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閲覧履歴

ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg

遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤

1キット 26271円

添付文書番号

2412402P4024_2_03

企業コード

672212

作成又は改訂年月

2021年9月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

872412

薬効分類名

遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤

承認等

販売名

ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg

販売名コード

2412402P4024

販売名英字表記

Genotropin GoQuick Inj. 5.3mg

販売名ひらがな

じぇのとろぴんごーくいっくちゅうよう5.3mg

承認番号等

承認番号
22200AMX00389

販売開始年月

2010年10月

貯法、有効期間

貯法
凍結を避け2~8℃に遮光保存すること
有効期間
36箇月

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ジェノトロピンゴークイック注用12mg

販売名コード

2412402P5020

販売名英字表記

Genotropin GoQuick Inj. 12mg

販売名ひらがな

じぇのとろぴんごーくいっくちゅうよう12mg

承認番号等

承認番号
22200AMX00388

販売開始年月

2010年10月

貯法、有効期間

貯法
凍結を避け2~8℃に遮光保存すること
有効期間
36箇月

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ソマトロピン(遺伝子組換え)

禁忌(次の患者には投与しないこと)

〈効能共通〉
  1. 悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。]
  2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
〈プラダーウィリー症候群〉
  1. 高度な肥満又は重篤な呼吸器障害のある患者

組成・性状

組成

ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg
カートリッジ前部
(粉末)
有効成分
1製剤中
ソマトロピン(遺伝子組換え)5.33mg
添加剤
D-マンニトール 1.6mg
グリシン 2.0mg
リン酸水素ナトリウム水和物
リン酸二水素ナトリウム
カートリッジ後部
(溶解液)
(容量)添加剤
(1mL)
m-クレゾールa) 3.0mg
D-マンニトール 39mg
ジェノトロピンゴークイック注用12mg
カートリッジ前部
(粉末)
有効成分
1製剤中
ソマトロピン(遺伝子組換え)12.0mg
添加剤
D-マンニトール 12.2mg
グリシン 2.0mg
リン酸水素ナトリウム水和物
リン酸二水素ナトリウム
カートリッジ後部
(溶解液)
(容量)添加剤
(1mL)
m-クレゾールa) 3.0mg
D-マンニトール 27.8mg
a)

製剤の性状

ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg
pH6.4~7.2
浸透圧比約1(生理食塩液対比)
ジェノトロピンゴークイック注用12mg
pH6.4~7.2
浸透圧比約1(生理食塩液対比)

効能又は効果

  • 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • 骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長
    ・ターナー症候群
    ・慢性腎不全
    ・プラダーウィリー症候群
  • 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
  • 骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症

効能又は効果に関連する注意

〈骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症〉
  1. 本剤の適用は、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された患者に限定すること。診断にあたっては、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断と治療の手引き」を参照すること。
〈骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長〉
  1. 適用基準
    染色体検査によりターナー症候群と確定診断された者で、身長が標準身長の-2SD以下又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
  2. 治療継続基準
    1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
    ・成長速度≧4cm/年
    ・治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
    ・治療2年目以降で、治療中1年間の成長速度が下記の場合。
    2年目≧2cm/年
    3年目以降≧1cm/年
    ただし、以上のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が15歳以上に達したときは投与を中止すること。
〈骨端線閉鎖を伴わない慢性腎不全における低身長〉
  1. 糸球体ろ過率等を検査し確定診断すること。
〈骨端線閉鎖を伴わないプラダーウィリー症候群における低身長〉
  1. 適用基準
    染色体検査によりプラダーウィリー症候群と確定診断された者で、身長が同性、同年齢の標準身長の-2SD以下又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
  2. 治療継続基準
    1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
    ・成長速度≧4cm/年
    ・治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
    ・治療2年目以降で、治療中1年間の成長速度が下記の場合。
    2年目≧2cm/年
    3年目以降≧1cm/年
    ただし、以上のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。
〈成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)〉
  1. 本剤の適用は、成人成長ホルモン分泌不全症と診断された患者のうち、以下のいずれかの患者に限定すること。なお、重症の基準は、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き」の病型分類を参照すること。
    1. 小児期発症型(小児期に成長ホルモン分泌不全症と確定診断されている患者)では、以下のいずれかを満たすもの。ただし、診断にあたっては、本治療開始前に再度成長ホルモン分泌刺激試験を行うこと。
      • 2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
      • 頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴又は周産期異常の既往があり、成長ホルモンを含む複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある患者では、1種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
    2. 成人期発症型では、頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴又は周産期異常の既往がある患者のうち、以下のいずれかを満たすもの。
      • 成長ホルモンを含む複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある患者で、1種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
      • 成長ホルモン単独の分泌低下がある患者で、2種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
        [成長ホルモン分泌刺激試験の種類と成人成長ホルモン分泌不全症で重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値]
        成長ホルモン分泌刺激試験の種類
        重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値
        インスリン、アルギニン、グルカゴン
        1.8ng/mL以下
        GHRP-2
        9ng/mL以下
〈骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症〉
  1. 適用基準
    以下のいずれの基準も満たすこと。
    1. 出生時
      出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パーセンタイル未満で、かつ出生時の体重又は身長のどちらかが、在胎週数相当の-2SD未満であること。
      なお、重症の新生児では出生時に身長が測定できないことがあるので、測定されていない場合は、出生体重で判定すること。
    2. 治療の開始条件
      • 3歳以上の患者であること。
      • 現在の身長が標準身長の-2.5SD未満。
      • 治療開始前1年間の成長速度が標準成長速度の0SD未満。
    3. 出生後の成長障害が子宮内発育遅延以外の疾患等に起因する患者でないこと。また、成長障害をもたらすと考えられる治療を受けている患者でないこと。
  2. 治療継続基準
    1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
    ・成長速度≧4cm/年
    ・治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
    ・治療2年目以降で、治療中1年間の成長速度が下記の場合。
    2年目≧2cm/年
    3年目以降≧1cm/年
    ただし、年間成長速度が、思春期による最大成長時を過ぎて2cm未満になった場合は中止する。
    上記治療継続基準のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。

