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ニポラジン小児用シロップ0.03%

アレルギ−性疾患治療剤

1mL 6.7円

作成又は改訂年月

*
2019年7月改訂
(第11版)
2009年6月改訂

日本標準商品分類番号

874413

日本標準商品分類番号等

2005年1月

薬効分類名

アレルギ−性疾患治療剤

承認等

ニポラジン小児用シロップ0.03%

販売名コード

4413004Q1066

承認・許可番号

22000AMX00674000
NIPOLAZIN Syrup 0.03% for pediatric

薬価基準収載年月

2008年6月

販売開始年月

1997年6月

貯法・使用期限等

 貯 法
遮光・気密容器、室温保存
 使用期限
外箱等に表示
(使用期限内であっても、開栓後はなるべく速やかに使用すること。)

規制区分

組成

 成分・含量
1mL中「日本薬局方」メキタジン0.3mg
 添加物
D−ソルビトール、無水クエン酸、無水リン酸一水素ナトリウム、β−シクロデキストリン、エタノール、香料

性状

 性 状無色〜微黄色の澄明な濃稠の液で、芳香があり、味は甘い。
 pH5.6〜6.1

一般的名称

メキタジン

禁忌

1
本剤の成分、フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
2
*閉塞隅角緑内障の患者
[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
3
下部尿路に閉塞性疾患のある患者
[抗コリン作用により排尿困難等を起こすことがある。]

効能又は効果

 気管支喘息
 アレルギ−性鼻炎
 じん麻疹
 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)

用法及び用量

 [気管支喘息の場合]
通常小児1回メキタジンとして0.12mg/kgを1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
 [アレルギ―性鼻炎、じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)の場合]
通常小児1回メキタジンとして0.06mg/kgを1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

用法及び用量の表

年齢別の標準投与量は、通常下記の用量を1回量とする。
シロップ1回投与量 mL(メキタジンとして mg)
 
年   齢
 
 
標準体重
 

気管支喘息
 
アレルギ−性鼻炎、じん麻疹、
皮膚疾患に伴うそう痒
 1歳以上 2歳未満 8kg以上12kg未満 4mL(1.2mg) 2mL(0.6mg)
 2歳以上 4歳未満12kg以上17kg未満 6mL(1.8mg) 3mL(0.9mg)
 4歳以上 7歳未満17kg以上25kg未満 8mL(2.4mg) 4mL(1.2mg)
 7歳以上11歳未満25kg以上40kg未満12mL(3.6mg) 6mL(1.8mg)
11歳以上16歳未満40kg以上 20mL(6.0mg)10mL(3.0mg)

使用上の注意

慎重投与

腎障害のある患者
[長期投与例で臨床検査値異常としてBUN上昇がみられることがある。]
*開放隅角緑内障の患者
[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

重要な基本的注意

1
本剤の投与により眠気を催すことがあるので、保護者に対し注意を与えること。また、高年齢の小児に対し本剤投与中には危険を伴う機械操作や遊戯などを行わないよう十分注意を与えること。
2
小児では一般に自覚症状を訴える能力が欠けるので、投与にあたっては保護者に対し患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡する等適切な処置をするよう注意を与えること。
3
本剤は甘みがあるので、誤飲を避けるため、保護者に対し保管及び取扱いについて十分注意を与えること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体、麻酔剤、麻薬性鎮痛剤、鎮静剤、精神安定剤等)
 フェノバルビタ−ル等
眠気等があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されることがある。
抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、MAO阻害剤等)
 イミプラミン塩酸塩、ブチルスコポラミン臭化物等
口渇、排尿困難等があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。本剤の抗コリン作用により、作用が増強されることがある。
メトキサレン光線過敏症を起こすおそれがある。これらの薬剤は光線感受性を高める作用を有する。
アルコ−ル眠気等があらわれることがあるので、アルコ−ル含有清涼飲料水等の摂取に注意すること。本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されることがある。

副作用

副作用等発現状況の概要

再審査終了時
ニポラジンシロップ及びゼスランシロップ(共同開発品目)、総症例9,417例中、52例(0.55%)に副作用が認められた。
その主なものは、眠気15件(0.16%)、下痢10件(0.11%)、発疹8件(0.09%)等であった。

重大な副作用

1
*ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、咽頭浮腫、蕁麻疹、嘔気等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2
肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al−P等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。また、劇症肝炎の報告がある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
3
血小板減少(頻度不明)
血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

その他の副作用の表

0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症注1)-発疹、光線過敏症-
肝 臓注2)-AST(GOT)の上昇、ALT(GPT)の上昇黄疸
血 液注1)-好中球減少血小板減少
精神神経系眠気けん怠感ふらふら感、頭痛、めまい、興奮
消化器下痢嘔吐、口渇、食欲不振、胃痛胃部不快感、便秘、腹痛
循環器-心悸亢進胸部苦悶感
泌尿器--排尿困難
その他-味覚異常浮腫、視調節障害、顔面潮紅、咽頭痛、月経異常、口内しびれ感
1
注1) 発現した場合には投与を中止すること。
2
注2) 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

本剤は、小児用製剤である。
1
妊婦又は妊娠している可能性のある患者には投与しないことが望ましい。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。
[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児(使用経験がない)及び乳児(使用経験が少ない)に対する安全性は確立していない。

過量投与

 徴候、症状
誤って過量服用したときに眠気、悪心、嘔吐、軽度の抗コリン作用性障害がみられる。
 処 置
通常、早期には催吐、胃洗浄を行う。必要に応じ補助呼吸又は人工呼吸、抗痙攣剤を投与する。

