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閲覧履歴

タンボコール細粒10%

頻脈性不整脈治療剤

1g 175.3円

作成又は改訂年月

*
2015年6月改訂
(第2版)
2015年2月作成

日本標準商品分類番号

872129

薬効分類名

頻脈性不整脈治療剤

承認等

販売名

タンボコール細粒10%

販売名コード

2129009C1023

承認・許可番号

22700AMX00341000
Tambocor

薬価基準収載年月

*2015年6月

販売開始年月

*2015年6月

貯法・使用期限等

貯  法
室温保存
使用期限
外箱又はラベルに表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

本剤は、1g中にフレカイニド酢酸塩100mgを含有する。
添加物として、カラギーナン、軽質無水ケイ酸、スクラロース、ヒドロキシプロピルセルロース、D-マンニトールを含有する。

性状

本剤は、白色の細粒剤である。

一般的名称

フレカイニド酢酸塩製剤

禁忌

うっ血性心不全のある患者
〔本剤は陰性変力作用を有し、心不全症状を更に悪化させることがある。〕
高度の房室ブロック、高度の洞房ブロックのある患者
〔本剤は房室伝導、洞房伝導を抑制する作用を有し、刺激伝導を更に悪化させることがある。〕
心筋梗塞後の無症候性心室性期外収縮あるいは非持続型心室頻拍のある患者
〔突然死に関する臨床試験(CAST)の結果、このような患者では本剤投与により死亡率が増加するとの報告がある。「その他の注意」の項参照〕
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
リトナビルを投与中の患者
〔「相互作用」の項参照〕
ミラベグロンを投与中の患者
〔「相互作用」の項参照〕
テラプレビルを投与中の患者
〔「相互作用」の項参照〕

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

小児等に本剤を使用する場合、小児等の不整脈治療に熟練した医師が監督すること。基礎心疾患のある心房粗動及び心室頻拍では、有益性がリスクを上回ると判断される場合にのみ投与すること。
下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合
成人
頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動、心室性)
小児
頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動、発作性上室性、心室性)

用法及び用量

成人
○頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動)
通常、成人にはフレカイニド酢酸塩として1日100mg(細粒として1g)から投与を開始し、効果が不十分な場合は200mg(細粒として2g)まで増量し、1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
○頻脈性不整脈(心室性)
通常、成人にはフレカイニド酢酸塩として1日100mg(細粒として1g)から投与を開始し、効果が不十分な場合は200mg(細粒として2g)まで増量し、1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児
○頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動、発作性上室性、心室性)
通常、6ヵ月以上の乳児、幼児及び小児にはフレカイニド酢酸塩として1日50〜100mg/m2(体表面積)(細粒として0.5〜1g/m2(体表面積))を、1日2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高用量は200mg/m2(細粒として2g/m2)とする。
通常、6ヵ月未満の乳児にはフレカイニド酢酸塩として1日50mg/m2(体表面積)(細粒として0.5g/m2(体表面積))を、1日2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日最高用量は200mg/m2(細粒として2g/m2)とする。

使用上の注意

慎重投与

基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者
〔本剤は陰性変力作用を有し、心機能を悪化させることがある。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者
〔本剤は房室伝導、洞房伝導等を抑制する作用を有し、刺激伝導を更に悪化させることがある。〕
著明な洞性徐脈のある患者
〔本剤は洞結節機能を抑制することがある。〕
うっ血性心不全の既往歴のある患者
〔本剤は陰性変力作用を有し、心機能を悪化させることがある。〕
肝機能障害のある患者
〔本剤は肝臓で代謝されるため、このような患者では過量投与になるおそれがある。〕
重篤な腎機能障害のある患者
〔本剤は腎臓から排泄されるため、このような患者では過量投与になるおそれがある。〕
血清カリウム低下のある患者
〔このような患者では催不整脈作用が生じやすく、高度の不整脈に発展するおそれがある。〕

