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ラノコナゾールクリーム1%「イワキ」

抗真菌剤

1g 16.1円

添付文書番号

2655710M1042_1_05

企業コード

130202

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872655

薬効分類名

抗真菌剤

承認等

販売名

ラノコナゾールクリーム1%「イワキ」

販売名コード

2655710N1048

販売名英字表記

Lanoconazole Cream 1% "IWAKI"

販売名ひらがな

らのこなぞーるくりーむ1%「いわき」

承認番号等

承認番号
22200AMX00155

販売開始年月

2010年5月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ラノコナゾールクリーム

販売名

ラノコナゾール外用液1%「イワキ」

販売名コード

2655710Q1044

販売名英字表記

Lanoconazole Solution 1% "IWAKI"

販売名ひらがな

らのこなぞーるがいようえき1%「いわき」

承認番号等

承認番号
22200AMX00153

販売開始年月

2010年5月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ラノコナゾール外用液

販売名

ラノコナゾール軟膏1%「イワキ」

販売名コード

2655710M1042

販売名英字表記

Lanoconazole Ointment 1% "IWAKI"

販売名ひらがな

らのこなぞーるなんこう1%「いわき」

承認番号等

承認番号
22200AMX00154

販売開始年月

2010年5月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ラノコナゾール軟膏

一般的名称

ラノコナゾール製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ラノコナゾールクリーム1%「イワキ」
有効成分
1g中 日局ラノコナゾール  10mg (1%)
添加剤
セトステアリルアルコール、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸エチル、ジブチルヒドロキシトルエン、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、エデト酸ナトリウム水和物、pH調節剤2成分
ラノコナゾール外用液1%「イワキ」
有効成分
1mL中 日局ラノコナゾール  10mg (1%)
添加剤
エタノール、マクロゴール400、メチルエチルケトン、ジブチルヒドロキシトルエン、pH調節剤2成分
ラノコナゾール軟膏1%「イワキ」
有効成分
1g中 日局ラノコナゾール  10mg (1%)
添加剤
白色ワセリン

製剤の性状

ラノコナゾールクリーム1%「イワキ」
性状
白色のクリーム剤で、わずかに特異なにおいがある
ラノコナゾール外用液1%「イワキ」
性状
無色~微黄色澄明の液で、特異なにおいがある
ラノコナゾール軟膏1%「イワキ」
性状
白色~微黄色の軟膏剤で、わずかに特異なにおいがある

効能又は効果

下記の皮膚真菌症の治療
  • 白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬
  • カンジダ症:間擦疹、指間びらん症、爪囲炎
  • 癜風

用法及び用量

1日1回患部に塗布する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
皮膚
皮膚炎(接触皮膚炎等)、刺激感、発赤
小水疱、そう痒感、亀裂、乾燥、腫脹

適用上の注意

薬剤使用時の注意
〈製剤共通〉
  1. 著しいびらん面には使用しないこと。
  2. 眼科用として角膜、結膜には使用しないこと。
〈外用液〉
  1. 亀裂、びらん面には注意して使用すること。

薬物動態

血中濃度

ラノコナゾール1%クリーム5gを健康成人6例の背部に8時間単回塗布し血漿中未変化体濃度を測定した結果、2例で塗布8時間~12時間後に0.35~0.44ng/mL検出したが、それ以外は検出限界(0.3ng/mL)以下であった。また、健康成人6例の背部に、ラノコナゾール1%クリーム5gを1日あたり8時間、7日間反復塗布した結果、7日目の塗布後8時間目に0.31~0.76(平均0.45)ng/mLを検出したが、24時間後には全例検出限界以下となった 。

