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ゾピクロン錠7.5mg「杏林」

睡眠障害改善剤

1錠 6円

添付文書番号

1129007F1140_1_06

企業コード

480209

作成又は改訂年月

2023年9月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871129

薬効分類名

睡眠障害改善剤

承認等

販売名

ゾピクロン錠7.5mg「杏林」

販売名コード

1129007F1140

販売名英字表記

ZOPICLONE Tablets 7.5mg“KYORIN”

販売名ひらがな

ぞぴくろんじょう7.5mg「きょーりん」

承認番号等

承認番号
23000AMX00033000

販売開始年月

1998年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ゾピクロン錠

規制区分

向精神薬
習慣性医薬品 注1)
注1)注意―習慣性あり
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ゾピクロン錠10mg「杏林」

販売名コード

1129007F2120

販売名英字表記

ZOPICLONE Tablets 10mg“KYORIN”

販売名ひらがな

ぞぴくろんじょう10mg「きょーりん」

承認番号等

承認番号
23000AMX00171000

販売開始年月

1998年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ゾピクロン錠

規制区分

向精神薬
習慣性医薬品 注3)
注3)注意―習慣性あり
処方箋医薬品 注4)
注4)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ゾピクロン錠

警告

本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分またはエスゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  4. 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者[重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある。]

組成・性状

組成

ゾピクロン錠7.5mg「杏林」
有効成分
日局ゾピクロン 7.5mg
添加剤
無水リン酸水素カルシウム、乳糖水和物、ポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン、カルナウバロウ
ゾピクロン錠10mg「杏林」
有効成分
日局ゾピクロン 10mg
添加剤
無水リン酸水素カルシウム、D-マンニトール、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン、カルナウバロウ

製剤の性状

ゾピクロン錠7.5mg「杏林」
剤形割線入り皮膜錠
色調白色
外形
大きさ
大きさ(直径)
7.6mm
大きさ(厚さ)
3.2mm
質量175mg
識別コードPH124
ゾピクロン錠10mg「杏林」
剤形割線入り皮膜錠
色調白色
外形
大きさ
大きさ(直径)
8.2mm
大きさ(厚さ)
3.5mm
質量200mg
識別コードPH125

効能又は効果

  • 不眠症
  • 麻酔前投薬

用法及び用量

〈不眠症〉
通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5~10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこと。
〈麻酔前投薬〉
通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5~10mgを就寝前または手術前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患により適宜増減するが、10mgを超えないこと。

用法及び用量に関連する注意

〈効能共通〉
  1. 本剤を投与する場合、反応に個人差があるため少量(高齢者では1回3.75mg)から投与を開始すること。また、肝障害のある患者では3.75mgから投与を開始することが望ましい。やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること。ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
〈不眠症〉
  1. 就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

重要な基本的注意

  1. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。
  2. 本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。
  2. 衰弱者
    薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。
  3. 心障害のある患者
    血圧低下があらわれるおそれがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある。
  4. 脳に器質的障害のある患者
    作用が強くあらわれるおそれがある。

腎機能障害患者

作用が強くあらわれるおそれがある。

肝機能障害患者

作用が強くあらわれるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。

授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こす可能性がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

運動失調が起こりやすい。また、副作用が発現しやすい。

相互作用

本剤は主に薬物代謝酵素CYP3A4、一部CYP2C8で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
筋弛緩薬
(スキサメトニウム塩化物水和物、ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物)
中枢神経抑制剤
(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)
これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。
アルコール
(飲酒)
相互に作用を増強することがある。
飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。
麻酔時
呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。
本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。
薬物代謝酵素CYP3A4を誘導する薬剤
(リファンピシン等)
本剤の作用を減弱させることがある。
これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。
薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する薬剤
(エリスロマイシン、イトラコナゾール等)
本剤の作用を増強させることがある。
これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 依存性(頻度不明)
    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、振戦、痙攣発作、不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
  2. 呼吸抑制(頻度不明)
    呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。
  3. 肝機能障害(頻度不明)
    AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
  4. 精神症状(頻度不明)、意識障害(頻度不明)
    幻覚、せん妄、錯乱、悪夢、易刺激性、攻撃性、異常行動等があらわれることがある。
  5. 一過性前向性健忘(頻度不明)、もうろう状態(0.06%)、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(頻度不明)
    本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。
  6. アナフィラキシー(頻度不明)
    蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1%以上
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
ふらつき、眠気、頭重、頭痛
不快感、めまい等
錯感覚
肝臓
ALTの上昇
ASTの上昇、Al-Pの上昇
腎臓
蛋白尿
BUNの上昇
血液
白血球減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少
血小板減少
消化器
口中のにがみ(8.06%)、口渇
嘔気、食欲不振、口内不快感、胃部不快感等
消化不良
過敏症
発疹
そう痒症
骨格筋
だるさ
倦怠感
脱力感等の筋緊張低下症状
その他
転倒

過量投与

  1. 症状
    本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至ることがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化する可能性があり、ごくまれに致死的な経過をたどることがある。
  2. 処置
    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。なお、血液透析による除去は有効ではない。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
非臨床試験に基づく情報
臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下、雌の肺、ラット雄の甲状腺、雌の乳腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
〈ゾピクロン錠7.5mg「杏林」〉
ゾピクロン錠7.5mg「杏林」とアモバン錠7.5をクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾピクロンとして7.5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
表16-1 薬物動態パラメータ
判定パラメータ
AUC0-24
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
ゾピクロン錠7.5mg「杏林」
452.8±92.1
73.59±11.83
アモバン錠7.5
471.0±87.6
78.59±23.94
(Mean±S.D.,n=14)
図16-1 血漿中ゾピクロン濃度
〈ゾピクロン錠10mg「杏林」〉
ゾピクロン錠10mg「杏林」とアモバン錠10をクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ゾピクロンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
表16-2 薬物動態パラメータ
判定パラメータ
AUC0-24
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
ゾピクロン錠10mg「杏林」
552.0±139.7
88.46±15.72
アモバン錠10
502.4±122.6
85.75±23.86
(Mean±S.D.,n=14)
図16-2 血漿中ゾピクロン濃度
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

作用機序
ベンゾジアゼピンレセプターに結合し、GABAレセプターに影響をおよぼすことでGABA系の抑制機構を増強するものと考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ゾピクロン(Zopiclone)
化学名
(5RS)-6-(5-Chloropyridin-2-yl)-7-oxo-6,7-dihydro-5H-pyrrolo[3,4-b]pyrazin-5-yl 4-methylpiperazine-1-carboxylate
分子式
C17H17ClN6O3
分子量
388.81
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末である。
エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
光によって徐々に微褐色となる。
0.1mol/L塩酸試液溶液(1→40)は旋光性を示さない。
融点:175~178℃
結晶多形が認められる。
化学構造式

取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

包装

〈ゾピクロン錠7.5mg「杏林」〉
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
〈ゾピクロン錠10mg「杏林」〉
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]

主要文献

1
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:
ゾピクロン錠7.5mg「杏林」・10mg「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料
2
J.C.Blanchard,et al.:Int.Pharmacopsychiatry.1982;17(S-2):59-69/Pharmacology.1983;27(S-2):59-69

文献請求先及び問い合わせ先

キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099

保険給付上の注意

本剤は厚生労働省告示第365号(平成28年10月13日付)に基づき、1回30日分を超える投薬は認められていない。

製造販売業者等

製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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