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閲覧履歴

ソラナックス0.4mg錠

抗不安剤

1錠 5.9円

添付文書番号

1124023F1037_5_03

企業コード

671450

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871124

薬効分類名

抗不安剤

承認等

販売名

ソラナックス0.4mg錠

販売名コード

1124023F1037

販売名英字表記

Solanax Tablets

販売名ひらがな

そらなっくす0.4mgじょう

承認番号等

承認番号
15900AMZ00179

販売開始年月

1984年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

向精神薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ソラナックス0.8mg錠

販売名コード

1124023F2033

販売名英字表記

Solanax Tablets

販売名ひらがな

そらなっくす0.8mgじょう

承認番号等

承認番号
15900AMZ00180

販売開始年月

1984年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

向精神薬
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

アルプラゾラム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  3. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により、症状を悪化させるおそれがある。]

組成・性状

組成

ソラナックス0.4mg錠
有効成分
1錠中 日局 アルプラゾラム  0.4mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、安息香酸ナトリウム
ソラナックス0.8mg錠
有効成分
1錠中 日局 アルプラゾラム  0.8mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、安息香酸ナトリウム

製剤の性状

ソラナックス0.4mg錠
外形
上面
下面
側面
長径
9.1mm
短径
5.6mm
厚さ
3.2mm
重量
129mg
識別コードUPJOHN
72
色調等
白色
割線入り
素錠
ソラナックス0.8mg錠
外形
上面
下面
側面
直径
7.2mm
厚さ
2.9mm
重量
129mg
識別コードUPJOHN
91
色調等
白色
割線入り
素錠

効能又は効果

心身症(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害

用法及び用量

通常、成人にはアルプラゾラムとして1日1.2mgを3回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。増量する場合には最高用量を1日2.4mgとして漸次増量し、3~4回に分けて経口投与する。
高齢者では、1回0.4mgの1日1~2回投与から開始し、増量する場合でも1日1.2mgを超えないものとする。

重要な基本的注意

  1. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
  2. 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 心障害のある患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  2. 脳に器質的障害のある患者
    作用が強くあらわれるおそれがある。
  3. 衰弱患者
    作用が強くあらわれる。
  4. 中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者
    症状を悪化させるおそれがある。

腎機能障害患者

排泄が遅延するおそれがある。

肝機能障害患者

肝臓で代謝されるため、クリアランスが低下するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  1. 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告があり、また本剤を動物に大量投与したとき、骨格異常、胎仔の死亡、出産仔の発育遅延の増加が報告されている。
  2. ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
  3. 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。

授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中への移行が報告されている。ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが、他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また、黄疸を増強する可能性がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

相互作用

本剤はCYP3Aで代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体、
バルビツール酸誘導体等
モノアミン酸化酵素阻害剤
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。
相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられている。
アルコール
(飲酒)
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が増強することがある。
相互に中枢神経抑制作用を増強することが考えられている。
リトナビル含有製剤
リトナビルとの併用により、本剤のAUC、クリアランス、半減期がそれぞれ2.5倍、0.41倍、2.2倍になり、中枢神経抑制作用が増強するとの報告がある。
本剤の肝臓での代謝が阻害されることが考えられている。
エンシトレルビル フマル酸
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。
エンシトレルビル フマル酸のCYP3Aに対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害されることが考えられる。
イトラコナゾール
本剤のAUC、クリアランス、半減期がそれぞれ2.8倍、0.41倍、2.7倍になり、中枢神経抑制作用が増強するとの報告がある。
イトラコナゾールがCYP3A4を阻害することが考えられている。
ポサコナゾール
鎮静の延長や呼吸抑制のおそれがあるため、ポサコナゾールとの併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合を除き避けること。併用する場合には、本剤の用量を調節すること。
ポサコナゾールがCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇すると予測される。
フルボキサミンマレイン酸塩
本剤のAUC、クリアランス、最高血中濃度がそれぞれ2.0倍、0.51倍、1.9倍になり、中枢神経抑制作用が増強するとの報告がある。
本剤の肝臓での代謝が阻害されることが考えられている。
シメチジン
本剤の最高血中濃度、クリアランス、半減期がそれぞれ1.9倍、0.58倍、1.2倍になるとの報告があるので、本剤を減量するか、又は他の抗潰瘍剤を用いるなど注意すること。
本剤の肝臓での代謝が阻害されることが考えられる。
イミプラミン、
デシプラミン
左記の薬剤の血中濃度が1.2~1.3倍に上昇することが報告されている。
本剤により左記の薬剤の肝臓での代謝が阻害されることが考えられる。
カルバマゼピン
本剤の血中濃度が0.5倍以下に低下し、原疾患の悪化が認められた例が報告されている。
本剤の肝臓での代謝が促進することが考えられる。
ジゴキシン
本剤との併用においてジゴキシンの血中濃度が上昇するとの報告がある。特に高齢者では注意すること。
機序不明

