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閲覧履歴

ヒポカ5mgカプセル

持効性Ca拮抗剤

1カプセル 26円

添付文書番号

2149030N1027_2_03

企業コード

171911

作成又は改訂年月

2021年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

持効性Ca拮抗剤

承認等

販売名

ヒポカ5mgカプセル

販売名コード

2149030N1027

販売名英字表記

Hypoca 5mg Capsules

販売名ひらがな

ひぽか5mgかぷせる

承認番号等

承認番号
20400AMZ00889

販売開始年月

1992年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ヒポカ10mgカプセル

販売名コード

2149030N2023

販売名英字表記

Hypoca 10mg Capsules

販売名ひらがな

ひぽか10mgかぷせる

承認番号等

承認番号
20400AMZ00890

販売開始年月

1992年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ヒポカ15mgカプセル

販売名コード

2149030N3020

販売名英字表記

Hypoca 15mg Capsules

販売名ひらがな

ひぽか15mgかぷせる

承認番号等

承認番号
20400AMZ00891

販売開始年月

1992年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

バルニジピン塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

ヒポカ5mgカプセル
有効成分
バルニジピン塩酸塩  5mg(1カプセル中)
添加剤
精製白糖球状顆粒、ヒプロメロース、マクロゴール400、マクロゴール6000、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリソルベート80、エチルセルロース、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、酸化チタン、ゼラチン
ヒポカ10mgカプセル
有効成分
バルニジピン塩酸塩  10mg(1カプセル中)
添加剤
精製白糖球状顆粒、ヒプロメロース、マクロゴール400、マクロゴール6000、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリソルベート80、エチルセルロース、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、酸化チタン、ゼラチン
ヒポカ15mgカプセル
有効成分
バルニジピン塩酸塩  15mg(1カプセル中)
添加剤
精製白糖球状顆粒、ヒプロメロース、マクロゴール400、マクロゴール6000、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリソルベート80、エチルセルロース、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、酸化チタン、ゼラチン

製剤の性状

ヒポカ5mgカプセル
剤形徐放カプセル
色調白色の帯状シールが施された帯褐黄色不透明
外形
号数5
質量0.10g
識別コードLT021
ヒポカ10mgカプセル
剤形徐放カプセル
色調白色の帯状シールが施された帯褐黄色不透明
外形
号数4
質量0.18g
識別コードLT019
ヒポカ15mgカプセル
剤形徐放カプセル
色調白色の帯状シールが施された帯褐黄色不透明
外形
号数3
質量0.26g
識別コードLT020

効能又は効果

高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症

用法及び用量

通常、成人にはバルニジピン塩酸塩として10~15mgを1日1回朝食後に経口投与する。ただし、1日5~10mgより投与を開始し、必要に応じ漸次増量する。

重要な基本的注意

  1. Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
  2. 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

特定の背景を有する患者に関する注意

腎機能障害患者

  1. 重篤な腎機能障害のある患者
    降圧に伴い腎機能が低下する可能性がある。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝機能障害のある患者
    本剤は肝臓で代謝される。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で、出生児の発育抑制が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。一般的に過度の降圧は好ましくないとされている。

相互作用

本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の血圧降下剤
血圧降下作用が増強することがある。
薬理学的な相加作用による。
ジゴキシン
ジゴキシンの作用を増強し、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。
主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。
フェニトイン
(1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。
(2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
(1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。
(2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
リファンピシン
本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
シメチジン
本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
サキナビル
リトナビル 等
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
アゾール系抗真菌薬
イトラコナゾール 等
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
マクロライド系抗生物質
エリスロマイシン 等
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
グレープフルーツジュース
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. アナフィラキシー(頻度不明)
    アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
  2. 過度の血圧低下(頻度不明)
  3. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST・ALT・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
肝臓
AST上昇、ALT上昇
γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇
腎臓
尿酸上昇、BUN上昇、クレアチニン上昇、頻尿
消化器
嘔気
嘔吐、便秘、胸やけ、下痢
循環器
動悸、顔面潮紅、ほてり、浮腫
脱力感、倦怠感、胸部圧迫感、頻脈
精神神経系
頭痛、頭重、めまい・ふらふら感
しびれ感
過敏症
発赤・発疹
そう痒感
光線過敏症
口腔
歯肉肥厚
血液
好酸球増多
その他
耳鳴、CK上昇、血清コレステロール上昇
女性化乳房
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  2. 体内動態が変わる可能性があるので、かみくだいたり、カプセルを開けて服用しないよう注意すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人に本剤15mgを経口投与したとき、血漿中未変化体濃度は投与後約1時間及び6時間にピークを示し、消失半減期は約10時間であった。また、血漿中濃度は非直線的な増加を示した。本剤15mgを1日1回7日間連続経口投与したときの血漿中未変化体濃度は初回投与時とほとんど変わらず蓄積性はみられなかった 。
AUC0-24
(ng・h/mL)
Tmax1
(h)
Tmax2
(h)
Cmax1
(ng/mL)
Cmax2
(ng/mL)
t1/2
(h)
1日目
3.34
1.0
6.5
0.28
0.40
11.0
7日目
4.11
2.8
6.0
0.27
0.64
9.4
(平均値、n=6)
Tmax1:Cmax1に到達した時間 Tmax2:Cmax2に到達した時間
Cmax1:第1ピークの血漿中濃度 Cmax2:第2ピークの血漿中濃度
※:投与7日目において2名の被験者で二峰性の血漿中濃度推移を示さなかったので、これらを除く4名で計算した。