重要な基本的注意

本剤は他の抗不整脈薬が使用できないか又は無効の場合にのみ適用を考慮すること。
本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察し、心電図、脈拍、血圧、心胸比を定期的に調べること。PQの延長、QRS幅の増大、QTの延長、徐脈、血圧低下等の異常所見が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること。特に、次の患者又は場合には、少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。なお、本剤の投与により、torsades de pointes、Adams-Stokes発作が認められている。
基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり、心不全を来すおそれのある患者
〔本剤は陰性変力作用を有し、心機能を悪化させることがある。また、心室性不整脈患者に投与する場合には、心室頻拍、心室細動等が発現するおそれが高いので、開始後1〜2週間は入院させること。〕
高齢者
〔副作用が発現しやすいので、十分に注意すること。また、心室性不整脈患者に投与する場合には、入院させて開始することが望ましい。「高齢者への投与」の項参照〕
他の抗不整脈薬との併用
〔有効性、安全性が確立していない。〕
腎機能障害のある患者
〔本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすい。「薬物動態」の項参照。〕
重篤な腎障害(クレアチニンクリアランスが20mL/min以下)をともなう患者では、血漿中濃度が予測以上に上昇する可能性があるので、1日量として100mg(1回50mg、1日2回)を超えないことが望ましい。
本剤は心臓ペーシング閾値を上昇させる可能性があるので、恒久的ペースメーカー使用中、あるいは一時的ペーシング中の患者に対しては十分注意して投与すること。また、ペースメーカー使用中の患者に投与する場合は適当な間隔でペーシング閾値を測定すること。異常が認められた場合には直ちに減量又は投与を中止すること。
1日用量200mgを超えて投与する場合、血漿中濃度が予測以上に上昇し副作用発現の可能性が増大するので注意すること。
本剤による催不整脈は投与初期や増量時にあらわれることが多いので、十分に注意すること。
発作性心房細動・粗動患者に投与する場合には、発作停止時に洞停止、洞不全症候群の誘発の危険性が高くなるので、十分に注意すること。
本剤の投与中に、めまい、ふらつき等の精神神経系症状が発現し、増悪する傾向にある場合には、直ちに減量又は投与を中止すること。
本剤でBrugada症候群に特徴的な心電図変化(右脚ブロック及び右側胸部誘導(V1〜V3)のST上昇)が顕在化したとの報告があるので、それに伴う心室細動、心室頻拍、心室性期外収縮等の発現に注意すること。
母乳及び乳製品の摂取により、本薬の吸収が抑制され、有効性が低下するおそれがあるので、特に乳幼児に使用する場合には十分注意すること。また、母乳及び乳製品の摂取中止時には、本薬の血中濃度の上昇に十分注意すること。
(「薬物動態」の項参照)

相互作用

本剤は、主として肝代謝酵素CYP2D6で代謝される。〔「薬物動態」の項参照〕

併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
リトナビル
 (ノービア)
不整脈、血液障害、痙攣等の重篤な副作用を起こすおそれがある。リトナビルのチトクロームP450に対する競合的阻害作用により、併用した場合、本剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される。
ミラベグロン
 (ベタニス)
QTが延長し、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等を起こすおそれがある。本剤並びにミラベグロンは催不整脈作用を有する。また、ミラベグロンのチトクロームP450(CYP2D6)阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
テラプレビル
 (テラビック)
QTが延長し、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等を起こすおそれがある。本剤並びにテラプレビルはQT延長作用を有する。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジギタリス配糖体
 ジゴキシン
 ジギトキシン
 デスラノシド等
相手薬剤の血中濃度が上昇することがある。機序不明
β遮断剤
 プロプラノロール塩酸塩等
心機能低下や房室ブロックがあらわれることがある。また、プロプラノロールとの併用においては、本剤並びにプロプラノロールの血中濃度が上昇することがある。本剤並びにβ遮断剤(プロプラノロール等)は相互に陰性変力作用と房室伝導抑制作用を有する。また、本剤並びにプロプラノロールはともにCYP2D6の基質であるため、相手薬剤の代謝を競合的に阻害する。
パロキセチン塩酸塩水和物本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。相手薬剤が肝代謝酵素CYP2D6を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
シメチジン
キニジン硫酸塩水和物
本剤の血中濃度が上昇することがある。相手薬剤のチトクロームP450阻害作用に基づく。
フェニトイン
フェノバルビタール
カルバマゼピン
本剤の血中濃度が低下することがある。相手薬剤の肝薬物代謝酵素誘導作用に基づく。
アミオダロン塩酸塩本剤の血中濃度が1.5倍に上昇するとの報告があるので、本剤を2/3に減量すること。機序不明
Ca拮抗剤
 ベラパミル塩酸塩等
心機能低下や房室ブロックがあらわれることがある。本剤並びにCa拮抗剤(ベラパミル等)は相互に陰性変力作用と房室伝導抑制作用を有する。
塩酸リドカイン
プロカインアミド塩酸塩
実験的不整脈モデルにおいて抗不整脈活性あるいは毒性症状が増強するとの報告がある。機序不明