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 依存性(頻度不明)、離脱症状(頻度不明):連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
  2. 刺激興奮(頻度不明)、錯乱(頻度不明)
  3. 呼吸抑制(頻度不明):慢性気管支炎等の呼吸器疾患に用いた場合、呼吸抑制があらわれることがある。
  4. アナフィラキシー(頻度不明):そう痒、蕁麻疹、顔面潮紅・腫脹、息切れ等のアナフィラキシーがあらわれることがある。
  5. 肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明):AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系注)
眠気、めまい・ふらつき、頭痛
不眠、眼症状(霧視・複視)、構音障害、焦燥感、神経過敏、振戦、健忘、尿失禁
肝臓注)
AST、ALTの上昇
γ-GTPの上昇
循環器注)
動悸
血圧降下
消化器注)
口渇、悪心・嘔吐、便秘、腹痛・腹部不快感、食欲不振
下痢
過敏症注)
発疹、そう痒
光線過敏性反応
骨格筋注)
脱力感・倦怠感
筋弛緩等の筋緊張低下症状
その他注)
発汗
注)発現頻度は使用成績調査を含む

過量投与

  1. 症状
    本剤の過量投与により、傾眠、錯乱、協調運動障害、反射減退及び昏睡等があらわれることがある。
  2. 処置
    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

薬物動態

血中濃度

健康成人に1回0.4mgを経口投与した場合の血中濃度は、投与約2時間後に最高値6.8ng/mLに達し、半減期は約14時間である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

臨床試験において、心身症(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)に対する全般改善度は次表のとおりである。なお、投与量はほとんどが1日1.2mgであり、投与期間は一般臨床試験では主として4週間、二重盲検比較試験では3~4週間(但し、胃・十二指腸潰瘍は8~12週間)である。症状別では不安、緊張、抑うつ、睡眠障害等の症状の改善に優れており、投与開始後通常1週間で効果の発現がみられた。
全般改善度
疾患名
例数
改善度(%)
(中等度改善以上)
心身症
胃・十二指腸潰瘍
151
69.5
過敏性腸症候群
79
57.0
自律神経失調症
53
71.7
283
66.4
なお、二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた,,

薬効薬理

作用機序
既存のベンゾジアゼピン系化合物と類似した薬理学的スペクトラムを有するが、葛藤行動緩解作用、馴化作用、鎮静作用に比べ筋弛緩作用は比較的弱い。葛藤行動緩解作用、馴化作用、鎮静作用の作用機序は視床下部並びに扁桃核を含む大脳辺縁系に対する抑制と考えられる。
薬効を裏付ける試験成績
  1. 葛藤行動緩解作用
    葛藤行動緩解作用は、ジアゼパムの約2倍である(ラット)。
  2. 馴化作用
    1. 嗅球摘出ラットにおける攻撃抑制作用は、ジアゼパムの約2.5倍である。
    2. 中脳縫線核破壊ラットにおける攻撃抑制作用は、ジアゼパムの約7倍である。
  3. 鎮静作用
    チオペンタール麻酔、エタノール麻酔、エーテル麻酔増強作用は、それぞれジアゼパムの約5倍、約6倍、約8倍である(マウス)。
  4. 筋弛緩作用
    傾斜板法(マウス)、回転棒法(ラット、マウス)における筋弛緩作用は、それぞれジアゼパムの約1.5倍、約1.4倍、約3倍である。
  5. 抗痙攣作用
    1. 抗ペンチレンテトラゾール痙攣作用は、ジアゼパムの約2.5倍である(マウス)。
    2. 抗最大電撃痙攣作用は、ジアゼパムの約1.5倍である(マウス)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
アルプラゾラム(Alprazolam)
化学名
8-Chloro-1-methyl-6-phenyl-4H-[1,2,4]triazolo[4,3-a][1,4]benzodiazepine
分子式
C17H13ClN4
分子量
308.76
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
クロロホルムに溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく、無水酢酸にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
希硝酸に溶ける。
化学構造式

包装

〈ソラナックス0.4mg錠〉
100錠[10錠(PTP)×10]
1,000錠[10錠(PTP)×100]
500錠[瓶、乾燥剤入り]
〈ソラナックス0.8mg錠〉
500錠[10錠(PTP)×50]
500錠[瓶、乾燥剤入り]

主要文献

1
Oo CY,et al.:Br J Clin Pharmacol. 1995;40:231-236
2
Guven H,et al.:Clin Pharmacol Ther. 1993;54(1):42-44
3
黒沢光樹ほか:臨床と研究. 1981;58(7):2301-2312
4
三好秋馬ほか:薬理と治療. 1981;9(3):1165-1173
5
八代信義ほか:臨床と研究. 1981;58(6):1963-1970
6
植木昭和ほか:日本薬理学雑誌. 1981;77:483-509

文献請求先及び問い合わせ先

ヴィアトリス製薬株式会社 メディカルインフォメーション部
〒105-0001 東京都港区虎ノ門5丁目11番2号
フリーダイヤル 0120-419-043

保険給付上の注意

本剤は厚生労働省告示第百七号(平成18年3月6日付)に基づき、1回30日分を限度として投薬する。

製造販売業者等

製造販売元
ヴィアトリス製薬株式会社
東京都港区虎ノ門5丁目11番2号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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