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ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」

片頭痛治療薬/5-HT1B/1D受容体作動薬

1錠 169.3円

添付文書番号

2160004F2058_1_07

企業コード

400186

作成又は改訂年月

2023年11月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

87216

薬効分類名

片頭痛治療薬/5-HT1B/1D受容体作動薬

承認等

販売名

ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」

販売名コード

2160004F2058

販売名英字表記

Zolmitriptan OD Tablets“TAKATA”

販売名ひらがな

ぞるみとりぷたんODじょう2.5mg「たかた」

承認番号等

承認番号
22700AMX00486

販売開始年月

2015年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ゾルミトリプタン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 心筋梗塞の既往歴のある患者、虚血性心疾患又はその症状・兆候のある患者、異型狭心症(冠動脈攣縮)のある患者[不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれることがある。]
  3. 脳血管障害や一過性脳虚血性発作の既往のある患者[脳血管障害や一過性脳虚血性発作があらわれることがある。]
  4. 末梢血管障害を有する患者[症状を悪化させる可能性が考えられる。]
  5. コントロールされていない高血圧症の患者[一過性の血圧上昇を引きおこすことがある。]
  6. エルゴタミン、エルゴタミン誘導体含有製剤、あるいは他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与中の患者
  7. モノアミン酸化酵素阻害剤(MAO阻害剤)を投与中、あるいは投与中止2週間以内の患者

組成・性状

組成

ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」
有効成分
1錠中
ゾルミトリプタン  2.5mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、クロスポビドン、アセスルファムカリウム、スクラロース、香料、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」
性状
白色の裸錠
外形
表面
直径

約6.6mm
裏面
重さ

約0.1g
側面
厚さ

約2.9mm

効能又は効果

片頭痛

効能又は効果に関連する注意

  1. 本剤は、国際頭痛学会による片頭痛診断基準により、「前兆のない片頭痛」あるいは「前兆のある片頭痛」と診断が確定された場合にのみ使用すること。特に次のような患者は、クモ膜下出血等の脳血管障害や他の原因による頭痛の可能性があるので、本剤投与前に問診、診察、検査を十分に行い、頭痛の原因を確認してから投与すること。
    1. 今までに片頭痛と診断が確定したことのない患者
    2. 片頭痛と診断されたことはあるが、片頭痛に通常みられる症状や経過とは異なった頭痛及び随伴症状のある患者
  2. 家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、脳底型片頭痛あるいは眼筋麻痺性片頭痛の患者には投与しないこと。

用法及び用量

通常、成人にはゾルミトリプタンとして1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与する。
なお、効果が不十分な場合には、追加投与をすることができるが、前回の投与から2時間以上あけること。
また、2.5mgの経口投与で効果が不十分であった場合には、次回片頭痛発現時から5mgを経口投与することができる。
ただし、1日の総投与量を10mg以内とすること。

用法及び用量に関連する注意

  1. 本剤は片頭痛の頭痛発現時に限り使用し、予防的に使用しないこと。
  2. 本剤投与により全く効果が認められない場合は、その発作に対して追加投与をしないこと。このような場合は、再検査の上、頭痛の原因を確認すること。
  3. 重度肝機能障害患者では、1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与すること。
  4. CYP1A2阻害剤と併用する場合は、本剤の1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与すること。

重要な基本的注意

  1. 心血管系の疾患が認められない患者においても、重篤な心疾患が極めてまれに発生することがある。このような場合は以後の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 本剤を含むトリプタン系薬剤により、頭痛が悪化することがあるので、頭痛の改善を認めない場合には、「薬剤の使用過多による頭痛」の可能性を考慮し、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
  3. 片頭痛あるいは本剤投与により眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事させないよう十分注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 虚血性心疾患の可能性のある患者
    例えば、以下のような患者では不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれるおそれがある。
    • 虚血性心疾患を疑わせる重篤な不整脈のある患者
    • 閉経後の女性
    • 40歳以上の男性
    • 冠動脈疾患の危険因子を有する患者
  2. ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群(WPW症候群)又は他の心臓副伝導路と関連した不整脈のある患者
  3. 脳血管障害の可能性のある患者
    脳血管障害があらわれるおそれがある。
  4. てんかんあるいは痙攣を起こしやすい器質的脳疾患のある患者
    てんかん様発作が発現したとの報告がある。
  5. コントロールされている高血圧症患者
    一過性の血圧上昇や末梢血管抵抗の上昇が少数の患者でみられたとの報告がある。