適用上の注意

1
本剤は防腐剤を添加していないので、他の容器に分割して使用する場合には、微生物汚染等を考慮して取扱いに注意すること。
2
本剤は強い光にあたると着色することがあるので、他の容器に分割して使用する場合には、取扱いに注意すること。
3
他剤との配合についてはできるだけ避けることが望ましいが、やむを得ず配合する場合には、配合変化を起こすことがあるので注意すること。

その他の注意

動物実験(ラット)でメラニンに対する親和性が認められている。また、他のフェノチアジン系化合物の長期投与又は大量投与により角膜・水晶体の混濁、網膜・角膜の色素沈着が報告されているので注意すること。

薬物動態

1
血中濃度1)
小児患者に0.12mg/kg(n=7)を食後1回経口投与した場合の薬動力学的パラメーターは[薬物動態の表]に示した通りであった。
2
代 謝1)
小児患者に経口投与した場合、尿から未変化体の他に代謝物として3種類の遊離体(SO、NO、モノ水酸化体)及びグルクロン酸抱合体が確認されている。
3
排 泄1)
小児患者に経口投与した場合、24時間以内に投与量の12.6%が尿中へ排泄される。
(参 考)2)
幼若ラット(3週齢)に14C-メキタジン5mg/kgを経口投与した場合、血液中放射能は約4時間後に最高濃度に達し(0.2μg/mL)、その後α相4.2時間、β相27時間の半減期で消失した。放射能の分布は、肺、肝、副腎に高く、肺中の未変化体濃度は血漿中の約50倍(4時間後)であった。主排泄経路は胆汁を介する糞中排泄であり、尿中への放射能排泄は約20%であった。

薬物動態の表

血中濃度1)
Cmax
  (ng/mL)
Tmax
  (hr)
AUC0→24
(ng・hr/mL)
T1/2(α)
  (hr)
T1/2(β)
  (hr)
5.10±0.414.86±0.4067.04±8.565.81±1.1923.3±3.59
Cmax、Tmax、AUC0→24は実測値、T1/2(α)、(β)は2-コンパ−トメントモデルより算出(平均±標準誤差)

臨床成績

比較試験及び一般臨床試験で検討された臨床試験の概要は[臨床成績の表]のとおりである3〜8)

臨床成績の表

疾患名有効率
気管支喘息75.4%(92/122)
アレルギ−性鼻炎59.1%(81/137)
じん麻疹100%(13/13)
湿疹・皮膚炎群80.7%(88/109)

薬効薬理

1
ケミカルメディエ−タ−拮抗作用9〜12)
1
ヒスタミン、ロイコトリエン、アセチルコリンによるモルモット摘出回腸・気管筋・肺実質収縮、ブラジキニン、セロトニンによるモルモット摘出回腸収縮、PAF(血小板活性化因子)によるモルモット摘出気管筋収縮、プロスタグランジンF2αによるモルモット摘出肺実質収縮を抑制する(in vitro)。
2
抗ヒスタミン作用
ヒスタミン致死を長時間防御する(マウス)。
2
ケミカルメディエ−タ−遊離抑制作用11,12)
ラット腹腔細胞、ヒト肺、ヒト白血球からのヒスタミン及びヒト肺、ヒト白血球からのロイコトリエンの遊離を抑制する(in vitro)。これらの遊離抑制作用の機序の一部としてホスホジエステラ−ゼ活性の阻害、Ca2+流入阻害等の関与が考えられている(in vitro)。
3
抗アレルギ−作用10,13)
1
遊離メディエ−タ−に対する作用
感作モルモット肺切片からの遊離メディエ−タ−による回腸収縮を抑制する(in vitro)。
2
局所アナフィラキシ−反応に対する作用
homologous PCA反応を長時間抑制する(ラット)。
3
全身アナフィラキシ−反応に対する作用
能動的及び受動的全身アナフィラキシ−反応を抑制する(モルモット)。
4
抗喘息作用
抗原の静注又は吸入により誘発される実験的喘息を抑制する(モルモット)。

有効成分に関する理化学的知見

 一般名
メキタジン(Mequitazine)
化学名
10-[(3RS)-1-Azabicyclo[2.2.2]oct-3-ylmethyl]-10H-phenothiazine
 構造式

 分子式
C20H22N2S
 分子量
322.47
 性 状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノ−ル又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。メタノ−ル溶液(1→50)は旋光性を示さない。光によって徐々に着色する。
 融 点
146〜150℃
 分配係数
3.79(pH6.98、水-シクロヘキサン系)

包装

100mL、500mL(褐色瓶入り)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
佐々木聖 他:基礎と臨床 27,1003(1993)
2
横山信治 他:基礎と臨床 26,5261(1992)
3
三河春樹 他:小児科臨床 46,983(1993)
4
三河春樹 他:小児科臨床 46,967(1993)
5
奥田  稔 他:耳鼻咽喉科展望 33(補5),637(1990)
6
奥田  稔 他:耳鼻咽喉科展望 36,515(1993)
7
木村俊次 他:西日本皮膚科 55,507(1993)
8
須貝哲郎 他:基礎と臨床 27,1081(1993)
9
藤村 一 他:日本薬理学雑誌 78,279(1981)
10
藤村 一 他:日本薬理学雑誌 78,291(1981)
11
河野茂勝 他:日本薬理学雑誌 92,145(1988)
12
Tasaka,K.et al.:Arzneimittelforschung/Drug Res 40,1092(1990)
13
河野茂勝 他:日本薬理学雑誌 92,159(1988)

文献請求先

*アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

製造業者又は輸入販売業者の氏名又は名称及び住所

製造販売元
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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