用法及び用量

効能・効果
用法・用量
骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを2~4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6~7回に分けて皮下に注射する。
骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長
ターナー症候群
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを2~4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6~7回に分けて皮下に注射する。
慢性腎不全
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射するが、投与開始6カ月後以降増量基準に適合した場合は0.35mgまで増量することができる。
プラダーウィリー症候群
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.245mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。
骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.23mgを6~7回に分けて皮下に注射する。なお、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6~7回に分けて皮下に注射する。
なお、専用のソマトロピン注入器を用いて溶解・注射するか、又は専用の溶解器を用いて溶解、注射する。

用法及び用量に関連する注意

〈骨端線閉鎖を伴わない慢性腎不全における低身長〉
  1. 血清クレアチニン等腎機能を定期的に検査し、基礎疾患の進行の観察を十分に行うこと。腎機能の異常な悪化が認められた場合は投与を中止すること。本剤の投与に際し、身長の伸びが投与開始6カ月間で年間成長率に換算して4cm/年未満であり、かつ治療前1年間の成長率との差が1cm/年未満である場合は投与を中止すること。なお、治療の継続基準として、6カ月目及び1年目は年間成長率が4cm/年以上又は治療前1年間の成長率との差が1cm/年以上、2年目は年間成長率が2cm/年以上、3年目以降は年間成長率が1cm/年以上の場合は治療を継続できるものとする。ただし、骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。また、上記継続基準を満たし、かつ次のいずれかに該当する場合は増量できるものとする。
    • 慢性腎不全のため同性、同年齢の標準身長の-2SD以下の低身長をきたし、0.175mg/kg/週の投与を継続しても骨年齢が男17歳、女15歳に達するまでに標準身長の-2SDまで到達する見込みがない場合
    • 1年以内に腎移植を予定しており、それまでに0.175mg/kg/週の投与を継続しても標準身長の-2SDまで到達する見込みがない場合
〈成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)〉
  1. 本剤の投与量は、血清IGF-I濃度を参照して調整すること。血清IGF-I濃度は投与開始後24週目までは4週間に1回、それ以降は12週から24週に1回の測定を目安とすること。また、副作用の発現等の際は、適宜、血清IGF-I濃度を測定し、本剤の減量、投与中止等適切な処置をとること。
  2. 加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清IGF-I濃度が低下することが知られている。本剤投与による症状の改善が認められなくなり、かつ本剤を投与しなくても血清IGF-I濃度が基準範囲内にある場合は、投与中止を考慮すること。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。特にプラダーウィリー症候群及びターナー症候群においては、耐糖能の低下を合併することがあり、経過を注意深く観察すること。
  2. 甲状腺機能低下症があらわれることがあるため、甲状腺機能を定期的に検査し、甲状腺機能低下症があらわれあるいは悪化した場合には適切な治療を行うことが望ましい。
〈骨端線閉鎖を伴わないプラダーウィリー症候群における低身長〉
  1. 高度な肥満、呼吸器障害又は睡眠時無呼吸の既往、呼吸器感染の要因をもつプラダーウィリー症候群の小児患者において、本剤投与に伴う死亡例が報告されている。また、これら要因をもつ男性患者ではさらに危険性が高まる可能性がある。
    従って、高度な肥満又は重篤な呼吸器障害のある患者には投与しないこと。
    また、以下の点に注意すること。
    • 投与に際し、上気道閉塞がないことを確認すること。本剤投与中に上気道閉塞の徴候(いびきの発現又は増加等も含む)を示した場合は、本剤の投与を中止すること。
    • 睡眠時無呼吸の有無を確認し、睡眠時無呼吸が疑われる場合は観察を十分に行うこと。
    • 患者が効果的な体重管理を行っていることを確認すること。
    • 呼吸器感染の徴候の有無を十分に観察し、感染症に対する適切な処置を行うこと。
  2. プラダーウィリー症候群の基本的治療である食事療法、運動療法を行った上で適応を考慮すること。
  3. 脊柱変形(側弯)が過度に進行するおそれがあるので、本剤投与中は理学的検査及びX線検査等を定期的に実施し観察を十分に行うこと。
〈成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)〉
  1. 血清IGF-I値が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施すること。
  2. 本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるため、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。
  3. 浮腫、関節痛等があらわれることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与量の減量あるいは投与中止を考慮すること。
  4. 内分泌専門医あるいは内分泌専門医の指導のもとで治療を行うこと。
〈骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症〉
  1. 治療前及び治療中にIGF-Iを3カ月から6カ月に1回、HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、fT4、骨年齢を6カ月から1年に1回測定すること。異常が認められた場合には投与中止を考慮すること。
  2. 本疾患の治療に精通した医師(小児内分泌専門医等)あるいはその指導のもとで治療を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者
    糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。
    耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。
  2. 心疾患のある患者
    ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
  3. 脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、下垂体腺腫、松果体腫等)による成長ホルモン分泌不全性低身長症及び成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者
    脳腫瘍の進行や再発の観察を十分に行うこと。成長ホルモンが細胞増殖作用を有する。
  4. 脳腫瘍の既往のある患者
    定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある患者が多く含まれており、国内臨床試験において本剤の治療で脳腫瘍が再発したとの報告がある。

腎機能障害患者

  1. 慢性腎不全の患者
    血清クレアチニン等を定期的に検査し、基礎疾患の進行の観察を十分に行い、悪化が認められた場合は本剤を減量するなど慎重に投与すること。腎機能が悪化することがある。
  2. 腎疾患のある患者
    ときに一過性の浮腫があらわれることがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行については不明である。

高齢者

投与量の減量あるいは投与中止も考慮に入れて、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。また、外国において、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
糖質コルチコイド
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有するため。
糖質コルチコイド
血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。
成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。
経口エストロゲン
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者では本剤の増量を検討すること。
エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。
糖尿病用薬
インスリン製剤
ビグアナイド系薬剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進薬
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤 等
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。
成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモン補充療法を受けている患者では、本剤投与により軽度の甲状腺機能亢進様症状を起こすことがあるので、本剤による治療開始後及び本剤の投与量変更後に甲状腺機能検査を行うことが望ましい。
T4からT3への転換が促進され、血清T4の低下及び血清T3の増加が生じる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 痙攣(頻度不明)
  2. 甲状腺機能亢進症(頻度不明)
  3. ネフローゼ症候群(頻度不明)
    ネフローゼ症候群(浮腫、尿蛋白、低蛋白血症)があらわれることがある。
  4. 糖尿病(頻度不明)
    耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある。