肝機能障害患者

  1. 中等度又は重度肝機能障害患者
    血中濃度が上昇するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で経口投与後に乳汁中への移行が認められている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

相互作用

本剤は、主にCYP1A2で活性代謝物に代謝され、A型モノアミン酸化酵素(MAO)で不活性代謝物に代謝される。

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エルゴタミン
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)
エルゴタミン誘導体含有製剤
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩(ジヒデルゴット)、
エルゴメトリンマレイン酸塩(エルゴメトリンF)、
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(メテルギン)
血圧の上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。本剤投与後にエルゴタミンあるいはエルゴタミン誘導体含有製剤を投与する場合、もしくはその逆の場合は、それぞれ24時間以内に投与しないこと。
5-HT1B/1D受容体作動薬との薬理的相加作用により、相互に作用(血管収縮作用)を増強させる。
5-HT1B/1D受容体作動薬
スマトリプタンコハク酸塩(イミグラン)、
エレトリプタン臭化水素酸塩(レルパックス)、
リザトリプタン安息香酸塩(マクサルト)、
ナラトリプタン塩酸塩(アマージ)
血圧の上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。本剤投与後に他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与する場合、もしくはその逆の場合は、それぞれ24時間以内に投与しないこと。
併用により相互に作用を増強させる。
MAO阻害剤
本剤及び活性代謝物の消失半減期(t1/2)が延長し、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増加するおそれがあるので、MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止2週間以内の患者には本剤を投与しないこと。
A型MAO阻害剤により本剤の代謝が阻害され、本剤の作用が増強される可能性が考えられる。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP1A2阻害剤
シメチジン、
フルボキサミンマレイン酸塩、
キノロン系抗菌剤(シプロフロキサシン塩酸塩等)等
本剤及び活性代謝物の消失半減期(t1/2)が延長し、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増加する。
本剤の主要代謝酵素であるCYP1A2を阻害するため、作用が増強される可能性が考えられる。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
フルボキサミンマレイン酸塩、
パロキセチン塩酸塩水和物等
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
ミルナシプラン塩酸塩、
デュロキセチン塩酸塩
セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、頻脈、発熱、反射亢進、協調運動障害、下痢等)があらわれることがある。
セロトニンの再取り込みを阻害し、セロトニン濃度を上昇させる。5-HT1B/1D受容体作動薬との併用により、セロトニン作用が増強する可能性が考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
  2. 不整脈、狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状(頻度不明)
    本剤投与後、胸痛、胸部圧迫感等の一過性の症状(強度で咽喉頭部に及ぶ場合がある)があらわれることがある。このような症状が虚血性心疾患によると思われる場合には、以後の投与を中止し、虚血性心疾患の有無を調べるための適切な検査を行うこと。
  3. 頻脈(WPW症候群における)(頻度不明)
    WPW症候群の典型的症状である重篤な発作性頻脈が、本剤を投与したWPW症候群の既往のある患者で認められている。
  4. 薬剤の使用過多による頭痛(頻度不明)
  5. てんかん様発作(頻度不明)

その他の副作用

0.1%以上5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
じん麻疹、血管浮腫等の過敏症状
循環器
動悸
高血圧
頻脈、消化管の虚血又は梗塞注1)(腸管虚血、腸管梗塞、脾梗塞等)
消化器
悪心、口内乾燥、嘔吐、腹痛
下痢
嚥下困難
精神神経系
傾眠、めまい、知覚減退、知覚過敏、異常感覚、頭痛
泌尿器
頻尿
多尿、尿意切迫
筋・骨格系
筋脱力
筋肉痛
その他
無力症、熱感、重圧感注2)、絞扼感注2)、疼痛注2)、圧迫感注2)、倦怠感
疲労
なお、発現頻度は承認時までの国内臨床試験(普通錠)及び使用成績調査(普通錠及びRM錠)の合計より算出した。
注1)血性下痢又は腹痛を呈することがある。
注2)これらの症状は通常一過性であるが、ときに激しい場合があり、胸部、咽喉頭部を含む身体各部でおこる可能性がある。また、痛みは頭痛、筋肉痛、関節痛、背部痛、頚部痛等を含む。