副作用

副作用等発現状況の概要

○頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動)
臨床試験において、総症例268例中、53例(19.78%)の副作用が報告されている。(承認時)
効能・効果追加に伴い実施した調査552例中、85例(15.40%)の副作用が報告されている。(調査終了時)
○頻脈性不整脈(心室性)
臨床試験および使用成績調査において、総症例2,929例中、265例(9.05%)の副作用が報告されている。(再審査終了時)

重大な副作用

循環器
心室頻拍(torsades de pointesを含む)(0.1〜5%未満)、心室細動(0.1%未満)、心房粗動(0.1〜5%未満)、高度房室ブロック(0.1〜5%未満)、一過性心停止(0.1%未満)、洞停止(又は洞房ブロック)(0.1〜5%未満)、心不全の悪化(0.1〜5%未満)、Adams-Stokes発作(0.1%未満)があらわれることがある。
このような場合には、本剤の投与を中止し、次の処置法を考慮すること(「過量投与」の項参照)。
消化器から未吸収薬の除去
ドパミン、ドブタミン、イソプレナリン等の強心薬投与
IABP等の補助循環
ペーシングや電気的除細動
肝機能障害、黄疸
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害(頻度不明)や黄疸(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

循環器注1)
0.1〜5%未満
PQ・QRS・QTの延長、胸部不快感、動悸、その他の徐脈、心房細動、血圧上昇、浮腫
循環器注1)
0.1%未満
血圧低下、胸痛
精神神経系
0.1〜5%未満
めまい、ふらつき、頭痛、頭重、振戦、眠気、手足のしびれ感
精神神経系
0.1%未満
耳鳴
消化器
0.1〜5%未満
悪心、嘔吐、腹痛、腹部膨満感、口渇、食欲不振、下痢、便秘、消化不良
消化器
0.1%未満
口内炎
呼吸器
0.1〜5%未満
呼吸困難
視覚器
0.1〜5%未満
複視、羞明、視力異常
視覚器
0.1%未満
霧視
肝臓
0.1〜5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、LDH、総ビリルビン値の上昇等
腎臓
0.1〜5%未満
BUN、血清クレアチニン値の上昇等
過敏症注2)
0.1〜5%未満
そう痒、発疹
血液
0.1〜5%未満
白血球増多、ヘモグロビン・ヘマトクリット値増加
その他
0.1〜5%未満
けん怠感、舌のしびれ感、苦味感・味覚異常、顔面潮紅、発汗
その他
0.1%未満
頻尿等の排尿障害
注1)定期的に心電図検査を行い、異常な変動が観察された場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
発現頻度は頻脈性不整脈(発作性心房細動・粗動)承認時までの臨床試験及び効能・効果追加に伴い実施した調査終了時、頻脈性不整脈(心室性)承認時までの臨床試験及び使用成績調査の結果をあわせて算出した。

高齢者への投与

高齢者では、肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすいので慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。
〔動物実験(ラット)において催奇形性が認められている。〕
授乳婦への投与は避け、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。
〔ヒトにおいて乳汁中へ移行することが報告されている。〕

過量投与

徴候・症状
過量投与時に心電図諸計測値の延長、心拍数や心収縮性の減少、伝導障害、致死的不整脈、痙攣、低血圧、呼吸不全による死亡等の報告がある。
処置
現状で本剤の過量投与に対する特別な処置法はない。なお、次の処置法を考慮すること。
消化器から未吸収薬の除去
ドパミン、ドブタミン、イソプレナリン等の強心薬投与
IABP等の補助循環
ペーシングや電気的除細動