その他の副作用

〈骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症、骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長(ターナー症候群、慢性腎不全、プラダーウィリー症候群)、骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症〉
0.1%以上a)
0.1%未満a)
頻度不明a)
過敏症
蕁麻疹、湿疹、発疹、全身そう痒
紅斑
内分泌
耐糖能低下、甲状腺機能低下症b)
筋・骨格系
慢性腎不全に合併する骨異形成症の進行、関節痛・下肢痛等の成長痛
側弯症等の脊柱変形の進行、大腿骨骨頭壊死、筋痛、ミオグロビン上昇、大腿骨骨頭辷り症、踵骨骨端炎
有痛性外脛骨、外骨腫、周期性四肢麻痺
代謝異常
CK上昇、LDH上昇、トリグリセライド上昇、血清P上昇
遊離脂肪酸上昇、総蛋白減少
泌尿器
慢性腎不全における血清クレアチニンの上昇、慢性腎不全におけるBUNの上昇、尿潜血・顕微鏡的血尿、蛋白尿
肝臓
ASTの上昇、ALTの上昇
消化器
腹痛、嘔気、胃腸炎、口腔嚢胞
精神神経系
頭痛
攻撃性
血液
貧血、好酸球増多
白血球数上昇、異型リンパ球出現
投与部位
出血、疼痛、硬結、発赤、皮下脂肪の消失
熱感
全身症状
浮腫、発熱、胸部不快感
顔面浮腫
その他
アデノイド肥大、脱毛、いぼ、扁桃肥大、喘息・気管支炎、鼻膿瘍
頭蓋内圧亢進に伴う乳頭浮腫・視覚異常・頭痛・悪心及び嘔吐c)
a)使用成績調査を含む
b)
c)
〈成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)〉
5%以上
5%未満
頻度不明
過敏症
湿疹、発疹
内分泌
甲状腺機能低下症a)
耐糖能低下、月経困難
筋・骨格系
関節痛、筋脱力、筋痛、四肢のこわばり
腱炎、腱障害、腱鞘炎、関節炎、肩関節の違和感、踵骨棘、四肢痛、胸骨痛
代謝異常
ALPの上昇
血清ナトリウム低下、血清クロール低下、リン脂質上昇、血清無機リン上昇、LDL-コレステロール上昇、血清カルシウム上昇、トリグリセライド上昇
泌尿器
尿潜血・顕微鏡的血尿
蛋白尿
肝・胆道系
ASTの上昇、ALTの上昇、γ-GTP上昇
胆のうポリープ
消化器
嘔気、嘔吐、腹痛、消化不良、便秘
精神神経系
頭痛、不安、うつ状態、感情不安定、無気力・集中力低下、知覚減退、疎外感
食欲亢進、傾眠、不眠、めまい
異常感覚
血液
貧血、白血球数上昇、白血球異常、好酸球上昇
循環器
血圧上昇、不整脈
投与部位
出血
熱感
全身症状
浮腫
背部痛、熱感、疲労、倦怠感、顔面浮腫
その他
難聴、喀血、喘息、単純疱疹、脱毛、真菌性皮膚炎、多汗、ガングリオン、白内障、眼痛、飛蚊症、眼の乾燥、不正咬合、歯周炎、体重増加、副鼻腔炎、顔面痛
a)