吸収

健康成人にラノコナゾール1%クリームを単回あるいは7日間反復塗布した結果、塗布部位からの回収率は高く、皮膚からの吸収率は低いと考えられた 。

代謝

ヒト尿中の代謝物から、ジチオラン環の開裂が代謝経路の一つであると考えられた 。

排泄

健康成人によるラノコナゾール1%クリームの単回及び反復塗布試験時の尿からジチオラン環開裂型の代謝物が検出され、未変化体はほとんど検出されなかった 。

PharmacokineticsEtc

  1. 生物学的同等性試験
    健康成人男子20名にラノコナゾールクリーム1%「イワキ」、ラノコナゾール外用液1%「イワキ」及びラノコナゾール軟膏1%「イワキ」並びにアスタットクリーム1%、アスタット外用液1%及びアスタット軟膏1%を単回経皮投与して角層中未変化体量を測定した。生物学的同等性判定のパラメータである定常状態(外用液、軟膏:投与後4時間、クリーム:投与後6時間)及び投与後24時間における薬物回収量の対数変換値について統計解析した結果、いずれの製剤も生物学的同等性が確認された 。
    表1.クリーム剤 薬物回収量(ng)
    製剤\投与後時間(hr)
    6
    24
    ラノコナゾールクリーム1%「イワキ」
    260.1±137.1
    488.5±231.3
    アスタットクリーム1%
    314.5±173.7
    611.6±342.6
    (平均±標準偏差、n=20)
    表2.外用液 薬物回収量(ng)
    製剤\投与後時間(hr)
    4
    24
    ラノコナゾール外用液1%「イワキ」
    683.0±203.7
    1828.8±550.0
    アスタット外用液1%
    709.3±226.2
    1934.4±582.6
    (平均±標準偏差、n=20)
    表3.軟膏剤 薬物回収量(ng)
    製剤\投与後時間(hr)
    4
    24
    ラノコナゾール軟膏1%「イワキ」
    204.9±58.9
    369.9±327.1
    アスタット軟膏1%
    258.1±111.5
    416.4±370.1
    (平均±標準偏差、n=20)
    薬物回収量は、被験者の選択、角層の剥離回数・適用時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈クリーム〉
  1. 国内二重盲検比較試験
    皮膚真菌症患者を対象に、ラノコナゾール1%クリーム、ビホナゾール1%クリームのいずれかを入浴後又は就寝前に1日1回、足白癬では4週間、その他の疾患では2週間塗布した二重盲検比較試験を実施した。ラノコナゾール1%クリーム群の有効性評価対象395例の有効率は次のとおりであった。
    副作用発現頻度はラノコナゾール1%クリーム群で0.9%(4/442例)であった。その内訳は「接触皮膚炎の疑い」、「発赤、びらん、二次感染」、「ジーンと熱い感じ」及び「AST、ALT、BUNの上昇」が各1例であった 。
    対象疾患名
    有効率(%)(有効以上)
    白癬
    足白癬
    78.9(101/128)
    体部白癬
    84.3(70/83)
    股部白癬
    90.6(48/53)
    カンジダ症
    間擦疹
    90.7(39/43)
    指間びらん症
    92.6(25/27)
    癜風
    96.7(59/61)
〈外用液〉
  1. 国内第Ⅱ相臨床試験
    皮膚真菌症患者を対象に、ラノコナゾール1%外用液を入浴後又は就寝前に1日1回、足白癬及びカンジダ性爪囲炎では4週間、その他の疾患では2週間塗布した非盲検試験を実施した。有効性評価対象390例の有効率は次のとおりであった。
    副作用発現頻度は2.4%(11/465例)であった。その内訳は外用初期の刺激感6例、接触皮膚炎2例、塗布部の発赤とそう痒感1例、病変部の角化の悪化1例及びASTの軽度上昇1例であった 。
    対象疾患名
    有効率(%)(有効以上)
    白癬
    足白癬
    80.0(120/150)
    体部白癬
    84.8(56/66)
    股部白癬
    92.0(46/50)
    カンジダ症
    間擦疹
    81.8(36/44)
    指間びらん症
    88.5(23/26)
    爪囲炎
    75.0(3/4)
    癜風
    90.0(45/50)
〈軟膏〉
  1. 国内第Ⅲ相臨床試験
    皮膚真菌症患者を対象に、ラノコナゾール1%軟膏を入浴後又は就寝前に1日1回、足白癬及びカンジダ性爪囲炎では4週間、その他の疾患では2週間塗布した非盲検試験を実施した。有効性評価対象210例の有効率は次のとおりであった。
    副作用発現頻度は1.6%(4/245例)であった。その内訳は接触皮膚炎3例及び刺激感1例であった 。
    対象疾患名
    有効率(%)(有効以上)
    白癬
    足白癬
    71.4(40/56)
    体部白癬
    77.1(27/35)
    股部白癬
    87.5(28/32)
    カンジダ症
    間擦疹
    87.5(21/24)
    指間びらん症
    100(17/17)
    爪囲炎
    76.9(10/13)
    癜風
    97.0(32/33)

