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閲覧履歴

ニトラゼパム錠5mg「ツルハラ」

睡眠誘導剤、抗痙攣剤

1錠 5.5円

添付文書番号

1124003F2273_1_09

企業コード

460028

作成又は改訂年月

2024年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871124

薬効分類名

睡眠誘導剤、抗痙攣剤

承認等

販売名

ニトラゼパム錠5mg「ツルハラ」

販売名コード

1124003F2273

販売名英字表記

Nitrazepam Tablets 5mg 「TSURUHARA」

販売名ひらがな

にとらぜぱむじょう5mgつるはら

承認番号等

承認番号
22500AMX00784000

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

向精神薬
習慣性医薬品 注1)
注1)注意―習慣性あり
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ニトラゼパム錠10mg「ツルハラ」

販売名コード

1124003F3164

販売名英字表記

Nitrazepam Tablets 10mg 「TSURUHARA」

販売名ひらがな

にとらぜぱむじょう10mgつるはら

承認番号等

承認番号
22500AMX00785000

販売開始年月

1981年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

向精神薬
習慣性医薬品 注3)
注3)注意―習慣性あり
処方箋医薬品 注4)
注4)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ニトラゼパム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  3. 重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]

組成・性状

組成

ニトラゼパム錠5mg「ツルハラ」
有効成分
1錠中ニトラゼパム 5mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸
ニトラゼパム錠10mg「ツルハラ」
有効成分
1錠中ニトラゼパム 10mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸

製剤の性状

ニトラゼパム錠5mg「ツルハラ」
剤形割線入り錠剤
色調白色~微帯黄色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約 7.5mm
大きさ(厚さ)
約 3.7mm
質量約 180mg
識別コードTSU367
ニトラゼパム錠10mg「ツルハラ」
剤形割線入り錠剤
色調白色~微帯黄色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約 9.0mm
大きさ(厚さ)
約 3.7mm
質量約 290mg
識別コードTSU368

効能又は効果

  • 不眠症
  • 麻酔前投薬
  • 異型小発作群
     点頭てんかん、ミオクロヌス発作、失立発作等焦点性発作 焦点性痙攣発作、精神運動発作、自律神経発作等

用法及び用量

〈不眠症に用いる場合〉
通常、成人にはニトラゼパムとして1回5~10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
〈麻酔前投薬の場合 〉
通常、成人にはニトラゼパムとして1回5~10mgを就寝前または手術前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患により適宜増減する。
〈抗てんかん剤として用いる場合〉
通常、成人・小児ともニトラゼパムとして1日5~15mgを適宜分割投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する注意

〈不眠症〉
就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
  2. 連用により薬物依存を生じることがあるので、抗てんかん剤として用いる場合以外は、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

〈効能共通〉
  1. 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。
  2. 衰弱患者
    嗜眠状態や運動失調になりやすい。
  3. 心障害のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  4. 脳に器質的障害のある患者
    作用が強くあらわれる。
〈異型小発作群、焦点性発作〉
  1. 脳に老年性変化のある患者
    意識障害を助長することがある。

腎機能障害患者

薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。

肝機能障害患者

薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  1. 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受け、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
  2. ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
  3. 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
  4. ラットでの試験(50・100・200mg/kg 妊娠第8~14日目7日間 経口)において50mg/kg投与群に内臓の異常所見(仮性水腎症等)が比較的多く観察され、100mg/kg投与群に外形(水頭症・小耳症等)及び骨格(頸椎々弓異常等)異常所見が、有意に高く観察されている。また、100・200mg/kg投与群で胎児死亡の著明な増加が認められている。

授乳婦

授乳を避けさせること。ヒト母乳中への移行が報告されている,。新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸を増強する可能性がある。

小児等

〈不眠症、麻酔前投薬〉
  1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
〈異型小発作群、焦点性発作〉
  1. 乳児、小児に投与した場合、気道分泌過多、嚥下障害を起こすことがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等(クロルプロマジン、フェノバルビタール等)
アルコール
併用によりその作用が増強されることがあるので、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
相加的な中枢神経抑制作用の増強
MAO阻害剤
セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩
併用によりその作用が増強されることがあるので、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
本剤の代謝が抑制される。
シメチジン
併用により本剤の作用が増強することがある。
シメチジンの肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が抑制され、血漿中濃度が上昇する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 呼吸抑制、炭酸ガスナルコーシス(いずれも頻度不明)
    呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。
  2. 依存性(頻度不明)
    連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと,
  3. 刺激興奮、錯乱(いずれも頻度不明)
  4. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
  5. 一過性前向性健忘、もうろう状態(いずれも頻度不明)
    本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。

