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閲覧履歴

ケラチナミンコーワクリーム20%

角化症治療剤

1g 4.6円

添付文書番号

2669701N2067_1_04

企業コード

270072

作成又は改訂年月

2023年5月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872669

薬効分類名

角化症治療剤

承認等

販売名

ケラチナミンコーワクリーム20%

販売名コード

2669701N2067

販売名英字表記

Keratinamin kowa cream 20%

販売名ひらがな

けらちなみんこーわくりーむ20%

承認番号等

承認番号
22400AMX00150

販売開始年月

1977年5月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

尿素

禁忌(次の患者には投与しないこと)

次の部位には使用しないこと
眼粘膜等の粘膜[尿素により粘膜機能を障害する。]

組成・性状

組成

ケラチナミンコーワクリーム20%
有効成分
1g中 尿素  200mg
添加剤
白色ワセリン、軽質流動パラフィン、セタノール、ステアリルアルコール、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、グリシン

製剤の性状

ケラチナミンコーワクリーム20%
性状
白色のo/w型クリーム剤である。

効能又は効果

魚鱗癬、老人性乾皮症、アトピー皮膚、進行性指掌角皮症(主婦湿疹の乾燥型)、足蹠部皸裂性皮膚炎、掌蹠角化症、毛孔性苔癬

用法及び用量

1日1~数回、患部に塗擦する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 使用部位に炎症、亀裂のある患者
    ぴりぴり感等を生ずる。
  2. 皮膚刺激に対する感受性が亢進している患者
    ぴりぴり感等を生ずる。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
皮膚
ぴりぴり感、紅斑、そう痒感、疼痛、丘疹
灼熱感、落屑

副作用の共通の注釈

発現頻度は承認時~1982年8月までの調査に基づく。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 潰瘍、びらん、傷面への直接塗擦を避けること。
  2. 本剤を手指につけて眼に触れないこと。

薬物動態

吸収

14C-尿素を加えた本剤(平均18.0~19.2mg)をモルモット正常皮膚に一定時間(5時間、12時間、24時間)塗布した結果、皮膚への尿素吸収率は5時間で15.4%、12時間で18.8%、24時間で21.3%であった。皮内尿素量も時間の経過と共に増加した。
また14C-尿素20%水溶液0.3mLをモルモット損傷皮膚に5時間塗布した結果、90.2%が皮膚に吸収された。

排泄

14C-尿素を加えた本剤(平均20.6mg)をモルモット正常皮膚に24時間塗布した結果、尿素の尿中排泄率は塗布後0~24時間で16.8%、24~48時間で2.8%、48~96時間で0.3%であった。
また14C-尿素20%水溶液0.3mLをモルモット損傷皮膚に5時間塗布した結果、塗布後0~48時間で皮膚への尿素吸収量(塗布量の90.2%)の72.6%が尿中に排泄された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    魚鱗癬、老人性乾皮症、アトピー皮膚、進行性指掌角皮症、足蹠部皸裂性皮膚炎、掌蹠角化症、毛孔性苔癬患者729例を対象に国内で実施された臨床試験(二重盲検比較試験を含む)の概要は次のとおりである。また、魚鱗癬、アトピー皮膚及び老人性乾皮症を対象とした二重盲検比較試験において本剤の有用性が認められた,
    表 対象疾患別の有効率注)
    疾患名
    有効率
    魚鱗癬
    86.9%(106/122例)
    老人性乾皮症
    87.9%(138/157例)
    アトピー皮膚
    72.3%(115/159例)
    進行性指掌角皮症
    68.5%(113/165例)
    足蹠部皸裂性皮膚炎
    75.0%(36/48例)
    掌蹠角化症
    64.5%(20/31例)
    毛孔性苔癬
    55.3%(26/47例)
    総計
    76.0%(554/729例)
    注)全般改善度を3~5段階で評価し、「有効」以上を集計

薬効薬理

作用機序
高濃度の尿素は角質の水分保持量を増加させ、乾燥性角化症における角質層の水分保有力の低下を改善させ、角質の溶解剥離作用を示す。
角質に対する作用
  1. 角質切片を尿素水溶液に浸漬し、重量を測定した結果、角質切片に付着浸透した尿素に水分が結合することにより、尿素濃度に応じた水分量の増加が認められた(ウシ in vitro)。
  2. 魚鱗癬患者に本剤を塗布し、走査型電子顕微鏡を用いて組織を観察した結果、角質の溶解剥離作用により肥厚している角質層の菲薄化及び鱗屑の消失が認められた。
  3. 尿素の有する角質の水分保持量増加作用、角質の溶解剥離作用により、魚鱗癬患者の魚鱗様紋理を軽快させ、また乾皮症患者及び進行性指掌角皮症患者の乾皮、角化皮膚をしっとりさせることが認められた,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
尿素
化学名
Urea
分子式
CH4N2O
分子量
60.06
性状
無色~白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、冷涼な塩味がある。水に極めて溶けやすく、沸騰エタノール(95)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくい。水溶液(1→100)は中性である。
化学構造式
融点
132.5~134.5℃

包装

チューブ:25g×10、50g×10
プラスチック容器:500g

主要文献

1
ケラチン研究班.: 臨床皮膚科. 1975; 29: 608-19.
2
清寺真他.: 基礎と臨床. 1978; 12: 2956-65.
3
Swanbeck G.: Acta Derm Venereol. 1968; 48: 123-7.
4
手塚正他.: 西日本皮膚科. 1975; 37: 802-7.
5
戸田浄他.: 臨床皮膚科. 1975; 29: 1089-94.
6
手塚正.: 西日本皮膚科. 1975; 37: 283-7.
7
幸田弘.: 西日本皮膚科. 1975; 37: 612-5.
8
石橋康正他.: 西日本皮膚科. 1975; 37: 987-1001.

文献請求先及び問い合わせ先

興和株式会社 くすり相談センター
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話 0120-508-514
03-3279-7587
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)

製造販売業者等

製造販売元
興和株式会社
東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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