医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

パントシン錠100

パンテチン製剤

1錠 7.1円

添付文書番号

3133001B1193_4_03

企業コード

530258

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873133

薬効分類名

パントテン酸系製剤

承認等

販売名

パントシン錠30

販売名コード

3133001F1110

販売名英字表記

PANTOSIN Tablets 30

販売名ひらがな

ぱんとしんじょう30

承認番号等

承認番号
21500AMZ00495

販売開始年月

1967年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

販売名

パントシン錠60

販売名コード

3133001F2132

販売名英字表記

PANTOSIN Tablets 60

販売名ひらがな

ぱんとしんじょう60

承認番号等

承認番号
15200AMZ01018

販売開始年月

1978年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

販売名

パントシン錠100

販売名コード

3133001F3090

販売名英字表記

PANTOSIN Tablets 100

販売名ひらがな

ぱんとしんじょう100

承認番号等

承認番号
15300AMZ01210

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

パントシン錠200

販売名コード

3133001F4020

販売名英字表記

PANTOSIN Tablets 200

販売名ひらがな

ぱんとしんじょう200

承認番号等

承認番号
15900AMZ00102

販売開始年月

1984年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

パントシン散20%

販売名コード

3133001B1193

販売名英字表記

PANTOSIN Powder 20%

販売名ひらがな

ぱんとしんさん20%

承認番号等

承認番号
21300AMZ00433

販売開始年月

1968年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

販売名

パントシン細粒50%

販売名コード

3133001C3035

販売名英字表記

PANTOSIN Fine Granules 50%

販売名ひらがな

ぱんとしんさいりゅう50%

承認番号等

承認番号
21500AMZ00494

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

パンテチン

組成・性状

組成

パントシン錠30
有効成分
1錠中パンテチン(日局)注)  37.5mg
パンテチンとして  30mg
添加剤
軽質無水ケイ酸、トウモロコシデンプン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、カルメロースカルシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ、黄色5号
パントシン錠60
有効成分
1錠中パンテチン(日局)注)  75mg
パンテチンとして  60mg
添加剤
軽質無水ケイ酸、トウモロコシデンプン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、カルメロースカルシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ
パントシン錠100
有効成分
1錠中パンテチン(日局)注)  125mg
パンテチンとして  100mg
添加剤
軽質無水ケイ酸、トウモロコシデンプン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、カルメロースカルシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ
パントシン錠200
有効成分
1錠中パンテチン(日局)注)  250mg
パンテチンとして  200mg
添加剤
軽質無水ケイ酸、トウモロコシデンプン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、カルメロースカルシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ
パントシン散20%
有効成分
1g中パンテチン(日局)注)  250mg
パンテチンとして  200mg
添加剤
結晶セルロース、トウモロコシデンプン、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
パントシン細粒50%
有効成分
1g中パンテチン(日局)注)  625mg
パンテチンとして  500mg
添加剤
軽質無水ケイ酸、トウモロコシデンプン、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
注)日本薬局方パンテチン:パンテチン80%を含む水溶液

製剤の性状

パントシン錠30
外形
大きさ
大きさ(直径)
6.8mm
大きさ(厚さ)
3.5mm
質量111.1mg
識別コードNF502
色・剤形
うすいだいだい~だいだい色・フィルムコーティング錠
パントシン錠60
外形
大きさ
大きさ(直径)
7.1mm
大きさ(厚さ)
3.7mm
質量129.1mg
識別コードNF503
色・剤形
白色~微黄白色・フィルムコーティング錠
パントシン錠100
外形
大きさ
大きさ(直径)
8.1mm
大きさ(厚さ)
4.5mm
質量213.2mg
識別コードNF504
色・剤形
白色~微黄白色・フィルムコーティング錠
パントシン錠200
外形
大きさ
大きさ(直径)
10.1mm
大きさ(厚さ)
5.6mm
質量420.1mg
識別コードNF505
色・剤形
白色~微黄白色・フィルムコーティング錠
パントシン散20%
色・剤形
白色・散
パントシン細粒50%
色・剤形
白色~微黄色・細粒

効能又は効果

(1)パントテン酸欠乏症の予防及び治療
(2)パントテン酸の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給
(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦など)
(3)下記疾患のうち、パントテン酸の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
・高脂血症
・弛緩性便秘
・ストレプトマイシン及びカナマイシンによる副作用の予防及び治療
・急・慢性湿疹
・血液疾患の血小板数ならびに出血傾向の改善
なお、(3)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