過量投与

  1. 症状
    外国で、健康人に本剤50mgを単回経口投与した際、鎮静(傾眠・無力症)が認められた。
  2. 処置
    本剤の消失半減期は約3時間であり、少なくとも15時間、あるいは症状・徴候が持続する限り患者をモニターすること。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  2. 本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能であるが、口腔粘膜から吸収されることはないため、水なしで服用した場合は唾液で飲み込むこと。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    1. ゾルミトリプタン錠(普通錠)
      • 日本人における成績
        日本人健康成人30名(男女各15名)にゾルミトリプタン2.5mgを単回経口投与したときの未変化体及び活性代謝物(N-脱メチル体)の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。
        ゾルミトリプタンのAUC及びCmaxは、女性が男性より約50%高値を示した。
        表16-1 薬物動態パラメータ(n=30:女性15、男性15)
        Cmax注1)
        (ng/mL)
        AUC0-∞注1)
        (ng・hr/mL)
        Tmax注2)
        (hr)
        t1/2注3)
        (hr)
        未変化体
        5.23
        24.98
        3.00
        (1.0~5.0)
        2.40
        (0.30)
        N-脱メチル体
        3.51
        18.72
        3.00
        (1.5~5.0)
        2.35
        (0.45)
        注1) 幾何平均
        注2) 中央値(範囲)
        注3) 平均(標準偏差)
      • 外国人における成績
        欧米人健康成人に単回経口投与したとき、速やかに吸収された。投与後1時間以内に最高血漿中濃度(Cmax)の約3/4に達し、その後4~6時間血漿中濃度が維持された。未変化体及びN-脱メチル体は、ゾルミトリプタン2.5~10mgの用量範囲で用量依存のAUC及びCmaxを示した。絶対生物学的利用率は約40%であり、また、初回通過効果を受ける。
  2. 反復投与
    日本人健康成人男子9名にゾルミトリプタン2.5mgを初回投与量として1日3回(5時間間隔で服用)2日間反復経口投与し、10mgまで漸次増量したとき、反復投与による薬物動態に与える影響はみられなかった。
  3. 生物学的同等性試験
    1. 水なしで服用
      ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」とゾーミッグRM錠2.5mgをクロスオーバー法により、健康成人男子20名にそれぞれ1錠(ゾルミトリプタンとして2.5mg)を空腹時に水なしで単回経口投与し、投与前、投与後0.33、0.67、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、8、10及び12時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したゾルミトリプタンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog(0.80)~log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。

      図16-1 血漿中濃度(水なしで服用)
      表16-2 薬物動態パラメータ(水なしで服用)
      判定パラメータ
      参考パラメータ
      AUCt
      (ng・hr/mL)
      Cmax
      (ng/mL)
      tmax
      (hr)
      t1/2
      (hr)
      ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」
      22.16±5.87
      3.93±1.05
      3.0±1.4
      2.7±0.5
      ゾーミッグRM錠2.5mg
      24.29±7.69
      4.48±1.35
      2.7±1.1
      2.7±0.4
      (Mean S. D., n=20)
      血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
    2. 水で服用
      ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」とゾーミッグRM錠2.5mgをクロスオーバー法により、健康成人男子40名にそれぞれ1錠(ゾルミトリプタンとして2.5mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.33、0.67、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、8、10及び12時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したゾルミトリプタンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog(0.80)~log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
      図 16-2 血漿中濃度(水で服用)
      表16-3 薬物動態パラメータ(水で服用)
      判定パラメータ
      参考パラメータ
      AUCt
      (ng・hr/mL)
      Cmax
      (ng/mL)
      tmax
      (hr)
      t1/2
      (hr)
      ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」
      22.95±8.45
      4.33±1.69
      2.0±1.4
      2.7±0.5
      ゾーミッグRM錠2.5mg
      23.57±8.47
      4.46±1.51
      2.1±1.5
      2.8±0.6
      (Mean S. D., n=40)
      血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

吸収

  1. 食事の影響
    食後投与では空腹時と比べ未変化体のCmax及びAUCが各々13%及び16%低下したが、N-脱メチル体では変化がなく、食事による臨床使用上の影響は受けなかった(外国人でのデータ)。

分布

  1. 蛋白結合
    ヒト血漿蛋白に対する結合率は、10~1000ng/mLの範囲でほぼ一定で約20%であった(in vitro)。

代謝

ゾルミトリプタンは主に肝臓でCYP1A2及びA型モノアミン酸化酵素(MAO)により代謝され尿中及び糞中に排泄される。主代謝物はN-脱メチル体、N-酸化体、インドール酢酸体(血漿中及び尿中の主代謝物)の3種である,(外国人でのデータ)。

