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レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」

広範囲抗菌点眼剤

1mL 19.9円

添付文書番号

1319742Q2213_1_05

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年8月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

広範囲抗菌点眼剤

承認等

販売名

レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」

販売名コード

1319742Q2213

販売名英字表記

Levofloxacin Ophthalmic Solution

販売名ひらがな

れぼふろきさしんてんがんえき1.5%「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22600AMX01258000

販売開始年月

2014年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
レボフロキサシン点眼液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

レボフロキサシン点眼液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分、オフロキサシン及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」
有効成分
1mL中
レボフロキサシン水和物  15mg
添加剤
等張化剤、pH調節剤

製剤の性状

レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」
pH6.1~6.9
浸透圧比1.0~1.1
(生理食塩液に対する比)
剤形・性状
無菌水性点眼剤
微黄色~黄色澄明の液

効能又は効果

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌
〈適応症〉
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

効能又は効果に関連する注意

本剤におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有効性は証明されていないので、MRSAによる感染症が明らかであり、臨床症状の改善が認められない場合、速やかに抗MRSA作用の強い薬剤を投与すること。

用法及び用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は8歳未満の小児に投与した臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1~5%未満
1%未満
頻度不明
眼刺激
眼のそう痒感
びまん性表層角膜炎等の角膜障害、結膜炎、眼痛、角膜沈着物、眼瞼炎
皮膚
蕁麻疹
発疹、そう痒
その他
味覚異常(苦味等)

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
  • 遮光して保存すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人(8例)の両眼に1.5%レボフロキサシン点眼液を1日目に単回点眼し、2日目より反復(1回1滴、1日8回、7日間)点眼したとき、8日目(最終日)の最高血漿中濃度は24.1ng/mL、その到達時間は最終点眼後26分であった。

分布

白色ウサギの片眼に1.5%レボフロキサシン点眼液を50μL単回点眼したとき、角膜中濃度は投与後15分にCmax(32.5μg/g)を示した後、半減期86分で消失した。眼球結膜及び眼瞼結膜中濃度は投与後15分にCmax(共に14.7μg/g)を示した。房水中濃度は投与後30分にCmax(3.1μg/mL)を示した後、半減期71分で消失した。
  1. 生物学的同等性試験
    ウサギにおける眼組織内移行を検討し、統計解析を行った結果、レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」とクラビット点眼液1.5%との生物学的同等性が確認された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈結膜炎、角膜炎〉
  1. 国内第Ⅲ相試験
    細菌性結膜炎及び細菌性角膜炎患者238例(有効性解析対象176例)を対象に、1.5%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回(細菌性角膜炎患者は症状に応じて1日3~8回の間で適宜増減)、14日間点眼した結果、有効率は100%であった。また、疾患別臨床効果は表1、有効菌種別臨床効果は表2のとおりであった。
    副作用は238例中7例(2.9%)に認められ、主な副作用は眼刺激3件(1.3%)であった。
    ※日本眼感染症学会制定の評価判定基準および抗菌点眼薬臨床評価のガイドライン(案)等に準じて評価。
    表1.疾患別臨床効果
    疾患名
    有効率(%)〔有効以上〕
    結膜炎
    100.0(170/170)
    角膜炎(角膜潰瘍を含む)
    100.0(6/6)
    ※複数の疾患を合併している場合は各々の疾患に1例として算入
    表2.有効菌種別臨床効果
    菌種
    有効率(%)〔有効以上〕
    ブドウ球菌属
    100.0(98/98)
    レンサ球菌属
    100.0(10/10)
    肺炎球菌
    100.0(25/25)
    腸球菌属
    100.0(4/4)
    コリネバクテリウム属
    100.0(79/79)
    クレブシエラ属
    100.0(2/2)
    エンテロバクター属
    100.0(2/2)
    セラチア属
    100.0(2/2)
    プロテウス属
    100.0(2/2)
    インフルエンザ菌
    100.0(17/17)
    アシネトバクター属
    100.0(1/1)
    アクネ菌
    100.0(13/13)
    ※複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
〈眼科周術期の無菌化療法〉
  1. 国内一般臨床試験
    眼手術予定患者を対象に、0.5%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日5回注)、手術前2日間点眼した結果、無菌化率は70.0%(35/50例)であった。
    副作用は認められなかった。
    注)本剤が承認されている濃度は1.5%、用法・用量は1回1滴、1日3回点眼、症状により適宜増減である。