用法及び用量

通常、成人にはパンテチンとして1日30~180mg、血液疾患、弛緩性便秘には1日300~600mgを1~3回に分けて経口投与する。高脂血症には1日600mgを3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
消化器
下痢・軟便
腹部膨満、嘔吐
食欲不振
注)発現頻度は文献集計に基づく。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

ラットに〔β-Ala-14C〕パンテチン200mg/kgを単回経口投与した時の最高血中濃度到達時間(Tmax)は次のとおりである。
正常ラット
病態ラット
動脈硬化症
糖尿病
アルコール性脂肪肝
Tmax
16時間
16時間
8時間
24時間

分布

ラットに〔β-Ala-14C〕パンテチン200mg/kgを単回経口投与した時の組織内放射能濃度は肝で著しく高く、ほとんどの組織において血液より高い濃度を示し、組織親和性が高いことを示唆している,

代謝

ラットに〔β-Ala-14C〕パンテチン200mg/kgを単回経口投与した時、細胞内でパンテチンは、パントテン酸とシステアミンに分解されたが、一部はCoAに合成された。

排泄

正常ラットに〔β-Ala-14C〕パンテチン200mg/kgを単回経口投与した時、〔β-Ala-14C〕パンテチンは主として糞中に排泄され、投与後48時間までに投与放射能の約85%が尿中、糞中及び呼気中へ排泄され、胆汁中にはほとんど排泄されなかった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 臨床試験
    1. 血清脂質の改善作用
      高脂血症患者200例を対象に本剤の用量効果確認のため、パンテチン1日150mg注)投与群(99例)と1日600mg投与群(101例)とを二重盲検比較試験(国内24施設参加)で検討した結果、中等度改善以上は600mg投与群34.7%(35例)、150mg投与群16.2%(16例)であり、軽度改善以上を含めると600mg投与群77.2%(78例)、150mg投与群43.4%(43例)であり、600mg投与群が150mg投与群に比較して有意に優れ、安全性に関しては、150mg投与群と同等であり、600mg投与群の有用性が確認されている。また、低HDL-コレステロール血症(男子45mg/dL以下、女子50mg/dL以下)症例150mg投与群22例、600mg投与群28例、計50例について検討した結果、HDL-コレステロールの上昇は150mg投与群よりも600mg投与群が投与量に応じて著明に上昇しているのが認められている。230例中報告された副作用は、軟便・下痢1.3%(3例)、便秘0.9%(2例)、胃部重圧感、蕁麻疹、顔の皮膚のかさかさ感、眼瞼脂漏性皮膚炎、吐気・頭痛が各0.4%(1例)であった。
      一方、高脂血症患者(高血圧症、糖尿病、脳血管障害、動脈硬化症、虚血性心疾患に合併したものを含む)488例を対象とした臨床試験において有効以上が60.9%(297例)であり、やや有効以上が79.5%(388例)であった。
    2. 腸管運動促進作用
      パンテチンとして1日600mg、2週間投与し、各種弛緩性便秘における排便回数、便の性状について二重盲検比較試験(クロスオーバー法、29例)を行った結果、総合判定の有効率は有効以上でパントシン群72.4%(21例)、プラセボ群41.4%(12例)であり有意に差が認められている。副作用の発現はなかった。
      また各種弛緩性便秘患者770例を対象とした臨床試験において有効以上が60.5%(466例)であり、やや有効以上が81.4%(627例)であった。
      注)本剤の承認された用法及び用量は、「高脂血症には1日600mgを3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」である。

