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エクラークリーム0.3%

外用副腎皮質ホルモン剤

1g 15.2円

添付文書番号

2646729M1048_4_07

企業コード

650034

作成又は改訂年月

2021年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872646

薬効分類名

外用副腎皮質ホルモン剤

承認等

販売名

エクラー軟膏0.3%

販売名コード

2646729M1048

販売名英字表記

ECLAR Ointment 0.3%

販売名ひらがな

えくらーなんこう

承認番号等

承認番号
21500AMZ00069000

販売開始年月

1992年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
36カ月

販売名

エクラークリーム0.3%

販売名コード

2646729N1043

販売名英字表記

ECLAR Cream 0.3%

販売名ひらがな

えくらーくりーむ

承認番号等

承認番号
21500AMZ00070000

販売開始年月

1992年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
36カ月

一般的名称

デプロドンプロピオン酸エステル製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[これらの疾患が増悪するおそれがある。]
  2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  3. 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]
  4. 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延するおそれがある。]

組成・性状

組成

エクラー軟膏0.3%
有効成分
1g中
デプロドンプロピオン酸エステル  3mg(0.3%)
添加剤
軽質流動パラフィン、ジブチルヒドロキシトルエン、白色ワセリン
エクラークリーム0.3%
有効成分
1g中
デプロドンプロピオン酸エステル  3mg(0.3%)
添加剤
アジピン酸ジイソプロピル、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、セタノール、白色ワセリン、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸メチル、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸グリセリン

製剤の性状

エクラー軟膏0.3%
識別コードHP2100-O
剤形・性状
白色~微黄色の軟膏で、においはない。
エクラークリーム0.3%
識別コードHP2101C
剤形・性状
白色のクリーム剤で、わずかに特異なにおいがある。

効能又は効果

  • 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹、脂漏性皮膚炎を含む)
  • 薬疹・中毒疹
  • 虫さされ
  • 痒疹群[じん麻疹様苔癬、ストロフルス、結節性痒疹(固定じん麻疹)を含む]
  • 乾癬
  • 紅皮症
  • 紅斑症(多形滲出性紅斑、ダリエ遠心性環状紅斑)
  • ジベル薔薇色粃糠疹
  • 掌蹠膿疱症
  • 特発性色素性紫斑(マヨッキー紫斑、シャンバーグ病)
  • 円形脱毛症

効能又は効果に関連する注意

皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。

用法及び用量

通常1日1~数回、適量を患部に塗布する。

重要な基本的注意

  1. 大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状があらわれることがある。
  2. 症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止すること。
  3. 症状改善後は、できるだけ速やかに使用を中止すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては大量又は長期にわたる広範囲の使用をしないこと。

小児等

長期・大量使用又は密封法(ODT)により発育障害をきたすおそれがある。

高齢者

大量又は長期にわたる使用に際しては特に注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 緑内障、後のう白内障(頻度不明)
    眼瞼皮膚への使用に際しては眼圧亢進、緑内障を起こすことがある。
    大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、後のう白内障、緑内障等の症状があらわれることがある。

その他の副作用

5%以上又は頻度不明
0.1~5%未満
皮膚の感染症注1)
皮膚の真菌性(カンジダ症、白癬等)・細菌性(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)感染症、ウイルス感染症
その他の皮膚症状注2)
ステロイドざ瘡注3) 、ステロイド酒さ・口囲皮膚炎(顔面の紅斑、丘疹、毛細血管拡張、痂皮、鱗屑)
ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張)、魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、多毛、色素脱失等
過敏症
皮膚の刺激感、発疹等
下垂体・副腎皮質系機能
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、下垂体・副腎皮質系機能の抑制
注1)密封法(ODT)の場合、起こりやすい。このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
注2)長期連用により生じることがある。このような症状があらわれた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。
注3)尋常性ざ瘡に似るが、白色の面皰が多発する傾向がある。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. 使用部位
    眼科用として使用しないこと。
  2. 使用方法
    患者に化粧下、ひげそり後等に使用することのないよう注意すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人男子の腰背部に、軟膏及びクリーム2g(デプロドンプロピオン酸エステルとして6mg)を12時間密封塗布し、デプロドンプロピオン酸エステル及びその主代謝物である6β-ヒドロキシ体の血中濃度を経時的に測定したところ、両剤形とも同じような濃度推移をたどり、デプロドンプロピオン酸エステルは投与約12時間後、6β-ヒドロキシ体については約15時間後まで上昇し、以後緩やかに消失し、投与48時間後には全例とも検出限界(4pg/mL)付近あるいは検出限界以下となった 。