薬効薬理

作用機序
主な作用機序はDNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性及びトポイソメラーゼⅣ活性の阻害による細菌のDNA合成阻害である。DNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性とトポイソメラーゼⅣ活性のどちらを強く阻害するかは細菌によって異なる,,,,,
抗菌作用
レボフロキサシン水和物の抗菌スペクトラムは広範囲に及び、ブドウ球菌属、肺炎球菌を含むレンサ球菌属、ミクロコッカス属、腸球菌属、コリネバクテリウム属等のグラム陽性菌及び緑膿菌を含むシュードモナス属、インフルエンザ菌、モラクセラ属、セラチア属、クレブシエラ属、プロテウス属、アシネトバクター属、エンテロバクター属等のグラム陰性菌並びに嫌気性菌であるアクネ菌等の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示すin vitro)。
レボフロキサシン水和物は、ラセミ体であるオフロキサシンの一方の光学活性体(左旋体)であり、オフロキサシンの約2倍の抗菌活性を有する。
耐性菌に及ぼす用量の影響
In vitro眼組織中濃度シミュレーションモデルにおいて、1.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼は0.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼と比較して、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(HSA201-00027株、レボフロキサシンに対するMIC=0.5μg/mL)及び緑膿菌(HSA201-00094株、レボフロキサシンに対するMIC=1μg/mL)の耐性菌出現を抑制した。また、1.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼及び0.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼はいずれも、メチシリン感受性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(HSA201-00039株、レボフロキサシンに対するMIC=0.25μg/mL)の耐性菌出現を抑制した,,,
生物学的同等性試験
実験的緑膿菌角膜感染症に対する治療効果
緑膿菌を接種したウサギに対し、レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」及びクラビット点眼液1.5%それぞれ50μL(レボフロキサシン水和物として0.75mg)を菌接種日は2回、翌日から2日間は3回/日点眼投与を行い、菌接種日から7日目までの角膜混濁のスコア評価並びに7日目の角膜より緑膿菌の分離培養を行った。
その結果、レボフロキサシン点眼液1.5%「日医工」及びクラビット点眼液1.5%は、いずれも角膜混濁の増加を著明に抑制し、その治療効果に有意差が認められなかったことから、両剤の生物学的同等性が確認された。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
レボフロキサシン水和物(Levofloxacin Hydrate)
化学名
(3S)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid hemihydrate
分子式
C18H20FN3O4・1/2H2O
分子量
370.38
性状
淡黄白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
光によって徐々に暗淡黄白色になる。
化学構造式
融点
約226℃(分解)
略号
LVFX

取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

包装

5mL×5本[プラスチックボトル]

主要文献

1
健康成人男性を対象とした臨床薬理試験-第Ⅰ相-(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
2
ウサギ点眼時の房水、角膜、眼瞼結膜及び眼球結膜中レボフロキサシン濃度の測定(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
3
社内資料:生物学的同等性試験
4
大橋裕一 他:あたらしい眼科. 2012;29:669-678
5
臼井正彦:あたらしい眼科. 1997;14:953-956
6
Kato J., et al.:Cell. 1990;63:393-404
7
Hoshino K., et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1994;38:2623-2627
8
Akasaka T., et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2001;45:2263-2268
9
Tanaka M., et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1997;41:2362-2366
10
Onodera Y., et al.:J. Antimicrob. Chemother. 1999;44:533-536
11
Onodera Y., et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2002;46:1800-1804
12
外眼部感染症からの新鮮臨床分離株に対する抗菌力(クラビット点眼液:2000年1月18日承認、申請資料概要ホ.1.(2))
13
レボフロキサシン感受性MSSAにおけるレボフロキサシンステップワイズ作用時の耐性化確認試験(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
14
レボフロキサシン感受性緑膿菌に対するレボフロキサシンのMIC、Mutant Prevention Concentration(MPC)測定およびステップワイズ作用時の耐性化確認試験(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
15
レボフロキサシン感受性MSCNSにおけるレボフロキサシン一定濃度作用時の耐性化確認試験(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
16
長野敬 他:あたらしい眼科. 2013;30:1754-1760

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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