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閲覧履歴

5-FU注250mg

抗悪性腫瘍剤

1瓶 305円

作成又は改訂年月

**
2019年7月改訂(製造販売元社名変更、他)
〈第7版〉
*
2018年9月改訂(効能・効果追加、他)

日本標準商品分類番号

874223

日本標準商品分類番号等

2014年4月
治癒切除不能な膵癌:2013年12月
小腸癌:2018年9月

薬効分類名

抗悪性腫瘍剤

承認等

販売名

5-FU注250mg

販売名コード

4223401A4029

承認・許可番号

22500AMX00515
5-FUInjection 250mg

薬価基準収載年月

2013年6月

販売開始年月

2013年6月

貯法・使用期限等

貯法
2〜8℃に保存
使用期限
包装に表示の期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

5-FU注250mgは、1瓶中に次の成分を含有する。
容量(1瓶中)
5mL
有効成分
日局フルオロウラシル250mg
添加物
トロメタモール423.5mg

性状

外観無色〜微黄色の澄明な注射液
規格pH域8.2〜8.6
浸透圧比約4

販売名

5-FU注1000mg

販売名コード

4223401A3022

承認・許可番号

22300AMX00065
5-FUInjection 1000mg

薬価基準収載年月

2011年6月

販売開始年月

2011年6月

貯法・使用期限等

貯法
2〜8℃に保存
使用期限
包装に表示の期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

5-FU注1000mgは、1瓶中に次の成分を含有する。
容量(1瓶中)
20mL
有効成分
日局フルオロウラシル1000mg
添加物
トロメタモール1694mg

性状

外観無色〜微黄色の澄明な注射液
規格pH域8.2〜8.6
浸透圧比約4

一般的名称

フルオロウラシル注射液

警告

本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の添付文書を参照して十分注意すること。
また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法、レボホリナート・フルオロウラシル療法:
メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法、レボホリナート・フルオロウラシル療法は本剤の細胞毒性を増強する療法であり、これらの療法に関連したと考えられる死亡例が認められている。これらの療法は高度の危険性を伴うので、投与中及び投与後の一定期間は患者を医師の監督下に置くこと。
なお、本療法の開始にあたっては、各薬剤の添付文書を熟読のこと。
頭頸部癌に対して、本剤を含むがん化学療法と放射線照射を併用する場合に重篤な副作用や放射線合併症が発現する可能性があるため、放射線照射とがん化学療法の併用治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで実施すること。[「重要な基本的注意」の項参照]
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤との併用により、重篤な血液障害等の副作用が発現するおそれがあるので、併用を行わないこと。[「相互作用」の項参照]

禁忌

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中の患者及び投与中止後7日以内の患者[「相互作用」の項参照]

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

治癒切除不能な膵癌に対して、レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法を実施する場合、以下の点に注意すること。
1
患者の病期、全身状態、UGT1A1遺伝子多型等について、【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
2
本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
※イリノテカン塩酸塩水和物の活性代謝物(SN-38)の主な代謝酵素の一分子種である。

*効能又は効果

下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解
胃癌、肝癌、結腸・直腸癌、乳癌、膵癌、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌
ただし、下記の疾患については、他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用することが必要である。
食道癌、肺癌、頭頸部腫瘍
以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
頭頸部癌
レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法
結腸・直腸癌、小腸癌、治癒切除不能な膵癌