過量投与

過量投与により最初は血糖低下が、次いで血糖上昇が認められることがある。長期の過量投与により先端巨大症の症状が認められることがある。

適用上の注意

薬剤調製時の注意
本剤を使用する際には、必ず添付の取扱説明書を読むこと。
薬剤投与時の注意
  1. 筋肉内注射時
    筋肉内注射する場合には、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
    • 同一部位への反復注射は行わないこと。
    • 神経走行部位を避けること。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
    • 注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
  2. 皮下注射時
    皮下注射する場合には、注射部位を上腕、大腿、腹部、臀部等広範に求め、順序よく移動し、同一部位に短期間内に繰り返し注射しないこと。
  3. その他
    本剤はJIS T 3226-2に適合するA形(型)専用注射針を使用すること。
薬剤交付時の注意
  1. 保存時
    溶解後は、凍結を避け2~8℃で遮光保存し、4週間以内に使用すること。(溶解後凍結した場合は使用しないこと。)
  2. その他
    感染症の原因となるおそれがあるので、1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
〈効能共通〉
  1. ヒト成長ホルモンと白血病の因果関係は明らかではないが、ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に白血病があらわれたとの報告があるので、定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。白血病、悪性腫瘍を発生しやすい先天異常、免疫不全症候群等の基礎疾患のある患者、脳腫瘍などによる放射線治療歴のある患者、抗がん薬や免疫抑制薬の投与歴のある患者、治療開始時の血液像に異常がある患者に投与する場合には、特に患者の状態を観察すること。
  2. ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に脳腫瘍が再発したとの報告がある。
  3. 小児がんの既往を有する患者にヒト成長ホルモンを投与した場合、二次性腫瘍の発現リスクが上昇するとの報告がある。
  4. 連続投与した場合、ヒト成長ホルモンに対する抗体が生じることがある。抗体の産生により効果の減弱がみられる場合には、投与を中止し、適宜他の治療法を考慮すること。
  5. 外国において、溶解液(m-クレゾール含有)に関連した筋炎があらわれたとの報告がある。
〈骨端線閉鎖を伴わない慢性腎不全における低身長〉
  1. 成長ホルモン分泌不全症の患者と比較して、ヒト成長ホルモン投与による頭蓋内圧亢進の発現頻度が高いとの報告がある。
非臨床試験に基づく情報
  1. 動物実験で妊娠前、妊娠初期投与試験において、高投与量群で交尾率及び妊娠率の低下が報告されている。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    アジア人健常成人男子(20例)に12mg製剤を単回皮下注射(ソマトロピンとして5.3mg)したところ、投与後の成長ホルモン血清中濃度のCmaxは153±58mIU/L、AUC0-∞は1420±300mIU・hr/L、tmaxは4.85±2.11hr、t1/2は3.64±2.41hr(平均値±標準偏差)であり、また5.3mg製剤の単回皮下注射(ソマトロピンとして5.3mg)後も各パラメーターは同様の値を示し、両製剤は生物学的に同等であることが確認された。
  2. 反復投与
    欧米人のデータでは、6カ月間反復皮下注射後も蓄積性が認められないとの報告がある。

吸収

皮下注射と筋肉内注射(各々8国際単位(2.8mgに相当)1回投与)時の血中動態を1.33mg製剤を用いて交叉試験法により比較した試験では、両投与経路間のバイオアベイラビリティーは同等であることが確認されている。

