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ヒシセオール配合点滴静注

頭蓋内圧亢進・頭蓋内浮腫治療剤眼圧降下剤

1袋 349円

添付文書番号

2190501A4122_1_05

企業コード

530100

作成又は改訂年月

2023年11月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872190

薬効分類名

頭蓋内圧亢進・頭蓋内浮腫治療剤眼圧降下剤

承認等

販売名

ヒシセオール配合点滴静注(200mL)

販売名コード

2190501A4122

販売名英字表記

HISICEOL Combination I.V. Infusion

販売名ひらがな

ひしせおーるはいごうてんてきじょうちゅう(200mL)

承認番号等

承認番号
22700AMX00156

販売開始年月

2015年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ヒシセオール配合点滴静注(300mL)

販売名コード

2190501A6125

販売名英字表記

HISICEOL Combination I.V. Infusion

販売名ひらがな

ひしせおーるはいごうてんてきじょうちゅう(300mL)

承認番号等

承認番号
22700AMX00156

販売開始年月

2015年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ヒシセオール配合点滴静注(500mL)

販売名コード

2190501A5099

販売名英字表記

HISICEOL Combination I.V. Infusion

販売名ひらがな

ひしせおーるはいごうてんてきじょうちゅう(500mL)

承認番号等

承認番号
22700AMX00156

販売開始年月

2006年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

濃グリセリン・果糖注射液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 先天性のグリセリン、果糖代謝異常症の患者,[重篤な低血糖症が発現することがある。]
  2. 成人発症Ⅱ型シトルリン血症の患者

組成・性状

組成

ヒシセオール配合点滴静注(200mL)
有効成分
1袋(200mL)中日本薬局方 濃グリセリン  20.0g
有効成分
1袋(200mL)中日本薬局方 果糖  10.0g
有効成分
1袋(200mL)中日本薬局方 塩化ナトリウム注)  1.8g
注)
ヒシセオール配合点滴静注(300mL)
有効成分
1袋(300mL)中日本薬局方 濃グリセリン  30.0g
有効成分
1袋(300mL)中日本薬局方 果糖  15.0g
有効成分
1袋(300mL)中日本薬局方 塩化ナトリウム注)  2.7g
注)
ヒシセオール配合点滴静注(500mL)
有効成分
1袋(500mL)中日本薬局方 濃グリセリン  50.0g
有効成分
1袋(500mL)中日本薬局方 果糖  25.0g
有効成分
1袋(500mL)中日本薬局方 塩化ナトリウム注)  4.5g
注)

製剤の性状

ヒシセオール配合点滴静注(200mL)
pH3.0~6.0
浸透圧比約7(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
ヒシセオール配合点滴静注(300mL)
pH3.0~6.0
浸透圧比約7(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
ヒシセオール配合点滴静注(500mL)
pH3.0~6.0
浸透圧比約7(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液

効能又は効果

  • 頭蓋内圧亢進、頭蓋内浮腫の治療
  • 頭蓋内圧亢進、頭蓋内浮腫の改善による下記疾患に伴う意識障害、神経障害、自覚症状の改善
    脳梗塞(脳血栓、脳塞栓)、脳内出血、くも膜下出血、頭部外傷、脳腫瘍、脳髄膜炎
  • 脳外科手術後の後療法
  • 脳外科手術時の脳容積縮小
  • 眼内圧下降を必要とする場合
  • 眼科手術時の眼容積縮小

用法及び用量

通常、成人1回200~500mLを1日1~2回、500mLあたり2~3時間かけて点滴静注する。投与期間は通常1~2週とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。脳外科手術時の脳容積縮小の目的には、1回500mLを30分かけて点滴静注する。眼内圧下降及び眼科手術時の眼容積縮小の目的には、1回300~500mLを45~90分かけて点滴静注する。

重要な基本的注意

  1. 新生児等の脳浮腫、原因不明の意識障害に対し、本剤を投与する際には、血糖値、血中乳酸値を測定し、糖新生系の異常、特にフルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBPase)欠損症の可能性が疑われる場合には投与しないこと。さらに、本剤投与中、投与後においては、血糖低下傾向がないこと、及び意識障害に代表される神経症状、脳浮腫の悪化が生じないことを確認し、悪化がみられた場合は、このような患者への本剤の投与は中止すること。FBPase欠損症の新生児、乳児、幼児に対して、脳浮腫あるいは代謝不全から誘発される脳浮腫予防のために本剤を投与して神経障害(痙攣、頻呼吸、嗜眠等)があらわれ、死亡したとの報告がある。
  2. 成人発症Ⅱ型シトルリン血症(血中シトルリンが増加する疾病で、繰り返す高アンモニア血症による異常行動、意識障害等を特徴とする)が疑われた場合には、本剤を投与しないこと。成人発症Ⅱ型シトルリン血症の患者に対して、脳浮腫治療のために本剤を投与して病態が悪化し、死亡したとの報告がある。
  3. 急性の硬膜下・硬膜外血腫が疑われる患者には、出血源を処理し、再出血のおそれのないことを確認してから本剤を投与すること。血腫の存在を確認することなく本剤を投与すると、頭蓋内圧の下降により一時止血していたものが再び出血することがある。
  4. 本剤には塩化ナトリウムが含まれているので、食塩摂取制限の必要な患者に投与する場合には注意すること。
  5. 乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 心臓、循環器系機能障害のある患者
    循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。
  2. 尿崩症の患者
    本症には適切な水分、電解質管理が必要であり、本剤の投与により電解質等に影響を与え、症状が悪化するおそれがある。
  3. 糖尿病の患者
    非ケトン性高浸透圧性昏睡があらわれることがある。