用法及び用量

単独で使用する場合
フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5〜15mg/kgを最初の5日間連日1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。以後5〜7.5mg/kgを隔日に1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。
フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5〜15mg/kgを隔日に1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。
フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5mg/kgを10〜20日間連日1日1回静脈内に注射又は点滴静注する。
フルオロウラシルとして、通常、成人には1日10〜20mg/kgを週1回静脈内に注射又は点滴静注する。
また、必要に応じて動脈内に通常、成人には1日5mg/kgを適宜注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用する場合
フルオロウラシルとして、通常、成人には1日5〜10mg/kgを他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用し、1の方法に準じ、又は間歇的に週1〜2回用いる。
頭頸部癌に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合
他の抗悪性腫瘍剤との併用療法において、通常、成人にはフルオロウラシルとして1日1000mg/m2(体表面積)までを、4〜5日間連日で持続点滴する。投与を繰り返す場合には少なくとも3週間以上の間隔をあけて投与する。本剤単独投与の場合には併用投与時に準じる。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。
結腸・直腸癌に対するレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法
通常、成人にはレボホリナートとして1回100mg/m2(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/m2(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして600mg/m2(体表面積)を22時間かけて持続静注する。これを2日間連続して行い、2週間ごとに繰り返す。
通常、成人にはレボホリナートとして1回250mg/m2(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして2600mg/m2(体表面積)を24時間持続静注する。1週間ごとに6回繰り返した後、2週間休薬する。これを1クールとする。
通常、成人にはレボホリナートとして1回200mg/m2(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/m2(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして2400〜3000mg/m2(体表面積)を46時間持続静注する。これを2週間ごとに繰り返す。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。
小腸癌及び治癒切除不能な膵癌に対するレボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法
通常、成人にはレボホリナートとして1回200mg/m2(体表面積)を2時間かけて点滴静脈内注射する。レボホリナートの点滴静脈内注射終了直後にフルオロウラシルとして400mg/m2(体表面積)を静脈内注射、さらにフルオロウラシルとして2400mg/m2(体表面積)を46時間持続静注する。これを2週間ごとに繰り返す。
なお、年齢、患者の状態などにより適宜減量する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1
頭頸部癌に対して、本剤を含むがん化学療法と放射線照射を併用する場合(特に同時併用する場合)に、重篤な副作用や放射線合併症が発現する可能性があるため、本剤の適切な減量を検討すること。[「重要な基本的注意」の項参照]
2
オキサリプラチン、イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナートとの併用療法(FOLFIRINOX法)を行う場合には、次の投与可能条件、減量基準及び減量時の投与量を参考にすること。
2クール目以降の投与可能条件
(投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与を延期するとともに、「減量基準」及び「減量時の投与量」を参考に、投与再開時に減量すること。)
減量基準
前回の投与後にいずれかの程度に該当する副作用が発現した場合は、該当する毎に、以下の減量方法に従って、投与レベルを1レベル減量する(「減量時の投与量」を参考にすること)。また、いずれかの程度に該当する好中球減少又は血小板減少が発現した場合は、以降の本剤急速静脈内投与を中止する。

注1)複数の副作用が発現した場合は、薬剤毎に減量が最大となる基準を適用すること。
注2)CTCAE version 4.0。
減量時の投与量
(オキサリプラチン85mg/m2、イリノテカン塩酸塩水和物180mg/m2、本剤持続静注2,400mg/m2で投与を開始した場合)

使用上の注意

慎重投与

骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。]
肝障害又は腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染症が悪化するおそれがある。]
心疾患又はその既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
消化管潰瘍又は出血のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
水痘患者[致命的な全身障害があらわれるおそれがある。]