特定の背景を有する患者

慢性腎不全の小児に皮下注射し血中濃度の推移を検討したところ、投与24時間後には投与前と同程度の濃度を示した。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症〉
  1. 国内臨床試験(筋肉内注射)
    成長ホルモン分泌不全性低身長症患者に0.175mg/kg/週を2~3回に分割して筋肉内注射したとき、ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のない16例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.5±1.5cm/年に対して平均7.7±1.8cm/年であり、下垂体抽出ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のある9例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.3±1.2cm/年に対して平均5.8cm±1.0cm/年であった。
    副作用は25例中悪心の1例のみであった。
    抗ヒト成長ホルモン抗体の発現は、前治療歴のない16例のうち2例に認められ、前治療歴のある9例では抗体の発現は認められなかった。
  2. 国内臨床試験(連日皮下注射)
    成長ホルモン分泌不全性低身長症患者に0.175mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、ヒト成長ホルモン製剤による前治療歴のない20例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.0±1.0cm/年に対して平均11.0±3.0cm/年であり、遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤(r-hGH)による筋肉内注射の前治療歴がある18例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.1±1.4cm/年に対して平均7.8±1.5cm/年であった。ソマトレム(m-hGH)注)による筋肉内注射の前治療歴がある9例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.8±0.8cm/年に対して平均9.3±3.2cm/年であった。
    特記すべき副作用は認められなかった。
    ヒト成長ホルモン抗体の発現は、投与前に抗体が検出されていない40例のうち前治療歴のない2例に新たに認められた。投与前抗体陽性例7例(r-hGH前治療歴例1例、m-hGH前治療歴例6例)では、m-hGH前治療歴例5例で試験の経過とともに抗体価が低下し、うち2例で陰性化した。
    注)ソマトレムは現在国内で市販されていない。
〈骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長〉
  1. 国内臨床試験
    ターナー症候群の患者に0.35mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、47例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.5±0.9cm/年に対して平均6.3±1.4cm/年であった。
    0.35mg/kg/週を投与された患者において自覚的な副作用はなく、特記すべき臨床検査値の変動も認められなかった。
  2. 国内臨床試験(成長ホルモン分泌不全を示さないターナー症候群)
    成長ホルモン分泌不全を示さないターナー症候群の患者に0.175mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、24例における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均4.4±1.0cm/年に対して平均6.4±1.3cm/年であった。
    投与中の副作用は心雑音1例、水疱1例、湿疹1例であった。臨床検査値の異常変動は因果関係がありとされたものはなく、因果関係が不明とされた異常変動は14例であった。主な異常変動はNEFA上昇3例、尿沈渣に赤血球出現2例、トリグリセライド上昇2例であった。
〈骨端線閉鎖を伴わない慢性腎不全における低身長〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    慢性腎不全保存期の患者36例に0.175mg/kg/週、慢性腎不全透析期の患者のうち27例に0.175mg/kg/週、31例に0.35mg/kg/週を6~7回に分割して連日皮下注射したとき、保存期群における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均4.2±2.6cm/年に対して平均6.2±2.0cm/年であった。透析期0.175mg/kg/週投与群における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均2.7±1.8cm/年に対して平均5.2±2.6cm/年であり、透析期0.35mg/kg/週投与群における1年後の身長の伸びは、無治療時の平均3.0±1.5cm/年に対して平均6.3±2.2cm/年であった。
