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dl-メチルエフェドリン塩酸塩散10%「マルイシ」

鎮咳剤

1g 7.3円

添付文書番号

2221003B2180_1_03

企業コード

730119

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872221

薬効分類名

鎮咳剤

承認等

販売名

dl−メチルエフェドリン塩酸塩散10%「マルイシ」

販売名コード

2221003B2180

販売名英字表記

10%dl-Methylephedrine Hydrochloride Powder「Maruishi」

販売名ひらがな

でぃえる-めちるえふぇどりんえんさんえんさん10% まるいし

承認番号等

承認番号
22000AMX01620

販売開始年月

1976年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
dl-メチルエフェドリン塩酸塩散10%

一般的名称

dl-メチルエフェドリン塩酸塩散10%

禁忌(次の患者には投与しないこと)

カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等)を投与中の患者

組成・性状

組成

dl−メチルエフェドリン塩酸塩散10%「マルイシ」
有効成分
100g中 日局dl-メチルエフェドリン塩酸塩  10g
添加剤
ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖水和物

製剤の性状

dl−メチルエフェドリン塩酸塩散10%「マルイシ」
性状
白色の散剤で、においはない。

効能又は効果

  • 下記疾患に伴う咳嗽
    気管支喘息、感冒、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺結核、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)
  • 蕁麻疹、湿疹

用法及び用量

dl-メチルエフェドリン塩酸塩として、通常成人1回25〜50mgを1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する注意

  1. 1回あたりの製剤量
    1回投与量
    散10%
    0.25〜0.5g

重要な基本的注意

  1. 用法・用量どおり、正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。
    なお、小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
  2. 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 甲状腺機能亢進症の患者
    交感神経刺激作用により甲状腺機能亢進症を悪化させるおそれがある。
  2. 高血圧症の患者
    交感神経刺激作用により高血圧症状を悪化させるおそれがある。
  3. 心疾患のある患者
    交感神経刺激作用により心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある。
  4. 糖尿病の患者
    交感神経刺激作用により糖代謝を促進し、血中グルコースを増加させるおそれがある。
  5. 低酸素血症のある患者
    定期的に血清カリウム値を観察することが望ましい。低酸素血症は、血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。

妊婦

妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カテコールアミン製剤
アドレナリン(ボスミン)
イソプレナリン塩酸塩(プロタノール)

不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので併用を避けること。
相加的に作用(交感神経刺激作用)を増強させる。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤
セレギリン塩酸塩
ラサギリンメシル酸塩
サフィナミドメシル酸塩
作用が増強されるおそれがあるので、減量をするなど慎重に投与すること。
これらの薬剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されるおそれがある。
甲状腺製剤
チロキシン
リオチロニン等
作用が増強されるおそれがあるので、減量をするなど慎重に投与すること。
これらの薬剤が心臓のカテコールアミンに対する感受性を増大するおそれがある。
キサンチン誘導体
テオフィリン
ステロイド剤
プレドニゾロン
利尿剤
アミノフィリン
血清カリウム値が低下するおそれがある。
併用する場合には定期的に血清カリウム値を観察し、用量について注意すること。
相加的に作用(血清カリウム値の低下作用)を増強する。
β2刺激剤はcAMPを活性化しNa-Kポンプを刺激する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
    キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。

その他の副作用

0.1〜5%未満
頻度不明
循環器
心悸亢進、顔面蒼白
精神神経系
頭痛、不眠、めまい、眠気、神経過敏、疲労
熱感
消化器
悪心、食欲不振、腹部膨満感
過敏症
発疹
その他
口渇

薬物動態

排泄

健康成人男子3例に27.1mgのl-メチルエフェドリンを水溶液として経口投与したとき、24時間までに投与量の63.7〜79.7%が未変化体として尿中に排泄される。N-脱メチル化代謝物であるエフェドリン及びノルエフェドリンの尿中排泄率は、それぞれ10.0〜16.9%、1.0〜1.7%である(酸性尿の場合) 。

薬効薬理

作用機序
交感神経興奮様薬物。α及びβ受容体を刺激するが、作用の一部は交感神経終末からのノルアドレナリン遊離を介する間接的なものである 。
気管支拡張作用
ヒスタミン吸入によるモルモット実験的喘息に対する喘息防止作用(ED50)は経口投与45mg/kg、皮下投与28mg/kgである。
50mg/kg経口投与により作用は3時間持続する 。
鎮咳作用
亜硫酸ガス吸入によるモルモット実験咳に対する鎮咳作用(ED50)は皮下投与24mg/kgで、エフェドリンの0.7倍、コデインの0.6倍である。また、機械的刺激に対しては腹腔内投与35.2mg/kgで、コデインの0.4倍である 。
抗アレルギー作用
ヒスタミン皮内投与によるヒトの膨疹及び発赤に対し、1mg皮内投与によりジフェンヒドラミンと同程度に抑制する 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
dl-Methylephedrine Hydrochloride)
化学名
(1RS,2SR)-2-Dimethylamino-1-phenylpropan-1-ol monohydrochloride
分子式
C11H17NO・HCl
分子量
215.72
性状
無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、酢酸(100)に溶けにくく、無水酢酸にほとんど溶けない。
水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
207〜211℃

取扱い上の注意

外箱開封後は光を避けて保存すること。

包装

500g[ポリエチレン袋]

主要文献

1
Wilkinson, G. R. et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther.,1968;162(1):139-147
2
第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店.2021:C-5661-C-5665
3
Kiyomoto, A. et al.:Arzneimittelforschung,1970;20:46-52
4
高木敬次郎 他:薬学雑誌,1961;81(2):261-265
5
廣川浩一 他:臨床皮膚泌尿器科,1955;9(4):206-209

文献請求先及び問い合わせ先

丸石製薬株式会社 学術情報部
〒538-0042 大阪市鶴見区今津中2-4-2
TEL.0120-014-561

製造販売業者等

製造販売元
丸石製薬株式会社
大阪市鶴見区今津中2-4-2

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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