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エストリール腟錠0.5mg

卵胞ホルモン製剤

1錠 17.2円

添付文書番号

2529701H1058_1_10

企業コード

790005

作成又は改訂年月

2022年2月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

872529

薬効分類名

卵胞ホルモン製剤

承認等

販売名

エストリール腟錠0.5mg

販売名コード

2529701H1058

販売名英字表記

ESTRIEL Vaginal Tablets 0.5mg

販売名ひらがな

えすとりーるちつじょう0.5mg

承認番号等

承認番号
22000AMX01387000

販売開始年月

1961年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エストリオール

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
  2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

エストリール腟錠0.5mg
有効成分
1錠中 日局 エストリオール  0.5mg
添加剤
酒石酸、炭酸水素ナトリウム、バレイショデンプン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物

製剤の性状

エストリール腟錠0.5mg
識別コードMO204
性状
白色のだ円形の素錠(発泡腟錠)
外形(mm)
重量(mg)
300

効能又は効果

腟炎(老人、小児及び非特異性)、子宮頸管炎並びに子宮腟部びらん

用法及び用量

エストリオールとして、通常成人1日1回0.5~1.0mgを腟内に挿入する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

定期的に婦人科的検査(乳房を含めて)等を実施すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 乳癌の既往歴のある患者
    乳癌が再発するおそれがある。
  2. 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
    症状が増悪するおそれがある。
  3. 未治療の子宮内膜増殖症のある患者
    子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。
  4. 子宮筋腫のある患者
    子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
  5. 子宮内膜症のある患者
    症状が増悪するおそれがある。
  6. 骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者
    骨端の早期閉鎖、性的早熟をきたすおそれがある。

妊婦

  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。経口投与による動物実験(ラット)において、着床障害が認められている。
  2. 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、腟上皮及び子宮内膜の癌性変性を示唆する結果が報告されている,。また、新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後、腟上皮の癌性変性を認めたとの報告がある。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
    発疹、潮紅、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 血栓症(頻度不明)
    長期連用により、血栓症が起こることが報告されている。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹等
乳房
乳房痛、乳房緊満感等

適用上の注意

薬剤交付時の注意
本剤は腟内に投与させること。
薬剤投与時の注意
生理的月経の発現に障害を及ぼすような投与を避けること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌を発生する危険度が対照群の女性に比較して高く、この危険度の上昇は使用期間、使用量と相関性があることを示唆する疫学調査の結果が報告されている,,

薬効薬理

作用機序
エストリオールは、エストラジオールの代謝産物で、エストロゲン作用を示す。
子宮及び腟に対する作用
  1. 子宮体部に対するエストリオールの作用はエストラジオールに比べてはるかに弱いのに対し(ラット)、頸管粘液の分泌増加や子宮口開大等の作用は強く、エストラジオールが主として子宮体部に作用するのに対し、エストリオールは子宮頸部及び腟に選択的に作用する,(女性患者)。
  2. エストリオールはエストロゲンの分泌不足による腟の自浄作用の低下を回復させ、腟粘膜細胞の角化を促進し、炎症に対する腟の抵抗力を強める。
  3. エストリオールは他のエストロゲンとともに少量用いると、相手のエストロゲン作用を抑制する“anti-estrogenic”作用を有する(マウス)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エストリオール(Estriol)
化学名
Estra-1,3,5(10)-triene-3,16α,17β-triol
分子式
C18H24O3
分子量
288.38
性状
白色の結晶性の粉末で、においはない。メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
281~286℃

包装

SP:100錠(10錠×10)

主要文献

1
安田佳子 他:医学のあゆみ. 1976;98(8):537-538
2
安田佳子 他:医学のあゆみ. 1976;99(8):611-612
3
守 隆夫:医学のあゆみ. 1975;95(11):599-602
4
Ziel, H. K. et al.:N. Engl. J. Med. 1975;293(23):1167-1170
5
Smith, D. C. et al.:N. Engl. J. Med. 1975;293(23):1164-1167
6
Mack, T. M. et al.:N. Engl. J. Med. 1976;294(23):1262-1267
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第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店;2021. C-859-863
8
Sealey, J. L. et al.:Endocrinology. 1941;29:356-362
9
Puck, A. et al.:Dtsch. Med. Wochenschr. 1957;82(44):1864-1866
10
Puck, A. et al.:Geburtshilfe Frauenheilkd. 1958;18(8):998-1003
11
梅原千治 他:ステロイドホルモン Ⅲ 卵胞ホルモン. 南江堂;1966. 175
12
Wicks, A. E. et al.:Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 1956;93(2):270-273

文献請求先及び問い合わせ先

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