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ノフロ点眼液0.3%

広範囲抗菌点眼剤

1mL 110.6円

添付文書番号

1319727Q1158_2_04

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2022年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

広範囲抗菌点眼剤

承認等

販売名

ノフロ点眼液0.3%

販売名コード

1319727Q1158

販売名英字表記

NOFLO Ophthalmic Solution

販売名ひらがな

のふろてんがんえき0.3%

承認番号等

承認番号
21900AMX00105000

販売開始年月

1989年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ノルフロキサシン点眼液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

ノルフロキサシン又はキノロン系合成抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ノフロ点眼液0.3%
有効成分
1瓶(5mL)中
ノルフロキサシン  3.0mg/mL
添加剤
酢酸ナトリウム水和物、エデト酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、塩酸

製剤の性状

ノフロ点眼液0.3%
剤形無菌水性点眼剤
色調無色澄明
pH5.0~5.6
浸透圧比約1
(生理食塩液に対する比)

効能又は効果

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、バシラス属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属
〈適応症〉
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

用法及び用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。
なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の投与にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 長期間投与しないこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
しみるなどの眼刺激症状
そう痒感、結膜充血、眼瞼の腫脹・発赤、表在性角膜炎、角膜上皮剝離
角膜沈着物

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人に本剤を1回2滴、1日4回点眼で14日間投与したとき注)、最終投与日の3回目の点眼1時間後の血中濃度は、測定限界値(0.005μg/mL)以下であった。

分布

  1. 眼内移行
    眼手術患者に本剤を術前0.5~3.0時間の間に数回点眼したとき注)の前房水中濃度は、点眼後90分に最高値(0.36μg/mL)を示した。
  2. 結膜嚢内濃度
    本剤をウサギ正常眼に1回2滴点眼したときの結膜嚢内滞留濃度は、点眼後30分で305μg/mL、1時間で77.0μg/mLであり、6時間後で8.9μg/mLであった。
  3. 眼組織内濃度
    1. 本剤を白色ウサギ正常眼に1回2滴5分毎に5回点眼したとき、眼球内部組織に比べて外眼部で濃度が高く、最高濃度は角膜で7.84μg/g(15分後)、眼瞼で6.55μg/g(30分後)、球結膜で5.76μg/g(15分後)であり、前房水中には0.68μg/mL(2時間後)、虹彩・毛様体で0.65μg/g(30分後)、脈絡膜で0.26μg/g(15分後)と少なく、血清中では0.020μg/mL(15分後)と極めて少なかった。
      また、角膜炎症眼では正常眼に比べてより高い移行濃度を示した。
    2. 0.3%[14C]-ノルフロキサシン溶液を有色ウサギ正常眼に1回1滴1日5回14日間点眼したとき、最終点眼24時間後の眼組織内濃度は虹彩・毛様体で3.00μg・eq/g、脈絡膜・網膜色素上皮で3.65μg・eq/g、色素上皮を除く網膜で測定限界以下であり、メラニン色素を含む組織には高度に分布することが認められた。
      注)本剤の承認された用法・用量は通常、1回1滴、1日3回である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)〉
  1. 国内臨床試験
    1. 疾患別臨床効果
      比較試験を含む臨床試験636例における有効率(有効以上)は92.8%(590/636例)であり、各疾患別臨床効果は表1のとおりで、いずれの疾患においても高い有効率を示す成績が得られた。
      また、外眼部感染症を対象とした比較試験において本剤の有用性が認められている。
      表1 疾患別臨床効果
      疾患名
      有効率(有効以上)
      眼瞼炎
      96.7%(29/30例)
      涙嚢炎
      81.0%(64/79例)
      麦粒腫
      96.0%(48/50例)
      結膜炎
      93.8%(406/433例)
      瞼板腺炎
      95.5%(21/22例)
      角膜炎(角膜潰瘍を除く)
      96.7%(29/30例)
      角膜潰瘍
      83.3%(15/18例)
      ※複数の疾患が合併している場合は各々の疾患に1例として算入
    2. 適応菌種別臨床効果
      上記の636例における適応菌種別臨床効果は表2のとおりで、いずれの菌種に対しても高い有効率を示す成績が得られた。
      表2 適応菌種別臨床効果
      菌種名
      有効率(有効以上)
      ブドウ球菌属
      90.3%(269/298例)
      レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)
      94.1%(48/51例)
      肺炎球菌
      92.0%(69/75例)
      腸球菌属
      90.9%(10/11例)
      ミクロコッカス属
      90.9%(10/11例)
      モラクセラ属
      97.0%(32/33例)
      モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス
      100.0%(15/15例)
      コリネバクテリウム属
      90.4%(66/73例)
      バシラス属
      94.4%(17/18例)
      クレブシエラ属
      100.0%(8/8例)
      エンテロバクター属
      93.3%(14/15例)
      セラチア属
      100.0%(19/19例)
      プロテウス属
      100.0%(2/2例)
      インフルエンザ菌
      100.0%(72/72例)
      へモフィルス・エジプチウス
      (コッホ・ウィークス菌)
      100.0%(24/24例)
      シュードモナス属(緑膿菌を除く)
      88.2%(67/76例)
      緑膿菌
      100.0%(7/7例)
      アシネトバクター属
      90.6%(29/32例)
      フラボバクテリウム属
      100.0%(11/11例)
      アルカリゲネス属
      92.3%(12/13例)
      ※複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
〈眼科周術期の無菌化療法〉
  1. 国内臨床試験(術後感染症に対する効果)
    眼手術患者327例を対象とした本剤の臨床試験において、全例とも術後感染は認められなかった。

