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ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」

抗アレルギー点眼剤

1瓶 285.7円

添付文書番号

1319735Q1080_1_03

企業コード

480209

作成又は改訂年月

2023年6月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

抗アレルギー点眼剤

承認等

販売名

ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」

販売名コード

1319735Q1080

販売名英字表記

PEMIROLAST K Ophthalmic Solution 0.1%“KYORIN”

販売名ひらがな

ぺみろらすとKてんがんえき0.1%「きょーりん」

承認番号等

承認番号
22900AMX00088000

販売開始年月

2004年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

日本薬局方 ぺミロラストカリウム点眼液

組成・性状

組成

ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」
有効成分
日局ペミロラストカリウム 1mg
添加剤
濃グリセリン、トロメタモール、塩酸、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、ポリソルベート80、pH調節剤

製剤の性状

ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」
剤形水性点眼剤
識別コードPH012
pH7.5〜8.5
浸透圧比0.7〜0.9(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明、無菌製剤

効能又は効果

アレルギー性結膜炎、春季カタル

用法及び用量

通常、1回1滴、1日2回(朝、夕)点眼する。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等

低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1%未満
頻度不明
眼瞼炎、眼刺激、結膜充血、眼脂
そう痒感、結膜炎

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・点眼したときに液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取ること。
・患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

薬物動態

分布

0.1%ペミロラストカリウム点眼液50μLをウサギに点眼したときの眼組織中のペミロラスト濃度は、結膜、角膜及び前部強膜等の外眼部では内眼部に比べて高い値を示した。角膜及び前部強膜ではペミロラスト濃度は経時的に低下したが、結膜では滞留性があり、点眼後24時間でも十分薬効を期待できる濃度を維持した。房水、虹彩・毛様体及び網脈絡膜では点眼後15~30分に最大となり、8時間以降では痕跡程度となった。水晶体、硝子体への移行はわずかであった。血漿では、点眼後15分にわずかに検出されたが、4時間では検出限界(1.0ng/mL)以下となった。

PharmacokineticsEtc

  1. ウサギの眼組織内移行試験
    ウサギの右眼にはペミロラストK点眼液0.1%「杏林」、左眼にはアレギサール点眼液0.1%をそれぞれ50μL点眼した時の結膜中のペミロラスト濃度は両製剤とも1時間で最高値を示し、2時間以降は減少したものの、8時間まで比較的高い濃度を維持し、24時間においても結膜中への滞留が認められた。
    表16-1 ウサギ結膜中ペミロラスト濃度推移
    結膜中ペミロラスト濃度(ng/g wet tissue)
    1時間
    2時間
    4時間
    8時間
    24時間
    ペミロラストK点眼
    液0.1%「杏林」
    1776.5
    ±1335.1
    304.2
    ±206.3
    149.3
    ±253.6
    200.5
    ±384.9
    79.5
    ±99.4
    アレギサール
    点眼液0.1%
    1708.0
    ±1189.2
    381.6
    ±189.8
    197.0
    ±244.4
    75.6
    ±152.0
    98.8
    ±137.5
    (平均値±標準偏差、n=10)

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験(クロモグリク酸ナトリウム対照比較試験)
    アレルギー性結膜炎患者205例(解析対象194例)及び春季カタル患者59例(解析対象54例)を対象とした無作為化二重盲検比較試験において、ペミロラストカリウム点眼液0.1%又は2%クロモグリク酸ナトリウム点眼液を1回1~2滴、1日4回注)、原則としてアレルギー性結膜炎は2週間、春季カタルは4週間点眼した結果、全般改善度は表17-1の通りであり、両疾患とも両群間に有意差は認められなかった。
    副作用はペミロラストカリウム点眼液群では123例中2例(2%)に認められ、結膜浮腫及び眼刺激が各1件であった。
    表17-1 全般改善度(良好以上)
    ペミロラストカリウム点眼液0.1%
    2%クロモグリク酸
    ナトリウム点眼液
    アレルギー性結膜炎
    67%
    68%
    春季カタル
    60%
    61%
  2. 国内第Ⅲ相試験(至適点眼回数の検討)
    アレルギー性結膜炎患者81例(解析対象74例)及び春季カタル患者9例(解析対象8例)を対象に、ペミロラストカリウム点眼液0.1%を1回1滴、1日2回又は1日4回注)、原則としてアレルギー性結膜炎は2週間、春季カタルは4週間点眼した結果、全般改善度は表17-2の通りであり、両疾患とも1日2回群と1日4回群の間に有意差は認められなかった。
    副作用は1日2回群では39例中2例(5%)に認められ、眼瞼発赤、違和感及び刺激感が各1件であり、1日4回群では43例中2例(5%)に認められ、眼瞼縁炎及び刺激感が各1件であった。
    表17-2 全般改善度(良好以上)
    1日2回
    1日4回
    アレルギー性結膜炎
    68%
    71%
    春季カタル
    67%
    50%
  3. 国内第Ⅲ相試験(追加試験)
    アレルギー性結膜炎患者85例(解析対象69例)及び春季カタル患者35例(解析対象33例)を対象に、ペミロラストカリウム点眼液0.1%を1回1滴、1日2回、原則としてアレルギー性結膜炎は2週間、春季カタルは4週間点眼した結果、全般改善度は表17-3の通りであった。
    副作用は120例中2例(2%)に認められ、眼脂の増加、眼瞼の粘着感、異物感及び充血が各1件であった。
    表17-3 全般改善度(良好以上)
    アレルギー性結膜炎
    76%
    春季カタル
    67%
    注)本剤が承認されている用法・用量は、通常、1回1滴、1日2回(朝、夕)点眼である。