腎機能障害患者

  1. 腎障害のある患者
    水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

高齢者

本剤投与に際しては水・電解質異常に留意し、慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. アシドーシス(頻度不明)
    乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので、症状があらわれた場合には炭酸水素ナトリウム注射液等を投与するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
泌尿器
尿潜血反応陽性
血色素尿、血尿、尿意
消化器
悪心
嘔吐
代謝異常
低カリウム血症、高ナトリウム血症、非ケトン性高浸透圧性高血糖
その他
倦怠感
頭痛、口渇、腕痛、血圧上昇

適用上の注意

全般的な注意
  1. 眼科手術中に尿意を催すことがあるので、術前に排尿しておくことが望ましい。
  2. 投与に際しては、感染に対する配慮をすること(患者の皮膚や器具消毒)。
  3. 寒冷期には体温程度に温めて使用すること。
  4. 混注する場合、注射針の刺針はゴム栓の周囲にある刺針部(凹部)を使用し、まっすぐ刺し入れること。斜めに刺すと、ゴム栓や排出口内壁の削り片が薬液中に混入したり、容器を刺通し液漏れの原因となることがある。また、同一箇所に繰り返し刺さないこと。
  5. 輸液セットの瓶針はゴム栓の中央部の刺針部(凹部)にまっすぐ刺し入れること。
薬剤投与時の注意
  1. 本製品は、連結管(U字管)を用いたタンデム方式による投与はできないので、2バッグを同時又は連続して投与する場合は、Y字タイプの輸液セットを使用すること。
  2. 容器の目盛りは目安として使用すること。
  3. ゴム栓を保護しているシールを開封後直ちに使用し、残液は決して使用しないこと。
  4. 通気針は不要。

薬効薬理

作用機序
〈頭蓋内圧下降(頭蓋内圧亢進、脳浮腫等)〉
グリセリンの高浸透圧性脱水作用に基づき脳水分量を減少させ、頭蓋内圧下降作用を示すとともに脳浮腫の消失、脳局所血流量の増加、さらには脳組織の代謝を亢進させる。
〈眼内圧下降(緑内障、白内障等)〉
頭蓋内圧下降の場合と同様に浸透圧差による脱水作用が考えられるが、その他、前房水及び硝子体液の産生に対し抑制的に働くこと、また一部には房水の隅角又は虹彩面からの排出促進をになっていること等が考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

〈濃グリセリン〉
一般的名称
濃グリセリン(Concentrated Glycerin)
化学名
Propane-1,2,3-triol
分子式
C3H8O3
分子量
92.09
性状
・無色澄明の粘性の液である。・水又はエタノール(99.5)と混和する。・吸湿性である。
化学構造式
〈果糖〉
一般的名称
果糖(Fructose)
化学名
β-D-Fructopyranose
分子式
C6H12O6
分子量
180.16
性状
・無色~白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は甘い。・水に極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。・吸湿性である。
化学構造式
〈塩化ナトリウム〉
一般的名称
塩化ナトリウム(Sodium Chloride)
分子式
NaCl
分子量
58.44
性状
・無色又は白色の結晶又は結晶性の粉末である。・水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。

取扱い上の注意

  1. 内容液に着色又は混濁等の異常が認められる場合は使用しないこと。
  2. 容器表面に水滴や結晶が付着している場合には使用しないこと。
  3. ゴム栓を保護しているシールがはがれているときは使用しないこと。

包装

200mL×20袋[プラスチックバッグ]300mL×20袋[プラスチックバッグ]500mL×20袋[プラスチックバッグ]

主要文献

1
別冊 日本臨牀, 領域別症候群シリーズNo.18 先天代謝異常症候群. 1998; 376-379(L20221156)
2
別冊 日本臨牀, 領域別症候群シリーズNo.18 先天代謝異常症候群. 1998; 85-87(L20221157)
3
Hasegawa, Y. et al.: Pediatrics International. 2003; 45(1): 5-9(L20221158)
4
石井昌三, 他: 新薬と臨牀. 1977; 26(10): 1791-1815(L20221160)
5
河野親夫: 臨床と研究. 1980; 57(6): 2017-2021(L20230203)
6
石川正恒, 他: 脳神経外科. 1989; 17(7): 635-640(L20230204)
7
豊福秀尚: 日本眼科学会雑誌. 1968; 72(4): 408-425(L20230205)

文献請求先及び問い合わせ先

ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒566-8510 大阪府摂津市千里丘新町3番26号
TEL 0120-226-898FAX 050-3535-8939

製造販売業者等

製造販売元
ニプロ株式会社
大阪府摂津市千里丘新町3番26号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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