本剤は半減期が長いので、上記の処置はできるだけ長時間持続する必要がある。
なお、血液透析は無効である。

その他の注意

心筋梗塞後の無症候性心室性期外収縮あるいは非持続型心室頻拍を対象として突然死に関する臨床試験(CAST)が実施された。その結果プラセボ投与群の死亡率に対し、本剤投与群の死亡率が高かったとの報告がある。1)

薬物動態

血中濃度
血中濃度
健康成人男子12名にフレカイニド酢酸塩(錠剤)50mg,100mgを単回経口投与した場合、消化管からの吸収は良好であり、血漿中濃度は投与後2〜3時間で最高値に達し、半減期約11時間で消失する。血漿中濃度はほぼ投与量公比に比例して上昇する。不整脈患者においてもほぼ同様の薬物動態を示す。また、健康成人男子10名にフレカイニド酢酸塩(錠剤)50mg,100mgを1日2回食後に7日間反復投与した際、血漿中濃度は投与後4日目でほぼ定常状態に達し、その血漿中濃度は初回投与時の約2倍を示す。2)3)

フレカイニド酢酸塩単回経口投与時の血漿中濃度の経時変化(錠剤)
健康成人男子16名を対象に、細粒10% 0.5g及び錠50mgをクロスオーバー法により絶食下単回経口投与したときのフレカイニド酢酸塩の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。錠50mgに対する細粒10% 0.5g投与時のAUC及びCmaxの幾何平均値の比の90%信頼区間は、生物学的同等性の基準である0.80〜1.25の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。

フレカイニド酢酸塩単回経口投与時の血漿中濃度推移
母乳摂取中止時の血中濃度
発作性上室性頻拍の新生児1名において、フレカイニド酢酸塩25mgを6時間ごとに経口投与(40mg/kg/日注))した際の投与2時間後の血清中濃度を、母乳摂取下及び非摂取下で比較すると、母乳摂取下では990ng/mLであったが、母乳非摂取下では1824ng/mLに上昇したとの報告がある。4)
注)フレカイニド酢酸塩40mg/kg/日の投与は承認外用量である。
TDM
有効血漿中濃度:200〜1,000ng/mL
測定頻度:月1回
本薬の代謝に関与する主なP450分子種:CYP2D6
代謝
本薬の主代謝経路はメタ位のO-脱アルキル化とその代謝物のグルクロン酸抱合である。他にピペリジン環の酸化的ラクタム生成がある。O-脱アルキル化反応には主としてP450分子種のCYP2D6が関与している。5)
排泄
健康成人に単回経口投与した場合、未変化体の尿中排泄率は24時間以内に投与量の約30%である。2)
健康成人に14Cフレカイニド酢酸塩を経口投与した場合、投与放射能量の約86%(Flecainideとして約40%)が6日間以内に尿中に、約5%が糞中に排泄される。(外国報告)5)

薬物動態の表

フレカイニド酢酸塩単回経口投与時の薬物動態パラメータ(錠剤)
投与量分布容積
(L/kg)
CL
(mL/min/kg)
t1/2
(hr)
AUC0→∞
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
50mg10.1±0.7811.2±1.2110.8±0.961,253±176.395±13.5
100mg9.4±0.3410.2±1.1611.0±0.782,843±234.6202±9.6
(Mean±S. E., n=6)
フレカイニド酢酸塩単回経口投与時の薬物動態パラメータ
投与量Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
AUC0-48h
(ng・hr/mL)
t1/2
(hr)
細粒10% 0.5g97.0±19.01.5(1-3)1360±41911.8±2.44
錠50mg100±29.51.5(1-4)1350±48811.6±2.29
(Mean±S. D., ただしtmaxは中央値(最小値−最大値)、n=16)

臨床成績

本剤の発作性心房細動・粗動、心室性期外収縮を対象とした多施設二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。6)7)
二重盲検比較試験を含む臨床試験成績は次のとおりであった。