    主な副作用は保存期群でALP上昇3例、耐糖能異常2例、BUN及び血清クレアチニン上昇2例であった。透析群では注射部位の硬結及びかゆみもしくは痛み3例、ヘモグロビンA1及びヘモグロビンA1Cの上昇2例であった。
〈骨端線閉鎖を伴わないプラダーウィリー症候群における低身長〉
  1. 海外第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(スウェーデン/デンマーク)
    思春期前のプラダーウィリー症候群患者15例に治療群として0.033mg/kg/日を皮下注射し、12例に無治療群として1年間は食事療法のみで観察を行い、2年目は0.066mg/kg/日を皮下注射したとき、臨床試験成績の概要は次のとおりであった。
    成長促進効果
    投与開始時
    投与1年後
    成長速度(cm/年)
    治療群(n=15)
    5.06±2.00
    11.65±2.27
    無治療群(n=12)
    6.35±1.91
    4.96±1.24
    n:症例数、値は平均値±SDを記載
    試験期間中に5例に副作用が認められ、浮腫2例、攻撃性1例、毛髪脱落1例、関節痛1例、体重増加1例及び下肢不安定1例であった。
〈成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)〉
  1. 国内第Ⅲ相試験(二重盲検群間比較試験)
    成人成長ホルモン分泌不全症患者と診断され、GH分泌刺激試験にてGH頂値が3ng/mL未満の患者(成人期発症35例、小児期発症38例)を対象にプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。実薬群37例(成人期発症18例、小児期発症19例)及びプラセボ群36例(成人期発症17例、小児期発症19例)に投与開始から投与4週間後までは0.021mg/kg/週、投与4週から投与8週後までは0.042mg/kg/週、投与8週から投与24週後までは0.084mg/kg/週を1日1回皮下注射したとき、臨床試験成績の概略は次のとおりであった。
    項目
    投与群
    試験開始時
    24週後
    変化率(%)
    (p値a)
    群間差(%)
    (p値b)
    除脂肪
    体重c)
    (kg)
    実薬群
    (n=37)
    41.48±9.77
    43.38±10.30
    4.72±5.25
    [2.97,6.47]
    (p<0.0001)
    3.69
    [1.43,5.95]
    (p=0.0003)
    プラセボ群
    (n=36)
    39.93±10.34
    40.41±11.01
    1.03±4.38
    [-0.45,2.51]
    (p=0.1338)
    平均±SD[両側95%信頼区間]
    a)群内比較:Wilcoxon符号付き順位検定
    b)群間比較:Wilcoxon順位和検定
    c)除脂肪体重測定:DXA法
    項目
    投与群
    試験開始時
    24週後
    変化量
    (p値a)
    群間差
    (p値b)
    血清
    IGF-I
    濃度
    (ng/mL)
    実薬群
    (n=37)
    77.12±60.19
    238.97±143.60
    161.85±113.30
    [124.08,199.63]
    (p<0.0001)
    157.62
    [119.27,195.97]
    (p<0.0001)
    プラセボ群
    (n=36)
    83.33±50.51
    87.56±54.66
    4.23±22.16
    [-3.27,11.73]
    (p=0.2672)
    平均±SD[両側95%信頼区間]
    a)群内比較:Wilcoxon符号付き順位検定
    b)群間比較:Wilcoxon順位和検定
    実薬群における副作用は37例中22例(59.5%)に認められた。その主なものは、浮腫8例(21.6%)、関節痛4例(10.8%)、筋脱力4例(10.8%)であった。
  2. 国内第Ⅲ相試験(長期投与試験)
    二重盲検比較試験を完了した成人成長ホルモン分泌不全症患者を対象に長期投与試験を実施した。二重盲検比較試験から本剤が継続投与された本剤/本剤投与群35例(成人期発症17例、小児期発症18例)及び本試験から本剤投与を開始したプラセボ/本剤投与群36例(成人期発症17例、小児期発症19例)に投与開始から投与8週間後までは0.021mg/kg/週、投与8週以降は血清IGF-I濃度を参考に用量調整を行い1日1回皮下注射したとき、臨床試験成績の概略は次のとおりであった。
    項目
    投与群
    長期投与試験
    開始時
    48週後
    変化率(%)
    除脂肪体重a)
    (kg)
    本剤/本剤
    43.85±10.26
    44.38±10.41
    1.25±4.23
    [-0.20,2.71]
    プラセボ
    /本剤
    40.41±11.01
    42.14±11.02
    4.66±5.94
    [2.65,6.67]
    平均±SD[両側95%信頼区間]
    a)除脂肪体重測定:DXA法
    項目
    投与群
    長期投与試験
    開始時
    48週後
