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閲覧履歴

アルタットカプセル37.5mg

H2受容体拮抗剤

1カプセル 16.5円

添付文書番号

2325004M1087_1_05

企業コード

470007

作成又は改訂年月

2020年6月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872325

薬効分類名

H2受容体拮抗剤

承認等

販売名

アルタットカプセル37.5mg

販売名コード

2325004M2067

販売名英字表記

ALTAT CAPSULES

販売名ひらがな

あるたっとかぷせる37.5みりぐらむ

承認番号等

承認番号
22400AMX00067

販売開始年月

1998年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩徐放カプセル

販売名

アルタットカプセル75mg

販売名コード

2325004M1087

販売名英字表記

ALTAT CAPSULES

販売名ひらがな

あるたっとかぷせる75みりぐらむ

承認番号等

承認番号
22400AMX00066

販売開始年月

1986年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩徐放カプセル

一般的名称

ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩

組成・性状

組成

アルタットカプセル37.5mg
有効成分
1カプセル中 日局ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩  37.5mg
添加剤
精製白糖、トウモロコシデンプン、エチルセルロース、グリセリン脂肪酸エステル、含水二酸化ケイ素
カプセル本体:酸化チタン、ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム
アルタットカプセル75mg
有効成分
1カプセル中 日局ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩  75mg
添加剤
精製白糖、トウモロコシデンプン、エチルセルロース、グリセリン脂肪酸エステル、含水二酸化ケイ素
カプセル本体:酸化チタン、ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム

製剤の性状

アルタットカプセル37.5mg
剤形白色の徐放性顆粒を含む白色の硬カプセル剤
外形
大きさ
大きさ(全長)
約11.3mm
号数5
質量82.5mg(内容量)
識別コードTZ351
アルタットカプセル75mg
剤形白色の徐放性顆粒を含む白色の硬カプセル剤
外形
大きさ
大きさ(全長)
約15.8mm
号数3
質量165mg(内容量)
識別コードTZ321

効能又は効果

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、麻酔前投薬
  • 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
    急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期

用法及び用量

〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎〉
通常、成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前又は夕食後)経口投与する。また、1回150mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。
通常、小児にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として、体重30kg未満では1回37.5mgを、体重30kg以上では1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前又は夕食後)経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈Zollinger-Ellison症候群〉
通常、成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前又は夕食後)経口投与する。
通常、小児にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として、体重30kg未満では1回37.5mgを、体重30kg以上では1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前又は夕食後)経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈麻酔前投薬〉
通常、成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。また、1回150mgを手術前日就寝前に1回経口投与することもできる。
通常、小児にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として、体重30kg未満では1回37.5mgを、体重30kg以上では1回75mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。
〈下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として1回75mgを1日1回(就寝前又は夕食後)経口投与する。
通常、小児にはロキサチジン酢酸エステル塩酸塩として、体重30kg未満では1回37.5mgを、体重30kg以上では1回75mgを1日1回(就寝前又は夕食後)経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 薬物過敏症の既往歴のある患者

腎機能障害患者

血中濃度が持続することがあるので、投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど注意すること。

肝機能障害患者

  1. 肝機能障害患者

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラット及びウサギの器官形成期投与試験でラットの400mg/kg投与群に分娩異常、ウサギの400mg/kg投与群の少数例に流早産が、ラットの周産期・授乳期投与試験で200mg/kg投与群の少数例に分娩異常がみられている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。

小児等

低出生体重児、新生児、乳児又は幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、血中濃度が持続するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
    ショック(初期症状:不快感、顔面蒼白、血圧低下等)があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(0.1%未満)
    再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(初期症状:全身倦怠、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
  4. 肝機能障害、黄疸(0.1%未満)
    AST、ALT、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
  5. 横紋筋融解症(0.1%未満)
    CK、LDH等の筋逸脱酵素の急激な上昇、ミオグロビン尿、筋肉痛等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  6. 房室ブロック等の心ブロック(頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒感等
血液
好酸球数増多
白血球数減少
貧血
消化器
便秘等
下痢、悪心、腹部膨満感、口渇等
肝臓
AST、ALTの上昇等
ALP、LDHの上昇等
肝機能異常
精神神経系
可逆性の錯乱状態、幻覚、しびれ、眠気、不眠、めまい、頭痛等
痙攣
その他
女性型乳房、乳汁分泌、倦怠感、血圧上昇、BUN上昇
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人に37.5mg、75mg又は150mgを単回経口投与した結果、最大血漿中濃度到達時間及び血漿中半減期等の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
また、健康成人に50mgを1日2回56日間連続経口投与した時の血漿中薬物動態の解析結果から蓄積性は認められなかった。
投与量
AUC
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
37.5mg
1353.15±249.41
157.5±20.2
2.38±0.69
5.57±0.28
75mg
2424.47±396.78
329.0±53.8
2.88±0.35
5.03±0.64
150mg
5275.24±695.70
628.5±66.7
2.13±0.35
5.01±0.43
(mean±S.D., n=8)

