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ラミシール外用スプレー1%

アリルアミン系抗真菌剤

1g 38円

添付文書番号

2659710R1049_2_05

企業コード

480866

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872659

薬効分類名

アリルアミン系抗真菌剤

承認等

販売名

ラミシール外用スプレー1%

販売名コード

2659710R1049

販売名英字表記

Lamisil Spray 1%

販売名ひらがな

らみしーるがいようすぷれー1%

承認番号等

承認番号
21900AMX00713000

販売開始年月

2003年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
テルビナフィン塩酸塩スプレー

一般的名称

テルビナフィン塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ラミシール外用スプレー1%
有効成分
1g中テルビナフィン塩酸塩(日局)10mgを含有する。
添加剤
ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、プロピレングリコール、エタノール

製剤の性状

ラミシール外用スプレー1%
性状
無色~微黄色澄明の液で、特異なにおいがある。

効能又は効果

下記の皮膚真菌症の治療
  • 白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬
  • 皮膚カンジダ症:指間びらん症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)
  • 癜風

用法及び用量

1日1回患部に噴霧する。

重要な基本的注意

〈乳児寄生菌性紅斑〉
アルコール性基剤(エタノール等)が局所刺激作用を有するため、注意して使用すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

小児等

低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1%~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒症、紅斑
発疹、蕁麻疹、血管浮腫
適用部位
接触皮膚炎、発赤、刺激感
鱗屑、落屑、皮膚亀裂
湿疹、皮膚乾燥、疼痛、色素沈着、皮膚灼熱感

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. 点鼻用として鼻腔内に使用しないよう指導すること。
  2. 顔面、頭部等、吸入する可能性のある患部には注意して使用するよう指導すること。
  3. 誤って眼に入った場合は、刺激症状があらわれることがあるので、流水で十分に目をすすぐよう指導すること。

薬物動態

血中濃度

  1. 反復塗布
    健康成人の内腿部にテルビナフィン塩酸塩1%液を1日1回反復塗布し、投与7日目の塗布直前と2時間後の血漿中濃度を測定したところ、いずれの測定時点においても測定限界(8ng/mL)以下であった。(外国人のデータ)

PharmacokineticsEtc

  1. ケラチンへの吸着性
    角質層の主要構成成分であるヒトケラチンへのテルビナフィン塩酸塩の吸着性を検討したところ、73~98%の吸着率が得られた。一方、一旦ケラチンに吸着された本剤は、緩衝液で洗浄することにより遊離され、ほぼ100%の薬剤活性が回収されたことから、ケラチンが本剤の貯蔵器として活性型薬剤の濃度維持に役立っていると考えられる(in vitro)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    白癬(足部白癬、体部白癬、股部白癬)、皮膚カンジダ症(指間びらん、間擦疹)、癜風患者63例を対象としてテルビナフィン塩酸塩外用液1%の1日1回塗布による有効性及び安全性を検討した結果、有効率は足白癬68.6%(24/35例)、体部白癬89.9%(8/9例)、股部白癬100%(3/3例)、カンジダ性指間びらん100%(2/2例)、カンジダ性間擦疹80.0%(8/10例)、癜風66.7%(2/3例)であった。
    副作用発現率は3.2%(2/63例)であり、副作用は刺激感3.2%(2/63例であった。
  2. 国内臨床試験
    白癬(足部白癬、体部白癬、股部白癬)、皮膚カンジダ症(指間びらん、間擦疹)、癜風患者49例を対象としてテルビナフィン塩酸塩外用液1%の1日1回塗布による有効性及び安全性を検討した結果、有効率は足白癬71.0%(22/31例)、体部白癬33.3%(1/3例)、股部白癬100%(4/4例)、カンジダ性指間びらん100%(1/1例)、カンジダ性間擦疹100%(1/1例)、癜風75.0%(3/4例)であった。
    副作用発現率は4.1%(2/49例)であり、副作用は刺激感4.1%(2/49例)であった。