排泄

ゾルミトリプタン25mgを単回経口投与したとき、投与量の60%以上が主にインドール酢酸体として尿中に排泄され、約30%が主に未変化体として糞中に排泄される(外国人でのデータ)。

特定の背景を有する患者

  1. 腎機能障害患者
    腎機能障害患者にゾルミトリプタン10mgを単回経口投与したとき、N-脱メチル体のAUCは健康人と比べて約35%高値であったが、未変化体及びN-脱メチル体のCmaxは健康人と差はほとんどみられなかった。また、腎機能障害患者における未変化体及びN-脱メチル体のt1/2は、健康人に比べ約1時間の延長がみられた。これらの薬物動態パラメータは健康人で認められる範囲である(外国人でのデータ)。
  2. 肝機能障害患者
    ゾルミトリプタン10mgを単回経口投与したとき、健康人に比べて、中等度肝機能障害患者では未変化体のAUC及びCmaxが各々94%及び50%増加し、重度肝機能障害患者では各々226%及び47%増加した。N-脱メチル体については、中等度肝機能障害患者ではAUC及びCmaxが各々33%及び44%、重度肝機能障害患者では各々82%及び90%低下した。
    未変化体のt1/2は健康人に比べて、中等度肝機能障害患者で57%、重度肝機能障害患者で157%延長した。N-脱メチル体のt1/2は健康人に比べて、中等度肝機能障害患者で32%、重度肝機能障害患者で37%延長した(外国人でのデータ)。
  3. 高齢者
    高齢者と非高齢者の血漿中濃度は類似している(外国人でのデータ)。

薬物相互作用

  1. モクロベミド
    少数(12例)の健康人において、ゾルミトリプタンとモクロベミド(A型MAO阻害剤;本邦未承認)を併用したとき、未変化体のAUC及びCmaxが各々26%及び23%、N-脱メチル体のAUC及びCmaxが各々213%及び154%増加した(外国人でのデータ)。

薬効薬理

作用機序
ゾルミトリプタンは、トリプタン系の薬剤であり、ヒト5-HT1B及び5-HT1D受容体に対して選択的に作用する。それらの受容体に作用して、動静脈吻合を含む脳内の血管を収縮することで片頭痛を改善させると考えられている。また、血管周囲腔の神経終末において炎症誘発性の神経ペプチドの遊離を遮断することも片頭痛の改善に関与していると考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ゾルミトリプタン(Zolmitriptan)
化学名
S)-4-({3-[2-(Dimethylamino)ethyl]-1H-indol-5-yl}methyl)-2-oxazolidinone
分子式
C16H21N3O2
分子量
287.36
性状
白色の結晶性の粉末である。
メタノール又はN-メチル-2-ピロリジノンに溶けやすく、エタノール(99.5)又は2-プロパノールにやや溶けやすく、水に極めて溶けにくい。
化学構造式
融点
136~139℃(乾燥後)

包装

20錠[10錠(PTP)×2]

主要文献

1
International Headache Society:Cephalalgia, 2018;38(1):1-211
2
日本人ならびに白人における薬物動態比較試験(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.3.4.1)
3
性別による薬物動態への影響(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.3.6)
4
Seaber, E. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol., 1997;43:579-587
5
欧米人健康成人男女を対象とした単回投与試験(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.3.2.2)
6
健康成人被験者における絶対生物学的利用率(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.3.5)
7
日本人健康成人男性を対象とした反復投与試験(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.3.3.2)
8
社内資料:生物学的同等性試験(ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」)
9
Seaber, E. J. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol., 1998;46:433-439
10
血漿蛋白質との結合(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.2.2.4)
11
311C90の代謝に関わる代謝酵素(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.2.3.4)
12
Gillotin, C. et al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther., 1997;35(11):522-526
13
Dixon, R. et al.:J. Clin. Pharmacol., 1998;38:694-701
14
高齢健康被験者及び非高齢健康被験者における薬物動態の比較(ゾーミッグ錠:2001年6月20日承認、申請資料概要ヘ.3.10.1)
15
Rolan, P.:Cephalalgia, 1997;17(Suppl. 18):21-27
16
高折修二他監訳:グッドマン・ギルマン薬理書(第12版),廣川書店. 2013; 431-432

文献請求先及び問い合わせ先

高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話 0120-989-813
FAX 048-816-4183

製造販売業者等

製造販売元
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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