分布

  1. 蛋白結合率
    6~11%(平衡透析法, in vitro)。腎機能障害患者においても同程度であった。
  2. 胎児への移行
    帝王切開患者に75mgを手術前2回経口投与した結果、臍帯血漿中濃度は母体静脈血漿中濃度の約60%であり、羊水への移行量は投与量の0.3%以下であった。
  3. 乳汁への移行
    授乳期ラットに[14C]ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩を経口投与した結果、乳汁中濃度は血漿中の約2倍であったが、半減期は血漿中と同程度であった。

代謝

健康成人に75mgを経口投与した結果、尿中代謝物は主に脱アセチル体であり、ついで多かったのはカルボン酸誘導体であった。

排泄

健康成人に75mgを経口投与した結果、24時間以内に投与量の約70%が尿中に排泄され、そのうち約80%が脱アセチル体であった。

特定の背景を有する患者

  1. 腎機能障害患者
    腎機能障害患者に75mgを経口投与すると、表1に示すとおり健康成人と比較して吸収過程に変化はみられなかったが、最大血漿中濃度に到達した後の血漿からの消失は腎機能の低下とともに遅延した。したがって腎機能障害患者に本剤を投与する場合には、投与量、投与間隔の適切な調節が必要である。
    表1 腎機能とT1/2及びAUC
    クレアチニンクリアランス
    (mL/min)
    T1/2
    (hr)
    AUC
    (ng・hr/mL)
    Ccr≧90
    3.94±0.34
    2362±160
    90>Ccr≧60
    5.68±0.51
    4101±618
    60>Ccr≧30
    7.70±0.49
    4981±477
    30>Ccr
    12.13±1.13
    12993±1245
  2. 小児
    小児患者(6~14歳)に37.5mg又は75mgを朝食後単回経口投与した結果、最大血漿中濃度到達時間及び血漿中半減期等の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
    投与量
    n
    AUC
    (ng・hr/mL)
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    37.5mg
    12
    2053.64±619.36
    353.6±131.1
    2.67±1.23
    4.62±1.08
    75mg
    13
    3587.48±889.94
    530.2±148.4
    2.92±1.38
    4.17±0.89
    (mean±S.D.)
    また、上記の小児患者を「用法・用量」に合わせて再解析した結果は以下のとおりであった。
    体重
    投与量
    n
    体重
    (kg)
    AUC
    (ng・hr/mL)
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    30kg未満
    37.5mg
    4
    26.2±3.5
    2405.4±478.2
    445.0±103.1
    2.25±0.50
    4.10±0.86
    30kg以上
    75mg
    6
    43.1±10.8
    2963.7±725.8
    472.7±141.9
    3.17±0.75
    4.12±1.01
    (mean±S.D.)

