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エルカトニン筋注20単位「トーワ」

骨粗鬆症治療剤

1管 90円

添付文書番号

3999401A3202_1_02

企業コード

480235

作成又は改訂年月

2023年10月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873999

薬効分類名

骨粗鬆症治療剤

承認等

販売名

エルカトニン筋注20単位「トーワ」

販売名コード

3999401A3202

販売名英字表記

ELCATONIN INTRAMUSCULAR INJECTION 20U. “TOWA”

承認番号等

承認番号
23000AMX00030

販売開始年月

2005年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エルカトニン注射液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

エルカトニン筋注20単位「トーワ」
有効成分
1管(1mL)中
日局 エルカトニン…  20エルカトニン単位
添加剤
L-アルギニン塩酸塩…10mg
ヒドロキシプロピルセルロース…0.1mg
等張化剤(塩化ナトリウム)、pH調節剤(塩酸、水酸化ナトリウム)

製剤の性状

エルカトニン筋注20単位「トーワ」
剤形
色調無色澄明
pH5.0~6.5
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

効能又は効果

骨粗鬆症における疼痛

効能又は効果に関連する注意

本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確立し、疼痛がみられる患者を対象とすること。

用法及び用量

通常、成人には1回エルカトニンとして20エルカトニン単位を週1回筋肉内注射する。

用法及び用量に関連する注意

本剤の投与は、6ヵ月間を目安とし、長期にわたり漫然と投与しないこと。

重要な基本的注意

本剤はポリペプチド製剤であり、ショックを起こすことがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 発疹(紅斑、膨疹等)等の過敏症状を起こしやすい体質の患者
  2. 気管支喘息又はその既往歴のある患者
    喘息発作を誘発するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
動物実験(ラット)で、乳汁分泌量が減少し、新生児の体重増加の抑制が報告されている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ビスホスホネート系製剤
パミドロン酸二ナトリウム水和物等
血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。
高度の低カルシウム血症があらわれた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと。
両剤のカルシウム低下作用により、血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    血圧低下、気分不良、全身発赤、蕁麻疹、呼吸困難、咽頭浮腫等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. テタニー(頻度不明)
    低カルシウム血症性テタニーを誘発することがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと。
  3. 喘息発作(0.1%未満)
  4. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、ALPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
蕁麻疹
循環器
顔面潮紅、熱感
胸部圧迫感、動悸、血圧上昇、血圧低下
消化器
悪心、嘔吐、腹痛
食欲不振、下痢、口渇、胸やけ、口内炎、腹部膨満感
神経系
ふらつき、めまい、頭痛、耳鳴、視覚異常(かすみ目等)、口内しびれ感
しびれ感
肝臓
AST、ALTの上昇
電解質代謝
低リン血症、低ナトリウム血症
注射部位
疼痛
発赤、腫脹
その他
そう痒感、全身倦怠感、赤血球減少、BUN上昇、ALP上昇
発汗、頻尿、浮腫、咽喉部異和感(咽喉部ハッカ様爽快感等)、発熱、悪寒、脱力感、ヘモグロビン減少、あくび、尿白濁
乳房肥大、乳房痛
注)発現頻度は使用成績調査を含む

適用上の注意

薬剤投与時の注意
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に配慮すること。
  • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
  • 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。
  • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
  1. 類薬であるカルシトニン(サケ)の経口剤及び点鼻剤を用いた海外臨床試験(投与期間:6ヵ月~5年)のメタアナリシスにおいて、がんの発生割合はカルシトニン(サケ)群では4.2%(254/6,105例)、プラセボ群では2.9%(135/4,687例)(リスク差1.0%[95%信頼区間0.3, 1.7])であったとの報告がある,
  2. 骨粗鬆症患者を対象に実施した2つの国内臨床試験において、いずれも椎体の骨折抑制効果が認められなかったとの報告がある。
非臨床試験に基づく情報
  1. ラット(SD系)に1年間大量皮下投与した慢性毒性試験において、下垂体腫瘍の発生頻度の増加がみられたとの報告がある。
  2. マウスに92週間大量皮下投与した癌原性試験において、癌原性はみられなかったとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    エルカトニン筋注20単位「トーワ」とエルシトニン注20Sをクロスオーバー法によりそれぞれ1管(エルカトニンとして20エルカトニン単位)健康成人男子に絶食単回筋肉内投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUC0-180
    (pg・min/mL)
    Cmax
    (pg/mL)
    Tmax
    (min)
    T1/2
    (min)
    エルカトニン筋注
    20単位「トーワ」
    3910±1029
    93.93±21.27
    23.3±4.2
    46.25±9.13
    エルシトニン注20S
    3587±959
    89.30±22.18
    22.4±2.6
    47.71±20.34
    Mean±S.D(n=23)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験
    骨量改善度を主な指標とした二重盲検比較試験(老人または閉経後骨粗鬆症患者にプラセボを対照としてエルカトニンを26週間投与)における最終全般改善度注1)は、対照群19.3%(21/109)に対して、エルカトニン投与群では43.6%(48/110)であった(P<0.001)。また、最終自覚症状改善度注2)(鎮痛剤併用なし)は、対照群25%に対して、エルカトニン投与群では39%であった(P<0.10)。
    注1):骨評価(BMA法、MD法、QCT法、腰椎・胸椎X線所見)改善度と自覚症状(安静時自発痛、運動時痛)改善度を総合した26週時点の評価
    注2):自覚症状(安静時自発痛と運動時痛)の26週時点の評価

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エルカトニン(Elcatonin)
分子式
C148H244N42O47
分子量
3363.77
性状
白色の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、アセトニトリルにほとんど溶けない。吸湿性である。水溶液(1→500)のpHは4.5~7.0である。
化学構造式

包装

1mL×10管

主要文献

1
European Medicines Agency.“Assessment report for calcitonin containing medicinal products”.
2
U.S. Food and Drug Administration.“Background Document for Meeting of Advisory Committee for Reproductive Health Drugs and Drug Safety and Risk Management Advisory Committee”.
3
社内資料:生物学的同等性試験
4
藤田 拓男他:医学のあゆみ.1990;152(4):261-282

文献請求先及び問い合わせ先

東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
0120-108-932 FAX 06-7177-7379

製造販売業者等

製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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