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フルルバンパップ40mg

経皮吸収型鎮痛消炎貼付剤

1枚 17.1円

添付文書番号

2649732S1199_1_05

企業コード

400032

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

経皮吸収型鎮痛消炎貼付剤

承認等

販売名

フルルバンパップ40mg

販売名コード

2649732S1199

販売名英字表記

FULRUBAN PAP

販売名ひらがな

ふるるばんぱっぷ40みりぐらむ

承認番号等

承認番号
22100AMX01304000

販売開始年月

1992年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

フルルビプロフェン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤又は他のフルルビプロフェン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
  2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者
    [喘息発作を誘発させることがある。]

組成・性状

組成

フルルバンパップ40mg
有効成分
日本薬局方フルルビプロフェン  40mg
添加剤
濃グリセリン、タルク、ポリアクリル酸部分中和物、pH調整剤、カルメロースナトリウム、l-メントール、クロタミトン、ポリソルベート80、酸化チタン、ハッカ油、ソルビタンセスキオレイン酸エステル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ノニル酸ワニリルアミド、その他2成分

製剤の性状

フルルバンパップ40mg
大きさ
大きさ(全長)
10cm×14cm
大きさ(面積)
136cm2
質量膏体12g
識別コードKC-322(内袋に記載)
性状
膏体が白色の貼付剤で、ハッカ油の芳香を有し、膏体は支持体上に均一に展延し、膏面をライナーで被覆してある。

効能又は効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

用法及び用量

1日2回、患部に貼付する。

重要な基本的注意

  1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
    アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息の患者も含まれている可能性があり、それらの患者では喘息発作を誘発させることがある。
  2. 皮膚感染症のある患者
    感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い、慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

貼付部の皮膚の状態に注意しながら慎重に使用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    胸内苦悶、悪寒、冷汗、呼吸困難、四肢しびれ感、血圧低下、血管浮腫、蕁麻疹等があらわれた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 喘息発作の誘発(アスピリン喘息)(頻度不明)
    乾性ラ音、喘鳴、呼吸困難感等の初期症状が発現した場合は使用を中止すること。なお、本剤による喘息発作の誘発は、貼付後数時間で発現している。

その他の副作用

0.1~5%未満注)
0.1%未満注)
皮膚
そう痒、発赤、発疹
かぶれ、ヒリヒリ感
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
  2. 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
  3. 眼又は眼の周囲に使用しないこと。
  4. 汗をかいたり、皮膚がぬれている場合は患部を清潔にふいてから使用すること。
  5. 入浴の30分以上前にはがすこと。
  6. 入浴後直ちに使用しないよう注意すること。
  7. 本剤に触れた手で、眼、鼻腔、口唇等の粘膜に触れないよう注意すること。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人による単回貼付(14時間、1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤)時の最高血中濃度到達時間は13.8±1.3hr、最高血中濃度は38.5±5.9ng/mLであり、半減期は10.4±0.8hrであった 。(平均値±S.E. n=10)
  2. 反復投与
    健康成人による反復貼付(1日2回、29日間、1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤)による血中濃度は、4日以降に定常状態となり、剥離48時間後には血中より消失し、蓄積性は認められなかった 。

分布

  1. 組織内移行
    変形性膝関節症等の患者に1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤を適用した場合の薬物の組織移行性を、同量のフルルビプロフェン(40mg)経口投与時と比較した結果、滑膜中濃度はやや低いが、皮下脂肪、筋肉中濃度はほぼ近似した傾向が認められた 。

代謝

健康成人による単回貼付(14時間、1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤)時の代謝物は経口投与時とほぼ同一であった 。

排泄

健康成人による単回貼付(14時間、1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤)時の72時間までの尿中総排泄量は1.94%であった 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 二重盲検比較試験を含む国内143施設、414例について実施された1枚中フルルビプロフェン40mg含有貼付剤の臨床試験の概要は次のとおりである。なお、投与方法は、1日2回であり、投与期間は3日~4週間である,,,,,,,,,,,,,, 。(有効率は“有効と認められるもの”以上を集計した。)
    疾患名
    有効率
    (“有効と認められるもの”以上例数/評価例数)
    変形性関節症
    57.8%(52/90)
    肩関節周囲炎
    64.0%(48/75)
    腱・腱鞘炎、腱周囲炎
    64.7%(44/68)
    上腕骨上顆炎(テニス肘等)
    59.3%(32/54)
    筋肉痛
    75.0%(33/44)
    外傷後の腫脹・疼痛
    80.7%(67/83)