代謝

健康成人に本剤を経口投与したときの尿中主代謝物は、側鎖のエステルが加水分解され、ジヒドロピリジン環が酸化されたものであった 。ヒトにおいては、本剤は主としてCYP3A4で代謝される 。

排泄

健康成人に本剤を経口投与したとき、尿中に未変化体は検出されなかった 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第II、III相試験
    高血圧症 、腎実質性高血圧症 及び腎血管性高血圧症, について検討した。本剤5~15mgを1日1回漸増法にて2~8週間投与した検証的試験の概要は次のとおりである。
    疾患名
    「下降」以上の有効率
    高血圧症
    軽・中等症本態性高血圧症
    (判定不能24例を除く)
    84.2%(422/501)
    重症高血圧症
    87.5%(35/40)
    腎実質性高血圧症(判定不能1例を除く)
    81.3%(26/32)
    腎血管性高血圧症(判定不能1例を除く)
    66.7%(10/15)
    また、高血圧症に対する二重盲検比較試験の結果、本剤5~15mg1日1回投与で有効性が認められた 。

薬効薬理

作用機序
細胞膜の膜電位依存性Caチャンネルに特異的に作用し、細胞内へのCa2+の流入を抑制することにより、末梢血管や冠血管の平滑筋を選択的に弛緩させる。
血圧降下作用
各種高血圧病態モデル(高血圧自然発症ラット、腎性高血圧ラット及びDOCA-食塩高血圧ラット)において、持続的で著明な降圧作用を示した。また、長期投与によっても耐性は認められなかった 。本態性高血圧症患者に投与した場合、血圧日内変動に影響を及ぼさず、1日1回投与で夜間の血圧を下げ過ぎることなく、24時間にわたり降圧効果が持続し、また、翌朝の血圧上昇に対しても有効に作用することを確認した,
血管拡張作用
麻酔イヌにおいて、用量依存的に全末梢血管抵抗及び冠血管抵抗を低下させた。また、冠動脈、椎骨動脈、大腿動脈及び腎動脈などの血管を拡張し、これら臓器への血流量を増加させた 。
本態性高血圧症患者において、全末梢血管抵抗、腎血管及び肝血管抵抗を有意に減少させた 。
腎機能に対する作用
生理食塩液負荷高血圧自然発症ラットにおいて、尿量及び尿中電解質排泄量を増加させるとともに尿中ナトリウム/カリウム比を上昇させた 。
麻酔イヌでの腎動脈内投与実験において、低用量では主に尿細管でのナトリウム再吸収の抑制、また、高用量では腎血流量及び糸球体濾過量の増加を示した 。
高血圧病変に対する作用
無麻酔脳卒中易発症高血圧自然発症ラットを用いた試験において、腎臓及び血管の高血圧性病変を抑制した 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
バルニジピン塩酸塩(Barnidipine Hydrochloride)
化学名
(+)-(3'S,4S)-1-Benzyl-3-pyrrolidinyl methyl 1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate hydrochloride
分子式
C27H29N3O6・HCl
分子量
528.00
性状
バルニジピン塩酸塩は淡帯緑黄色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水又は無水酢酸に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。光によって変化する。
化学構造式
融点
約229℃(分解)

取扱い上の注意

本品は高防湿性の内袋により品質保持をはかっているので、内袋開封後は湿気を避けて保存すること。

包装

〈ヒポカ5㎎カプセル〉
100カプセル[10カプセル(PTP)×10、乾燥剤入り]
〈ヒポカ10㎎カプセル〉
100カプセル[10カプセル(PTP)×10、乾燥剤入り]
〈ヒポカ15㎎カプセル〉
100カプセル[10カプセル(PTP)×10、乾燥剤入り]

主要文献

1
橋本敬太郎 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(9): 4443-4458[HY-00013]
2
Teramura, T. et al.: Xenobiotica.1995 ; 25(11): 1237-1246[HY-00240]
3
Teramura, T. et al.: Xenobiotica.1997 ; 27(9): 885-900[HY-00270]
4
吉永 馨 他: 診療と新薬 1990 ; 27(9): 1657-1670[HY-00029]
5
吉永 馨 他: 腎と透析 1990 ; 29(6): 1045-1058[HY-00047]
6
吉永 馨 他: 腎と透析 1991 ; 30(1): 121-126[HY-00034]
7
吉永 馨 他: Ther. Res.1994 ; 15(8): 3267-3275[HY-0082]
8
吉永 馨 他: 医学のあゆみ 1991 ; 156(8): 543-560[HY-00026]
9
稲垣 治 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(10): 5271-5284[HY-00018]
10
吉永 馨 他: 医学と薬学 1990 ; 23(6): 1377-1387[HY-00011]
11
吉永 馨 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(9): 4495-4507[HY-00010]
12
稲垣 治 他: 基礎と臨床 1992 ; 26(7): 3171-3178[HY-014]
13
野田汎史 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(8): 4047-4053[HY-0004]
14
稲垣 治 他: 基礎と臨床 1992 ; 26(7): 3163-3169[HY-016]
15
稲垣 治 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(10): 5285-5294[HY-00022]
16
Kawashima, K. et al.: Gen. Pharmacol.1991 ; 22(2): 263-266[HY-00023]

文献請求先及び問い合わせ先

LTLファーマ株式会社 コールセンター
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6丁目10番1号
フリーダイヤル0120-303-711

製造販売業者等

製造販売
LTLファーマ株式会社
東京都新宿区西新宿6丁目10番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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