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閲覧履歴

クロフェドリンS配合錠

鎮咳剤

1錠 5.5円

添付文書番号

2229101F1051_1_06

企業コード

480209

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872229

薬効分類名

鎮咳剤

承認等

販売名

クロフェドリンS配合錠

販売名コード

2229101F1051

販売名英字表記

CHLOPHEDRIN S Combination Tablets

販売名ひらがな

くろふぇどりんSはいごうじょう

承認番号等

承認番号
22100AMX01139000

販売開始年月

1969年1月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

販売名

クロフェドリンS配合シロップ

販売名コード

2229102Q1111

販売名英字表記

CHLOPHEDRIN S Combination Syrup

販売名ひらがな

くろふぇどりんSはいごうしろっぷ

承認番号等

承認番号
22100AMX01141000

販売開始年月

1969年1月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
4年

一般的名称

ジヒドロコデインリン酸塩dl-メチルエフェドリン塩酸塩クロルフェニラミンマレイン酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
  2. 12歳未満の小児
  3. アヘンアルカロイドに対し過敏症の既往歴のある患者
  4. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  5. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  6. カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプロテレノール等)を投与中の患者

組成・性状

組成

クロフェドリンS配合錠
有効成分
1錠中
日局ジヒドロコデインリン酸塩 3mg
日局dl-メチルエフェドリン塩酸塩 7mg
日局クロルフェニラミンマレイン酸塩 1.5mg
添加剤
カルメロースカルシウム、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、セルロース、ステアリン酸カルシウム、タルク
クロフェドリンS配合シロップ
有効成分
1mL中
日局ジヒドロコデインリン酸塩 3mg
日局dl-メチルエフェドリン塩酸塩 6mg
日局クロルフェニラミンマレイン酸塩 1.2mg
添加剤
白糖、クエン酸ナトリウム水和物、D-ソルビトール、パラベン、カラメル、エタノール、エチルバニリン、バニリン、プロピレングリコール、l-メントール、香料

製剤の性状

クロフェドリンS配合錠
剤形素錠
色調白色
外形
大きさ
大きさ(直径)
9.0mm
大きさ(厚さ)
4.8mm
質量300mg
識別コードPH202
クロフェドリンS配合シロップ
剤形シロップ剤
色調暗褐色

効能又は効果

下記疾患に伴う咳嗽
急性気管支炎、慢性気管支炎、感冒・上気道炎、肺炎、肺結核

用法及び用量

〈クロフェドリンS配合錠〉
通常成人1日9錠を3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
小児には以下のように投与する。
 12歳以上15歳未満;成人量の2/3
〈クロフェドリンS配合シロップ〉
通常成人1日10mLを3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
小児には以下のように投与する。
 12歳以上15歳未満;成人量の2/3

重要な基本的注意

  1. 用法・用量通り正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。また、経過の観察を十分に行うこと。
  2. 過度の使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。
  3. 眠気、めまいが起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者
    投与しないこと。重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがある。
  2. 気管支喘息発作中の患者
    気道分泌を妨げるおそれがある。
  3. 心機能障害のある患者
    呼吸抑制を増強するおそれがある。
  4. 呼吸機能障害のある患者
    呼吸抑制を増強するおそれがある。
  5. 脳に器質的障害のある患者
    脳血管を拡張し脳脊髄液圧を上昇させるおそれがある。
  6. ショック状態にある患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  7. 代謝性アシドーシスのある患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  8. 甲状腺機能異常のある患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  9. 副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  10. 薬物依存の既往歴のある患者
    薬物依存を生じるおそれがある。
  11. 衰弱者
    代謝・排泄機能が低下しているため、副作用が発現するおそれがある。
  12. 高血圧症の患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  13. 糖尿病の患者
    血糖のコントロールに悪影響を及ぼすおそれがある。
  14. 開放隅角緑内障の患者
    抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。

腎機能障害患者

副作用が発現するおそれがある。

肝機能障害患者

副作用が発現するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ジヒドロコデインリン酸塩の類似化合物(モルヒネ)の動物実験で催奇形性が報告されている。分娩時の投与により新生児に呼吸抑制があらわれることがある。

授乳婦

本剤投与中は授乳を避けさせること。ジヒドロコデインリン酸塩の類似化合物(コデイン)で、母乳への移行により、乳児でモルヒネ中毒(傾眠、哺乳困難、呼吸困難等)が生じたとの報告がある,。なお、CYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra-rapid Metabolizer)では、母乳中のジヒドロモルヒネ濃度が高くなるおそれがある。

小児等

  1. 12歳未満の小児
    投与しないこと。呼吸抑制の感受性が高い。海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。
  2. 肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する小児
    投与しないこと。重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがある。