    変化量
    血清IGF-I
    濃度
    (ng/mL)
    本剤/本剤
    249.30±140.71
    190.18±73.16
    -59.13±143.05
    [-108.27,-9.99]
    プラセボ
    /本剤
    87.56±54.66
    203.74±91.01
    116.18±96.94
    [83.38,148.98]
    平均±SD[両側95%信頼区間]
    副作用は71例中44例(62.0%)に認められ、そのうち本剤/本剤投与群が35例中29例(82.9%)及びプラセボ/本剤投与群が36例中15例(41.7%)であった。主な副作用は、ALP上昇9例(12.7%)、浮腫9例(12.7%)、感情不安定8例(11.3%)、関節痛7例(9.9%)、筋脱力7例(9.9%)、思考異常7例(9.9%)、血尿7例(9.9%)であった。
〈骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症〉
  1. 国内第Ⅲ相試験
    1. 投与1年間の成績
      骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症患者34例に0.033mg/kg/日、33例に0.067mg/kg/日を1日1回皮下投与したとき、臨床試験成績の概要は次のとおりであった。
      主要評価項目
      投与群
      症例数
      試験
      開始時
      12カ月後
      変化量
      群間の比較b)
      12カ月後
      変化量
      暦年齢相当
      成長速度SDSa)
      0.033
      mg/kg/日
      34
      -1.86±1.15
      2.58±1.85
      4.44±1.99
      p<0.0001
      p=0.0028
      0.067
      mg/kg/日
      33
      -1.43±1.58
      4.70±2.06
      6.12±2.23
      平均±SD
      a)標準偏差スコア
      b)Wilcoxon順位和検定
      副作用は67例中15例(22.4%)認められ、主なものは注射部位出血3例(4.5%)、頭痛2例(3.0%)及び伝染性軟いぼ2例(3.0%)であった。
    2. 投与4年間の成績
      比較試験を完了した骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症患者を対象に長期試験を実施した。増量群(先行比較試験で0.033mg/kg/日を投与された群)29例及び維持群(先行比較試験で0.067mg/kg/日を投与された群)32例に0.067mg/kg/日を1日1回皮下投与したとき、48カ月後までの臨床試験成績の概要は次のとおりであった。
      評価項目
      投与群
      試験開始時
      12カ月後
      24カ月後
      36カ月後
      48カ月後
      暦年齢相当
      成長速度
      SDSa)
      増量群(0.033/0.067
      mg/kg/日)
      -1.87±1.22
      (n=29)
      2.52±1.79(n=29)
      2.78±1.98(n=28)
      1.81±1.53(n=26)
      1.48±1.54(n=24)
      維持群(0.067/0.067
      mg/kg/日)
      -1.45±1.60
      (n=32)
      4.77±2.06
      (n=32)
      2.60±1.73
      (n=32)
      1.70±2.11
      (n=28)
      0.82±1.53
      (n=23)
      暦年齢相当
      身長
      SDSa)
      増量群(0.033/0.067
      mg/kg/日)
      -3.14±0.76
      (n=29)
      -2.53±0.92
      (n=29)
      -2.02±0.97
      (n=28)
      -1.80±0.99
      (n=26)
      -1.48±1.05
      (n=24)
      維持群(0.067/0.067
      mg/kg/日)
      -3.09±0.83(n=32)
      -2.17±0.96(n=32)
      -1.70±1.03(n=32)
      -1.53±1.10
      (n=28)
      -1.49±1.15
      (n=23)
      n:症例数、平均±SD
      a)SDS:標準偏差スコア
      なお、投与48カ月後もしくは中止時の身長SDSが標準身長(-2SDから2SD)の下限-2SDを超えた症例は61例中47例(増量群:21例、維持群:26例)であった。副作用は61例中16例(26.2%)に認められ、主なものは関節痛2例(3.3%)、頭痛2例(3.3%)、アデノイド肥大2例(3.3%)、白血球増多(症)2例(3.3%)、疼痛2例(3.3%)、注射部位反応2例(3.3%)であった。

