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カタリンK点眼用0.005%

老人性白内障治療剤

1mL 13円

添付文書番号

1319706Q1075_1_08

企業コード

380086

作成又は改訂年月

2022年11月改訂
(第2版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

老人性白内障治療剤

承認等

販売名

カタリンK点眼用0.005%

販売名コード

1319706Q1075

販売名英字表記

CATALIN-K FOR OPHTHALMIC 0.005%

販売名ひらがな

かたりんけいてんがんよう0.005%

承認番号等

承認番号
21900AMX01640

販売開始年月

1987年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ピレノキシン

組成・性状

組成

カタリンK点眼用0.005%
有効成分
1包(87mg)中 ピレノキシン  0.75mg
添加剤
タウリン、ホウ酸、ホウ砂
添加剤
ホウ酸、イプシロン-アミノカプロン酸、パラオキシ安息香酸メチル、クロロブタノール、等張化剤
有効成分
1mL中 ピレノキシン  0.05mg

製剤の性状

カタリンK点眼用0.005%
顆粒
性状
だいだい黄色の無菌の顆粒
溶解液
性状
無色澄明の無菌溶液
添付の溶解液に溶解後
pH4.5~6.5
性状
黄色澄明の水性点眼剤

効能又は効果

初期老人性白内障

用法及び用量

顆粒を添付溶解液に用時溶解し、1回1~2滴、1日3~5回点眼する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
眼瞼炎、接触皮膚炎
びまん性表層角膜炎、結膜充血、結膜炎、刺激感、そう痒感、霧視、眼脂、流涙、眼痛、眼の異常感、眼の異物感

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 顆粒を溶解するときは、溶解液容器の大キャップをとりはずし、顆粒パックから顆粒を直接溶解液に入れて、大キャップをしめ、よく振って溶解すること。
  • 点眼のとき、冷所に保存した点眼液は、薬液が連続して落ちる場合があるので、点眼する前にしばらく容器を手で温めてから、小キャップのみをはずして点眼すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
  • 溶解後は、冷所に遮光して保存し、3週間以内に使用すること。

薬物動態

分布

ウサギに0.005%3H-ピレノキシン点眼液を1回50μL、5分間隔で7回点眼したとき、放射能濃度は房水では投与後2時間に最高濃度18.9ng eq./mL、水晶体では投与後4時間に最高濃度3.3ng eq./gを示した。
図 ウサギに0.005%3H-ピレノキシン点眼液を点眼投与後の眼組織中放射能濃度

PharmacokineticsEtc

  1. 生物学的同等性試験
    摘出ウサギ角膜の薬物透過性を本剤及びカタリン点眼用0.005%で比較した。角膜上皮側に本剤又はカタリン点眼用0.005%を2時間曝露させたときの角膜内皮側の薬物濃度はそれぞれ0.587±0.149µg/mL及び0.541±0.111µg/mL(各n=10)であり、有意差は認められなかった。したがって、両薬剤の角膜透過性は同等であると考えられた。

薬効薬理

作用機序
キノイド学説によると、白内障の成因は水晶体の水溶性蛋白が、有核アミノ酸(トリプトファン、チロジン等)の代謝異常で生じるキノイド物質によって変性し不溶性化するためといわれているが、ピレノキシンはキノイド物質のこの作用を競合的に阻害して、水晶体の透明性を維持させることにより白内障の進行を抑制する,
実験的白内障に対する効果
ビタミンC欠乏モルモットに0.1あるいは0.2mg/mLのピレノキシン0.1mLずつを1日1回結膜下投与し、その1時間後にキノイド物質(キノンイミンカルボン酸又はベンツキノン酢酸)を1日1回腹腔内投与して白内障を惹起させたところ、白内障発生が防止又は遅延した。
ウサギに実験的ナフタリン白内障を起こし、その初発症状が確認されると同時にピレノキシンを投与したところ、初回投与期(第1期2ヵ月間)で72%に水晶体混濁の進行防止が認められた。また、投薬中止(3ヵ月間)により、再び混濁の進行がみられたが、ピレノキシンの再投与(第2期)により50%に効果が認められ、水晶体混濁進行を防止した。
ラット及びウサギの実験的ナフタリン白内障に対し、ピレノキシンをラットには0.1mg、14日間、ウサギには水晶体に空胞が発生したことを観察した直後から0.5mg、30日間連続で結膜下注射し、光学顕微鏡で組織学的に検討した結果、ピレノキシンを投与した水晶体は対照に比較して、その症状は軽度であった。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ピレノキシン(Pirenoxine)〔JAN〕
化学名
1-Hydroxy-5-oxo-5H-pyrido[3,2-a]phenoxazine-3-carboxylic acid
分子式
C16H8N2O5
分子量
308.25
性状
ピレノキシンは黄褐色の粉末で、においはなく、味は僅かに苦い。
ジメチルスルホキシドに極めて溶けにくく、水、アセトニトリル、エタノール(95)、テトラヒドロフラン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式
融点
約250℃(分解)

取扱い上の注意

本剤は、金属イオンの混入によって色調が変化するので注意すること。

包装

〔1包(顆粒87mg)・プラスチック溶解液容器15mL〕×1
〔1包(顆粒87mg)・プラスチック溶解液容器15mL〕×10
〔1包(顆粒87mg)・プラスチック溶解液容器15mL〕×50

主要文献

1
荻野周三:日本眼科学会雑誌, 1955;59:666-710
2
荻野周三:日本医事新報, 1957;第1732号:13-22
3
荻野周三:臨床眼科, 1957;11:272-276
4
Hockwin O 他:日本眼科紀要, 1974;25:548-551
5
藤永 豊 他:眼科臨床医報, 1979;73:175-180

文献請求先及び問い合わせ先

千寿製薬株式会社 カスタマーサポート室
〒541-0048 大阪市中央区瓦町三丁目1番9号
TEL 0120-069-618 FAX 06-6201-0577
受付時間 9:00〜17:30(土、日、祝日を除く)

製造販売業者等

製造販売元
千寿製薬株式会社
大阪市中央区瓦町三丁目1番9号
販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

(参考情報)

顆粒の溶解方法
溶解液容器の白色の大キャップをとりはずす。その際、瓶口部に溶解液の膜が張っている場合は、膜が無くなるまで、瓶の胴部を軽く押える。
(顆粒パックの開封口が膜に触れると、顆粒が湿って出にくくなりますので、ご注意ください。)
顆粒を大きい方の袋に集め、矢印付近の切り込み線に指をかけないようにして、図のように折る。

  

   
顆粒に手を触れないよう注意し、パックから直接溶解液に入れる。
白色の大キャップをかたくしめ、よく振って顆粒を溶解する。
点眼する時は、白色の大キャップはそのままにして茶色の小キャップのみをはずし、容器の先端が目に触れないように注意して点眼する。
(誤って白色の大キャップをはずしますと、液がこぼれますので、ご注意ください。)
 このときパックに顆粒が付着していないか確認してください。

 運搬時の振動等により、パックに静電気が生じ、顆粒がパックの内面に付着して湿っているように見えることがあります。
 このような時は、図のようにパックを指で擦り静電気を除去した後、パックの横を指で軽く叩くと付着が無くなります。
 
点眼される際のお願い
冷所に保存していた点眼液を取り出した後すぐに点眼すると(特に残りの薬液が少ない場合)、容器の中の冷たい空気が手で温められて膨張し、薬液が連続して落ちる場合があります。点眼する前にしばらく容器を手で温めてから点眼すると、1滴ずつ点眼できます。

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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