その他の副作用

1〜5%未満注1)
1%未満注1)
頻度不明
精神神経系
ふらつき、頭痛・頭重感、眠気・残眠感
めまい、不安、見当識障害、興奮、不快感、多幸症
歩行失調、不機嫌、傾眠注3) 、大発作回数増加注4)
循環器注2)
血圧低下
徐脈傾向
消化器
口渇
食欲不振、便秘、悪心・嘔吐、下痢
嚥下障害注5)
過敏症
発疹、そう痒感
骨格筋
倦怠感等の筋緊張低下症状
その他
夜尿、頻尿、発熱、覚醒遅延傾向注2) 、気道分泌過多注5)
注1)発現頻度は再評価時の文献調査による集計を含む。
注2)麻酔前投薬として用いた場合
注3)抗てんかん剤として用いた場合
注4)抗てんかん剤として大発作てんかんを伴う患者に用いた場合
注5)抗てんかん剤として重症脳障害のある患者に用いた場合

過量投与

  1. 処置
    本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
〈効能共通〉
  1. 投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
〈異型小発作群、焦点性発作〉
  1. 長期間ベンゾジアゼピン系薬剤(クロナゼパム)を投与されているてんかん患者に、フルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与して痙攣発作を誘発したとの報告がある。
  2. 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

薬物動態

血中濃度

健康成人6例にニトラゼパム10mgを経口投与した場合、速やかに吸収(53~94%)され、未変化ニトラゼパムの血漿中濃度は投与後約2時間後に最高に達し、その時の血漿中濃度は、平均84ng/mL(68~108ng/mL)であった(外国人データ)。

代謝

ニトラゼパムはヒト肝ミクロソームによる代謝はわずかであり、ニトロ基の還元によるアミノ体の生成と、それに引き続くアセチル抱合が主代謝経路であった(in vitro)。健康成人にニトラゼパム10mgを経口投与したとき、尿中の主要代謝物は、7-amino体及び7-acetamido体であった。(外国人データ)。

排泄

健康成人にニトラゼパム10mgを経口投与したとき、尿中には主に代謝物の7-amino体及び7-acetamido体として排泄された。投与24時間後の排泄率は13~20%であった(外国人データ)。

薬効薬理

作用機序
ニトラゼパムは大脳辺縁系(特に扁桃核、海馬)ならびに視床下部にその作用点があるとされており(ネコ及び家兎による実験)、情動障害をとり除いて覚醒賦活系への余剰刺激伝達を遮断して睡眠状態に導く,,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ニトラゼパム(Nitrazepam)
化学名
7-Nitro-5-phenyl-1,3-dihydro-2H-1,4-benzodiazepin-2-one
分子式
C15H11N3O3
分子量
281.27
性状
白色~淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。酢酸(100)に溶けやすく、アセトン又はクロロホルムにやや溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はエタノール(99.5)に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
約227℃(分解)

取扱い上の注意

アルミ袋開封後は遮光して保存すること。

包装

〈ニトラゼパム錠5mg「ツルハラ」〉
PTP:100錠(10 錠×10)、1,000錠(10 錠×100、乾燥剤入り)バラ[缶]:1,200錠
〈ニトラゼパム錠10mg「ツルハラ」〉
PTP:100錠(10 錠×10)、1,000錠(10 錠×100、乾燥剤入り)バラ[缶]:1,200錠

主要文献

1
厚生省薬務局:医薬品副作用情報.1975;No.11:1-9
2
Matheson, I. et al.:Br J Clin Pharmacol. 1990;30:787-793
3
Randall, L.O. et al.:The Benzodiazepines. New York:Raven Press.1973:99-127
4
多賀谷正順 他:日本医事新報.1979;No.2896:43-47
5
遠藤俊吉 他:精神医学.1979;21(10):1117-1119
6
Rieder, J.:Arzneimittel Forschung.1973;23(2):212-218
7
戸内 明 他:医薬品研究.1997;28(2):100-104
8
Sawada, H. et al.:Arch Toxicol.1971;28(3):214-221
9
Schallek, W. et al.:Arch Int Pharmacodyn Ther.1964;149(3-4):467-483
10
Gogolak, G. et al.:Prog Brain Res.1965;18:229-230
11
Randall, L.O. et al.:Schweiz Med Wochenschr. 1965;95(10):334-337

文献請求先及び問い合わせ先

鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北 1 丁目 16 番 1 号
TEL:072-761-1456(代表) FAX:072-760-5252

保険給付上の注意

本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、投薬量は1回90日分を限度とされています。

製造販売業者等

製造販売元
鶴原製薬株式会社
大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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