薬効薬理

作用機序
ソマトロピンは、肝臓に存在する成長ホルモン受容体を介してIGF-Iを誘導し、このIGF-Iが軟骨細胞に作用して骨格の成長をもたらすと考えられている。また、脂肪分解の促進やトリグリセリドの体脂肪への蓄積抑制などを介して体組成を改善する。
IGF-Ⅰ増加作用
下垂体摘出ラット及び健常成人において、血中IGF-I濃度を増加させることが認められている。また、5/6腎部分摘出ラットにおいて、血中IGF-I濃度を有意に増加させ、IGF-I活性も高値を示すことが認められている。
身体成長促進作用
下垂体摘出ラットにより体重増加、軟骨基質合成促進、骨成長促進及び臓器重量増加の各作用を検討した各試験で、これらの作用はいずれも下垂体抽出ヒト成長ホルモン製剤とほぼ同等であることが確認されている。また、5/6腎部分摘出ラットにより用量依存的な体重及び体長が有意に増加することが確認されている。
体組成改善作用
下垂体摘出成熟ラットにおいて、本剤単独で除脂肪体重増加、体脂肪率低下、血中総コレステロール及びLDL脂質濃度低下、並びに血中IGF-I濃度上昇等の作用が認められている。また、コハク酸ヒドロコルチゾン及びL-チロキシンとの併用試験においても、同様の作用を示すことが確認されている。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ソマトロピン(遺伝子組換え)
Somatropin(genetical recombination)
化学名
ヒト成長ホルモン(遺伝子組換え)
growth hormone human(genetical recombination)
分子式
C990H1528N262O300S7
分子量
約22,125
化学構造式
191個のアミノ酸からなるペプチド

包装

〈ジェノトロピンゴークイック注用5.3mg〉
1キット
〈ジェノトロピンゴークイック注用12mg〉
1キット

主要文献

1
社内資料:PNU-180307 12mg(ジェノトロピン注射用12mg(現ジェノトロピンTC注用12mg))通常用量での血中濃度及び5.3mg製剤との生物学的同等性[L20040520005]
2
Tönshoff B. et al.:Pediatr Nephrol. 1991;5(4):454-460
3
Takano K. et al.:Endocrinol Jpn. 1988;35(3):477-484
4
社内資料:慢性腎不全小児における本剤投与後の血中濃度の推移(単回投与)[L20040728062]
5
高野 加寿恵ほか.:薬理と治療. 1987;15(9):3709-3723
6
高野 加寿恵ほか.:薬理と治療. 1988;16(1):63-73
7
Takano K. et al.:Endocrinol Jpn. 1989;36(4):569-578
8
高野 加寿恵ほか:Progress in Medicine. 1999;19(7):1763-1768
9
伊藤 克己ほか.:日本腎臓学会誌. 1995;37(3):186-193
10
社内資料:骨端線閉鎖を伴わないプラダーウィリー症候群(PWS)における臨床効果(2002年1月17日承認、申請資料概要ト1(3))[L20040728061]
11
Chihara K. et al.:Growth Horm IGF Res. 2006;16(2):132-142
12
社内資料:成人成長ホルモン分泌不全(AGHD)患者に対する長期投与試験[L20060607051]
13
社内資料:SGA性低身長症に対する有効性及び安全性(第Ⅲ相試験)(2008年10月16日承認、CTD2.7.6)[L20080821137]
14
社内資料:SGA性低身長症に対する長期投与時の有効性及び安全性(第Ⅲ相試験の延長試験)(2008年10月16日承認、CTD2.7.6)[L20080821138]
15
田原 誠ほか.:応用薬理. 2006;70(3-4):53-60

文献請求先及び問い合わせ先

ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
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