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テスチノンデポー筋注用250mg

持続性男性ホルモン製剤

1管 1160円

添付文書番号

2461400A1060_2_01

企業コード

670109

作成又は改訂年月

2020年6月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

872461

薬効分類名

持続性男性ホルモン製剤

承認等

販売名

テスチノンデポー筋注用125mg

販売名コード

2461400A1060

販売名英字表記

TESTINON DEPOT Intramuscular Injection 125mg

販売名ひらがな

てすちのんでぽーきんちゅうよう125mg

承認番号等

承認番号
22000AMX01490000

販売開始年月

1976年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

基準名

日本薬局方
テストステロンエナント酸エステル注射液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

テスチノンデポー筋注用250mg

販売名コード

2461400A2083

販売名英字表記

TESTINON DEPOT Intramuscular Injection 250mg

販売名ひらがな

てすちのんでぽーきんちゅうよう250mg

承認番号等

承認番号
22000AMX01491000

販売開始年月

1954年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

基準名

日本薬局方
テストステロンエナント酸エステル注射液

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

テストステロンエナント酸エステル

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば前立腺癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
  2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

テスチノンデポー筋注用125mg
有効成分
日局 テストステロンエナント酸エステル  1管中 125mg
添加剤
ゴマ油  適量
テスチノンデポー筋注用250mg
有効成分
日局 テストステロンエナント酸エステル  1管中 250mg
添加剤
ゴマ油  適量

製剤の性状

テスチノンデポー筋注用125mg
性状
無色~微黄色澄明の油液(油性注射剤)
テスチノンデポー筋注用250mg
性状
無色~微黄色澄明の油液(油性注射剤)

効能又は効果

男子性腺機能不全(類宦官症)、造精機能障害による男子不妊症、再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血

用法及び用量

〈男子性腺機能不全(類宦官症)〉
通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回100mgを7~10日間ごとに、または1回250mgを2~4週間ごとに筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈造精機能障害による男子不妊症〉
通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回50~250mgを2~4週間ごとに無精子状態になるまで筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血〉
通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回100~250mgを1~2週間ごとに筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 男性に投与する場合には、定期的に前立腺の検査を行うこと。
〈再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血〉
  1. 女性に投与する場合には、変声の可能性のあることを告げておき、投与に際しては観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。通常、月経異常が先発する例が多いとの報告がある。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 前立腺肥大のある患者
    前立腺はアンドロゲン依存性であるため、症状が増悪することがある。
  2. 心疾患又はその既往歴のある患者
    ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。
  3. 癌の骨転移のある患者
    高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
  4. 骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者
    骨端の早期閉鎖、性的早熟をきたすことがある。

腎機能障害患者

  1. 腎疾患又はその既往歴のある患者
    ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。女性胎児の男性化を起こす。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

高齢者

アンドロゲン依存性腫瘍の潜在している可能性がある。また、一般に生理機能が低下しており、ナトリウムや体液の貯留、高カルシウム血症があらわれることがある。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗凝固剤
ワルファリンカリウム等
抗凝固作用が増強することがある。血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。
テストステロンが凝固因子の合成を抑制あるいは分解を促進すると考えられている。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
肝臓
AST・ALTの上昇等
内分泌 女性
回復しがたい嗄声・多毛、ざ瘡、色素沈着、月経異常、陰核肥大、性欲亢進
内分泌 男性
陰茎肥大、持続性勃起、特に大量継続投与により睾丸機能抑制(睾丸萎縮・精子減少・精液減少等)
過敏症
発疹等
精神神経系
多幸感
皮膚
脱毛、皮膚色調の変化(紅斑等)等
投与部位
疼痛、発赤、硬結等

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 筋肉内注射にのみ使用すること。
  2. 筋肉内注射にあたっては組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。
    • 神経走行部位を避けること。
      注射針を刺入した時、神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合には直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
    • 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えること。なお、乳児・幼児・小児には特に注意し、連用しないことが望ましい。
    • 注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
タンパク同化・男性ホルモン剤を長期大量に投与された再生不良性貧血の患者等に肝腫瘍の発生が観察されたとの報告がある。

薬効薬理

作用機序
テストステロンエナント酸エステルは、体内で徐々に加水分解を受けてテストステロンを生成する。テストステロンの生理作用は、男性の生殖器官の発育とその機能の維持、FSHとの協同による精子形成の促進、男性の第二次性徴の促進、タンパク質同化作用などである。
生殖器に対する作用
去勢雄性ラットにテストステロンエナント酸エステルを投与すると、前立腺、精嚢腺等の副性器重量及びそれに含まれる果糖量は増加する。これらの増加は投与後3~4週で最大となり、テストステロンプロピオン酸エステルの同用量投与による結果に比較して増加量も多く、長期間持続する,,,
視床下部-下垂体系に対する抑制作用
テストステロンエナント酸エステル投与により、ラットの下垂体重量は減少し、また下垂体のゴナドトロピン分泌は抑制される。
造血作用
ラット、マウスへのテストステロンエナント酸エステル投与は赤血球への59Feの摂取率を増大させ、ヘマトクリット値、ヘモグロビン含量及び網状赤血球数を増加させる。また、32P投与により生じる造血抑制を防止する,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
テストステロンエナント酸エステル(Testosterone Enanthate)
化学名
3-Oxoandrost-4-en-17β-yl heptanoate
分子式
C26H40O3
分子量
400.59
性状
白色~微黄色の結晶若しくは結晶性の粉末又は微黄褐色の粘稠な液で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがある。
エタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
融点:約36℃
化学構造式

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

〈テスチノンデポー筋注用125mg〉
アンプル:1mL×10管
〈テスチノンデポー筋注用250mg〉
アンプル:1mL×10管

主要文献

1
第十七改正日本薬局方解説書. 廣川書店;2016. C-3202-3204
2
志田圭三:ホルモンと臨床. 1955;3(6):61-65
3
細井 稔 他:日本内分泌学会雑誌. 1958;34(7):667-674
4
Junkmann, K.:Recent Progr. Horm. Res. 1957;13:389-428
5
Khazan, N.:Israel Med. J. 1959;18(5-6):136-140
6
Sulman, F. G.:Arch. Int. Pharmacodyn. 1960;125(3-4):407-430
7
Donati, R. M. et al.:Cancer Chemother. Rep. 1966;50(9):649-653
8
Shirakura, T. et al.:Acta Haematol. 1967;38(1):49-56
9
Gallagher, N. I. et al.:Cancer Chemother. Rep. 1968;52(6):627-630

文献請求先及び問い合わせ先

富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
(TEL) 0120-956-792
(FAX) 076-478-0336

製造販売業者等

製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

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