薬効薬理

作用機序
パンテチンは、パンテテインのdisulfide型で、CoAの前駆物質である。
実験的粥状硬化の進展抑制作用
高脂肪食と動脈壁の傷害によって作成した実験的粥状硬化症ウサギへの経口投与で、内膜への脂質沈着の軽減、平滑筋細胞の増殖を主体とした細胞・線維性組織の形成及びアテロームの縮小が認められている。
血清総コレステロール低下作用
高コレステロール食飼育ウサギへの経口投与で、血清コレステロールの有意な低下が認められている。この作用は主としてコレステロール(LDL+VLDL画分)の異化排泄の促進によるものである。高コレステロール食飼育ウサギにおける糞中の総コレステロール及び総胆汁酸の排泄は、パンテチン投与群で著明に増大する。これはコレステロール負荷によるβ-VLDLの低親和性受容体活性及びコレステロール7α-ヒドロキシラーゼ活性の低下を改善することによって、コレステロールの肝への取り込み能及び胆汁酸への代謝を正常化したためと考えられている。
血清中性脂肪低下作用
ビタミンD2と高脂肪食を負荷した動脈硬化症ラットへの経口投与で血清中性脂肪の有意な低下が認められている。この作用はパンテチン投与によりリポ蛋白リパーゼ活性が上昇したためと考えられている。
血清HDL-コレステロールの増加作用
高コレステロール食飼育ウサギにおいて減少したHDL2及びHDL3を増加させる。この作用は、アポ蛋白A-Iの合成促進、組織リポ蛋白リパーゼ活性の増加及び血中LCAT活性の増加により、VLDL→HDL経路の促進に基づくことが認められている。
脂肪酸酸化促進作用
糖尿病ラットの肝臓及び筋肉組織や自然発症高血圧ラット脳微小血管において脂肪酸β-酸化能を促進し、エネルギー産生能を高めることが認められている。この作用は遊離脂肪酸からミトコンドリアのエネルギー産生に至る経路に関与する酵素の活性亢進にあることが確認されている。
血管壁コレステロール代謝促進作用
高コレステロール食飼育ラットにおける血管壁ライソゾームのコレステロールエステラーゼ活性を有意に高め、血管壁へのコレステロールエステルの沈着を抑制することが認められている。
血小板数の改善作用
抗ラット血小板ウサギ血清及び乏血小板血輸血による実験的血小板減少症に対して、パンテチンは血小板減少の抑制あるいは回復促進作用を示す。この作用は血小板産生系に直接作用するものと考えられている。
腸管運動促進作用
無麻酔マウスにパンテチンを経口投与すると胃腸管輸送能の亢進がみられ、さらに麻酔下ウサギ及びイヌに静脈内投与すると腸管運動の亢進がみられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
パンテチン(Pantethine)
化学名
Bis(2-{3-[(2R)-2,4-dihydroxy-3,3-dimethylbutanoylamino]propanoylamino}ethyl)disulfide
分子式
C22H42N4O8S2
分子量
554.72
性状
無色~微黄色澄明の粘性の液である。水、メタノール又はエタノール(95)と混和する。光によって分解する。
化学構造式

取扱い上の注意

PTP包装はアルミ袋開封後、バラ包装は開栓後、湿気を避けて保存すること。

包装

〈錠30〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]
500錠[プラスチック瓶、バラ]
〈錠60〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]
500錠[プラスチック瓶、バラ]
〈錠100〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]
2100錠[21錠(PTP)×100]
500錠[プラスチック瓶、バラ]
〈錠200〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]
2100錠[21錠(PTP)×100]
500錠[プラスチック瓶、バラ]
〈散20%〉
0.5g×2400[6包×400]
1g×600[6包×100]
100g[アルミ袋、バラ]
〈細粒50%〉
100g[アルミ袋、バラ]

主要文献

1
立沢晴男 他:第4回パンテチン・シンポジウム.1980:123-130
2
立沢晴男 他:第3回パンテチン・シンポジウム.1979:75-81
3
五島雄一郎 他:老年医学.1980;18(9):1275-1282
4
五島雄一郎 他:老年医学.1980;18(7):967-978
5
中田不二男 他:診療と新薬.1976;13(2):247-256
6
福田利夫 他:第4回パンテチン・シンポジウム.1980:267-275
7
富川宗博 他:第6回パンテチン・シンポジウム.1982:21-28
8
富川宗博 他:第3回パンテチン・シンポジウム.1979:129-136
9
野間昭夫:第6回パンテチン・シンポジウム.1982:39-45
10
Tomikawa M, et al.:Atherosclerosis.1982;41(2-3):267-277
11
富川宗博 他:International Congress of Gerontology, Hamburg.1981
12
斎藤 康 他:第4回パンテチン・シンポジウム.1980:250-260
13
Shinomiya M, et al.:Atherosclerosis.1980;36(1):75-80
14
芦田伸一郎 他:Thromb. Diath. Haemorrh.1975;33(3):528-539
15
橋爪武司 他:日本薬理学雑誌.1972;68:255-264

文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

製造販売業者等

製造販売元
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL