作成又は改訂年月
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2019年7月改訂
(第11版)
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2017年11月改訂
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
ブロチゾラム錠0.25mg「YD」
販売名コード
承認・許可番号
21700AMZ00108
BROTIZOLAM TABLETS
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存、遮光保存、気密容器
使用期限
外箱に表示の使用期限内に使用すること。
注意
取扱い上の注意の項参照。
基準名
規制区分
向精神薬
習慣性医薬品注1)
注1)注意−習慣性あり
処方箋医薬品注2)
注2)注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
1錠中、ブロチゾラム0.25mgを含有する。
添加物として、乳糖水和物、トウモロコシデンプン、セルロース、クロスカルメロースNa、ステアリン酸Mgを含有する。
性状
白色の素錠である。
外形
表
外形
裏
外形
側面
直径(mm)
約8
厚さ(mm)
約2.4
重量(mg)
150
識別コード(PTP)
YD 528
一般的名称
禁忌
1**急性閉塞隅角緑内障の患者
[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
2重症筋無力症の患者
[重症筋無力症を悪化させるおそれがある。]
原則禁忌
肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している場合
[炭酸ガスナルコーシスを起こすおそれがある。](「重大な副作用」の項参照)
効能・効果
効能又は効果/用法及び用量
不眠症、麻酔前投薬
本剤の用量は、年齢、症状、疾患などを考慮して適宜増減するが、一般に成人には次のように投与する。
・不眠症
1回ブロチゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。
・麻酔前投薬
手術前夜:1回ブロチゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。
麻酔前:1回ブロチゾラムとして0.5mgを経口投与する。
用法・用量に関連する使用上の注意
不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
使用上の注意
慎重投与
1衰弱患者
2高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
3心障害、肝障害、腎障害のある患者
[心障害では症状が悪化、肝・腎障害では代謝・排泄が遅延するおそれがある。]
4脳に器質的障害のある患者
[本剤の作用が増強するおそれがある。]
重要な基本的注意
1本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
2連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること(「重大な副作用」の項参照)。
相互作用
本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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アルコール (飲酒) | 鎮静作用、倦怠感等が増強されるおそれがあるので、アルコールとの服用は避けさせることが望ましい。 | 本剤とアルコールを併用するとクリアランスの低下及び排泄半減期の延長がみられている。 |
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中枢神経抑制剤 フェノチアジン誘導体 バルビツール酸誘導体 | 鎮静作用が増強されるおそれがある。 | 本剤との併用により鎮静作用が増強するおそれがある。 |
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CYP3A4阻害剤 イトラコナゾール ミコナゾール シメチジン | 本剤の血中濃度が上昇し、作用の増強及び作用時間の延長が起こるおそれがある。 | 本剤の代謝酵素であるCYP3A4が、これらの薬剤で阻害される。 |
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モノアミン酸化酵素阻害剤 | 鎮静作用が増強されるおそれがある。 | 本剤との併用により鎮静作用が増強するおそれがある。 |
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CYP3A4誘導剤 リファンピシン等 | 本剤の血中濃度が低下し、本剤の作用が減弱されるおそれがある。 | 本剤の代謝酵素であるCYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
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副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2一過性前向性健忘、もうろう状態(いずれも頻度不明)
一過性前向性健忘、また、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
3依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与中止により、不眠、不安等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
重大な副作用(類薬)
呼吸抑制(頻度不明)
ベンゾジアゼピン系薬剤の投与により、呼吸抑制があらわれることが報告されているので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
精神神経系
頻度不明
残眠感・眠気、ふらつき、頭重感、めまい、頭痛、不穏注3)、興奮注3)、気分不快、立ちくらみ、いらいら感、せん妄、振戦、幻覚、悪夢
肝臓
頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、LDHの上昇
循環器
頻度不明
軽度の脈拍数増加
消化器
頻度不明
嘔気、悪心、口渇、食欲不振、下痢
過敏症注4)
頻度不明
発疹、紅斑
骨格筋
頻度不明
だるさ、倦怠感、下肢痙攣
その他
頻度不明
発熱、貧血、尿失禁、味覚異常
その他の副作用の注意
注3)不穏及び興奮があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止する等適切な処置を行うこと。
注4)発現した場合には、投与を中止すること。
高齢者への投与
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
[高齢者では運動失調等の副作用が発現しやすい。]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、投与しないことが望ましい。
[妊娠中の投与に関し、次のような報告があるなど安全性は確立していない。]
1妊娠中にベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査が報告されている。
2ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
3分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
2授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。
[授乳中の投与に関し、次のような報告があり、また新生児の黄疸を増強する可能性がある。]
1動物実験で乳汁中に移行することが報告されている。
2ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが、ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されている。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
過量投与
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
1投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
2ラットの雄で臨床用量の約40,000倍(200mg/kg/日)を2年間投与した試験において、甲状腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。
薬物動態
1生物学的同等性試験
ブロチゾラム錠0.25mg「YD」と標準製剤をクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ブロチゾラムとして0.25mg)、健康成人男子16名に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
1)血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2溶出挙動
ブロチゾラム錠0.25mg「YD」は、日本薬局方医薬品各条に定められたブロチゾラム錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
薬物動態の表
| 判定パラメータ | 判定パラメータ | 参考パラメータ | 参考パラメータ |
| AUC0-24 (ng・hr/mL) | Cmax (ng/mL) | Tmax (hr) | t1/2 (hr) |
ブロチゾラム錠0.25mg「YD」 | 41.6±6.2 | 5.8±0.7 | 0.8±0.1 | 6.7±0.7 |
標準製剤(錠剤、0.25mg) | 39.0±4.8 | 6.1±0.4 | 0.6±0.1 | 6.6±0.6 |
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ブロチゾラム(Brotizolam)
化学名
2-Bromo-4-(2-chlorophenyl)-9-methyl-6H-thieno[3,2-f][1,2,4]triazolo[4,3-a][1,4]diazepine
分子式
C15H10BrClN4S
分子量
393.69
構造式
性状
白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
メタノールにやや溶けにくく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
1保管方法
光、湿気を避けて保存して下さい。
2安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ブロチゾラム錠0.25mg「YD」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。2)
包装
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
(株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験
2
(株)陽進堂社内資料:安定性試験
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
株式会社 陽進堂 お客様相談室
*富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
フリーダイアル 0120-647-734
本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号 一部改正)に基づき、投薬量は1回30日分を限度とされています。
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
株式会社 陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号