その他

健康成人の無傷背部皮膚表面にテルビナフィン塩酸塩外用液1%及び基剤を用いたパッチテスト並びに光パッチテストの結果では、皮膚感作性は認められていない。

薬効薬理

作用機序
テルビナフィン塩酸塩は真菌細胞内のスクアレンエポキシダーゼを選択的に阻害し、スクアレンの蓄積並びにエルゴステロール含量の低下をもたらし抗真菌作用を示す,。皮膚糸状菌に対しては低濃度で細胞膜構造を破壊し、殺真菌的に作用する,。また、C.albicansに対しては低濃度から部分的発育阻止効果を示し、高濃度では直接的細胞膜障害作用により抗真菌活性をあらわす。
抗真菌作用
  1. テルビナフィン塩酸塩は広い抗真菌スペクトルをもち、皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属及び癜風菌(Malassezia furfur)に対して優れた抗真菌活性が認められている(in vitro,,,
  2. テルビナフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(T.rubrumT.mentagrophytes)に対して0.001~0.01μg/mLの最小発育阻止濃度(MIC)を示す。また、T.mentagrophytes発芽分生子に対し低濃度で明らかな殺真菌作用を示す(in vitro)。
  3. テルビナフィン塩酸塩はC.albicansに対して0.098μg/mL以上の濃度で酵母形から菌糸形への変換を阻止し、1μg/mL以上の濃度では酵母形増殖に対し静真菌作用を示す(in vitro)。
実験的白癬に対する作用
モルモットのT.mentagrophytes感染に対しテルビナフィン塩酸塩1%外用剤1日1回塗布により、治療開始4日目には明らかな症状の改善がみられ、2週間後には優れた真菌学的治療効果が認められている。また、テルビナフィン塩酸塩1%外用剤をT.mentagrophytes接種1~3日前に局所に単回塗布した場合、感染後14日間経過する期間を通して発症は全くみられなかったことから、薬効の持続性が示された。これはテルビナフィン塩酸塩の良好な皮膚貯留性に基づくものと考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
テルビナフィン塩酸塩(Terbinafine Hydrochloride)
化学名
(2E)-N,6,6-Trimethyl-N-(naphthalen-1-ylmethyl)hept-2-en-4-yn-1-amine monohydrochloride
分子式
C21H25N・HCl
分子量
327.89
性状
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくい。
1.0gを水1000mLに溶かした液のpHは3.5~4.5である。
化学構造式
融点
約205℃(分解)
分配係数
7.4(1-オクタノール/水)

取扱い上の注意

火気を避けて保存すること。

包装

10g×10本

主要文献

1
内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌 34(2), 207, 1993
2
テルビナフィン液剤研究班:西日本皮膚科 58(4), 676,1996
3
テルビナフィン液研究班:西日本皮膚科 58(4), 684,1996
4
庄司昭伸ほか:西日本皮膚科 58(4), 629, 1996
5
Ryder,N.S.:Antimicrob.Agents Chemother. 27(2), 252,1985
6
Ryder,N.S.:Clin.Exp.Dermatol. 14(2), 98, 1989
7
西山彌生ほか:日本医真菌学会雑誌 32(2), 165, 1991
8
平谷民雄ほか:日本医真菌学会雑誌 33(1), 9, 1992
9
Petranyi,G.et al.:Antimicrob.Agents Chemother. 31(9),1365,1987
10
平谷民雄ほか:日本医真菌学会雑誌 32(4), 323, 1991
11
内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌 32(4), 343, 1991
12
Schuster,I.et al.:‟Preclinical characteristics of allylamines.”; in Berg,D.et al.eds.Sterol Biosynthesis Inhibitors: Pharmaceutical and Agrochemical Aspects.:Pbl.:Ellis Horwood Ltd.,Chichester(UK)pp. 449-470, 1988
13
Schaude,M.et al.:Mykosen 30(6), 281, 1987
14
内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌 32(4), 333, 1991
15
内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌 34(2), 199, 1993

文献請求先及び問い合わせ先

サンファーマ株式会社 くすり相談センター
〒141-0031 東京都品川区西五反田8-9-5
受付時間:9時~17時30分
(土、日、祝日、その他当社の休業日を除く)
TEL:0120-22-6880
ホームページ:https://jp.sunpharma.com/

製造販売業者等

製造販売元(輸入)
サンファーマ株式会社
東京都港区芝公園1-7-6

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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