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カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」

活性型ビタミンD3製剤

1カプセル 8.7円

添付文書番号

3112004M1210_1_05

企業コード

650208

作成又は改訂年月

2024年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873112

薬効分類名

活性型ビタミンD3製剤

承認等

販売名

カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」

販売名コード

3112004M1210

販売名英字表記

CALCITRIOL capsules

販売名ひらがな

かるしとりおーるかぷせる0.25μg「BMD」

承認番号等

承認番号
22700AMX00167000

販売開始年月

2008年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

販売名

カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」

販売名コード

3112004M2224

販売名英字表記

CALCITRIOL capsules

販売名ひらがな

かるしとりおーるかぷせる0.5μg「BMD」

承認番号等

承認番号
22700AMX00298000

販売開始年月

2008年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬

一般的名称

カルシトリオール

禁忌(次の患者には投与しないこと)

高カルシウム血症又はビタミンD中毒症状を伴う患者[血清カルシウム値を更に上昇させる。]

組成・性状

組成

カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」
有効成分
1カプセル中
カルシトリオール  0.25μg
添加剤
中鎖脂肪酸トリグリセリド、ゼラチン、濃グリセリン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、酸化チタン
カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」
有効成分
1カプセル中
カルシトリオール  0.5μg
添加剤
中鎖脂肪酸トリグリセリド、ゼラチン、濃グリセリン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、酸化チタン、赤色102号、黄色5号

製剤の性状

カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」
剤形軟カプセル
色調淡黄白色
外形
大きさ
大きさ(長径)
約10mm
大きさ(短径)
約6mm
質量約190mg
識別コードBMD1(PTP)
カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」
剤形軟カプセル
色調淡紅色
外形
大きさ
大きさ(長径)
約10mm
大きさ(短径)
約6mm
質量約190mg
識別コードBMD2(PTP)

効能又は効果

  • 骨粗鬆症
  • 下記疾患におけるビタミンD代謝異常に伴う諸症状(低カルシウム血症、しびれ、テタニー、知覚異常、筋力低下、骨痛、骨病変等)の改善
    慢性腎不全
    副甲状腺機能低下症
    クル病・骨軟化症

用法及び用量

〈効能共通〉
本剤は患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに投与量を調節する。
〈骨粗鬆症〉
通常、成人にはカルシトリオールとして1日0.5μgを2回に分けて経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
〈慢性腎不全〉
通常、成人1日1回カルシトリオールとして0.25~0.75μgを経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
〈副甲状腺機能低下症、その他のビタミンD代謝異常に伴う疾患〉
通常、成人1日1回カルシトリオールとして0.5~2.0μgを経口投与する。ただし、疾患、年齢、症状、病型により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 過量投与を防ぐため、本剤投与中、血清カルシウム値の定期的測定を行い、血清カルシウム値が正常域を超えないよう投与量を調節すること。
  2. 高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。休薬により血清カルシウム値が正常域に達したら、減量して投与を再開すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 高リン血症のある患者
    リン酸結合剤を併用し、血清リン値を下げること。

腎機能障害患者

  1. 透析中の患者
    マグネシウム含有製剤との併用に注意すること。腎よりのマグネシウムの排泄が低下している。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形作用が報告されている。ラットで、胎児の化骨遅延(5.0μg/kg/日)、新生児の骨格異常(0.02μg/kg/日)、骨格変異(0.3μg/kg/日)が、ウサギで、胎児の臍ヘルニア(0.04μg/kg/日以上)、四肢異常等の複合奇形(0.08μg/kg/日以上)が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)でわずかに乳汁中に移行することが報告されている。

