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ブロナック点眼液0.1%

非ステロイド性抗炎症点眼剤

1mL 76.8円

添付文書番号

1319743Q1033_1_09

企業コード

380086

作成又は改訂年月

2023年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

非ステロイド性抗炎症点眼剤

承認等

販売名

ブロナック点眼液0.1%

販売名コード

1319743Q1033

販売名英字表記

BRONUCK OPHTHALMIC SOLUTION 0.1%

販売名ひらがな

ぶろなっくてんがんえき0.1%

承認番号等

承認番号
22000AMX01226

販売開始年月

2000年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2 年

基準名

日本薬局方
ブロムフェナクナトリウム点眼液

一般的名称

ブロムフェナクナトリウム水和物

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ブロナック点眼液0.1%
有効成分
1mL中 ブロムフェナクナトリウム水和物  1mg
添加剤
ホウ酸、ホウ砂、乾燥亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム水和物、ポビドン、ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物、pH調節剤

製剤の性状

ブロナック点眼液0.1%
pH8.0~8.6
性状
黄色澄明の無菌水性点眼剤

効能又は効果

外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法〔眼瞼炎、結膜炎、強膜炎(上強膜炎を含む)、術後炎症〕

用法及び用量

通常、1 回1 ~ 2 滴、1 日2 回点眼する。

重要な基本的注意

本剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 角膜上皮障害のある患者
    角膜糜爛、さらに角膜潰瘍、角膜穿孔へと進行するおそれがある。
  2. 眼の感染による炎症のある患者
    感染症を不顕性化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 角膜潰瘍、角膜穿孔(いずれも頻度不明)
    角膜上皮障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~ 5 %未満
頻度不明
過敏症
接触皮膚炎
結膜炎、眼瞼炎、刺激感、眼痛[一過性]
角膜糜爛、熱感[眼瞼]、点状表層角膜炎、角膜上皮剝離、そう痒感

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1 ~ 5 分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5 分以上間隔をあけてから点眼すること。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
外国において、ブロムフェナクナトリウムの経口剤を1 ヵ月以上の長期にわたり総投与量として1,500mg以上投与した患者に重篤な肝障害(死亡を含む)が認められたとの報告があることから、肝障害の初期症状に関連すると考えられる異常所見が認められた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬物動態

血中濃度

健康成人男性に本剤を片眼に1 回2 滴点眼し、その翌日から1回2 滴、1 日4 回、4 週間反復点眼注) したとき、血中ブロムフェナクナトリウム濃度はいずれの測定時点においても定量下限(50ng/mL)未満であった 。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、1 回1 ~ 2 滴、1 日2 回点眼する。」である。

分布

  1. 眼組織移行
    ウサギの両眼に0.1%14C-ブロムフェナクナトリウム水和物点眼液0.05mLを1 回点眼したとき、角膜、結膜及び前部強膜で点眼後15分に高い放射能濃度を示した。点眼後72時間の放射能濃度は、水晶体を除くすべての眼組織で定量下限(0.1ng eq./g or mL)以下であった 。

    図 眼組織中放射能濃度の推移
  2. 血漿タンパク結合率
    ヒト血漿におけるブロムフェナクのタンパク結合率をin vitroにて平衡透析法により測定した。その結果、血漿中濃度が53.2μg eq./mL以下の範囲において、タンパク結合率は99.79%以上であった 。