薬効薬理

作用機序
ラット腹腔肥満細胞において膜のリン脂質代謝阻害によりケミカルメディエーターの遊離を抑制する(in vitro)。
また、ヒト肺、ヒト末梢白血球及びモルモット肺からの抗原あるいは抗IgE抗体刺激によるヒスタミン、SRS-Aなどの遊離を抑制する(in vitro)。
実験的アレルギー性結膜炎抑制作用
ラットを用いたⅠ型アレルギー反応による結膜の血管透過性亢進に対して静脈内投与及び点眼で強い抑制作用を示した。
作用持続性
ウサギ受動感作アレルギー性結膜炎に対する抑制作用を経時的に検討した結果、2時間後で約60%の最高抑制率を示した後、40~50%程度の有意な抑制作用を12時間後まで維持した。
生物学的同等性試験
  1. ラットの実験的結膜炎モデルに対する治療効果
    ラットのアレルギー性結膜炎モデルを用いて、その治療効果を抗原惹起による漏出色素濃度の抑制率を指標として比較した。右眼を対照眼として生理食塩液を、左眼には被験物質のペミロラストK点眼液0.1%「杏林」基剤、ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」、アレギサール点眼液0.1%を10μLずつ、抗原惹起10分前に点眼し、右眼の色素濃度に対する左眼の色素濃度の抑制率についてTukeyの多重比較検定を行った。その結果、ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」及びアレギサール点眼液0.1%の抑制率は対照群及び基剤群と比較して有意な抑制を示し、また、両製剤間に有意な差は認められなかったことより、生物学的な同等性が確認された。
    表18-1 抗原惹起による漏出色素濃度の抑制率
    被験物質群
    色素濃度(μg/mL)
    抑制率注1)(%)
    右眼
    (対照眼)
    左眼
    対照
    30.97
    ±2.19
    30.39
    ±2.59
    1.86±4.94
    ペミロラストK点眼液
    0.1%「杏林」基剤
    31.22
    ±1.53
    29.70
    ±2.54
    5.00±4.69
    ペミロラストK点眼液
    0.1%「杏林」
    31.17
    ±2.04
    7.72
    ±1.39
    75.27
    ±3.86注2 注3)
    アレギサール点眼液0.1%
    31.60
    ±1.85
    7.47
    ±0.89
    76.35
    ±2.73注2 注3)
    (平均値±標準偏差、n=10)
    注1)抑制率(%)=(右眼の色素濃度-左眼の色素濃度)/右眼の色素濃度×100
    注2)P<0.01,対照群と比較してTukeyの多重比較検定で有意差あり
    注3)P<0.01,基剤群と比較してTukeyの多重比較検定で有意差あり

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ペミロラストカリウム(Pemirolast Potassium)
化学名
Monopotassium 5-(9-methyl-4-oxo-4H-pyrido[1,2-α]pyrimidin-3-yl)-1H-tetrazol-1-ide
分子式
C10H7KN6O
分子量
266.30
性状
淡黄色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
水酸化カリウム試液に溶ける。
融点:約322℃(分解)
化学構造式

包装

プラスチック点眼容器 5mL×5本
プラスチック点眼容器 5mL×10本

主要文献

1
山口秀文他:日本眼科紀要 1990;41:2095-2100
2
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:
ペミロラストK点眼液0.1%「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
3
北野周作他:日本眼科紀要 1991;42:532-544
4
北野周作他:日本眼科紀要 1991;42:201-211
5
北野周作他:あたらしい眼科 1993;10:323-332
6
Fujimiya, H. et al.:Int. Arch. Allergy Appl. Immunol. 1991;96:62-67
7
川島敏男他:アレルギー 1988;37:438-447
8
壬生寛之他:日本眼科紀要 1990;41:867-870
9
澤健治郎他:あたらしい眼科 1995;12:1565-1567

文献請求先及び問い合わせ先

キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099

製造販売業者等

製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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