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ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」

Ca拮抗性降圧剤

1錠 5.7円

添付文書番号

2149019F1140_1_03

企業コード

300119

作成又は改訂年月

2023年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872149

薬効分類名

Ca拮抗性降圧剤

承認等

販売名

ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」

販売名コード

2149019F1140

販売名英字表記

NICARDIPINE HYDROCHLORIDE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

にかるじぴんえんさんえんじょう

承認番号等

承認番号
22600AMX00686000

販売開始年月

2009年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」

販売名コード

2149019F2260

販売名英字表記

NICARDIPINE HYDROCHLORIDE Tablets [SAWAI]

販売名ひらがな

にかるじぴんえんさんえんじょう

承認番号等

承認番号
22600AMX00687000

販売開始年月

1990年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ニカルジピン塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 頭蓋内出血で止血が完成していないと推定される患者[出血が促進する可能性がある。]
  2. 脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者[頭蓋内圧が高まるおそれがある。]
  3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」
有効成分
日局ニカルジピン塩酸塩  10mg
添加剤
アラビアゴム、カルメロースCa、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、トウモロコシデンプン、乳糖、白糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」
有効成分
日局ニカルジピン塩酸塩  20mg
添加剤
アラビアゴム、カルナウバロウ、カルメロースCa、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸Mg、タルク、トウモロコシデンプン、乳糖、白糖、ヒドロキシプロピルセルロース

製剤の性状

ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」
剤形糖衣錠
外形


大きさ
大きさ(直径)
7.2mm
大きさ(厚さ)
4.3mm
質量約162mg
識別コードSW 926
性状
白色
ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」
剤形糖衣錠
外形


大きさ
大きさ(直径)
6.9mm
大きさ(厚さ)
4.0mm
質量約140mg
識別コードSW 919
性状
白色

効能又は効果

本態性高血圧症

用法及び用量

通常成人には1回ニカルジピン塩酸塩として10~20mgを1日3回経口投与する。

重要な基本的注意

  1. Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
  2. 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 低血圧症の患者
    血圧がさらに低下する可能性がある。
  2. 緑内障の患者
    血管拡張作用により眼圧の上昇を招くおそれがある。

腎機能障害患者

一般に重篤な腎機能障害のある患者では、降圧に伴い腎機能が低下する可能性がある。

肝機能障害患者

本剤は肝臓で代謝される。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で、妊娠末期に投与すると出生児の体重が少なく、その後の体重増加も抑制された。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。一般的に過度の降圧は好ましくないとされている。