小児等

  1. 小児に投与する場合には、血清カルシウム値など観察を十分に行いながら少量から投与を開始し、漸増投与するなど、過量投与にならないよう慎重に投与すること。幼若ラット経口投与における急性毒性は成熟ラットに比べ強くあらわれている。
  2. 低出生体重児、新生児、乳児、幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ビタミンD及びその誘導体
アルファカルシドール 等
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
作用が相互に増強される。
PTH製剤
テリパラチド 等
PTHrP製剤
アバロパラチド酢酸塩
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
相加作用による。
カルシウム製剤
乳酸カルシウム水和物
炭酸カルシウム 等
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。
マグネシウムを含有する製剤
酸化マグネシウム
炭酸マグネシウム 等
高マグネシウム血症があらわれるおそれがある。
他のビタミンD誘導体と同様に腸管でのマグネシウムの吸収を促進させると考えられる。
マグネシウムを含有する製剤
酸化マグネシウム
炭酸マグネシウム 等
ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある。
血中マグネシウムの増加により代謝性アルカローシスが持続するため、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。
ジギタリス
高カルシウム血症に伴う不整脈があらわれるおそれがある。
血清カルシウムの濃度が上昇すると、ジギタリスの作用が増強される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1%以上
0.1%未満
頻度不明
消化器
嘔気、下痢、食欲不振、便秘、嘔吐、胃不快感
胃痛、口渇、腹部不快感、心窩部痛、腹部膨満感、口内炎
精神神経系
いらいら感、不眠、頭痛
循環器
動悸
肝臓
AST上昇、ALT上昇、LDH上昇
腎臓
BUN上昇、血中クレアチニン上昇、血中尿酸上昇
皮膚
そう痒感
蕁麻疹、発疹、皮膚乾燥
結膜充血
関節周囲の石灰化(化骨形成)
その他
脱力感、倦怠感、背部痛、カルシウム沈着、熱感、発熱、胸痛、月経不順、鼻出血、尿路結石、顔面潮紅、腰痛、下肢痛、四肢の冷え、浮腫
注)高カルシウム血症に基づくと思われる症状が多いので、このような症状があらわれた場合には、血清カルシウム値を測定することが望ましい。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    〈健康成人〉
    健康成人2例にカルシトリオールとして2.0μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの半減期は16.2時間であった。
    健康成人6例にカルシトリオールとして0.5μgを単回経口投与したとき、カルシトリオールの血中濃度は投与後4~8時間で最高に達し、投与後24時間で投与前値に復した(外国人データ)。
    〈血液透析を受けていない慢性腎不全患者〉
    血液透析を受けていない慢性腎不全患者6例にカルシトリオールとして2.0μg注1) を単回経口投与したとき、カルシトリオールの血中濃度は健康成人4例に2.0μgを単回経口投与したときに比べ、最高血中濃度の低下と消失時間の延長が認められた(外国人データ)。
    〈透析患者〉
    透析患者3例にカルシトリオールとして4.0μg注1) を単回経口投与したとき、カルシトリオールの半減期は21.9時間である。
  2. 生物学的同等性試験
    1. カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」
      カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」とロカルトロールカプセル0.25をクロスオーバー法によりそれぞれ16カプセル(カルシトリオールとして4.0μg注2) )を健康成人男子18名に絶食単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された 。
      判定パラメータ
      参考パラメータ
      AUC
      (pg・hr/mL)
      Cmax
      (pg/mL)
      Tmax
      (hr)
      t1/2
      (hr)
      カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」
      1603.4±270.4
      131.9±27.0
      4.0±0.0
      13.9±6.4
      ロカルトロールカプセル0.25
      1644.2±274.6
      120.9±20.6
      4.0±0.0
      14.1±5.4
      (Mean±S.D., n=18)
      血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
    2. カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」
      カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」とロカルトロールカプセル0.5をクロスオーバー法によりそれぞれ8カプセル(カルシトリオールとして4.0μg注2) )を健康成人男子18名に絶食単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された 。
      判定パラメータ
      参考パラメータ
      AUC
      (pg・hr/mL)
      Cmax
      (pg/mL)
      Tmax
      (hr)
      t1/2
      (hr)
      カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」
      1652.6±262.4
      132.8±27.1
      4.0±0.0
      14.4±6.7
      ロカルトロールカプセル0.5
      1713.8±275.2
      121.9±20.6
      4.0±0.0
      14.6±5.6
      (Mean±S.D., n=18)
      血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

分布

ラット(SD系)に3H-カルシトリオールとして0.4μg/kgを単回経口投与したとき、投与後4、24、72時間目の放射活性は消化管で最も高く、次いで肝臓、腎臓に血液よりも高い放射活性が認められた。なお、3H-カルシトリオールとして0.4μg/kg/日を21日間連続経口投与した後の代謝物の組織残存性は低かった。

代謝

ラット(SD系)においてカルシトリオールの代謝物として、胆汁中に1α,24,25(OH)3D3、1α,25(OH)2D3-26,23-lactone、1α,25,26(OH)3D3及びこれらの抱合体が検出された。