薬効薬理

作用機序
フルルビプロフェンは、プロスタグランジンの合成を阻害することが報告されている (in vitro)。シクロオキシゲナーゼ活性を阻害することによりプロスタグランジンの生成を抑制し、鎮痛・抗炎症作用を示すと考えられる。
鎮痛作用
ランダルセリット法(ラット)、尿酸滑膜炎(イヌ)での疼痛反応に対して、基剤より有意に強い抑制作用を示した,
抗炎症作用
  1. 急性炎症に対する作用
    カラゲニンによる足浮腫(ラット)、抗ラット家兎血清による背部浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)に対して、基剤より有意に強い抑制作用を示した,
    カラゲニンによる背部浮腫(ラット)、抗ラット家兎血清による背部浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)に対しては、インドメタシン1%含有軟膏、副腎エキス含有軟膏及びサリチル酸メチル含有貼付剤と同等かそれ以上の抑制作用を示した 。
  2. 慢性炎症に対する作用
    ホルマリン浸漬濾紙法による肉芽形成(ラット)、アジュバント関節炎(ラット)に対して、基剤より有意に強い抑制作用を示した,
    ペーパーディスク法による肉芽形成(モルモット)に対しては、インドメタシン1%含有軟膏、副腎エキス含有軟膏及びサリチル酸メチル含有貼付剤とほぼ同等かそれ以上の抑制作用を示した 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
フルルビプロフェン(Flurbiprofen)
化学名
(2RS)-2-(2-Fluorobiphenyl-4-yl)propanoic acid
分子式
C15H13FO2
分子量
244.26
性状
白色の結晶性の粉末で、わずかに刺激性のにおいがある。
メタノール、エタノール(95)、アセトン又はジエチルエーテルに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
エタノール(95)溶液(1→50)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
114~117℃

取扱い上の注意

内袋開封後はチャックを閉めて保存すること。

包装

300枚[6枚×50]

主要文献

1
清水正啓 他:貼付時の体内動態(社内資料)
2
坪井 実 他:反復貼付時の血清中薬物濃度(社内資料)
3
菅原幸子 他:Therapeutic Research.1987;6:289-294
4
菅原幸子 他:至適濃度の検討等(社内資料)
5
塩川優一 他:炎症.1987;7:203-211
6
七川歓次 他:炎症.1983;3:79-94
7
安田和則 他:薬理と治療.1982;10:3635-3644
8
小竹英義 他:薬理と治療.1982;10:4207-4218
9
平沼 晃 他:薬理と治療.1982;10:3645-3656
10
今泉 司 他:薬理と治療.1982;10:4229-4241
11
舘崎慎一郎 他:薬理と治療.1982;10:4219-4227
12
林 正岳 他:薬理と治療.1982;10:3657-3669
13
服部 奨 他:薬理と治療.1982;10:4243-4255
14
青木虎吉 他:炎症.1989;9:335-344
15
青木虎吉 他:医学と薬学.1988;20:1615-1625
16
青木虎吉 他:炎症.1989;9:255-262
17
小松原良雄 他:医学と薬学.1989;21:761-769
18
舛本省三 他:日本薬理学雑誌.1976;72:1025-1031
19
北川晴雄 他:医薬品研究.1982;13:869-878
20
清水敬介 他:Therapeutic Research.1988;8:235-236
21
久木浩平 他:医薬品研究.1984;15:293-298
22
舛本省三 他:医薬品研究.1982;13:879-885

文献請求先及び問い合わせ先

科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
〒113-8650 東京都文京区本駒込二丁目28番8号
フリーダイヤル 0120-519-874

製造販売業者等

製造販売元
大協薬品工業株式会社
富山県富山市水橋畠等173
発売元
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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