排泄

上記試験において、総累積尿中排泄率は、投与量の約0.06%と低値であった 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    一般臨床試験として964例、比較臨床試験として707例の総計1,671例について臨床試験を実施し、本剤の有効性が認められている,
    疾患名
    有効率(%)
    (かなり軽快以上/評価例数)
    軟膏
    クリーム
    湿疹・皮膚炎群
    91.4(352/385)
    88.8(310/349)
    薬疹・中毒疹
    95.0(38/40)
    92.1(35/38)
    虫さされ
    95.5(42/44)
    88.6(39/44)
    痒疹群
    82.6(38/46)
    71.4(30/42)
    乾癬
    69.7(106/152)
    69.2(92/133)
    紅皮症
    85.2(23/27)
    81.3(13/16)
    紅斑症
    91.2(31/34)
    94.7(36/38)
    ジベル薔薇色粃糠疹
    84.4(27/32)
    95.0(38/40)
    掌蹠膿疱症
    75.7(28/37)
    59.5(22/37)
    特発性色素性紫斑
    80.8(21/26)
    78.8(26/33)
    円形脱毛症
    46.9(15/32)
    50.0(23/46)
    84.3(721/855)
    81.4(664/816)

薬効薬理

作用機序
副腎皮質ホルモンは標的細胞と接触すると、細胞膜を通過して細胞質の中に入り込む。細胞質の中には副腎皮質ホルモンに特異的な受容体蛋白が存在し、この蛋白と結合してホルモン・受容体複合体が形成される。この複合体がさらに活性化されて核膜を通過して核の中に入り、DNAと結合し、次いでRNAポリメラーゼがこのDNAに結合すると遺伝子情報がmRNAに転写され、特異的なmRNAが形成される。さらに特異的なmRNAは核の外に出て細胞質で特有な蛋白が合成され、この蛋白が抗炎症作用を発現する,
血管収縮作用
健常成人男性を対象に、皮膚の蒼白化を指標とした血管収縮試験において、ベタメタゾン吉草酸エステル(0.12%)より強い作用を示した。
抗炎症作用
ラットでのカラゲニン足蹠浮腫、ペーパー・ディスク肉芽腫、アジュバント関節炎に対して、ベタメタゾン吉草酸エステル(0.12%)とほぼ同等の抗炎症作用を示した 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
デプロドンプロピオン酸エステル(Deprodone Propionate)
化学名
(+)-11β,17-dihydroxy-1,4-pregnadiene-3,20-dione 17-propionate
分子式
C24H32O5
分子量
400.51
性状
本品は白色~帯黄白色の結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。本品は1,4-ジオキサンに溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
225~230℃

包装

〈エクラー軟膏0.3%〉
50g[5g(チューブ)×10]
250g[5g(チューブ)×50]
100g[10g(チューブ)×10]
500g(ボトル)
〈エクラークリーム0.3%〉
50g[5g(チューブ)×10]
250g[5g(チューブ)×50]
100g[10g(チューブ)×10]

主要文献

1
久光製薬社内資料. 吸収、分布、代謝及び排泄に関する資料.
2
石橋康正 ほか: 臨床医薬. 1989; 5(9): 1915-46.
3
石橋康正 ほか: 臨床医薬. 1989; 5(11): 2435-49.
4
牧野荘平: 治療. 1985; 67(10): 1935-40.
5
鹿取信: Therapeutic Research. 1986; 5(6): 955-61.
6
大野洋光 ほか: 基礎と臨床. 1989; 23(15): 5735-43.

文献請求先及び問い合わせ先

鳥居薬品株式会社 お客様相談室
〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1
TEL 0120-316-834
FAX 03-3231-6890

製造販売業者等

製造販売元
久光製薬株式会社
〒841-0017 鳥栖市田代大官町408番地
販売元
鳥居薬品株式会社
東京都中央区日本橋本町3-4-1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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