高齢者

用量に注意すること。一般に生理機能が低下しているため、副作用が発現するおそれがある。

相互作用

本剤に含まれるジヒドロコデインリン酸塩は、主として肝代謝酵素UGT2B7、UGT2B4及び一部CYP3A4、CYP2D6で代謝される。

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カテコールアミン製剤
アドレナリン
(ボスミン)
イソプロテレノール
(プロタノール等)等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。
メチルエフェドリン塩酸塩及びカテコールアミン製剤はともに交感神経刺激作用を持つ。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体等
モノアミン酸化酵素阻害剤
三環系抗うつ剤
アルコール
中枢抑制作用が増強されることがある。
ジヒドロコデインリン酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩はともに中枢神経抑制作用を持つ。
抗コリン剤
アトロピン硫酸塩等
便秘又は尿貯留が起こるおそれがある。
ジヒドロコデインリン酸塩は抗コリン作用を増強する。
モノアミン酸化酵素阻害剤
甲状腺製剤
レボチロキシン
リオチロニン等
メチルエフェドリン塩酸塩の作用が増強されることがある。
減量するなど注意すること。
メチルエフェドリン塩酸塩は交感神経刺激作用を持つ。
ナルメフェン塩酸塩水和物
本剤の効果が減弱するおそれがある。
μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 無顆粒球症、再生不良性貧血(いずれも頻度不明)
  2. 呼吸抑制(頻度不明)
    息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
    なお、ジヒドロコデインリン酸塩による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
顔面紅潮、発疹、そう痒感
血液
血小板減少症
依存性注)
薬物依存
呼吸循環器系
心悸亢進、血圧変動
精神神経系
眠気、疲労、めまい、発汗、頭痛、神経過敏、熱感
消化器
悪心・嘔吐、便秘、食欲不振、口渇
泌尿器
多尿、排尿困難
注)反復使用により生じることがある。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
〈錠〉
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
遺伝的にCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra-rapid Metabolizer)では、本剤に含まれるジヒドロコデインリン酸塩の活性代謝産物であるジヒドロモルヒネの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。

薬効薬理

作用機序
  1. ジヒドロコデインリン酸塩
    コデインと同じくモルヒネ系鎮痛薬に属するので、薬理作用は質的にはモルヒネに準ずる。
  2. dl-メチルエフェドリン塩酸塩
    交感神経興奮様薬物。α及びβ受容体を刺激するが、作用の一部は交感神経終末からのノルアドレナリン遊離を介する間接的なものである。臨床的にはβ2受容体刺激による気管支拡張作用が利用される。
  3. クロルフェニラミンマレイン酸塩
    ヒスタミンH1受容体遮断薬。dl体である。
鎮咳作用
ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩及びクロルフェニラミンマレイン酸塩を経口投与したところ、ジヒドロコデインリン酸塩単独に比べ作用発現時間が短縮され、咳抑制程度も強く持続的となった(イヌ)。
腸管輸送能に対する作用
ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩及びクロルフェニラミンマレイン酸塩を経口投与したところ、ジヒドロコデインリン酸塩による腸管輸送能の抑制(便秘作用)は軽減された(マウス)。

有効成分に関する理化学的知見

〈ジヒドロコデインリン酸塩〉
一般的名称
ジヒドロコデインリン酸塩
(Dihydrocodeine Phosphate)
化学名
(5R,6S)-4,5-Epoxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-ol monophosphate
分子式
C18H23NO3・H3PO4
分子量
399.38
性状
白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。
水又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0~5.0である。
光によって変化する。
化学構造式
dl-メチルエフェドリン塩酸塩〉
一般的名称
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
(dl-Methylephedrine Hydrochloride)
化学名
(1RS,2SR)-2-Dimethylamino-1-phenylpropan-1-ol monohydrochloride
分子式
C11H17NO・HCl
分子量
215.72
性状
無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくく、無水酢酸にほとんど溶けない。
水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
207~211℃
〈クロルフェニラミンマレイン酸塩〉
一般的名称
クロルフェニラミンマレイン酸塩
(Chlorpheniramine Maleate)
化学名
(3RS)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式
C16H19ClN2・C4H4O4
分子量
390.86
性状
白色の微細な結晶である。
酢酸(100)に極めて溶けやすく、水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
希塩酸に溶ける。
水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
130~135℃

包装

〈クロフェドリンS配合錠〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1200錠[10錠(PTP)×120]
〈クロフェドリンS配合シロップ〉
500mL[瓶]

主要文献

1
Koren G,et al.:Lancet.2006;368:704
2
Madadi P,et al.:Clin Pharmacol Ther.2009;85(1):31-35
3
第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店.2021:C2297-C2299
4
第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店.2021:C5661-C5665
5
第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店.2021:C1832-C1837
6
加瀬佳年ほか:応用薬理.1978;15(3):403-418

文献請求先及び問い合わせ先

キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099

製造販売業者等

製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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