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第III相臨床試験
    〈胃潰瘍(8週時)〉
    内視鏡判定による治癒率
    自他覚症状改善率
    (改善以上)
    全般改善度
    (改善以上)
    1回75mg
    1日2回投与,,,,,,,,,,,,,
    一般臨床試験
    81.6%(249/305)
    96.1%(293/305)
    94.7%(303/320)
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    94.7%(699/738)
    二重盲検比較試験により、本剤の有用性が認められた。
    1回150mg
    1日1回投与,,,
    一般臨床試験
    79.7%(59/74)
    97.3%(71/73)
    97.5%(79/81)
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    94.4%(185/196)
    二重盲検比較試験により、1回75mg1日2回投与法との間に有意差は認められなかった。
    〈十二指腸潰瘍(6週時)〉
    内視鏡判定による治癒率
    自他覚症状改善率
    (改善以上)
    全般改善度
    (改善以上)
    1回75mg
    1日2回投与,,,,,,,,,,,,,
    一般臨床試験
    87.6%(169/193)
    99.0%(194/196)
    99.0%(203/205)
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    96.6%(588/609)
    二重盲検比較試験により、本剤の有用性が認められた。
    1回150mg
    1日1回投与,,,
    一般臨床試験
    95.7%(22/23)
    96.3%(26/27)
    96.3%(26/27)
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    90.8%(129/142)
    二重盲検比較試験により、1回75mg1日2回投与法との間に有意差は認められなかった。
    〈吻合部潰瘍(8週時)〉
    有効性は下表のとおりであった。副作用は認められなかった。
    内視鏡判定による
    治癒率
    自他覚症状改善率
    (改善以上)
    全般改善度
    (改善以上)
    1回75mg
    1日2回投与,
    一般臨床試験
    81.0%(17/21)
    95.7%(22/23)
    95.5%(21/22)
    1回150mg
    1日1回投与
    一般臨床試験
    80.0%(8/10)
    100%(10/10)
    100%(10/10)
    〈Zollinger-Ellison症候群〉
    本症候群(2例)に対して潰瘍の瘢痕化、自覚症状の改善が認められた。副作用は認められなかった。
    〈逆流性食道炎(8週時)〉
    有効性は下表のとおりであった。副作用は認められなかった。
    内視鏡判定による
    治癒率
    自他覚症状改善率
    (改善以上)
    全般改善度
    (改善以上)
    1回75mg
    1日2回投与,,,
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    59.0%(46/78)
    95.6%(87/91)
    91.6%(76/83)
    1回150mg
    1日1回投与,
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    60.6%(20/33)
    95.1%(39/41)
    87.9%(29/33)
    〈麻酔前投薬〉
    有効性は下表のとおりであった。副作用は認められなかった。
    1回75mg
    1日2回投与,,
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    胃液に対する総合効果(胃液量減少、胃液pH上昇)の有効率95.6%(129/135)、有用率94.8%(128/135)
    1回150mg
    1日1回投与
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    胃液に対する総合効果(胃液量減少、胃液pH上昇)の有効率及び有用率96.4%(27/28)
    〈急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善〉
    有効性は下表のとおりであった。副作用は認められなかった。
    内視鏡判定による
    治癒率
    自他覚症状改善率
    (改善以上)
    全般改善度
    (改善以上)
    1回75mg
    1日1回投与,,,,
    一般臨床試験
    88.6%(78/88)
    97.8%(87/89)
    90.9%(80/88)
    二重盲検比較試験を含む臨床試験
    89.9%(205/228)
    二重盲検比較試験により、本剤の有用性が認められた。
    〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎(小児)〉
    小児患者を対象とした一般臨床試験において、6~14歳(平均体重34.3kg[最小19.7kg、最大47.9kg])の患者21例に対し、体重が30kg以上では75mg、30kg未満では37.5mgを1日2回投与した。
    投与前に自覚症状を有していた患者における8週時(又は中止時)の症状改善率注)は30.0%(3/10例)であった。副作用は認められなかった。
    注)改善率:5段階評価(著明改善、改善、軽度改善、不変、悪化)の「改善」以上

薬効薬理

作用機序
胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を選択的に遮断することにより胃酸分泌抑制作用を示す。
胃酸分泌抑制作用
  1. 基礎分泌
    消化性潰瘍患者に25mg、50mg及び80mgを経口投与した結果、酸分泌量は投与150~180分後においてそれぞれ80.7%、94.8%及び97.9%抑制された。
  2. ベタゾール、ペンタガストリン及びインスリン刺激分泌
    消化性潰瘍患者及び健康成人に75mgを経口投与した結果、ベタゾール(1mg/kg)筋注、ペンタガストリン(6μg/kg)筋注及びインスリン(0.2U/kg)静注による刺激後2時間の総酸分泌量はそれぞれ97.7%、83.7%及び64.4%抑制された,
  3. 食事刺激分泌
    健康成人男性に75mgを経口投与した結果、食事刺激後2時間の総酸分泌量は78.2%抑制された。
  4. 夜間分泌
    消化性潰瘍患者及び健康成人に75mgを経口投与した結果、夜間7時間の総酸分泌量は95.5%抑制された。
  5. 胃内pH
    消化性潰瘍患者に1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)又は1回150mgを1日1回(就寝前)経口投与した結果、胃内のpHは上昇し、特に夜間において顕著であった。また、pH3以上を示す時間の総和はプラセボ投与時より有意に延長した。
    6~13歳の小児患者(逆流性食道炎又はその疑い)に37.5mgを夕食後に経口投与した結果、夜間の胃内pHは上昇した。また、pH3以上を示す時間の総和は非投与時と比較し有意に延長した。
ペプシン分泌抑制作用
消化性潰瘍患者及び健康成人に75mgを経口投与した結果、ベタゾール(1mg/kg)筋注、ペンタガストリン(6μg/kg)筋注及びインスリン(0.2U/kg)静注による刺激後2時間の総ペプシン分泌量はそれぞれ89.8%、60.8%及び22.6%抑制された,。また、夜間7時間の総ペプシン分泌量は89.4%抑制された。
胃粘液増加作用
胃切除術を施行予定の患者に、手術の1週間前から1回75mgを1日2回経口投与した結果、胃体部、幽門部の表層粘液ゲル層の厚さが増加する傾向が認められた。
血清ガストリンに及ぼす影響
消化性潰瘍患者に1日150mgを8週間経口投与した結果、血清ガストリン値は投与前後において有意な変動は認められなかった。
血清プロラクチン等に及ぼす影響
消化性潰瘍患者に1日150mgを6~8週間経口投与した結果、血清プロラクチン、LH、FSH、テストステロン、エストラジオール、DHEA-S及びコルチゾール値は投与前後において有意な変動は認められなかった。
胃粘液生合成・分泌増加作用
ラット胃組織培養系において粘液生合成増加作用が認められた(in vitro)。また、ラットに50、100及び200mg/kgを経口投与した結果、100mg/kg以上で胃粘液分泌を増加させた。
胃粘膜ヘキソサミン量に対する作用
ラットに300mg/kgを経口投与した結果、胃粘膜ヘキソサミン量には影響がみられなかったが、アスピリン経口投与及び水浸拘束ストレス負荷によるヘキソサミン量の減少はそれぞれ32及び90mg/kg経口投与により有意に抑制された。
胃粘膜電位差に対する作用
ラットに25mg/kgを静脈内投与した結果、基礎状態の胃粘膜電位差には影響がみられなかったが、アスピリン胃内注入による胃粘膜電位差の低下は有意に抑制された。
胃粘膜血液量及び粘膜内ヘモグロビン酸素飽和度に対する作用
ラットに10mg/kgを静脈内投与した結果、基礎状態の粘膜血液量及び粘膜内ヘモグロビン酸素飽和度には影響がみられなかったが、脱血ショックによるこれら指標の低下は有意に抑制された。
胃粘膜プロスタグランジン産生能に対する作用
ラットに200mg/kgを経口投与した結果、胃粘膜のプロスタグランジンE2及びプロスタグランジンI2の産生能を低下させなかった。
胃粘膜障害抑制作用
ラットに30mg/kgを腹腔内投与した結果、無水エタノール、0.6N塩酸及び0.2N水酸化ナトリウム投与による胃粘膜障害の発生を有意に抑制した。
実験的急性胃出血に対する作用
ラットの実験的急性胃出血に対し、用量依存的に胃出血量を抑制した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩(Roxatidine Acetate Hydrochloride)
化学名
(3- {3- [(Piperidin-1-yl) methyl] phenoxy} propylcarbamoyl) methyl acetate monohydrochloride
分子式
C19H28N2O4・HCl
分子量
384.90
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に極めて溶けやすく、酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくい。
化学構造式
融点
147~151℃(乾燥後)

包装

〈アルタットカプセル37.5mg〉
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
〈アルタットカプセル75mg〉
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
500カプセル[10カプセル(PTP)×50]
500カプセル[瓶、バラ]
1,000カプセル[10カプセル(PTP)×100]

