプルを使用しているので,丸印を上にして下方向へ折ること.なお,アンプルカット時の異物混入を避けるためエタノール綿等で清拭しカットすること.

薬物動態

血中濃度〈参考〉外国人のデータ
健康成人にプロメタジン塩酸塩50mgを筋肉内投与したときの最高血中濃度は48.26ng/mL,半減期は9.76時間であった1)
代謝
ヒト肝ミクロゾームを用いたin vitroの実験でプロメタジンはN-脱メチル化体,フェノチアジン骨格の水酸化体及びS-酸化体に代謝される2)
チトクロームP450の分子種2)
CYP2D6

薬物動態の表

健康成人6人,50mg筋肉内投与時のパラメータ(平均値±SD)
Cmax(ng/mL)tmax(h)AUC0-24h(ng・h/mL)t1/2(h)
48.26±12.263.00±1.26627.13±156.699.76±3.41

薬効薬理

動物での作用
抗ヒスタミン作用
モルモットにおける実験で,抗ヒスタミン作用は,ジフェンヒドラミンの約30倍強力である3)
マウスにおける実験で,ペントバルビタールの催眠作用を延長する4)
抗コリン作用
モルモットにおける実験で,アセチルコリン吸入による気管支痙攣を寛解し3),また卵白によるアナフィラキシーショックを防止する.
ラットを用いた実験で,オキソトレモリンによる振戦に対し,トリヘキシフェニジルに比し,約2.8倍の抑制作用を示す5)
抗アポモルフィン作用
イヌにおける実験で,アポモルフィンによる催吐作用をジフェンヒドラミンより強く抑制する6)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
プロメタジン塩酸塩,Promethazine Hydrochloride(JAN)
*化学名
(2RS)-N,N-Dimethyl-1-(10H-phenothiazin-10-yl)propan-2-ylamine monohydrochloride
分子式
C17H20N2S・HCl
分子量
320.88
構造式
性状
白色〜淡黄色の粉末である. 水に極めて溶けやすく, エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく, 無水酢酸にやや溶けにくく, ジエチルエーテルにほとんど溶けない. 光によって徐々に着色する.水溶液(1→25)は旋光性を示さない.
融点
約223℃(分解)

包装

ヒベルナ注25mg:1mL×50管

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Terry,L.et al.:Biopharmaceutics&Drug Disposition 1984;5:185-194
2
中村克徳 他:臨床薬理 1996;27(1):57-58
3
久保田利秋:新薬と臨床 1959;8(6):491-493
4
Kopera,J.et al.:Br.J.Pharmacol.1954;9:392-401
5
Hitomi,M.et al.:Arzneim.-Forsch.1972;22(6):953-961
6
Courvoisier,S.et al.:Arch.Int.Pharmacodyn.1953;92(3-4):305-361

*文献請求先

田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話 0120-753-280

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
田辺三菱製薬株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10
*プロモーション提携
吉富薬品株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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