重要な基本的注意

骨髄機能抑制、激しい下痢等の重篤な副作用が起こることがあるので、定期的(特に投与初期は頻回)に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
特に、本剤の効果を増強する薬剤を併用した療法(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法、レボホリナート・フルオロウラシル療法等)を実施する場合には、致命的な経過をたどることがあるので各薬剤の添付文書を熟読すること。
重篤な腸炎等により脱水症状があらわれた場合には、補液等の適切な処置を行うこと。
感染症・出血傾向の発現又は悪化に十分注意すること。
頭頸部癌に対して、本剤を含むがん化学療法と放射線照射を併用する場合(特に同時併用する場合)に、重篤な副作用や放射線合併症が発現する可能性がある。放射線照射野内の皮膚炎・皮膚の線維化・口内炎、経口摂取量低下、血液毒性、唾液減少等が、放射線照射単独の場合と比較して高度となることが知られているので、血液毒性出現時の感染対策、長期の栄養管理、疼痛コントロール、放射線照射時の粘膜浮腫により気道狭窄が増悪した場合の管理等について十分な注意、対応を行うこと。
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中止後、本剤の投与を行う場合は、少なくとも7日以上の間隔をあけること。[「相互作用」の項参照]
小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
小腸癌に本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:フルオロウラシル(小腸癌)」等)を熟読すること。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(ティーエスワン)早期に重篤な血液障害や下痢、口内炎等の消化管障害等が発現するおそれがあるので、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤投与中及び投与中止後少なくとも7日以内は本剤を投与しないこと。ギメラシルがフルオロウラシルの異化代謝を阻害し、血中フルオロウラシル濃度が著しく上昇する。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
フェニトイン構音障害、運動失調、意識障害等のフェニトイン中毒があらわれることがある。機序は不明であるが、フェニトインの血中濃度を上昇させる。
ワルファリンカリウムワルファリンカリウムの作用を増強させることがあるので、凝固能の変動に注意すること。機序は不明である。
トリフルリジン・チピラシル塩酸塩配合剤重篤な骨髄抑制等の副作用が発現するおそれがある。本剤との併用により、トリフルリジンのDNA取り込みが増加する可能性がある。
チピラシル塩酸塩がチミジンホスホリラーゼを阻害することにより、本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある。
他の抗悪性腫瘍剤、放射線照射骨髄機能抑制、消化管障害等の副作用が増強することがある。副作用が相互に増強される。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時及び1970年2月までの副作用頻度調査において、1,936例中、主な副作用は食欲不振295件(15.2%)、下痢・軟便239件(12.3%)、全身けん怠感172件(8.9%)、悪心・嘔吐159件(8.2%)、白血球減少153件(7.9%)、口内炎129件(6.7%)、色素沈着92件(4.8%)、脱毛74件(3.8%)等であった。

重大な副作用

激しい下痢があらわれ、脱水症状まで至ることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、補液等の適切な処置を行うこと。
出血性腸炎、虚血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、激しい腹痛・下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少等の骨髄機能抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
白質脳症(初期症状:歩行時のふらつき、四肢末端のしびれ感、舌のもつれ等)、また、錐体外路症状、言語障害、運動失調、眼振、意識障害、痙攣、顔面麻痺、見当識障害、四肢末端のしびれ感、せん妄、記憶力低下、自発性低下、尿失禁等の精神神経症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
うっ血性心不全、心筋梗塞、安静狭心症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、腎障害の知られている抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、メトトレキサート等)との併用時には特に注意すること。
間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し、胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害黄疸があらわれ、肝不全まで至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管潰瘍、重症な口内炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
意識障害を伴う高アンモニア血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝動脈内投与において、肝・胆道障害(胆嚢炎、胆管壊死、肝実質障害等)があらわれることがあるので、造影等により薬剤の分布領域をよく確認すること。なお、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
手足症候群(手掌・足蹠の紅斑、疼痛性発赤腫脹、知覚過敏等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
嗅覚障害(長期投与症例に多い)があらわれ、嗅覚脱失まで至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
類薬(テガフール製剤)で劇症肝炎等の重篤な肝障害、肝硬変、心室性頻拍、ネフローゼ症候群、中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、溶血性貧血があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

消化器
5%以上
食欲不振、下痢、悪心・嘔吐
消化器
0.1〜5%未満
味覚異常、口渇、腹部膨満感、腹痛、下血
消化器
0.1%未満
便秘
消化器
頻度不明
口角炎、舌炎、胸やけ
肝臓
頻度不明
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇等の肝機能検査値異常
腎臓
0.1〜5%未満
蛋白尿
腎臓
頻度不明
BUN上昇、クレアチニン値上昇、クレアチニン・クリアランス低下
精神神経系
5%以上
けん怠感
精神神経系
頻度不明
めまい、末梢神経障害(しびれ、知覚異常等)
皮膚※※
0.1〜5%未満
色素沈着、脱毛、浮腫、びらん、水疱、そう痒感、紅潮
皮膚※※
頻度不明
爪の異常、光線過敏症
過敏症
0.1〜5%未満
発疹
循環器
頻度不明
心電図異常(ST上昇、T逆転、不整脈等)、胸痛、胸内苦悶
頻度不明
流涙、結膜炎
動脈内投与時
頻度不明
カテーテル先端付近の動脈壁の変性、血栓形成
その他
0.1〜5%未満
発熱、頭痛
その他
頻度不明
糖尿、低カルシウム血症、耐糖能異常
上記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行うこと。
なお、太字で記載の副作用については投与を中止すること。
潰瘍又は出血が疑われる場合には投与を中止すること。
※※動脈内投与により、注入側の皮膚にこれらの症状が強くあらわれることがある。

高齢者への投与

高齢者では生理機能が低下していることが多く、特に骨髄機能抑制、消化器障害(激しい下痢、口内炎等)、皮膚障害、精神神経系の副作用があらわれやすいので、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[動物実験(ラット、マウス)で多指症、口蓋裂等の催奇形作用が報告されている。]
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。[「重要な基本的注意」の項6)7)参照]

適用上の注意

投与時
静脈内投与により、血管痛、静脈炎を起こすおそれがあるので注射部位、注射方法等に十分注意し、注射速度をできるだけ遅くすること。
静脈内投与に際し薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように投与すること。
動脈内投与により、動脈支配領域に疼痛、発赤、紅斑、水疱、びらん、潰瘍等の皮膚障害があらわれ、皮膚・筋壊死にまで至ることがある。また、同領域にしびれ、麻痺等の神経障害があらわれることがある。これらの症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝動脈内投与において、標的とする部位以外の動脈への流入により胃・十二指腸潰瘍、出血、穿孔等を起こすことがあるので、造影等によりカテーテルの先端位置、薬剤の分布領域をよく確認し、カテーテルの逸脱・移動、注入速度等に随時注意すること。なお、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の注意

フルオロウラシル系薬剤と他の抗悪性腫瘍剤を併用した患者に、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。
フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者にフルオロウラシル系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現するとの報告がある。

薬物動態

血中濃度1)
癌患者5名に5-FU 500mg/bodyをoneshot静注後の平均血中濃度は、15分で15.3、30分で3.9、60分で0.35μg/mLと推移し、投与後90分には検出限界以下になった。

(参考:5-FU持続静注時の血中濃度)2)
5-FU60mg/kgを1500mLの電解質輸液で希釈し、48時間かけて末梢静脈より持続点滴静注した場合、点滴投与中の5-FU血中濃度は約6時間で定常状態(約0.6μg/mL)に達し、その後持続的に推移した。
薬物動態の表1参照。
分布
体組織への分布(参考:米国での試験成績)4)
癌患者に5-FU-2-14C 15mg/kgを静脈内投与した場合、4〜5時間後の放射比活性は腫瘍、小腸粘膜で高く、次いで肝臓、リンパ節に高い分布を示した。
蛋白結合率(平衡透析法)
薬物動態の表2参照。
代謝(参考:米国での試験成績)4)
癌患者に5-FU-2-14C 15mg/kgを静脈内投与した場合の尿中代謝物は投与後45分以内では未変化体の比率が91.5%と高かったが、経時的にα-fluoro-β-ureidopropionicacid及び尿素の比率が増加した。
排泄(参考:米国での試験成績)4)
癌患者に5-FU-2-14C 15mg/kgを静脈内投与後24時間以内に放射能は呼気中にCO2として57%、尿中に18%排泄された。

薬物動態の表

表1 薬物動態パラメータ(参考:オーストラリアでの試験成績)3)
パラメータ半減期(min)T1/2α半減期(min)T1/2βCL(mL/min)Vd(L/kg)
投与量9〜16mg/kg2.1±0.518.9±2.2776.8±91.30.38±0.1
mean±S.D.
表2 蛋白結合率(平衡透析法)
添加濃度(μg/mL)11025
血漿蛋白結合率(%)7.510.39.0