薬効薬理

作用機序
細菌のDNAの高次構造を変換するDNA gyraseに作用し、DNA複製を阻害することにより、殺菌的に作用する。
抗菌作用
抗菌スペクトラムは広範囲におよび、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、コリネバクテリウム属、バシラス属等のグラム陽性菌及びモラクセラ属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、へモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属等のグラム陰性菌の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示す(in vitro,,
実験的緑膿菌性角膜感染症に対する作用
ウサギに本剤を1回1滴点眼し、1時間後緑膿菌を接種したところ、発症の予防又は病変の進行の遅延が認められた。また、菌接種後から2時間毎に1回1滴で1日6回、3日間点眼したところ病変は認められなかった。
耐性獲得
  1. Rプラスミド上からは本剤の耐性遺伝子はみつかっていない。
  2. 継代培養による耐性獲得実験においてナリジクス酸及びピペミド酸に比べ耐性が獲得されにくい(in vitro)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ノルフロキサシン(Norfloxacin)
化学名
1-Ethyl-6-fluoro-4-oxo-7-(piperazin-1-yl)-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid
分子式
C16H18FN3O3
分子量
319.33
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)又はアセトンに溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
吸湿性である。
光によって徐々に着色する。
化学構造式
略号
NFLX

取扱い上の注意

  1. 長期間低温に保存しないこと。
  2. 外箱開封後は遮光して保管すること。

包装

5mL×10本[プラスチックボトル]

主要文献

1
田村修 他:Clin. Eval. 1987;15(3):577-599
2
田村修 他:あたらしい眼科. 1988;5(3):453-462
3
北野周作 他:あたらしい眼科. 1987;4(8):1150-1153
4
大石正夫 他:日眼会誌. 1987;91(1):161-167
5
石田了三 他:あたらしい眼科. 1993;10(12):2061-2066
6
平井敬二 他:Chemotherapy. 1990;38(S-2):1-10
7
市川一夫 他:あたらしい眼科. 1988;5(3):431-441
8
調枝寛治 他:あたらしい眼科. 1988;5(3):443-452
9
井上愼三 他:あたらしい眼科. 1988;5(4):593-601
10
中村聡 他:眼科臨床医報. 1987;81(10):2252-2256
11
伊藤明 他:Chemotherapy. 1981;29(S-4):66-82

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

(参考情報)

ノフロ点眼液0.3%の使用方法

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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