薬効薬理

作用機序
ラノコナゾールは真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害作用により抗真菌作用を示す,in vitro)。
抗真菌作用
  1. ラノコナゾールは、皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属)、Candida属及びMalassezia属真菌に対して高い抗真菌活性を有する。特に皮膚糸状菌に対するMICはすべて0.04μg/mL以下であり、殺菌活性も低濃度で発現した,,in vitro)。
  2. ラノコナゾールは種々の病原性真菌保存株(酵母状真菌、黒色真菌、二形性真菌、Aspergillus属及びPenicillium属)に対し、広い抗真菌スペクトルを示す (in vitro)。
  3. モルモット足白癬モデルに対し、ラノコナゾール1%クリーム、外用液及び軟膏は1日1回、10日間塗布により、完全に菌を陰性化した。また、モルモット体部白癬モデルにおいても1日1回、11~14日間の塗布で同様の作用を示すとともに感染症状の改善が認められた,,,
  4. モルモット背部にラノコナゾール1%クリームを0.1g前塗布した後、Trichophyton mentagrophytesを接種した実験では、菌接種1~4日前の1回塗布でも感染は成立せず、良好な角質内貯留性を有することが示唆された 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ラノコナゾール(Lanoconazole)
化学名
(2E)-2-[(4RS)-4-(2-Chlorophenyl)-1,3-dithiolan-2-ylidene]-2-(1H-imidazol-1-yl)acetonitrile
分子式
C14H10ClN3S2
性状
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
アセトンにやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

〈外用液〉
  1. 合成樹脂を軟化したり、塗料を溶かすことがあるので注意すること。
  2. 火気を避けて保存すること。
  3. 直射日光を避け、なるべく涼しい所にて保管すること。

包装

〈ラノコナゾールクリーム1%「イワキ」〉
10本[10g(チューブ)×10]
50本[10g(チューブ)×50]
〈ラノコナゾール外用液1%「イワキ」〉
10本[10mL(ボトル)×10]
〈ラノコナゾール軟膏1%「イワキ」〉
10本[10g(チューブ)×10]

主要文献

1
大西明弘ら:臨床医薬 1992; 8(4): 799-811
2
岩城製薬株式会社 社内資料(生物学的同等性試験)
3
TJN-318クリーム研究班:西日本皮膚科 1992;54(5):977-992
4
TJN-318液剤研究班:西日本皮膚科 1992;54(5):944-953
5
ラノコナゾール軟膏剤研究会:西日本皮膚科 1995;57(4):829-840
6
近江哲人ら:日本医真菌学会雑誌 1992;33(3):339-348
7
近江哲人ら:日本医真菌学会雑誌 1992;33(3):349-354
8
平谷民雄ら:日本医真菌学会雑誌 1992;33(3):321-328
9
内田勝久ら:日本医真菌学会雑誌 1992;33(2):217-220
10
内田勝久ら:日本医真菌学会雑誌 1992;33(3):361-366
11
Ohmi T., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1991; 41(Ⅱ)(8):847-851
12
Oka H., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1992;42(Ⅰ)(3):345-349
13
庭野吉己ら:Jpn. J. Antibiot. 1994; 47(9):1192-1195
14
庭野吉己ら:Jpn. J. Antibiot. 1995; 48(1):150-154
15
岡秀紀ら:日本医真菌学会雑誌 1992;33(3):313-319

文献請求先及び問い合わせ先

岩城製薬株式会社 マーケティング部 学術グループ
〒103-8434 東京都中央区日本橋本町4-8-2
TEL 03-6626-6251 FAX 03-6626-6261

製造販売業者等

製造販売
岩城製薬株式会社
東京都中央区日本橋本町4-8-2

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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