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閲覧履歴

ビタノイリンカプセル25

1カプセル 5.9円

作成又は改訂年月

改訂記号**
2019年 1月改訂
(第10版)
 *
2016年10月改訂

日本標準商品分類番号

873179

日本標準商品分類番号等

1985年7月

承認等

販売名

ビタノイリンカプセル25

販売名コード

3179107M1040

承認・許可番号

21300AMZ00623
VITANEURIN CAPSULES 25

薬価基準収載年月

2001年9月

販売開始年月

1968年2月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること。
(使用期限内であっても、開封後はなるべく速やかに使用すること。)

組成

1カプセル中の有効成分
フルスルチアミンとして25mg(フルスルチアミン塩酸塩 27.285mg)
ピリドキサールリン酸エステル水和物 15mg
ヒドロキソコバラミンとして125μg(ヒドロキソコバラミン酢酸塩 130.5μg)
リボフラビン(ビタミンB2) 2.5mg
添加物
トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、結晶セルロース、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、セラセフェート、ヒマシ油、乳糖水和物、ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム

性状

色調・剤形頭部、胴部とも無色透明の硬カプセル剤である。
なお、カプセルに充填した内容は、赤紫色、だいだい色、黄色及び白色の混合顆粒である。
識別コード329
形状
号数3号
長径(mm)15.2
短径(mm)5.8

一般的名称

フルスルチアミン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル水和物、ヒドロキソコバラミン酢酸塩配合

効能又は効果

本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
●神経痛
●筋肉痛・関節痛
●末梢神経炎・末梢神経麻痺
効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法及び用量

通常成人1日1〜4カプセルを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
レボドパビタミンB6がレボドパの作用を減弱することがある。末梢でのレボドパの脱炭酸化が促進し、レボドパの中枢への移行が減少することが考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度については文献等を参考に集計した。(再審査対象外)
過敏症注)
0.1〜5%未満
発疹、そう痒感
消化器
0.1〜5%未満
悪心、嘔吐、食欲不振、胃痛、胃部不快感、腹部膨満感、口渇、下痢
その他
0.1〜5%未満
不眠、頻尿
副作用等発現状況概要の注意
注)このような場合には投与を中止すること。

臨床検査結果に及ぼす影響

尿を黄変させ、臨床検査値に影響を与えることがある(ビタミンB2による)。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

臨床成績

「いわゆる神経痛」を対象にビタノイリン50及び対照薬としてフルスルチアミン50mgカプセル、2.5mg錠をそれぞれ1日2カプセル(錠)、2週間投与し痛みに対する効果を二重盲検比較対照試験により検討した試験において、ビタノイリン50投与群が痛みの4症状(自発痛、放散痛、運動痛、圧痛)の合計改善度で、対照群に比しすぐれることが認められている。1)

薬効薬理

フルスルチアミン
ビタミンB1は神経細胞の形態保持上重要であり2)、また、神経興奮伝導3)や神経細胞のエネルギー産生4)に関与している。
フルスルチアミンは、ビタミンB1に比べて消化管からの吸収がよく、高い血中5)・臓器内B1濃度6)、長い体内貯留性、多量の結合型B1の生成7)等の特性を示し、生理学的・生化学的にビタミンB1のmetabolic poolをみたしてビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与する神経機能障害を改善する。試験的には、神経・筋に対して、神経細胞の増殖促進8)、神経再生促進(ウサギ)9,10)、骨格筋活動電位の増加(ラット)11)等の作用が認められている。
ピリドキサールリン酸エステル
ビタミンB6は神経細胞、神経線維の形態保持上重要であり、ビタミンB6欠乏により末梢神経系ではスフィンゴリピド合成障害等によると考えられる軸索、髄鞘の変性・崩壊がみられる。2)
ピリドキサールリン酸エステルは、ピリドキシンに比べて種々の特性を有する補酵素型ビタミンB612)で、ビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与する末梢神経炎に用いられる。
ヒドロキソコバラミン
ビタミンB12は神経細胞特に、核、Nissl物質、原線維の完全な保持に必須のビタミンで、ビタミンB12は欠乏により中枢・末梢神経において神経細胞の萎縮・変性、髄鞘の膨脹を伴う神経線維の腫脹、ついで軸索の破壊、髄鞘の崩壊が起こり神経症状を発症させる。2)
ヒドロキソコバラミンは、ビタミンB12であるシアノコバラミンに比べ体内貯留性、持続性13)、補酵素型B12への転換14)等で、よりすぐれた生物学的特性を示し、ビタミンB12の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される神経・筋疾患に用いられている。
試験的には、神経線維の成長促進、glia細胞の増殖促進(in vitro)、神経の再生促進(ウサギ)等が報告されている。15)
〈フルスルチアミン、ピリドキサールリン酸エステル、ヒドロキソコバラミンの協同作用〉
神経細胞の増殖及び神経機能と密接な関連をもつ膜の構成成分であるリン脂質の合成促進(in vitro8)、神経の外科的損傷時の再生促進(ウサギ)16)、アロキサン糖尿病の試験的神経炎における神経伝導速度の低下と神経線維の形態学的変化の正常化(ラット)17)等において、フルスルチアミン、ピリドキサールリン酸エステル、ヒドロキソコバラミンの併用が、各単独投与よりもすぐれていることが示されている。