排泄

健康成人2例に3H-カルシトリオールとして1.0μgを単回経口投与したとき、24時間以内に尿中に投与放射能の約10%が排泄された 。健康成人7例に3H-カルシトリオールとして580pmol(28~2,320pmol)を単回静脈内投与注2) したとき、投与後6日までに投与放射能の16%及び49%がそれぞれ尿及び糞中に排泄された (外国人データ)。
注1)本剤の慢性腎不全において承認された用法及び用量は1日0.25~0.75μgを経口投与である。
注2)本剤の承認された用法及び用量は1日0.25~2.0μgを経口投与である。

薬効薬理

作用機序
カルシトリオールはビタミンD3の生体内活性代謝体である。したがって、肝臓及び腎臓における水酸化を受けることなく、カルシトリオール自体が腸管においてカルシウムの吸収を促進し、腎臓においてカルシウムの再吸収を促進することにより血清カルシウム値を上昇させる 。また、破骨細胞、骨芽細胞を活性化させて骨代謝回転を改善し、骨形成を促進する,,
腸管からのカルシウム吸収促進作用
ビタミンD欠乏ラット、腎摘除ラット及び副甲状腺摘除ラットを用いた腸管輸送能試験の結果、カルシウムの吸収促進作用及び血清カルシウム値の上昇が認められた,,
腎臓におけるカルシウム再吸収促進作用
ビタミンD欠乏食で飼育した副甲状腺摘除ラットを用いた腎クリアランス試験の結果、腎におけるカルシウム再吸収の促進が認められた。
骨代謝回転改善作用
  1. ヒト骨髄細胞の培養系で、濃度依存的な多核細胞の形成が認められた。
  2. ラットの骨肉腫由来細胞(ROS)を用いた実験において、骨芽細胞に直接作用しオステオカルシンの合成を促進することが認められた。
  3. 12ヵ月齢ラットにおいて大腿骨皮質及び海綿骨質量の増加が認められた。
  4. 骨粗鬆症モデルラット(卵巣摘除老齢ラット)において骨形成、とくに骨外膜性骨形成が認められた。
  5. 骨粗鬆症モデルラット(プレドニゾロン投与ラット)において骨代謝を正常化し骨形成の促進が認められた 。
  6. 肝障害、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、クル病(骨軟化症)等の疾患モデル動物(ラット)において、血液生化学・骨組織学的効果が認められた,,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
カルシトリオール(Calcitriol)(JAN)
化学名
(5Z,7E)-9,10-seco-5,7,10(19)-cholestatriene-1α,3β,25-triol
分子式
C27H44O3
分子量
416.64
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。エタノール(99.5)に溶けやすく、酢酸エチルにやや溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けにくく、水又はヘキサンにほとんど溶けない。熱、光又は酸素により変化する。
化学構造式
融点
118℃~122℃

取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。

包装

〈カルシトリオールカプセル0.25μg「BMD」〉
100カプセル(PTP10カプセル×10)
500カプセル(PTP10カプセル×50)
〈カルシトリオールカプセル0.5μg「BMD」〉
100カプセル(PTP10カプセル×10)
500カプセル(PTP10カプセル×50)

主要文献

1
窪田実, 他. 薬理と治療. 1983;11(10):4305-11.
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3
Papapoulos SE, et al. Clin Sci (Lond). 1982;62(4):427-9.
4
社内資料:生物学的同等性試験(カプセル0.25μg)
5
社内資料:生物学的同等性試験(カプセル0.5μg)
6
富澤宏樹, 他. 応用薬理. 1984;27(4):737-53.
7
富澤宏樹, 他. 応用薬理. 1984;27(4):755-62.
8
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9
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DeLuca HF, Clin Endocrinol Metab. 1980;9(1):3-26.
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MacDonald BR, et al. Endocrinology. 1987;120(6):2326-33.
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Price PA, et al. J Biol Chem. 1980;255(24):11660-3.
13
Larsson SE, et al. Clin Orthop Relat Res. 1977;(127):228-35.
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21
桑原俊一, 他. 応用薬理. 1984;28(1):45-54.

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社ビオメディクス 信頼性保証部 安全管理室
〒108-6109 東京都港区港南2-15-2
TEL(03)5244-9264
FAX(03)5244-9265

製造販売業者等

製造販売元
株式会社ビオメディクス
東京都港区港南2-15-2

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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