臨床成績

1
医薬品再評価資料,1982年5)〜12)
全国32施設における単独使用例と併用使用例別の臨床成績の概要は次のとおりである。なお、有効率は日本癌治療学会判定基準の「軽快」、Karnofsky判定基準の「1-A」以上、あるいは各部門判定基準の「やや有効」以上を有効として算定した。
臨床成績の表1,2参照。
2
膵癌を対象としたFOLFIRINOX併用療法
〈海外臨床試験〉13)、14)
欧州で実施された、化学療法未治療の遠隔転移を有する膵癌に対する第II/III相臨床試験におけるFOLFIRINOX法群(1クールを2週間として第1日目にオキサリプラチン85mg/m2、ホリナート400mg/m2注1)、イリノテカン塩酸塩水和物180mg/m2を点滴静注し、引き続き本剤400mg/m2を急速静脈内投与、本剤2400mg/m2を46時間かけて持続静注)とゲムシタビン塩酸塩(GEM)単独投与群(GEM1000mg/m2の週1回点滴投与を7週連続し、8週目は休薬する。その後は、週1回点滴投与を3週連続し、4週目は休薬として、これを4週毎に繰り返す)の中間解析時の成績は下表のとおりであった。対象患者はECOG注2)Performancestatus0及び1であった。登録において2つの遺伝子多型(UGT1A1*6UGT1A1*28)に関する基準は設定されなかった。また、登録時の選択基準として、好中球数(1,500/mm3以上)、総ビリルビン値(施設基準値上限の1.5倍以下)等が設定された。
臨床成績の表3参照。
注1) ホリナート400mg/m2はレボホリナート200mg/m2に相当する。
注2) Eastern Cooperative Oncology Group。
〈国内臨床試験〉
国内で実施された、化学療法未治療の遠隔転移を有する膵癌に対する第II相臨床試験におけるFOLFIRINOX法(1クールを2週間として第1日目にオキサリプラチン85mg/m2、レボホリナート200mg/m2、イリノテカン塩酸塩水和物180mg/m2を点滴静注し、引き続き本剤400mg/m2を急速静脈内投与、本剤2400mg/m2を46時間かけて持続静注)の成績は、下表のとおりであった。対象患者はECOG注1)Performancestatus 0及び1であった。2つの遺伝子多型(UGT1A1*6UGT1A1*28)について、いずれかをホモ接合体(UGT1A1*6/*6UGT1A1*28/*28)又はいずれもヘテロ接合体(UGT1A1*6/*28)としてもつ患者は除外された。また、1クール目の投与可能条件として、好中球数(2,000/mm3以上)、総ビリルビン値(施設基準値上限以下)等が設定された。
臨床成績の表4参照。
注1) Eastern Cooperative Oncology Group。

臨床成績の表

表1 [医薬品再評価資料:静脈内投与]
対象疾患有効率(単独使用例)有効率(併用使用例)
胃癌27.3%(41/150)37.8%(202/535)
肝癌22.2%(2/9)40.9%(36/88)
結腸・直腸癌41.9%(13/31)49.3%(36/73)
乳癌35.1%(13/37)58.7%(37/63)
膵癌21.1%(4/19)23.1%(3/13)
子宮癌(頸癌、体癌)-57.1%(24/42)
卵巣癌100.0%(1/1)56.0%(28/50)
食道癌33.3%(2/6)12.5%(2/16)
肺癌9.1%(1/11)25.8%(89/345)
頭頸部腫瘍40.0%(2/5)78.1%(25/32)
参考値(他の抗悪性腫瘍剤又は放射線と併用することが必要なため)
表2 [医薬品再評価資料:動脈内投与]
対象疾患有効率
胃癌50.0%(11/22)
肝癌52.7%(29/55)
乳癌81.0%(17/21)
肺癌72.7%(8/11)
頭頸部腫瘍75.0%(18/24)
表3 [膵癌を対象としたFOLFIRINOX併用療法:海外臨床試験]
疾患名投与群例数(ITT)生存期間
(主要評価項目)
中央値(月)
生存期間
(主要評価項目)
ハザード比P値注3)
化学療法未治療の遠隔転移を有する膵癌FOLFIRINOX法12710.50.62
P<0.001
化学療法未治療の遠隔転移を有する膵癌GEM単独投与1286.90.62
P<0.001
注3) log-rank検定。
表4 [膵癌を対象としたFOLFIRINOX併用療法:国内臨床試験]
疾患名奏効率(有効例/適格例)
化学療法未治療の遠隔転移を有する膵癌38. 9%(14/36)