有効成分に関する理化学的知見

フルスルチアミン塩酸塩
一般名
フルスルチアミン塩酸塩(Fursultiamine Hydrochloride)〔JAN〕
化学名
N-(4-Amino-2-methylpyrimidin-5-ylmethyl)-N-{(1Z)-4-hydroxy-1-methyl-2-[(2RS)-tetrahydrofuran-2-ylmethyldisulfanyl]but-1-en-1-yl}formamide monohydrochloride
分子式
C17H26N4O3S2・HCl
分子量
435.00
性状
フルスルチアミン塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがあり、味は苦い。水、メタノール又はエタノール(95)に溶けやすい。結晶多形が認められる。
ピリドキサールリン酸エステル水和物
一般名
ピリドキサールリン酸エステル水和物(Pyridoxal Phosphate Hydrate)〔JAN〕
**化学名
(4-Formyl-5-hydroxy-6-methylpyridin-3-yl)methyl dihydrogenphosphate monohydrate
分子式
C8H10N6P・H2O
分子量
265.16
**性状
ピリドキサールリン酸エステル水和物は微黄白色〜淡黄色の結晶性の粉末である。水に溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。0.1gを水200mLに溶かした液のpHは3.0〜3.5である。光によって淡紅色となる。
ヒドロキソコバラミン酢酸塩
一般名
ヒドロキソコバラミン酢酸塩(Hydroxocobalamin Acetate)〔JAN〕
**化学名
Coα-[α-(5,6-Dimethyl-1H-benzimidazol-1-yl)]-Coβ-hydroxocobamide monoacetate
分子式
C62H89CoN13O15P・C2H4O2
分子量
1406.41
**性状
ヒドロキソコバラミン酢酸塩は暗赤色の結晶又は粉末で、においはない。水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。

包装

100カプセル(10カプセル×10)
500カプセル(バラ)
1,000カプセル(10カプセル×100)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
阿部達夫他 : 臨牀と研究,57 : 963,1980.
2
陳 震東 : 実験治療,(414),7,1966.
3
糸川嘉則 : ビタミン,49 : 415,1975.
4
Muralt,A.: Ann.New York Acad.Sci.,98 : 499,1962.
5
柴田長夫他 : Alinamin Symposium,5,1961.
6
Mitoma,C.: Amer.Soc.Pharmacol.Exptl.Therap.,5 : 698,1973.
7
阿部達夫 : 日本臨牀,20 : 1957,1962.
8
成実重彦他 : ビタミン,49 : 308,1975.
9
中澤恒幸他 : アリナミン基礎文献集,(3),117,1966.
10
桐田良人 : 臨牀と研究,43 : 1889,1966.
11
中原正雄他 : 新薬と臨牀,15 : 1297,1966.
12
山田弘三 : 現代内科学大系,代謝異常(III),273,1966.
13
Heinrich,H.C.et al.: Klin.Wschr.,39 : 689,1961.
14
Yagiri,Y.: J.Vitaminol.,13 : 228,1967.
15
中澤恒幸他 : ビタミン,34 : 576,1966.
16
中澤恒幸 : 実験治療,(414),10,1966.
17
福田尚久他 : ビタミン,49 : 308,1975.

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

*主要文献欄に記載の文献は下記にご請求下さい。
*武田テバ薬品株式会社 武田テバDIセンター
*〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
*TEL 0120-923-093
受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号
*製造販売元
武田テバ薬品株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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