主要文献

1
臼井哲夫他:薬理と治療.1985;13(3):1325-1340
2
福島 健他:薬理と治療.1985;13(3):1341-1351
3
臼井哲夫他:薬理と治療.1985;13(3):1353-1365
4
社内資料:薬物動態試験、成人単回投与
5
長谷川吉康他:薬理と治療.1985;13(1):85-97
6
圷 玲子他:薬理と治療.1985;13(3):1435-1443
7
高畠利一他:薬理と治療.1985;13(6):3377-3388
8
河西 稔他:麻酔.1986;35(1):130-138
9
岩村 敏他:応用薬理.1985;30(2):299-320
10
本間誠次郎他:応用薬理.1985;30(3):555-563
11
社内資料:薬物動態試験、小児単回投与
12
浅香正博他:診療と新薬.1985;22(5):1145-1154
13
三好秋馬他:診療と新薬.1985;22(3):501-515
14
水島和雄他:医学と薬学.1985;13(3):597-605
15
佐藤正伸他:新薬と臨牀.1985;34(5):787-796
16
土屋雅春他:新薬と臨牀.1985;34(7):1227-1238
17
川村忠夫他:基礎と臨牀.1985;19(5):2685-2692
18
水落勝明他:臨牀と研究.1985;62(9):3037-3046
19
福田能啓他:医学と薬学.1985;13(5):1187-1196
20
竹本忠良他:臨床成人病.1985;15(11):1739-1745
21
中澤慶彦他:医学と薬学.1985;13(5):1201-1208
22
三澤 正他:医学と薬学.1985;14(4):1117-1122
23
松本興三他:新薬と臨牀.1985;34(5):821-828
24
三好秋馬他:医学と薬学.1988;19(2):357-370
25
三好秋馬他:診療と新薬.1988;25(3):397-415
26
小山茂樹他:診療と新薬.1988;25(3):521-531
27
浅香正博他:診療と新薬.1988;25(5):893-902
28
三好秋馬他:診療と新薬.1988;25(3):417-435
29
福富久之他:診療と新薬.1985;22(7):1664-1672
30
関根昌子他:診療と新薬.1985;22(6):1492-1498
31
森 治樹他:診療と新薬.1985;22(7):1673-1681
32
関口利和他:新薬と臨牀.1985;34(7):1253-1258
33
岸清一郎他:医学と薬学.1985;14(1):113-119
34
関口利和他:臨床医薬.1988;4(3):461-476
35
岸清一郎他:診療と新薬.1987;24(12):2465-2475
36
横井雅一他:診療と新薬.1985;22(6):1574-1580
37
田中博文他:麻酔.1985;34(12):1673-1680
38
山田達也他:診療と新薬.1987;24(10):2023-2030
39
白濱龍興他:新薬と臨牀.1990;39(8):1575-1583
40
小山茂樹他:診療と新薬.1990;27(12):2363-2370
41
浅香正博他:診療と新薬.1990;27(7):1213-1224
42
三好秋馬他:診療と新薬.1990;27(11):2005-2021
43
三好秋馬他:臨床医薬.1991;7(2):413-436
44
社内資料:一般臨床試験、小児
45
三好秋馬他:薬理と治療.1985;13(3):1445-1453
46
三好秋馬他:薬理と治療.1985;13(3):1455-1469
47
三好秋馬他:薬理と治療.1985;13(3):1471-1483
48
佐藤裕一他:臨牀と研究.1985;62(9):2967-2972
49
三好秋馬他:薬理と治療.1985;13(3):1485-1494
50
佐伯 進他:臨牀と研究.1985;62(8):2643-2648
51
社内資料:薬力学試験、小児単回投与
52
斉藤拓康他:Ulcer Res.2000;27(2):132-134
53
三澤 正他:医学と薬学.1985;13(5):1175-1181
54
Ichikawa,T.et al.:Br.J.Pharmacol.1997;122(6):1230-1236
55
高橋伸行他:薬理と治療.1998;26(10):1701-1704
56
白土賢治他:薬理と治療.1985;13(3):1413-1420
57
川野 淳他:薬理と治療.1985;13(3):1429-1433
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Mikami,T.:薬理と治療.1988;16(9):3743-3748
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Shiratsuchi,K.et al.:Arch.int.Pharmacodyn.Ther.1988;294:295-304
60
布施宏昭他:薬理と治療.1990;18(8):2965-2972

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