排泄

健康成人男性に14C-ブロムフェナクナトリウム50mgを単回経口投与したとき、投与後4 日目までに尿中に82.5%及び糞中に13.2%の放射能が排泄された (外国人データ)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相比較試験(術後炎症)
    眼内レンズ挿入術後炎症患者を対象とし、本剤を1 回1 滴、1日2 回注1) 、又は0.1%プラノプロフェン点眼液を1 回1 滴、1 日4 回、術後より2 週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験で、有効性及び安全性を比較した。その結果、術後1 週間での全般有効度の累積有効率(有効以上)注2) は、本剤群で83.8%(88/105例)、0.1%プラノプロフェン点眼液群で67.6%(71/105例)であり、両群間に統計学的に有意な差がみられた(P=0.0040、U 検定) 。
    本剤の副作用は114例中1 例(0.9%)に結膜炎が認められた。
  2. 国内第Ⅲ相比較試験(外眼部炎症)
    外眼部炎症性疾患患者を対象とし、本剤を1 回1 滴、1 日2 回注1) 、又は0.1%プラノプロフェン点眼液を1 回1 滴、1 日4 回、2 週間点眼した無作為化二重遮蔽並行群間比較試験で、有効性及び安全性を比較した。その結果、全般有効度における累積有効率(有効以上)注3) は本剤群で63.4%(59/93例)、0.1%プラノプロフェン点眼液群で54.7%(52/95例)であり、両群間に統計学的に有意な差はみられなかった(P=0.7158、U 検定)。また、本剤群の0.1%プラノプロフェン点眼液群に対する同等性がΔ=10%で検証された。疾患別の本剤の累積有効率は、眼瞼炎で62.5%(5/8例)、結膜炎で64.0%(48/75例)、角膜炎で0.0%(0/1例)、上強膜炎を含む強膜炎で66.7%(6/9例)であった 。
    本剤の副作用は102例中7 例(6.9%)に認められ、眼痛[一過性]3 例(2.9%)、眼瞼炎2 例(2.0%)、結膜炎1 例(1.0%)、刺激感1例(1.0%)であった。
注1)遮蔽性を確保するため、本剤群と0.1%プラノプロフェン点眼液群の点眼回数を合わせる目的で、本剤群にはプラセボを1 日2 回追加点眼した。
注2)細隙灯顕微鏡による前房タンパク(フレア)の推移の判定結果と、臨床所見全般の推移に基づく担当医による評価(著効/有効/無効/悪化)から算出した、著効又は有効と判断された被験者の割合
注3)自覚症状及び他覚所見のスコア合計の推移と臨床所見全般に基づく全般有効度判定基準(著効/有効/やや有効/無効)から、著効又は有効と判断された被験者の割合

薬効薬理

作用機序
ブロムフェナクナトリウムは、ウサギ虹彩毛様体、ウサギ肺胞マクロファージ及びヒツジ精嚢を用いた試験において、シクロオキシゲナーゼを介するプロスタグランジン系の炎症メディエーター生成抑制作用を示すことが確認されている (in vitro )。
ラット実験的結膜浮腫に対する抗炎症作用
0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液はラットにおけるアラキドン酸、カラゲニンによる実験的急性結膜浮腫に対し抗炎症作用を示すことが認められている 。
ウサギ前房穿刺後又はレーザー照射後の房水タンパク濃度増加に対する抑制効果
0.1%ブロムフェナクナトリウム点眼液はウサギを用いた前房穿刺又はレーザー照射による前眼部炎症モデルにおいて、房水中へのタンパク流入をほぼ完全に抑制することが認められている 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ブロムフェナクナトリウム水和物
(Bromfenac Sodium Hydrate)〔JAN〕
化学名
Sodium 2-[2-amino-3-(4-bromobenzoyl)phenyl]acetate sesquihydrate
分子式
C15H11BrNNaO3・11/2H2O
分子量
383.17
性状
ブロムフェナクナトリウム水和物は黄色~橙色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
炭酸水素ナトリウム溶液(21→2500)に溶ける。
化学構造式

包装

プラスチック点眼容器 5mL×10、5mL×50

主要文献

1
社内資料:健康成人におけるブロムフェナクナトリウム点眼液の単回及び反復点眼試験(承認年月日:2000年3 月10日、申請資料概要ト 1. (1))
2
社内資料:ウサギにおけるブロムフェナクナトリウム水和物点眼液を点眼後の眼組織移行(承認年月日:2000年3 月10日、申請資料概要ヘ 2. (2)1))
3
社内資料:血漿タンパクとの結合(承認年月日:2000年3 月10日、申請資料概要ヘ 2. (2)4))
4
社内資料:尿及び糞への排泄(承認年月日:2000年3 月10日、申請資料概要ヘ 3. (4))
5
増田寛次郎 他:日本眼科紀要, 1997;48:560-569
6
社内資料:国内第Ⅲ相比較試験(外眼部炎症)(承認年月日:2000年3月10日、申請資料概要ト 1. (4)2))
7
小河貴裕 他:日本眼科学会雑誌, 1995;99:406-411

文献請求先及び問い合わせ先

千寿製薬株式会社 カスタマーサポート室
〒541-0048 大阪市中央区瓦町三丁目1番9号
TEL 0120-069-618 FAX 06-6201-0577 
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製造販売業者等

製造販売元
千寿製薬株式会社
大阪市中央区瓦町三丁目1番9号
販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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