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閲覧履歴

ロイコボリン錠5mg

抗葉酸代謝拮抗剤

1錠 551.8円

添付文書番号

3929004F1025_3_04

企業コード

672212

作成又は改訂年月

2021年11月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

873929

薬効分類名

抗葉酸代謝拮抗剤

承認等

販売名

ロイコボリン錠5mg

販売名コード

3929004F1025

販売名英字表記

LEUCOVORIN TABLETS 5mg

販売名ひらがな

ろいこぼりんじょう5mg

承認番号等

承認番号
20300AMY00300

販売開始年月

1991年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ホリナートカルシウム水和物

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ロイコボリン錠5mg
有効成分
1錠中
日局 ホリナートカルシウム水和物
[ホリナート(ロイコボリン)として 5.0mg]
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ロイコボリン錠5mg
外形
上面
下面
側面
直径
8.0mm
厚さ
3.4mm
識別コード
LL 5
色調等
白色~淡黄色
素錠

効能又は効果

葉酸代謝拮抗剤の毒性軽減

用法及び用量

〈メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法〉
メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法でメトトレキサートによると思われる副作用が発現した場合には、通常、ホリナートとして成人1回10mgを6時間間隔で4回経口投与する。
なお、メトトレキサートを過剰投与した場合には、投与したメトトレキサートと同量を投与する。
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
通常、メトトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回15mgを6時間間隔で2~6回(メトトレキサート投与後24、30、36、42、48、54時間目)経口投与する。
メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈プララトレキサート投与時〉
通常、成人にはプララトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回25mgを8時間間隔で6回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

用法及び用量に関連する注意

〈メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法、メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
  1. 嘔吐、激しい下痢のある患者にはホリナートカルシウム水和物(ロイコボリンカルシウム)注射剤の投与を考慮すること。
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
  1. 本剤の投与回数は2~6回であるが、投与回数の目安は次のとおりである。
    腎機能の低下傾向などによるメトトレキサートの排泄遅延のおそれのある患者、又は一般状態の悪い患者(特に低栄養状態)では、投与回数を多くすることが望ましい(6回)。一般状態が良好で、かつ腎機能が正常な患者では、投与回数を少なくすることができる。
〈プララトレキサート投与時〉
  1. 本剤投与後にプララトレキサートによると思われる口内炎等の副作用があらわれない場合には、本剤1回15mgへ減量する。本剤の減量後にプララトレキサートによると思われる口内炎等の副作用があらわれた場合には、本剤1回25mgとすることができる。
  2. 本剤の投与後から次回のプララトレキサート投与までの間隔は72時間以上あけること。

重要な基本的注意

  1. メトトレキサートの過量投与時は、すみやかに本剤を投与すること。メトトレキサートと本剤の投与間隔が長いほど、本剤の効果が低下することがある。
  2. 葉酸の投与により、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血(悪性貧血等)が隠蔽されるとの報告がある。

特定の背景を有する患者に関する注意

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
葉酸代謝拮抗剤
スルファメトキサゾール・トリメトプリム等
これらの薬剤の作用が減弱することがある。
本剤によって葉酸代謝拮抗作用が減弱するためと考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
    発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹、発熱、発赤

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健常成人にロイコボリン錠3錠(15mg)を経口投与したときの血清中ロイコボリン濃度は、投与2時間後に最高値(477ng/mL)に達し、半減期は5時間である。また、活性型葉酸(5-methyl tetrahydrofolate)は2時間後に最高値(216ng/mL)となり、半減期は2.5時間である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第II相試験(PDX-LV試験)
    再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者13例にビタミンB12及び葉酸併用下でプララトレキサート30mg/m2を週1回、6週間連続投与し1週間休薬する7週間を1サイクルとした。本試験における本剤及びプララトレキサートの投与期間は第1サイクルまでとされた。プララトレキサートの初回投与時はプララトレキサート投与24時間後から本剤1回25mgを8時間ごとに6回経口投与した。プララトレキサートの2回目投与以降は、本剤25mg(前回のプララトレキサート投与時に口内炎が発現した場合)又は本剤15mg(前回のプララトレキサート投与時に口内炎が発現しなかった場合)を、プララトレキサート投与24時間後から8時間ごとに6回経口投与することとされ、本剤投与から次のプララトレキサート投与までの間隔は72時間以上あけることとされた。主要評価項目である第1サイクル中に発現したグレード2以上の口内炎の発現率[90%信頼区間](%)は7.7[0.4,31.6](1/13例)であった。
    安全性評価対象例13例において本剤の副作用は認められなかった。

薬効薬理

作用機序
ロイコボリンは、下記の機序により葉酸代謝拮抗剤であるメトトレキサートの毒性を軽減する。
メトトレキサートは、2水素葉酸を4水素葉酸に変換させる酵素である2水素葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase:DHFR)の働きを阻止し核酸合成を停止させる。一方、ロイコボリンはメトトレキサートが作用する酵素に関与せず、細胞の葉酸プールに取り込まれ、活性型葉酸(5,10-methylene tetrahydrofolate等)となり、細胞の核酸合成を再開させる,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ホリナートカルシウム水和物(Calcium Folinate Hydrate)
(別名:ロイコボリンカルシウム)
化学名
Monocalcium N-(4-{[(2-amino-5-formyl-4-oxo-1,4,5,6,7,8-hexahydropteridin-6-yl)methyl]amino}benzoyl)-L-glutamate hydrate
分子式
C20H21CaN7O7・xH2O
性状
本品は白色~淡黄色の結晶性の粉末である。
本品は水にやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は遮光して保存すること。

包装

20錠[10錠(PTP)×2]

主要文献

1
社内資料:ロイコボリンカルシウムの血清中濃度 [L20100702004]
2
国内第II相試験(PDX-LV試験)(2021年11月承認、CTD2.7.6.2.1.1)
3
Goldman ID.:Cancer Treatment Reports. 1981;65(Suppl. 1):13-17
4
田口博國:臨床血液. 1981;22(11):1687-1699

文献請求先及び問い合わせ先

ファイザー株式会社
Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
TEL 0120-664-467

製造販売業者等

製造販売元
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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