相互作用

本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の血圧降下剤
血圧降下作用が増強されることがある。
両剤の薬理学的な相加作用等による。
β-遮断剤
プロプラノロール 等
うっ血性心不全患者では、過度の血圧低下、心機能の低下があらわれることがある。必要に応じどちらかを減量又は投与を中止する。
両剤の薬理学的な相加作用による。
(1)血圧降下作用の増強
(2)陰性変力作用の増強
ジゴキシン
ジゴキシンの作用を増強し、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。
本剤が、主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。
ダントロレンナトリウム水和物
他のCa拮抗剤(ベラパミル等)の動物実験で心室細動、循環虚脱がみられたとの報告がある。
高カリウム血症を来すと考えられる。
タンドスピロンクエン酸塩
動物実験で血圧降下作用が増強されたとの報告がある。
タンドスピロンクエン酸塩は中枢性の血圧降下作用を有し、相加的な降圧作用を示す。
ニトログリセリン
動物実験で房室ブロックを起こしたとの報告がある。
機序不明
免疫抑制剤
シクロスポリン
タクロリムス水和物 等
免疫抑制剤の作用を増強し、中毒症状(特に腎機能異常)があらわれることがある。また、本剤の作用を増強し、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ免疫抑制剤及び本剤を減量する。
本剤あるいは免疫抑制剤によりCYP3A4が阻害され、免疫抑制剤あるいは本剤の血中濃度が上昇する。
フェニトイン
(1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。
(2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
(1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。
(2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
リファンピシン
本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
シメチジン
本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
サキナビル
リトナビル 等
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
グレープフルーツジュース
本剤の作用が増強されるおそれがある。
グレープフルーツジュースによりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 血小板減少(頻度不明)
  2. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST・ALT・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
肝臓
AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇
ビリルビン上昇
腎臓
BUN上昇、クレアチニン上昇
血液
顆粒球減少
消化器
悪心・嘔吐、胃部不快感、食欲不振
胸やけ、口渇、便秘、下痢、腹痛
循環器
顔面潮紅、熱感、動悸、血圧低下、浮腫、倦怠感、のぼせ
立ちくらみ、頻脈
過敏症
発疹
そう痒感、光線過敏症
口腔
歯肉肥厚
その他
頭痛・頭重、めまい
耳鳴、眠気、しびれ感、不眠、胸部不快感、流涎、発赤、頻尿
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
ラットに24カ月経口投与した実験で、45mg/kg/日投与群(臨床用量の約40倍)の雄に甲状腺濾胞の腫瘍が対照群に比し有意に増加したとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    〈ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」〉
    ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」とペルジピン錠10mgを健康成人男子にそれぞれ2錠(ニカルジピン塩酸塩として20mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ニカルジピン塩酸塩濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
    各製剤2錠投与時の薬物動態パラメータ
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    AUC0-6hr
    (ng・hr/mL)
    ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」
    25.2±13.6
    0.7±0.3
    1.3±0.6
    42.9±28.5
    ペルジピン錠10mg
    26.6±16.0
    0.8±0.4
    1.3±0.7
    45.9±33.6
    (Mean±S.D.)
    〈ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」〉
    ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」とペルジピン錠20mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(ニカルジピン塩酸塩として20mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中ニカルジピン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
    各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    AUC0-6hr
    (ng・hr/mL)
    ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」
    13.8±6.5
    0.9±0.5
    1.0±0.3
    19.5±7.7
    ペルジピン錠20mg
    14.6±8.5
    0.8±0.4
    1.0±0.3
    20.1±9.4
    (Mean±S.D.)
    血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

作用機序
ニカルジピン塩酸塩は、血管平滑筋細胞中へのCa2+の取り込みを抑制することにより、血管拡張作用を発揮する。ニカルジピン塩酸塩は、血管平滑筋において心筋の30,000倍強いCa拮抗作用を示し、血管選択性は他のCa拮抗薬(ニフェジピン、ベラパミル、ジルチアゼム)より高かった。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ニカルジピン塩酸塩(Nicardipine Hydrochloride)
化学名
2-[Benzyl(methyl)amino]ethyl methyl (4RS)-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate monohydrochloride
分子式
C26H29N3O6・HCl
分子量
515.99
性状
わずかに緑みを帯びた黄色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水、アセトニトリル又は無水酢酸に溶けにくい。メタノール溶液(1→20)は旋光性を示さない。光によって徐々に変化する。
化学構造式
融点
167~171℃

包装

〈ニカルジピン塩酸塩錠10mg「サワイ」〉
PTP:100錠(10錠×10)
〈ニカルジピン塩酸塩錠20mg「サワイ」〉
PTP:100錠(10錠×10)

主要文献

1
社内資料:生物学的同等性試験(錠10mg)
2
社内資料:生物学的同等性試験(錠20mg)
3
Terai, M. et al.:Biochem. Pharmacol., 1981;30:375-378
4
Bristow, M. R. et al.:Br. J. Pharmacol., 1984;82(2):309-320

文献請求先及び問い合わせ先

沢井製薬株式会社 医薬品情報センター
〒532-0003 大阪市淀川区宮原5丁目2-30
TEL:0120-381-999 FAX:06-7708-8966

製造販売業者等

製造販売元
沢井製薬株式会社
大阪市淀川区宮原5丁目2-30

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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