臨床成績の表

疾患名対象症例全般改善度(%)
著明改善
全般改善度(%)
中等度改善以上
心室性期外収縮448254(56.7)328(73.2)
心室頻拍5929(49.2)45(76.3)
心室性不整脈と上室性不整脈の合併1911(57.9)13(68.4)
合計526294(55.9)386(73.4)
発作性心房細動・粗動については、携帯型電話伝送心電図を用いて28日間の非再発率を評価した。非再発率はプラセボが3.1%(1/32例)であったのに対し、本剤100mg/日では9.4%(3/32例)、200mg/日では39.4%(13/33例)であった(二重盲検比較試験)。
なお、これまでの臨床試験において本剤が延命率を改善するとの成績がないので、症候性の患者であったとしても軽症の心室性不整脈患者に対しては本剤が一般的に危険であることを考慮すること。

薬効薬理

実験的不整脈に対する作用
マウス及びイヌにおいて惹起した心室性不整脈(クロロホルム、アドレナリン、ウアバイン、冠動脈結紮)を経口及び静脈内投与で抑制する。8)9)10)
イヌにおいてアコニチンより惹起した心房性不整脈を静脈内投与で抑制する。8)11)
電気生理学的作用
イヌのプルキンエ線維及び心室筋において、静止膜電位に影響を与えることなく、最大脱分極速度(Vmax)及び活動電位振幅を減少する。12)
モルモット心房筋及び心室筋のVmaxを刺激頻度依存的に抑制する。13)14)
イヌにおいて、心室筋での有効不応期を延長し、プルキンエ線維の有効不応期を短縮する。12)
イヌの心房内伝導、ヒス-プルキンエ(H-V)伝導及び心室内伝導を遅延する。15)
臨床電気生理学的作用
不整脈患者に本剤250mg注)を経口投与した場合、洞周期、洞結節回復時間に影響せず、H-V伝導を遅延させ、心室筋の有効不応期を延長する。また、逆行性副伝導路を抑制し、室房伝導系の有効不応期を延長する。16)
注)250mg単回経口投与は承認外用量である。

有効成分に関する理化学的知見

一 般 名
フレカイニド酢酸塩(Flecainide Acetate)
化 学 名
N-[(2RS)-Piperidin-2-ylmethyl]-2,5-bis(2,2,2-trifluoroethoxy)benzamide monoacetate
分 子 式
C17H20F6N2O3・C2H4O2
分 子 量
474.39
構 造 式
物理化学的性状
フレカイニド酢酸塩は白色の結晶性の粉末で、わずかに特異なにおい又はわずかに酢酸様のにおいがある。
本品はメタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、水にやや溶けにくい。
本品のメタノール溶液(1→25)は旋光性を示さない。
融  点
約150℃(分解)
分配係数
0.34(水−1-オクタノール系)

包装

タンボコール細粒10%:50g

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Echt, D. S. et. al.:N. Engl. J. Med., 324, 781(1991) TMB-0036
2
新 博次ら:臨床薬理, 19, 563(1988) TMB-0015
3
加藤林也ら:臨床薬理, 20, 505(1989) TMB-0017
4
Russell, G. A. B. et al. : Arch. Dis. Child., 64, 860(1989) TMB-0624
5
McQuinn, R. L. et al. : Drug Metab. Disposition, 12, 414(1984) TMB-0001
6
Atarashi, H. et al.:Circ. J., 71, 294(2007) TMB-0521
7
加藤和三ら:臨床評価, 17, 219(1989) TMB-0016
8
Kvam, D. C. et al. : Am. J. Cardiol., 53, 22B(1984) TMB-0004
9
Akiyama, K. et al.:Jpn. Heart J., 30, 487(1989) TMB-0003
10
加藤浩嗣ら:薬理と治療, 25, 131(1997) TMB-0252
11
加藤浩嗣ら:薬理と治療, 25, 121(1997) TMB-0251
12
Ikeda, N. et al. : J. Am. Coll. Cardiol., 5, 303(1985) TMB-0002
13
高仲知永ら:環境医学研究所年報, 38, 204(1987) TMB-0005
14
澤田光平:薬理と治療, 25, 141(1997) TMB-0253
15
加藤浩嗣ら:基礎と臨床, 25, 4785(1991) TMB-0096
16
新 博次ら:心電図, 7, 619(1987) TMB-0014

文献請求先

文献請求先・製品情報お問い合わせ先
エーザイ株式会社 hhcホットライン
0120-419-497

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
エーザイ株式会社
東京都文京区小石川4‐6‐10

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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