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グリセレブ配合点滴静注

頭蓋内圧亢進・頭蓋内浮腫治療剤、眼圧降下剤

1袋 419円

作成又は改訂年月

*
2015年6月改訂
(第2版,販売名変更に伴う改訂)
2011年3月作成

日本標準商品分類番号

871319
872190

薬効分類名

頭蓋内圧亢進・頭蓋内浮腫治療剤
眼圧降下剤

承認等

販売名

*グリセレブ配合点滴静注 (500mL)

販売名コード

2190501A5080

承認・許可番号

*22700AMX00301
GLYCEREB

薬価基準収載年月

*2015年6月

販売開始年月

*2012年2月

貯法・使用期限等

貯法:
室温保存
使用期限:
容器,外箱に表示
注意:
取扱い上の注意の項参照

規制区分

処方箋医薬品注)
注) 注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

〈成分・分量〉
 有効成分 1袋 500mL中
濃グリセリン 50g
果糖 25g
 添加物 1袋 500mL中
塩化ナトリウム(等張化剤) 4.5g
〈電解質量〉 1袋 500mL中
Na+ 77mEq
Cl- 77mEq

性状

無色澄明の液体で,弱い甘味と塩味がある.
pH
3.0〜6.0
浸透圧比
約7 (生理食塩液に対する比)

禁忌

先天性のグリセリン,果糖代謝異常症の患者1),2)
[重篤な低血糖症が発現することがある.]
(重要な基本的注意の項参照)
成人発症II型シトルリン血症の患者
(重要な基本的注意の項参照)

効能又は効果

・頭蓋内圧亢進,頭蓋内浮腫の治療
・頭蓋内圧亢進,頭蓋内浮腫の改善による下記疾患に伴う意識障害,神経障害,自覚症状の改善
  脳梗塞 (脳血栓,脳塞栓),脳内出血,くも膜下出血,頭部外傷,脳腫瘍,脳髄膜炎
・脳外科手術後の後療法
・脳外科手術時の脳容積縮小
・眼内圧下降を必要とする場合
・眼科手術時の眼容積縮小

用法及び用量

通常,成人1回200〜500mLを1日1〜2回,500mLあたり2〜3時間かけて点滴静注する.投与期間は通常1〜2週とする.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
脳外科手術時の脳容積縮小の目的には,1回500mLを30分かけて点滴静注する.
眼内圧下降及び眼科手術時の眼容積縮小の目的には,1回300〜500mLを45〜90分かけて点滴静注する.

使用上の注意

慎重投与

心臓,循環器系機能障害のある患者
[循環血液量を増やすことから心臓に負担をかけ,症状が悪化するおそれがある.]
腎障害のある患者
[水分,塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく,症状が悪化するおそれがある.]
尿崩症の患者
[本症には適切な水分,電解質管理が必要であり,本剤の投与により電解質等に影響を与え,症状が悪化するおそれがある.]
糖尿病の患者
[非ケトン性高浸透圧性昏睡があらわれることがある.]

重要な基本的注意

フルクトース−1,6−ビスホスファターゼ(FBPase)欠損症の新生児,乳児,幼児に対して,脳浮腫あるいは代謝不全から誘発される脳浮腫予防のために本剤を投与して神経障害(痙攣,頻呼吸,嗜眠等)があらわれ,死亡したとの報告がある3)
新生児等の脳浮腫,原因不明の意識障害に対し,本剤を投与する際には,血糖値,血中乳酸値を測定し,糖新生系の異常,特にFBPase欠損症の可能性が疑われる場合には投与しないこと.さらに,本剤投与中,投与後においては,血糖低下傾向がないこと,及び意識障害に代表される神経症状,脳浮腫の悪化が生じないことを確認し,悪化がみられた場合は,このような患者への本剤の投与は中止すること.
成人発症II型シトルリン血症の患者に対して,脳浮腫治療のために本剤を投与して病態が悪化し,死亡したとの報告がある.
成人発症II型シトルリン血症 (血中シトルリンが増加する疾病で,繰り返す高アンモニア血症による異常行動,意識障害等を特徴とする) が疑われた場合には,本剤を投与しないこと.
急性の硬膜下・硬膜外血腫が疑われる患者には,出血源を処理し,再出血のおそれのないことを確認してから本剤を投与すること (血腫の存在を確認することなく本剤を投与すると,頭蓋内圧の下降により一時止血していたものが再び出血することがある).
本剤には塩化ナトリウムが含まれているので,食塩摂取制限の必要な患者に投与する場合には注意すること.
乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので注意すること.

副作用

重大な副作用

アシドーシス
乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので,症状があらわれた場合には炭酸水素ナトリウム注射液等を投与するなど適切な処置を行うこと.

その他の副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため,発現頻度については文献等を参考にした.
泌尿器
(0.1〜5%未満)
尿潜血反応陽性,血色素尿,血尿,尿意
消化器
(0.1〜5%未満)
悪心
消化器
(0.1%未満)
嘔吐
代謝異常
(0.1〜5%未満)
低カリウム血症
代謝異常
(0.1%未満)
高ナトリウム血症,非ケトン性高浸透圧性高血糖
その他
(0.1〜5%未満)
頭痛,口渇
その他
(0.1%未満)
腕痛,血圧上昇,倦怠感

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので,本剤の投与に際しては水・電解質異常に留意し,慎重に投与すること.

適用上の注意

調製時
寒冷期には体温程度に温めて使用すること.
投与前
眼科手術中に尿意を催すことがあるので,術前に排尿しておくことが望ましい.
使用時
開封後は直ちに使用し,残液は決して使用しないこと.

取扱い上の注意

〈使用前の注意〉
●内容液が漏れている場合や,内容液に混濁・浮遊物等の異常が認められるときは使用しないこと.
●排出口をシールしているフィルムがはがれているときは使用しないこと.
〈調製時の注意〉
●使用時には排出口をシールしているフィルムをはがすこと.
●注射針は,無菌的操作により,ゴム栓の刻印部にまっすぐ刺通すること.斜めに刺すと,ゴム栓や排出口内壁の削り片が薬液中に混入したり,容器を刺通し液漏れの原因となったりすることがある.
●薬剤を配合するときには,よく転倒混和し,配合変化に注意すること.
*〈投与時の注意〉
●本品に通気針(エア針)は不要である.
*●輸液セット等のびん針を接続する際は,ゴム栓の刻印部にまっすぐ刺通すること.
●連結管を用いた2バッグ以上の連続投与は原則として行わないこと.
〈ソフトバッグの取扱い上の注意〉
●本品は軟らかいプラスチックのバッグなので,鋭利なもの等で傷つけないこと.液漏れの原因となる.
●包装袋より取り出したまま保管すると,内容液が蒸散する可能性があるので,速やかに使用するか包装袋に戻し封をすること.
*●容器の目盛りは目安として使用すること.
〈安定性試験〉
加速試験(40℃,相対湿度75%,6カ月)の結果,通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された4)

包装

500mL×20袋

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
吉田一郎: 別冊 日本臨牀,領域別症候群シリーズNo.18 先天代謝異常症候群. 1998: 376−383.
2
中村了正,鴨田知博: 別冊 日本臨牀,領域別症候群シリーズNo.18 先天代謝異常症候群. 1998: 85−94.
3
Hasegawa Y. et al. : Pediatrics International. 2003; 45 (1): 5−9.
4
テルモ株式会社:500mLの安定性試験(社内資料).

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.

テルモ株式会社 コールセンター
〒151-0072 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目44番1号
TEL 0120-12-8195

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
テルモ株式会社
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目44番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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