作成又は改訂年月
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2019年7月改訂
(第15版)
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2017年8月改訂
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
アモバンテス錠7.5
販売名コード
承認・許可番号
20800AMZ10163
AMOBANTES Tab. 7.5
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法:
遮光保存、室温保存
使用期限:
容器に表示の使用期限内に使用すること
規制区分
向精神薬
習慣性医薬品
注意−習慣性あり
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること
*組成
成分・含量
1錠中 ゾピクロン7.5mg含有
*添加物
乳糖水和物
リン酸水素カルシウム水和物
カルメロースカルシウム
ヒドロキシプロピルセルロース
ステアリン酸マグネシウム
ヒプロメロース
マクロゴール1500
酸化チタン
カルナウバロウ
*性状
性状 | 割線のある楕円形の白色のフィルムコーティング錠 |
大きさ | 長径:約9.5mm 短径:約5.0mm 厚さ:約3.4mm 重量:約165mg |
*外形 | |
識別コード | KN114 |
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一般的名称
警告
本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。
**禁忌
本剤の成分又はエスゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
重症筋無力症の患者〔筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。〕
**急性閉塞隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。〕
原則禁忌
肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している場合〔炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。〕
効能又は効果/用法及び用量
不眠症
通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5〜10mgを就寝前に経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこと。
麻酔前投薬
通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5〜10mgを就寝前または手術前に経口投与する。
なお、年齢・症状・疾患により適宜増減するが、10mgを超えないこと。
用法及び用量に関連する使用上の注意
本剤を投与する場合、反応に個人差があるため少量(高齢者では1回3.75mg)から投与を開始すること。また、肝障害のある患者では3.75mgから投与を開始することが望ましい。やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること。ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
使用上の注意
慎重投与
衰弱者〔薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
心障害のある患者〔血圧低下があらわれるおそれがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある。〕
肝障害、腎障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
脳に器質的障害のある患者〔作用が強くあらわれるおそれがある。〕
重要な基本的注意
連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
相互作用
相互作用の概略
本剤は主に薬物代謝酵素CYP3A4、一部CYP2C8で代謝される。
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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筋弛緩薬:スキサメトニウム塩化物水和物、ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物 中枢神経抑制剤:フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等 | これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。 | 相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。 |
アルコール(飲酒) | 相互に作用を増強することがある。 | 飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。 |
麻酔時 | 呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。 | 本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。 |
薬物代謝酵素CYP3A4を誘導する薬剤:リファンピシン等 | 本剤の作用を減弱させることがある。 | これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。 |
薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する薬剤:エリスロマイシン、イトラコナゾール等 | 本剤の作用を増強させることがある。 | これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。 |
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副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、振戦、痙攣発作、不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
呼吸抑制(頻度不明)
呼吸抑制があらわれることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、中止するなど適切な処置を行うこと。
精神症状、意識障害(頻度不明)
幻覚、せん妄、錯乱、夢遊症状、悪夢、易刺激性、攻撃性、異常行動等の精神症状及び意識障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止すること。
一過性前向性健忘、もうろう状態(頻度不明)
一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事をおぼえていない等)、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
種類 頻度 | 頻度不明 |
精神神経系 | 錯感覚、ふらつき、眠気、頭重、頭痛、不快感、めまい等 |
肝臓 | AST(GOT)の上昇、ALT(GPT)の上昇、Al-Pの上昇 |
腎臓 | 尿蛋白、BUNの上昇 |
血液 | 白血球減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少、血小板減少 |
消化器 | 消化不良、口中のにがみ、口渇、嘔気、食欲不振、口内不快感、胃部不快感等 |
過敏症注) | そう痒症、発疹 |
骨格筋 | 倦怠感、脱力感等の筋緊張低下症状 |
その他 | 転倒 |
高齢者への投与
運動失調が起こりやすい。また、副作用が発現しやすいので、少量(1回3.75mg)から投与を開始すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。〕
授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。〔ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こす可能性がある。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
過量投与
症状
本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至ることがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化する可能性があり、ごくまれに致死的な経過をたどることがある。
処置
呼吸、脈拍、血圧の監視を行うとともに、催吐、胃洗浄、吸着剤・下剤の投与、輸液、気道の確保等の適切な処置を行うこと。また、本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。なお、血液透析による除去は有効ではない。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕
その他の注意
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下、雌の肺、ラット雄の甲状腺、雌の乳腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。
薬物動態
<生物学的同等性試験>
アモバンテス錠7.5と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾピクロン7.5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された(図、表)。
1)図 ゾピクロンの血漿中濃度推移
<溶出挙動>
アモバンテス錠7.5は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたゾピクロン錠の溶出規格に適合していることが確認されている。2)
薬物動態の表
| 判定パラメータ | 判定パラメータ | 参考パラメータ | 参考パラメータ |
| AUC0→14hr(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | T1/2(hr) |
アモバンテス錠7.5 | 155.2±12.5 | 29.9±2.5 | 1.1±0.1 | 3.9±1.2 |
標準製剤 (錠剤、7.5mg) | 145.5±12.5 | 32.2±2.8 | 1.1±0.1 | 3.6±0.9 |
*薬効薬理
*中枢神経系のGABAA受容体に存在するベンゾジアゼピン結合部位に対して作用し、GABAA受容体機能を亢進させる。3)
*有効成分に関する理化学的知見
一般名
ゾピクロン(Zopiclone)
化学式
(±)-6-(5-chloro-2-pyridyl)-6,7-dihydro-7-〔(4-methyl-1-piperazinyl)carboxy〕-5H-pyrrolo〔3,4-b〕pyrazin-5-one
分子式
C17H17ClN6O3
分子量
388.81
構造式
*性状
本品は白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
本品のN,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→50)は旋光性を示さない。
本品はN,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたは酢酸(100)にやや溶けやすく、アセトニトリルまたは無水酢酸にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
本品は0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
本品は光によって徐々に着色する。
融点
175〜178℃
*取扱い上の注意
*<安定性試験>
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、アモバンテス錠7.5は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。4)
包装
アモバンテス錠7.5 : 100錠(PTP(10錠×10))
アモバンテス錠7.5 : 1000錠(バラ・PTP(10錠×100))
*主要文献及び文献請求先
主要文献
小林化工株式会社 社内資料(生物学的同等性試験)
小林化工株式会社 社内資料(品質再評価溶出試験)
*グッドマン・ギルマン薬理書 第12版、567〜598(2013)
小林化工株式会社 社内資料(安定性試験)
文献請求先
ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467
FAX 03-3379-3053
本剤は厚生労働省告示第365号(平成28年10月13日付)に基づき、投薬量は1回30日分を限度とされています。
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
小林化工株式会社
福井県あわら市矢地5-15
販売
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
提携
マイラン製薬株式会社
大阪市中央区本町2丁目6番8号