薬効薬理

抗腫瘍性(マウス移植腫瘍でのデータ)15)
NCI(National Cancer Institute,米国)抗癌剤スクリーニングモデルのいずれに対してもやや有効以上の抗腫瘍性を示した。
薬効薬理の表参照。
作用機序16)、17)
5-FUの抗腫瘍効果は主としてDNAの合成阻害に基づくと考えられており、腫瘍細胞内に取り込まれた5-FUがウラシルと同じ経路で代謝を受けて生じるF-deoxy UMPがチミジル酸合成酵素上で、deoxy UMPと拮抗してチミジル酸の合成を抑制することにより、DNAの合成が阻害されると考えられている。
他方、5-FUはウラシルと同じくRNAにも組み込まれてF-RNAを生成することや、リボゾームRNAの形成を阻害することも知られており、これらのことも本剤の抗腫瘍効果発現に関与すると考えられている。

薬効薬理の表

実験腫瘍投与経路抗腫瘍効果:T/C(%)抗腫瘍効果:効果抗腫瘍効果:効果判定基準
腹水型腫瘍Leukemia L1210(白血病)腹腔内1802+T/C≧125%
腹水型腫瘍Leukemia P388(白血病)腹腔内2202+≧120
腹水型腫瘍Melanoma B16(メラノーマ)腹腔内140≧125
腹水型腫瘍Lewis Lung carcinoma(肺癌)静脈内150≧140
腹水型腫瘍Colon 26(大腸癌)腹腔内2002+≧130
固形腫瘍Colon 38(大腸癌)皮下03+≦42
固形腫瘍CD8F1(乳癌)皮下03+≦42
効果{+:やや有効 2+:有効 3+:著効}
T/C{腹水型腫瘍:生存日数の対control比 固形腫瘍:腫瘍重量の対control比}

有効成分に関する理化学的知見

一般名
フルオロウラシル Fluorouracil
化学名
5-Fluorouracil
略名
5-FU
分子式
C4H3FN2O2=130.08
化学構造式
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
溶解性
N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、水にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点
約282℃(分解)
分配係数
logP′OCT=-1.00
(測定法:フラスコシェイキング法 n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液)

包装

5-FU注250mg:10瓶
5-FU注1000mg:5瓶

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
菊地金男,他:癌と化学療法, 6, (3), 559, (1979)
2
小池明彦,他:癌と化学療法, 17, (7),1309, (1990)
3
Christophidis N., et al.:Clinical Pharmacokinetics, 3, (4), 330,(1978)
4
Chaudhuri N. K., et al.:Biochem. Pharmacol., 1, (4), 328,(1959)
5
菊地金男,他:癌の臨床, 13, (9), 670, (1967)
6
木村禧代二:癌の臨床, 14, (3), 184, (1968)
7
坂部 孝,他:日大医誌, 29, 352, (1970)
8
古江 尚,他:癌の臨床, 16, (9), 896, (1970)
9
田口鐡男,他:癌の臨床, 19, (2), 105, (1973)
10
斉藤達雄,他:最新医学, 28, (5), 903, (1973)
11
三浦 健,他:癌と化学療法, 1, (4), 595, (1974)
12
太田和雄,他:治療, 56, (5), 888, (1974)
13
Conroy T., et al.:N. Engl. J. Med., 364, (19), 1817, (2011)
14
社内資料:膵癌FOLFIRINOX法に関する海外臨床試験
15
Goldin A., et al.:Eur. J. Cancer, 17, (2), 129, (1981)
16
Hartmann K. U., et al.:J. Biol. Chem., 236, (11), 3006, (1961)
17
Spiegelman S., et al.:Cancer, 45, (5 Suppl), 1129, (1980)

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