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ゾビラックス眼軟膏3%

ヘルペス性角膜炎化学療法剤

1g 551.5円

添付文書番号

1319719M1046_3_03

企業コード

100461

作成又は改訂年月

2023年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

ヘルペス性角膜炎化学療法剤

承認等

販売名

ゾビラックス眼軟膏3%

販売名コード

1319719M1046

販売名ひらがな

ぞびらっくすがんなんこう3%

承認番号等

承認番号
21900AMX00026000

販売開始年月

1985年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
アシクロビル眼軟膏

一般的名称

アシクロビル眼軟膏

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分あるいはバラシクロビル塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ゾビラックス眼軟膏3%
有効成分
1g中 日局 アシクロビル 30mg
添加剤
白色ワセリン

製剤の性状

ゾビラックス眼軟膏3%
性状
白色の無菌眼軟膏剤

効能又は効果

単純ヘルペスウイルスに起因する角膜炎

用法及び用量

通常、適量を1日5回塗布する。なお、症状により適宜回数を減じる。

用法及び用量に関連する注意

本剤を7日間使用し、改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、他の治療に切り替えること。また、投与を継続する場合は副作用の発現に十分注意し、長期投与はできるだけ避けること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

5%以上
5%未満
頻度不明
びまん性表在性角膜炎(27.5%)
眼瞼炎、一過性刺激
結膜炎、角膜潰瘍、結膜びらん
皮膚
接触皮膚炎
過敏症
血管浮腫、蕁麻疹

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 使用中は、コンタクトレンズの装用を避けること。
  • 薬剤汚染防止のため、塗布するとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 患眼を開瞼して結膜嚢内に塗布し、閉瞼して軟膏が全体に広がった後、開瞼すること。
  • 軟膏が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取ること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、本剤を最後に塗布すること。その際、少なくとも5分以上間隔をあけること。

薬物動態

血中濃度

健康成人10例の片眼に3%アシクロビル眼軟膏を1日5回、14日間連続投与したとき、最終投与後の血漿中アシクロビル濃度は定量下限未満(<0.23μg/mL)であった。

分布

白内障患者25眼に、アシクロビル眼軟膏を5時間毎に4~6回投与した後の房水中アシクロビル濃度は、平均1.7μg/mLであった(外国人データ)。
 注)ゾビラックス眼軟膏3%の効能・効果は単純ヘルペスウイルスに起因する角膜炎である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

17.1.1 国内第Ⅲ相試験(二重盲検比較試験)
単純ヘルペス性角膜炎患者を対象に、アシクロビル眼軟膏及びイドクスウリジン眼軟膏を1日5回、原則2週間投与した結果、有効率はアシクロビル眼軟膏群98.1%(53/54)、イドクスウリジン眼軟膏群81.8%(45/55)であり、アシクロビル眼軟膏群はイドクスウリジン眼軟膏群に対して有意に高かった。なお、7日目の治療により効果の兆候がないか、あるいは悪化する場合には治療法を変更した。
アシクロビル眼軟膏群の副作用発現頻度は24.1%(13/54)であり、主な副作用は、びまん性表在性角膜炎22.2%(12/54)であった。
17.1.2 国内第Ⅲ相試験(一般臨床試験)
単純ヘルペス性角膜炎患者を対象に、アシクロビル眼軟膏を1日5回、原則2週間投与した結果、有効率は91.5%(150/164)であった。なお、7日目の治療により効果の兆候がないか、あるいは悪化する場合には治療法を変更した。
副作用発現頻度は34.3%(57/166)であり、主な副作用は、びまん性表在性角膜炎30.7%(51/166)であった。
17.1.3 国内第Ⅲ相試験(臨床ウイルス学的試験)
単純ヘルペス性角膜炎患者を対象に、アシクロビル眼軟膏を1日5回、原則2週間投与した結果、有効率は80%(20/25)であった。なお、7日目の治療により効果の兆候がないか、あるいは悪化する場合には治療法を変更した。
副作用発現頻度は25.8%(8/31)であり、副作用は、全てびまん性表在性角膜炎であった。

薬効薬理

作用機序
アシクロビルは、単純ヘルペスウイルスが感染した細胞内に入ると、ウイルス性チミジンキナーゼにより一リン酸化された後、細胞性キナーゼによりリン酸化され、アシクロビル三リン酸(ACV-TP)となる。ACV-TPは正常基質であるdGTPと競合してウイルスDNAポリメラーゼによりウイルスDNAの3’末端に取り込まれると、ウイルスDNA鎖の伸長を停止させ、ウイルスDNAの複製を阻害する。
アシクロビルリン酸化の第一段階である一リン酸化は感染細胞内に存在するウイルス性チミジンキナーゼによるため、ウイルス非感染細胞に対する障害性は低いものと考えられる,,,
抗ウイルス作用
  1. アシクロビルは、単純ヘルペスウイルス1型及び2型のin vitroにおける増殖を抑制し、IC50はそれぞれ0.01~1.25μg/mL及び0.01~3.20μg/mLであった,
  2. ウサギの角膜に単純ヘルペスウイルス1型を接種し、3日後から3%アシクロビル眼軟膏を結膜嚢に1日5回塗布した結果、塗布後4日目に角膜潰瘍はほぼ治癒した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アシクロビル(Aciclovir)
化学名
2-Amino-9-[(2-hydroxyethoxy)methyl]-1,9-dihydro-6H-purin-6-one
分子式
C8H11N5O3
分子量
225.20
性状
アシクロビルは白色~微黄白色の結晶性の粉末である。
水に溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試液又は希水酸化ナトリウム試液に溶ける。
化学構造式

包装

5g[1チューブ]

主要文献

1
Stahlmann R, et al.:Infection.1987;15:261-262
2
塩田洋ほか:臨床眼科.1982;36(11):1405-1414
3
Poirier RH, et al.:Arch Ophthalmol.1982;100:1964-1967
4
北野周作ほか:眼科臨床医報.1983;77(8):1273-1280
5
西田輝夫ほか:日本眼科紀要.1983;34(5):1173-1178
6
St Clair MH, et al.:Antimicrob Agents Chemother.1980;18(5):741-745
7
Furman PA, et al.:J Virol.1979;32(1):72-77
8
Furman PA, et al.:Antimicrob Agents Chemother.1981;20(4):518-524
9
Miller WH, et al.:J Biol Chem.1980;255(15):7204-7207
10
Al-Hasani AM, et al.:J Antimicrob Chemother.1986;18(Suppl.B):113-119
11
McLaren C, et al.:Am J Med.1982;73(1A):376-379
12
Bauer DJ, et al.:Br J Ophthalmol.1979;63:429-435

文献請求先及び問い合わせ先

日東メディック株式会社 おくすり相談窓口
〒104-0031 東京都中央区京橋1-10-7
電話:03-3523-0345
FAX:03-6264-4086

製造販売業者等

製造販売元
日東メディック株式会社
富山県富山市八尾町保内1-14-1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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