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ピリドキシン塩酸塩注射液10mg「日医工」

ビタミンB6製剤

1管 84円

添付文書番号

3134400A1088_1_03

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873134

薬効分類名

ビタミンB6製剤

承認等

販売名

ピリドキシン塩酸塩注射液10mg「日医工」

販売名コード

3134400A1088

販売名英字表記

Pyridoxine Hydrochloride Injection

販売名ひらがな

ぴりどきしんえんさんえんちゅうしゃえき10mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22900AMX00014000

販売開始年月

1985年5月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ピリドキシン塩酸塩注射液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ピリドキシン塩酸塩注射液

組成・性状

組成

ピリドキシン塩酸塩注射液10mg「日医工」
有効成分
1管(1mL)中
ピリドキシン塩酸塩  10mg
添加剤
1管中
ベンジルアルコール10mg、等張化剤

製剤の性状

ピリドキシン塩酸塩注射液10mg「日医工」
pH3.0~6.0
浸透圧比約1
(生理食塩液に対する比)
剤形・性状
水性注射剤
無色~微黄色澄明

効能又は効果

(1)ビタミンB6欠乏症の予防及び治療(薬物投与によるものを含む。例えばイソニアジド)
(2)ビタミンB6の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
(3)ビタミンB6依存症(ビタミンB6反応性貧血など)
(4)下記疾患のうち、ビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
・口角炎、口唇炎、舌炎
・急・慢性湿疹、脂漏性湿疹、接触皮膚炎
・末梢神経炎
・放射線障害(宿酔)
(4)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法及び用量

ピリドキシン塩酸塩として、通常成人1日10〜100mgを、1〜2回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年令・症状により適宜増減する。
きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。

用法及び用量に関連する注意

  1. 添加剤としてベンジルアルコールを含有するので、新生児(低出生体重児)等に大量に用いる場合は他のベンジルアルコールを含有しない製剤の使用を考慮すること。
  2. 依存症に大量を用いる必要のある場合は観察を十分に行いながら投与すること。特に新生児、乳幼児への投与は少量から徐々に増量し、症状に適合した投与量に到達させること。

特定の背景を有する患者に関する注意

小児等

  1. 新生児、乳幼児に大量に用いた場合、横紋筋融解症、下痢、嘔吐、肝機能異常等の副作用があらわれることがある。
  2. 添加剤として含有されているベンジルアルコールによると疑われる中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)を来した新生児(低出生体重児)等の症例が報告されている。
  3. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
レボドパ
レボドパの作用を減弱することがある。
末梢でのレボドパ脱炭酸化を促進するため。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 横紋筋融解症(頻度不明)
    新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害に至ることがある。

その他の副作用

頻度不明
皮膚
光線過敏症
消化器注)
下痢、嘔吐
肝臓注)
肝機能異常
大量・長期投与
手足のしびれ、知覚異常等の末梢神経障害
注)新生児、乳幼児に大量に用いた場合、認められたとの報告がある。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 皮下・筋肉内注射時
    組織・神経などへの影響を避けるため、以下の点に配慮すること。
    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
    • 繰返し注射する場合には、注射部位を変え、たとえば左右交互に注射するなど配慮すること。
    なお、乳児、幼児、小児には連用しないことが望ましい。

薬効薬理

作用機序
ピリドキシン(ビタミンB6)は、生体内で主としてリン酸ピリドキサール(ビタミンB6の補酵素型)となって作用する。アミノ酸・タンパク代謝酵素群の補酵素として各種アミノ酸・タンパクの分解・生合成に重要な役割を果たす。また、脂肪代謝にも関与し、特に不飽和脂肪酸の生体内利用の際に必要とされる。
ビタミンB6が欠乏すると、ヒトでは脂漏性又はペラグラ様の皮膚障害や血液系・神経系の障害が起こる。ビタミンB6欠乏症は単に摂取量の不足によって生じるだけでなく、高タンパク食摂取時や消耗性疾患時・妊娠時などのようにビタミンB6必要量が増大している場合、あるいはイソニアジドのようにリン酸ピリドキサールを不活化する薬物の投与時にも相対的なB6欠乏症が起こる。放射線照射時にもタンパク分解の亢進によりB6欠乏症が起こるものと考えられている。その他、遺伝性のB6代謝障害であるビタミンB6依存症があり、これらの症例ではB6酵素のB6結合能が低下しているために、内因性のB6欠乏症を生じているものと考えられる。このような症例ではビタミンB6の大量投与で症状の軽快が得られる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ピリドキシン塩酸塩(Pyridoxine Hydrochloride)
化学名
4,5-Bis(hydroxymethyl)-2-methylpyridin-3-ol monohydrochloride
分子式
C8H11NO3・HCl
分子量
205.64
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、無水酢酸、酢酸(100)にほとんど溶けない。
光によって徐々に変化する。
化学構造式
融点
約206℃(分解)

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

1mL×50管
1mL×200管

主要文献

1
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C4460-C4465
2
The United States Dispensatory 27th ed. 1973;984-986
3
Holtz P., et al.:Pharm. Rev. 1964;16(2):113-178

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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